二十年目の殺意 シンフォニー号連続殺人事件(名探偵コナン)

ページ名:二十年目の殺意 シンフォニー号連続殺人事件_名探偵コナン_

登録日:2015/12/09 Wed 00:07:35
更新日:2024/05/12 Sun 20:58:37NEW!
所要時間:約 10 分で読めます



タグ一覧
tvsp お守り ひどい動機 気の毒な被害者 アリバイトリック クルーザー クローズドサークル ポセイドン 一万円札 傑作 名探偵コナン 名探偵コナンエピソード項目 外道な犯人 小笠原 旅行 時効 殺人ゲーム 知能犯 神回 裁くべき被害者 銀行強盗 難解 i’m a king of the world!! イルカツアー シンフォニー号 テニスボール 一人にしないで… 古川大 叶才三 平次のピンチ 影の計画師 推理の食い違い 海に突き落としても完全犯罪とならなかった事例 二十年目の殺意_シンフォニー号連続殺人事件



海神ポセイドンに生を受けて
我が影甦りたり


『二十年目の殺意 シンフォニー号連続殺人事件』は『名探偵コナン』において、かつて江戸川コナンが解決した事件のうちの一件。
単行本第23巻に収録されている。テレビアニメでは第174話として2000年1月3日に2時間スペシャルで放送。2000年代に入ってからの初めての放送かつコナンとしては初めての正月3が日の新春特番としての放送。
YouTube公式チャンネルで2020年7月4日に放送され、1週間で100万回再生された。
アニメ版で『最後の上映殺人事件』以来、タイトルが「○○殺人事件」となっている。




【あらすじ】


「昭和の頃…ほとんどの日本人が持っていたもの…貴方はまだお持ちですか?」


…という新聞広告の宣伝文句に誘われ、「小笠原イルカツアー」に参加したコナン一行。
コナンの発案で聖徳太子の旧一万円札を見せ見事クイズに正解し、タダで豪華クルーザーの旅を満喫するコナンたち。だが、それ以外のツアー参加者は皆ワケありそうな面々ばかりで、中には怪しげな鍵や印鑑をチラつかせて様子を伺う者たちもいた。
そして夕食が始まる頃、このクルーザーに20年前の強盗殺人犯・影の計画師こと「叶才三」を名乗る人物が乗り込んでいる事が判明。
しかもその事件は明日の10月9日午前0時で時効を迎えるため、たまたま居合わせていた小五郎と元捜査一課の警視・鮫崎島治は船内で必死になって叶を捜索した。
だがそれも虚しく時効が成立してしまい、鮫崎は落胆の表情を見せる。
そんな中、デッキの方で何かの破裂音が次々と起き、そこで不気味なメッセージ(項目冒頭のもの)が書かれた旧一万円札が発見される。
さらに船尾では黒焦げの遺体が見つかり、乗客の1人も姿をくらましてしまう。


果たして一連の事件は20年前に死亡したと思われた叶才三の仕業なのだろうか?



【事件関係者】
名前は海の生き物より。

  • 鮫崎島治さめざき とうじ

CV:柴田秀勝
小笠原イルカツアー参加者。62歳。
元捜査一課の警視で小五郎の上司。2年前に定年退職している。
かつて叶才三の事件を追っており、今も事件解決に並々ならぬ熱意を見せている(傍から見ると異常だと思われるほど)。
蘭を見て、ふと「待ってるからね お父さん!!」と見返る女性の面影を感じる。
平次の父親の平蔵とは古い友人で剣友(警察対抗の剣道の試合で竹刀を交えた仲)。
刑事を辞めた今でも、手袋を持ち歩くくせが体に染みついている。
名前の由来は「サメ」、もしくは『新宿鮫シリーズ』の主人公「鮫島警部」からとられているものと思われる*1
鮫崎の声を担当した柴田氏はアニオリ回『第3の指紋殺人事件』でも小五郎の刑事時代の先輩である寺岡を演じていた。

  • 海老名稔えびな みのる

CV:秋元羊介
小笠原イルカツアー参加者。42歳。
大きなトランクを荷物として持ってきている。
「ブラッディ―・マリー」というカクテルを飲んでいた。
紙幣の数え方が特徴的である。
「美海」という知り合いがいるらしい。
名前の由来は「エビ」から。

