エコーナイト(ゲーム)

ページ名:エコーナイト_ゲーム_

登録日:2011/12/15(木) 05:24:18
更新日:2023/12/05 Tue 11:11:56NEW!
所要時間:約 7 分で読めます



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ゲーム ホラー アドベンチャー ps フロムソフトウェア マルチエンディング 高難度 名作 エコーナイト 客船 豪華客船 高難度←音譜関係が




1913年
大西洋上で、豪華客船「オルフェウス号」が消息を断った。
「オルフェウス号」には大富豪として知られる、ウィリアム・ロックウェルとその血族も搭乗していたが……。
彼らの行方もまた、未だに判明してはいない。










◆エコーナイト◆


『エコーナイト(ECHO NIGHT』は98年にフロム・ソフトウェアから発売されたPS用ホラーアドベンチャーゲーム。
現在でこそ「なんだ、ただの実写か」等と評される、異常な美麗グラフィックで知られる同社の作品ではあるが、TVゲーム参入最初期に当たる本作でのグラフィックは、当時の水準としても決して高いと呼べるレベルには無い。
しかし、粗いながらも味のある映像や、次世代機ならばともかく、この当時ではまだ珍しかった登場人物のフルボイス化や美しいメインテーマを始めとした、臨場感に拘り抜いた「音」の演出が活かされる事によりドラマを演出している。


3Dアドベンチャーと云うと、当時から既に大ヒットを記録した『バイオハザード』が代表格で、その亜流作品も多く出回っていたが、本作では珍しい主人公の目線で、更に高低差の存在する視点を採用する事により、プレイヤーに臨場感を味合わせる様に演出されている。




【物語】


1934年。
私、リチャード・オズモンドが父ヘンリーからの奇妙な手紙を受け取った直後から、その奇妙な事件は始まった。
時同じくして、原因不明の出火で焼け落ちた父の家……。
導かれる様に時計の奥の隠し通路を見つけた私は、其処で見つけた赤い本により、異様な夢(現実としか思えない様な……)を垣間見たのだった。
父と同じ名の青年。
クレアと云う少女。
「赤く輝く宝石」の嵌められたナイフを持つ、異様な眼光を放つ老人……ウィリアム。


夢から醒め、父の家へと「戻って来た」私は、赤い本を手に、その先の地下室へと入る。
……其処にあった母子像の仕掛けを解いた私が次に目を醒ますと……其処は20年も昔に消息を断った筈の豪華客船「オルフェウス号」の船上であった。


以下は、ネタバレに注意。






【用語解説】


◆赤い石
15世紀に「人の運命を変える力」を研究していた錬金術師が創造したと言われる「他者の生命を糧に所有者」の願いを叶える石。
その様に書くと、魔法の石の様に感じられるが、「赤い石」自体が生命を求め、より強欲な所有者を求める意思を持つ為に、誕生以来、多くの人間の運命をねじ曲げて来た。



◆青い石
「赤い石」と対になる宝石で、件の錬金術師の息子が創造した。
「赤い石」の力を中和し打ち砕く事が出来るとされているが、「赤い石」の破壊を依頼されながらも、自らがその魔力に捉われた騎士アレンにより半分に割られてしまった。
両親をウィリアムに殺害された若き日のヘンリーが復讐の為に入手し所有していたが、冷酷なウィリアムに敗北した際に、負傷したヘンリーからクレア・ロックウェルに託されていた。
主人公リチャードは「霊能者」により、歴史から失われていたもう半分を受け取る事となるが……。



◆影
リチャードが「オルフェウス号」にて出会う事となる過去の人間達で、所謂「幽霊」と呼べる存在。
その名の様に、シルエットのみの存在として、過去への贖罪や悔恨、恐怖に捉われた状態で彷徨っている。
プレイヤーの目的は過去を行き来し、彼らの「魂」を「解放」する事にある。



◆魔物
影と同じく、「赤い石」に殺された犠牲者の内、その「魂」が「赤い石」の内に捉えられ、使い魔と化した存在であり、所謂「怨霊」とも呼ぶべき存在。
実体が無い為に一切の攻撃が効かず、ただ部屋を明るくする事のみが撃退の方法である。
本作の敵にして、プレイヤーに恐怖とトラウマを植え付けた。
影同様に「解放」には過去を行き来し、アイテムを得る必要がある。



◆アストラルピース
影を解放した際に出現する不思議な物体(?)。
「霊能者」が主人公に力を貸す見返りとして求める物でもある。
その目的は……?