  • 磯貝渚いそがい なぎさ

CV:深見梨加
小笠原イルカツアー参加者。27歳。
かつて海で父親を亡くしたらしい。
父親の遺品として、自身が父親に抱かれている写真をロケットペンダントにして持っているが、肝心の顔の部分は穴が空いていて確認できない。そのため拾った蘭は他の乗客が娘を抱いた写真かもしれないとも思っていた。
喫煙者スモーカー。
名前の由来は「カイ」から。なお、名前の漢字は全て海に関わるものである。

  • 鯨井定雄くじらい さだお

CV:麦人
小笠原イルカツアー参加者。50歳。
初めは愛想よくコナンたちに接する好印象な紳士に見えたが、叶才三の名前が出てからは急におどおどし始め、何かに怯えた様子をしていることが多い。
中盤に自身が叶才三の仲間であったことを白状するが、その直後に何者かに狙撃されてしまう。
渚と同じく喫煙者スモーカーである。
名前の由来は「クジラ」から。

  • 亀田照吉かめだ てるよし

CV:平尾仁
小笠原イルカツアー参加者。45歳。
何故か「古川」の印鑑を持っており、それを拾った蘭からは企画者の古川大と思われて感謝された。乗り物には弱く、気分が悪くなり一人部屋に戻る。
その際機関室に呼び出されて拳銃を突きつけられた後、行方不明となる。
名前の由来は「カメ」から。

  • 蟹江是久かにえ これひさ

CV:若本規夫
小笠原イルカツアー参加者。46歳。
鍵をちらつかせており、亀田とは顔見知りのような挙動を示す。
最初に発見された焼死体は彼の時計とセーターを身につけていた。
そのため当初は焼死体は彼のものと思われたが、鯨井が狙撃された後、遺体となって発見される。
名前の由来は「カニ」から。アナゴではない
中の人は大滝悟郎と同じ。

  • 鮫崎美海さめざき よしみ

CV:岩居由希子
20年前の強盗殺人事件が起きた銀行の職員。
防犯ベルに驚いた犯人が銃を乱射した結果、流れ弾が当たって死亡。
氏名は阿笠の調査で判明した。
中の人は歩美ちゃんと同じ。

  • 叶才三かのう さいぞう

20年前の4億円強盗殺人事件の主犯。通称「影の計画師」
綿密で隙のない計画を立て、誰も殺すことなく警察を煙に巻いていた。
事件ごとに仲間を変えていたが、20年前の事件で仲間が殺人をやらかしてからは音沙汰無し。
弾痕と血が付着し、娘を抱きかかえた写真が入った上着が浜辺に打ち上げられ、仲間割れで殺されたとされている。

  • 古川大ふるかわ まさる

小笠原イルカツアーの企画者である謎の人物。
ツアースタッフも顔を知らないらしく、小笠原でツアー参加者を待っているものと思われたが……?

  • 安栄卓也

阿笠のつけたテレビのニュース番組に一瞬映っていたアナウンサー。アニメでのみ登場。
名前の由来は「エイ」?



【レギュラー陣】

  • 江戸川コナン

ご存知主人公。
見事に小笠原イルカツアーに必要なものを見抜き、ツアー参加に成功。
事件では初対面以来、久々に平次と推理が食い違う。

  • 毛利蘭

ご存知蘭姉ちゃん。
今回のツアーの企画を新聞で見つけ、コナンや小五郎に参加したいと言う。なお、蘭はクイズの答えをレコードだと思っていたが、小五郎からは「レコードなら日本人なんて書かない(「日本人が持っていた」と限定しない)」とダメ出しを食らう。
船の舳先で両手を広げ、「I'm a King of the world!!」と叫んでいた(前からやってみたかったらしい。)。
1人で心細くなった時、「一人にしないで…」とコナンに呟く。
これは新一がいなくなった寂しさを言っていると思われ、『命がけの復活』ではコナンの回想シーンにこのシーンが描かれているため、この頃からコナン=新一説に確信を持っていたとみられる。
特に活躍は無いが、さりげなくある証拠品を拾っていた。

  • 毛利小五郎

ご存知迷探偵。
クイズの答えを「大和魂」*2や「エリマキトカゲ」ではないかと推理する*3
かつて叶才三の事件を追っていた事があり*4、鮫崎と共に捜査を行なう。
アニメでは、叶が見つからぬまま時効が成立し意気消沈する鮫崎にライターの火を貸して労いの言葉をかける粋な場面も。

  • 服部平次

ご存知色黒関西弁探偵。
古川大名義の奇妙な依頼状を貰い、旧一万円札で10万円を受け取るが、彼は有償で依頼を請け負うことはしていないので、その金を返却するためにツアーに参加。
初登場以来のコナンとの推理の食い違いを見せる。それにあたってコナンと別行動する際、遺留品の時計を「なおしてくれ」と言う。コナンは「黒コゲの時計を動くようにしろっていうのか?」と驚くが、それは「元の状態に戻してくれ」ではなく「元の場所に戻してくれ」というニュアンスを持つ方言の"なおして"であった。
後に舳先である物を見つけ、自分とコナンの2人ともが推理を間違っていたことに気づくが、直後に何者かに殴られ海に突き落とされてしまう。
ちなみに今回、和葉は同行していないが…。

  • 阿笠博士

ご存知天才発明家。
コナンが帰って来た時に見るだろうと思い、4億円強盗殺人事件の特番を録画していた。
そのコナンに頼まれてこの事件の情報を教える。

  • 灰原哀

ご存知哀ちゃん。
今回は阿笠の背景に一瞬だけ登場。4億円強盗殺人事件の特番を見ていた。
ちなみにアニメでは、初登場からちょうど1周年である。



【以下、事件の真相…ネタバレにご注意ください】


























そうです…
彼こそ20年前に死んだと思われていた…


影の計画師、叶才三本人だったんですよ!!


  • 蟹江是久

コナンの推理によれば亀田に自分の格好をさせて焼き殺し、自身を死んだと見せかけ、鯨井を狙っていたという。
動機は20年前に自分を裏切った仲間への復讐。
実は銃で撃たれた古い傷跡を持つ彼こそが叶才三本人であったという。


しかし…




ウソ…ウソよそんなの!!
だって叶は…叶は…


私の父…


  • 磯貝渚

叶才三の娘。
父が生きているかもしれないと思い、ツアーに参加したという。彼女曰く、「整形したとしても父親だと見抜ける」らしい。また、「父も自分を見ればそれ相応の反応を見せたはず」とも発言。
その為、蟹江が叶だという推理が披露された際も必死になって否定するが、コナンにはそれも計算済みだったようで…




【以下、更なるネタバレにご注意ください】


























ただの同僚じゃありませんよ…


恋人だったんです…
あの事件で殺された美海さんはね…


  • 海老名稔

20年前の事件で殺害された鮫崎美海の同僚で交際相手。
事件の起きた日以来銀行を辞め、自分なりのやり方で犯人を追っていた。
殺人の時効を迎えても執念で追い続け、今回の新聞広告でもしやと思い、ツアーに参加したのだという。
元銀行員ならではの札の数え方をしており、そこでコナンに見破られた。
一連の殺人とは無関係だが、美海を死なせた犯人たちへの復讐のためにトランクに爆弾を仕込んでツアーに参加。
コナンの機転で爆弾は船の後方に取り付けられ、船内での爆発は免れた。爆発の規模からすると船内で爆発していたら大惨事になっていたであろう。
なお、自分の考えが間違っていた場合は爆弾入りトランクを海に捨てるつもりだった。


爆弾同様に流されてはいるが、彼の行為は爆発物取締法に違反している可能性がある。


  • 鮫崎島治

20年前の事件で殺害された鮫崎美海の父親。
美海から来てくれと頼まれていたが、事件の日に部下が刺されて大怪我を負い、見舞いに行った病院で強盗事件を知る。
ただ、被害者として美海の名が公表されていた場合、彼と美海の親子関係に誰も気が付かなかったのは不自然かもしれない。
特に事件を追っていた小五郎などは気づいても良かったと思うが…


  • 鮫崎美海

鮫崎島治の娘。
事件の日、恋人の海老名を紹介する為に父と約束するも、父が大怪我を負った部下の見舞いを優先してしまい、自分も勤務先の銀行で事件に巻き込まれ命を落とした。



【以下、更なるネタバレ】



























…勝ちたかったのさ…


完璧な計画を組み立ててあの叶才三に…


20年前、おまえの計画はザルだとぬかした
あの影の計画師を越えたかったのさ!!