【主要登場人物】


◆リチャード・オズモンド
主人公。
プレイヤーの分身である為に姿は設定されていない。
「過去」を行き来する能力は、彼が「石を手にする資格」を持っていた為である。
……どちらの、とは言わないが……。



◆クレア・ロックウェル
本作の象徴的存在。
ヒロインと書かないのは、余りにも壮絶な運命を背負っている為。
ウィリアムの孫娘だが、非道な祖父に人質に取られた過去を持ち、その際に自らを庇い重傷を負った青年ヘンリーから割れた「青い石」を託されていた。



◆ウィリアム・ロックウェル
「赤い石」の現在の所有者で、底知れぬ欲望を持つ怪物的な人物。
先祖の所有していた「赤い石」を入手し、ロックウェル家を再び繁栄に導くも、その存在を実の息子や孫娘を始めとした一族その物に恐れられる様になっていた。
最後は息子らに「オルフェウス号」に招き入れられ、殺害計画を練られるも、逆に招待客、船員諸共に全員を返り討ちにし、船の唯一の生存者となっていたが……。


◆エリナ・テンダー
最初の魔物。
幼い少女の霊で、ロックウェル家の所有する炭鉱で働いていたジミーの娘。
念動力によりポルターガイスト現象を引き起こす。
「解放」アイテムは人形。



◆リサ・コファダム
2番目の魔物。
ロックウェル家に仕えていたメイドだったが、ウィリアムに誘い出されて殺害された。
霊気の波動で攻撃して来る。
「解放」アイテムは恋人との写真が収められたペンダント。



◆アンドリュー・ガレウッド
3番目の魔物。
「赤い石」を創造した錬金術師の友人だったが、石の力を知り彼を殺害……一国の王となった。
しかし、後に錬金術師の息子より「青い石」を託された配下の騎士アレン・ロックウェルに殺害され「赤い石」を奪われると共に、魔物と化す(退屈な日々を嫌った「赤い石」の導きであったとされる)。
「赤い石」に魅入られた冷酷な人物ながら、実の娘には愛情を注いでいた。
強力な念動力によりプレイヤーを引き寄せる他、電球を破壊し光を奪う行動を見せる。
「解放」アイテムは娘の顔が彫られたカメオ。










◆ヘンリー・オズモンド
主人公の父親で、彼を「オルフェウス号」に導いた張本人。
若き日のウィリアムとの戦いで片腕を失っている。
後に、主人公は生死不明だった父自身と「オルフェウス号」で再会する事になるが……。



◆霊能者
本作最大の狂言回し。
「彗星の本」と「太陽のレリーフ」により繋がれた、この世には存在しない「天文台」から盲目の目で世界の全てを見通す黒い肌の、某「無貌の神」を思わせる様な不気味な人物。
主人公を導く代わりに、「ある物(アストラルピース)」の回収を依頼して来る。
明言こそされていないものの、錬金術師とその息子がそれぞれ「赤い石」と「青い石」を創造した際に彼らの前に現し、ウィリアムにも接触していた「ある人物」とは「霊能者」を指していると思われる。
※アストラルピースを全て回収した場合に見られる「トゥルーエンド」と「バッドエンド」にて上記の真実の一端が明かされる。






【余談】


◆主人公の名前と、音譜を利用した謎解きは次作にも引き継がれているが、特に音譜を利用した謎解きは攻略の鬼門となる事が多い様である。


◆「霊能者」にアストラルピースを全て渡していた場合には、ジュークボックスにてサウンドテストが楽しめる。
また、本作のサントラは限定生産の注文方式による販売のみであった。











霊能者「さあ、この石を手に取り給え……追記修正をしたいのなら」


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  • バイオや静岡とはまた違った怖さを楽しめる。 -- 名無しさん (2014-12-23 22:04:39)
  • なんでもクトゥルフ扱いするもんじゃないけど、霊能者のモチーフはニャルっぽいよなぁ。 -- 名無しさん (2017-01-19 21:51:52)

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