  • 鯨井定雄

ツアーの企画者「古川大」。亀田と蟹江を殺し、平次を海に突き落とした真犯人である。


蟹江の傷跡を利用し、「蟹江は叶才三本人で、自分を裏切った仲間への復讐を決意。亀田に自分の服を着せて焼き殺し、死んだと見せかけておいて鯨井を狙うも、逃げ場を失って自殺」というミスリードを狙った(そのような推理をさせるために平次をツアーに呼んだ。)。
自分が狙われているふりをしたり、叶才三と名乗る老人に変装して船に乗り込んだりしたのも演技。
亀田を射殺し、蟹江を眠らせて亀田の遺体に蟹江の服を着せた後、死体に火をつけたのと、爆竹を利用した銃声のような音については、タバコを自動発火装置として利用し、アリバイを確保。その後蟹江を舳先に移動させ、縄バシゴにくくりつけた。
自分が撃たれたように見せたトリックは、あらかじめ自分の腕を撃っておき、テニスボールで止血していたというもの(蟹江の殺害はこの前に行っている。)。そのボールは放り投げたが、あとでレストランのテーブルの下に落ちているところを蘭に拾われ、コナンの推理のヒントになった。
ほぼ完璧で見事な計画であり、途中までコナンと平次を間違った推理に導いたことから、かなりの知能犯と言えるだろう。
しかし、亀田の遺体に蟹江の時計をつける腕を間違えたことで、コナンに「蟹江は犯人じゃない(自分の時計をつける腕を間違える訳がない)」と見破られたほか、舳先に括り付けた蟹江を発見した平次にもミスリードに気づかれ、殴って海に突き落とすはめになった*5
腕を撃つ際に甲板から狙撃したと見せかけるべく、窓ガラスに穴が開くように撃ったため、穴の近くには鯨井の血がついてルミノール反応が出て証拠になると考えられた。だが、シラを切って怯えるように窓に張り付き、銃創から染み出た血を穴の周りに付けるという悪あがきをする。が、平次の生還が判明すると犯行を認めざるを得なくなった。
かつて叶才三に自分が考えた犯行計画を馬鹿にされた事があり、その屈辱感から今回の計画を立案。その計画でかつての仲間を殺害し、民事の時効明けと同時に金を独り占めすることで今は亡き叶を上回ろうとした。
しかし鯨井にとって想定外だったのは、叶の名前を新聞広告に載せていなかったにも関わらず、20年前の事件に関わる人物が多数この船に乗り合わせていた事。鯨井はそうとう驚いていたものの、この理由について鮫崎は「古川大」の意味を知らなかったのかと問い返す。鯨井はそれを「画数も少なく覚えやすい」という理由で叶が事ある毎に使っていた偽名で、勧められるまま使っていたというが、それを聞いた鮫島は笑うと縦書きにした「古川大」をそのまま時計回りに倒すと「才三叶」になると説明した。鮫崎はもちろんのこと、海老名と磯貝もこの仕掛けに気づき半信半疑ながらツアーに参加していたのだ。
この事実を鯨井だけが知らなかったという事を知った鮫崎は、叶に勝ちたかったという彼の主張を


こいつはハナから勝負にならねーな!


なんたっておめぇは20年間
叶に踊らされ続けていたんだからよぉ


と一蹴した。
20年前の強盗殺人はすでに時効で罪に問えないかもしれないが、「叶に勝ちたい」というゲーム感覚や私利私欲のためだけにかつての仲間2人を含め複数名の殺人をしたことや、一連の犯行計画の巧妙性、口封じで平次を殺害しようとしたことなどを考えると、かなり厳しい判決が下されると思われる。


  • 叶才三

渚の実の父親。
20年前の犯行で美海を殺してしまった仲間を説得して自首させようとするも聞き入れてもらえず、逆に撃たれて海に落下した。
結局、生きているなんて事はなかったようだが、死してもなお鯨井を踊らせ続ける様は影の計画師の名に違わず、見事の一言である。


  • 蟹江是久
  • 亀田照吉

かつての強盗殺人犯であり、決して善人ではないが、鯨井の私利私欲で殺されてしまった哀れな人達。
鯨井が叶に抱いていた妄執など知る由もなかったハズであり、時効が明けるまで20年もの雌伏の時を過ごしてきた男が、再び罪を負うリスクを冒してまで自分達を殺し、金の独り占めを狙うなんて考えもしなかったと思われる。
印鑑と鍵を見せあって再会した際には嬉しそうに笑みを浮かべ、共に酒を飲んでいたので、おそらく、かつての仲間と順当に金を山分けできると思い込んでいたのであろう。
銀行強盗を犯したとはいえ蟹江は海老名が落とした財布を拾ってちゃんと本人に返しているので、余計な罪を重ねることはしなかった模様。だが、かつて外人部隊にいた時に受けた銃創を鯨井に利用される。
亀田は作中での気弱なキャラクターや叶殺害の際に「何も殺すことはなかったんじゃねえのか?」と呟いていたから、「銃を乱射した人物(美海殺害の実行犯)」だったのではないかという考察がある。
なおアニメ版の会話から、冒頭で叶を射殺した男は蟹江、「殺す事はなかったんじゃ…」と呟いたのは亀田、一万円札を手向けとして海に落としたのは鯨井だと思われる。




ホンマ、効くんか効かへんのか…
わからんなァ…


  • 服部平次

今回の事件が叶(蟹江)の犯行によるものと推理させる為、鯨井が探偵役として呼んでいた。ただ、平次以外にも小五郎や鮫島が乗っていたことから、平次にわざわざ推理させる必要がなくなり、更に蟹江を利用したトリックを発見されてしまった為、鯨井によって海に突き落とされてしまう。
鯨井が探偵役として平次を選んだ理由は、鯨井も関西在住である為。渚のカードをケースに仕舞う際に「ケースに"なおして"」と発言し、後に平次が同じセリフを発言した事から、コナンに見破られてしまう。


海に落とされたものの、奇跡的にも漁師に助け出される(服は水を吸って重くなるとのことでパンツ以外脱いでしまったらしい。)
口封じで海に突き落としたところで生還されて完全犯罪が成立しないこともあるという一例であろう。


多分に運も絡んでいたとはいえ、平次が奇跡の生還を果たせたのは以下の三つの要素が大きく関係していると思われる。

  • 落下したのが10月の小笠原近海で、水温が比較的温暖であった事*6
  • 突き落とされた際、懐中電灯を所持しており、航行中の船に光で合図を送ることが容易であった事。本来なら救助を困難にする夜の暗闇も却って有利になったと思われる。
  • 落下した海域周辺は漁場であり、頻繁に漁船の往来があった事*7

ちなみに服を捨てようとした時にいつの間にかズボンのポケットに入っていたお守りに気づき、それも捨てずに持っていた。
どうやら和葉がこっそりポケットに入れていたもののようだが、それを見つめながら「ホンマにご利益があるんかわからんなぁ…」と和葉の事を思い浮かべ、蘭に茶化されていた。




【余談】
アニメコナンのサブタイトルといえば「○○殺人事件」というイメージの方もいらっしゃるだろうが、実はこのエピソードを最後に20年以上、サブタイトルに「殺人事件」と含まれるものは新たに作られていない*8
唯一の例外は、2021年に1000話到達記念として当時のままのタイトルでリメイクされた「ピアノソナタ「月光」殺人事件」。
ただしこれはアニメに限った話であって、単行本のあらすじ紹介や雑誌掲載時のアオリ文では近年のエピソードでも「○○殺人事件」のサブタイトルが使用される事もある。(例:「川中島殺人事件」「イタリアンレストラン殺人事件」「古美術鑑定家殺人事件」「屋根裏部屋の密室殺人事件」など)


今回の事件では時効が取り扱われたが、2010年に「人を死亡させた罪であって(法定刑の最高が)死刑に当たる罪」については公訴時効が廃止されている。


ちなみにカラオケでDEEN「君がいない夏」を流すとこのエピソードの映像を見ることができる(機種によるが)。




追記・修正は二十年目にお願いします。



  • 落とされた時、ちょうど加速でスクリューの回転増えてた最中だったのによく生きてたなぁ・・・ -- 名無しさん (2015-12-09 01:57:00)
  • 事件そのものからは少し話が逸れるが、この事件でちょっと出てた「なおす」という表現は、関西と言うより西日本の広範囲で使われてる印象 -- 名無しさん (2015-12-09 07:15:55)
  • 登場人物も舞台設定も無理なく無駄なく凝っていて好きな事件なんだが、旧札だの時効だの内容が子供向けとはかけ離れていて、コナンの事件としては浮いて見えるほど終始シリアスだった -- 名無しさん (2015-12-09 15:29:56)
  • 犯人は最後だけ情けないけど平次が普通に死んでたら完全だったな(証拠をあがきで消したし) -- 名無しさん (2015-12-09 15:39:08)
  • 因みに、海に落ちて流されてしまった場合、服部の様に服を脱いでしまう行為は返って危険に晒される行為なのでマネしないように。 -- 名無しさん (2015-12-09 20:49:15)
  • 強敵で程よくクズい犯人を、段階的に追い詰めてチェックメイトしたときのカタルシスが凄かった。容疑者たちの秘めた過去が次々に明かされる展開、そして二十年越しのネタばらしの快感。コナンに珍しい連続殺人事件でありながら読後感が-清々しくて、最も好きな事件。 -- 名無しさん (2015-12-09 22:08:15)
  • 後の劇場版で今度は蘭が海に落とされる羽目に・・・ -- 名無しさん (2015-12-10 00:27:56)
  • >かつての強盗殺人犯であり、決して善人とは言えないが、鯨井の私利私欲で殺されてしまった哀れな人達。 -- 名無しさん (2015-12-10 15:46:24)
  • ↑続き ド悪人だし哀れでもない -- 名無しさん (2015-12-10 15:47:40)
  • 海に関連する名前ばかりで当時すげぇ偶然だなぁとしみじみてた -- 名無しさん (2015-12-10 19:40:11)
  • 蟹江と亀田の2人は、再会かなり楽しんでたんだよなぁ。 -- 名無しさん (2015-12-10 19:53:04)
  • 自分の腕を銃で撃ち抜くとかスゲー!って当時思った(笑) -- 名無しさん (2015-12-11 11:09:07)
  • ↑4蟹江は海老名の財布を拾っていたし、そんなに金に執着する亡者ではなさそう。亀田は作中唯一の空気 -- 名無しさん (2016-01-07 14:49:17)
  • コナンと平次が2人とも推理ミスした珍しい話。あと、この話の蘭の「一人にしないで」って台詞好きだなぁ。コナン=新一と半ば確信してた時期だからできたシーンでかなり好き -- 名無しさん (2016-03-02 21:51:01)
  • 鯨井はゲーム感覚というよりは叶の命と金を奪っても解消できないようなとてつもく大きなコンプレックスと執念を抱えてしまったって感じ。それであれだけの計画と演技力を発揮するんだからやばい -- 名無しさん (2016-03-14 19:31:41)
  • 被害者も犯人もどちらもドクズと言う事件 -- 名無しさん (2016-06-19 00:24:07)
  • 真犯人は間違いなく死刑だな -- 名無しさん (2016-12-13 17:00:57)
  • 何気に声優さんがかなり豪華 -- 名無しさん (2017-01-21 00:44:23)
  • 鮫崎さんって元警視って階級が金田一のイヤミの彼と同じだwwwあと、こち亀のドルフィン刑事も階級が同じだなwww -- 名無しさん (2017-01-23 09:03:51)
  • ↑なんかこの事件蝋人形城を連想させるよね。過去の事件を追う警視、真犯人の動機が過去の犯罪仲間に対するものとか。 -- 名無しさん (2017-01-23 09:48:26)
  • ↑(続き)まぁ元か現かの違いはあるけど。 -- 名無しさん (2017-01-23 09:49:22)
  • 声優豪華だったな。大総統にマスター・アジアにシグマ、そしてアナゴさんという -- 名無しさん (2017-01-23 11:30:48)
  • 磯貝渚さんって名家連続殺人事件にもでてたような・・・?犯人役として。 -- 名無しさん (2017-01-23 11:49:48)
  • 時効の中断は、単に「金返せ」と言うだけでなく裁判を起こすなどする必要があるが、現在では犯人が誰か分からなかった場合などは20年経過していても損害賠償が命じられることもある。(例:足立区女性教師殺害事件) -- 名無しさん (2019-01-18 20:08:28)
  • 「向こうの警察と」や「刑事をやめた俺にはその資格はない」という台詞があるが!民事裁判に警察は関係ない。(鮫崎警視は娘を殺されているのでそれについての損害賠償を求めることは可能) -- 名無しさん (2019-01-29 11:44:13)
  • ↑3 調べたところ、同じ声優のようね。 しかし、この事件の時、本当に蘭は気づいてたの・・・? -- 名無しさん (2020-07-04 13:05:49)
  • いや、旅行に行くのにハンコを、ましてや裸でポケットに入れているの怪しまんの? -- 名無しさん (2020-07-04 13:27:58)
  • 最初の推理はコナンが蟹江、服部が亀田でいいのかな? -- 名無しさん (2020-07-04 20:02:55)
  • あ、逆か。コナンが亀田で服部が蟹江だ -- 名無しさん (2020-07-04 22:28:45)
  • しかし、犯人は天才だったかも知れないけど、早まった真似もしたね...折角時効を迎えられ掛けてたのに、コンプレッスからの殺人をやって牢屋送りになってしまったのだから....てか、海老名さんも、ちょっと危なかったかも....犯人が爆弾トランクに気付いて全ての殺人の罪をなすりつけられて自殺に見せかけて殺害されてたかも....。 -- 名無しさん (2020-07-06 20:58:36)
  • いくら全焼してるとはいえ、蟹江と亀田は明らかに体型が違うのにごまかせるのか?と思った -- 名無しさん (2020-09-18 11:08:51)
  • ボールで圧迫して血を止めたとしても、撃った時の激痛は我慢できないんじゃ・・・服にも穴あくし。 -- 名無しさん (2020-10-16 21:54:38)
  • ひらがなで横に書かれたりローマ字読みとか事件のカギになることが多い「かの(う)」 -- 名無しさん (2020-10-24 21:29:28)
  • 亀田と蟹江も「古川大」の本当の意味を知らなかったのかな? -- 名無しさん (2020-12-14 20:26:42)
  • ↑14巻でバレかけた時点で多分新一だと思ってただろうから原作でいえば14~26巻辺りまでは新一だと思ってる -- 名無しさん (2020-12-14 20:36:29)
  • 他のスペシャルもそうだけど、これにも劇伴が使われているのね。亀田が部屋にいなくてコナンと平次が船中を捜査するシーンでメインテーマの世紀末の魔術師バージョンが流れたり、海老名が復讐の動機を語る時の曲が14番目の標的の沢木が動機を語る時の曲だったり。 -- 名無しさん (2020-12-23 22:35:25)
  • 蟹江が銃の達人というのは結局本当かわからんままか、強盗犯の中の誰かがそうなのは間違いないだろうけど -- 名無しさん (2021-02-18 12:51:19)
  • 後、美海さんを殺したのが誰なのかも、まあ軍隊に入っていたかもしれない奴とは別だろう(軍隊経験あるやつが防犯ベルぐらいでビビるわけない) -- 名無しさん (2021-02-18 13:02:50)
  • 内容が映画並のハイクオリティだった -- 名無しさん (2021-02-21 18:58:52)
  • ほっときゃ良かったのにコンプレックス刺激されて余計な事したせいで計画がご破算に…。どこかで聞いたシチュエーションだなと思ったがこれストレイボウだ。 -- 名無しさん (2021-04-18 21:25:12)
  • 叶才三、何気にキッドレベルの強敵犯罪者ではないだろうか -- 名無しさん (2021-05-05 21:21:00)
  • ↑4多分、乱射したのは鯨井なんじゃないかな -- 名無しさん (2021-12-08 16:18:55)
  • 大河ドラマでこれとほぼ同じ脈止めのトリック出たぞ。ナレーションで冷静に「真似をしてはいけない」とツッコまれてたのが笑う -- 名無しさん (2022-05-15 18:55:52)
  • マジレスすると時効までに逮捕だけじゃなくて起訴までやらなくちゃいけないから今回捕まえてところで意味あるかは怪しい -- 名無しさん (2022-05-15 20:40:38)
  • この事件漫画もアニメもすごく面白かった。 -- 名無しさん (2022-10-31 19:53:43)
  • 鮫崎元警視は小五郎の元上司って事だから恐らく目暮警部の元上司でもあるだろうけど目暮警部については全く話題に出てきてない -- 名無しさん (2022-11-19 07:37:05)
  • サメ、エビ、カメ、クジラ、カニ辺りがキャラデザのモチーフになってるとしか思えない -- 名無しさん (2022-11-28 15:44:54)
  • ↑11 多分、銃の達人は特殊部隊にいた蟹江だと思う -- 名無しさん (2023-02-21 17:48:55)
  • こういう客船のミステリー好き。(旗本家のヤツも) -- 名無しさん (2023-02-27 19:42:53)
  • この回三が日でもやってたんだ。去年の正月にも鬼滅の刀の最新話やってた。 -- 名無しさん (2023-03-15 20:01:34)
  • この船に少年探偵団が乗ってたら鮫崎元警視が歩美の声を聞いた時に「美海…」って言いそうだ -- 名無しさん (2023-05-12 21:39:44)
  • 安栄卓也の由来は制作スタッフの一人かと(本人は「安"榮"」だけど) -- 名無しさん (2023-05-22 01:17:57)
  • 驚いて乱射した弾が当たって~って経緯にしては鯨井の口ぶりは他人事すぎるし亀田じゃないかな、キャラ的にもそれっぽいし一人バツが悪そうにしてたのも自分が原因だからじゃない? -- 名無しさん (2023-07-19 23:10:31)
  • 今回の犯人、平次が死んでたら完全犯罪になってたから結構頭いい奴やったな。 -- 名無しさん (2023-07-26 22:25:28)
  • ある程度行動を誘導してたとはいえ、舳先に括り付けたまま蟹江さんを放置しておいて見つからないのはほぼ運任せなあたり、この犯罪計画を叶に話しても結局ザルと言われてそう。(実際、服部に発見させられてる) -- 名無しさん (2023-07-30 21:26:23)
  • 真犯人、原作とアニオリ含めて強敵クラスかも? -- 名無しさん (2023-08-13 09:30:26)

#comment

*1 余談だが、『新宿鮫シリーズ』の作者である大沢在昌氏は2006年に公開された『探偵たちの鎮魂歌』にゲスト出演している。
*2 蘭からは「今も昔も私はそんなもの持ってない」と言われる。というか、正解だったとして、どうやって見せるつもりだったのだろうか?
*3 アニメではクイズに参加した人の中に、実際にエリマキトカゲを持ってきて逃げられている子供がいた。
*4 事件発生当時は高校生だったはずだが、恐らく刑事になってから事件のその後を鮫島と追っていたと思われる。
*5 平次を探偵役として呼んだのは鯨井自身だが、他の乗客でも(自分の望む結論を導き出す)探偵役は勤まると判断した。
*6 小笠原諸島の父島は10月なら普通に海水浴ができる。同島の海開き1月1日で、穏やかなら年末年始でも海に入れるくらい暖かい
*7 小五郎もカツオやトビウオ漁が盛んな海域である旨を口にしている
*8 「事件」「誘拐事件」「殺害事件」、またはタイトルのどこかに「殺人」を含むエピソードはある

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。

コメント

返信元返信をやめる

※ 悪質なユーザーの書き込みは制限します。

最新を表示する
名無し

シンフォニー号事件の真犯人の鯨井はコナン史上でもかなり上位に入る強敵だったね。

返信
2024-05-08 16:26:56

名無し

珍しく麦人さん演じるキャラがハゲてない(おい)。

返信
2024-03-17 16:15:44

名無し

真犯人は間違いなく死刑判決だろうな。無期懲役かもしれんが。

返信
2024-03-03 00:19:32

名無し

シンフォニー号の記事はこのページに既にあるので作らないでください

返信
2024-03-02 23:42:12

名無し

犯人たちせっかく4億円を奪ったのに20年間も使えないって割に合わなさそうだけど
貸金庫の料金もかかるし

返信
2024-03-01 22:04:02

NG表示方式

NGID一覧