デュアル進化(デュエル・マスターズ)

ページ名:デュアル進化_デュエル_マスターズ_

登録日:2023/01/23 Mon 18:03:40
更新日:2024/07/05 Fri 10:27:58NEW!
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選ばれしデュアル進化族にあらんずば、生きる価値なしーー。





デュアル進化とは、デュエル・マスターズ第12弾・聖拳編第三弾『魔封魂の融合エターナル・ボルテックス』に収録された5枚のカードのサイクルを指す用語である。



【概要】

DM-12において登場した、指定された2種族のいずれかを進化元として用いることが出来る進化クリーチャー。全カード多色で構成されている。
現在では複数の種族を進化元に持つカードは多数存在するが、デュアル進化というワードに区分されるのはDM-12のサイクルのクリーチャーのみ。
サイクルのカードは多種族冠詞に加えて「超」という単語が付くという命名ルールがあり、以降の複数の進化元や複数の種族を持つ進化クリーチャーには見られない特徴となっている。


デュアル進化という名前については、当時の全方位カードファイルやコロコロコミックといった媒体で用いられた。
しかし、実はデュアル進化という単語は能力語ではない。進化というギミックで初の派生能力かつ能力後として区分されるのは同弾の進化Vである。
そういう事情もあってデュアル進化というワードは今や忘れ去られた存在であり、ファンの中でもDM-12発売当時から聖拳編背景ストーリーを認識している層くらいにしか馴染みのない単語だろう。


【サイクルの評価】

今でこそカテゴリ指定や文明指定が増えて出すのが楽になっている進化というギミックだが、聖拳編時点は1つの種族指定が大半を占めていた。
しかし、デュアル進化は複数の種族を持つ多色という利点を生かし、進化元を複数用意することで出す難易度を下げている。
レアリティや役割が違うのでカード性能自体は一概に比較できないが、出す難易度だけで言えば背景ストーリー上は敵対者の五大王サイクルよりも楽だと言える。


能力の傾向としては進化元の種族にサポートを行い、+2000のパンアップを有していることが特徴。
デュアル進化クリーチャーを中心にした2種族を共存させた種族デッキを組むことを促す作りとなっている。


運用方針が比較的はっきりと示されているサイクルだったこともあり、登場当時から地味に根強い人気を誇る。
環境クラスに上がることはなかったが、どのカードも専用デッキが開発されているなど、性能については一定の評価を受けている。同弾の光り物は五大王のサイクルが持っていた分、彼らは低レアリティなのも有難い。
その一方でデュアル進化は現在まで再録の機会が少なく、進化元の種族もフィーチャーされずに廃れている存在が少なくないなど、現在は専用デッキを構築する難易度は高い。
カードプールが広がったことで地道に専用デッキが強化されているカードもあるが、あくまでもファンデッキの範囲内で環境クラスで運用されることはないだろう。


【一覧】

超戦攻賢者アギラ

超戦攻賢者アギラ R 光/水文明 (4)
進化クリーチャー:グラディエーター/アースイーター 5500
進化:自分のグラディエーターまたはアースイーター1体の上に置く。
バトルゾーンにある自分の他のグラディエーターとアースイーターすべてのパワーは+2000される。
自分のグラディエーターまたはアースイーターがブロックした時、カードを1枚引いてもよい。

グラディエーターアースイーターのデュアル進化。自軍の同種族にパンプアップとブロック時の任意でのドロー効果を与える。


ドロー付与はブロッカーの多い種族の性質と相性が良く、特にグラディエーターの戦略には大きなサポートとなるだろう。
しかし、強制攻撃付与でもしない限りはわざわざブロックされるような動きを相手がしてくる訳もなく、あくまでも相手の動きを鈍らせる牽制的な面が強い。
うっかり勘違いしそうだが、アギラ自身はブロッカーではないので自身に恩恵を与える能力が無いのも難点。


グラディエーターは不遇種族なのも辛いが、アースイーターは比較的扱いに恵まれている部類なので専用デッキの拡張性はマシな部類。


超電磁妖魔ロメール

超電磁妖魔ロメール R 水/闇文明 (4)
進化クリーチャー:サイバーロード/ヘドリアン 5000
進化−自分のサイバーロードまたはヘドリアン1体の上に置く。
バトルゾーンにある自分の他のサイバーロードとヘドリアンすべてのパワーは+2000される。
自分のサイバーロードとヘドリアンはブロックされない。

サイバーロードヘドリアンのデュアル進化。自軍の同種族にパンプアップとアンブロッカブルを与える。ロメール自身もアンブロッカブル付与の対象になる。
種族の性質が小型でビートダウンやpigなどが得意なため、アンブロッカブルとパンプアップは非常にありがたい。


サイバーロードやヘドリアンは聖拳編以降も扱いは恵まれている種族であり、専用デッキの拡張性や将来性もデュアル進化のサイクルの中ではトップクラスである。
結果としてデュアル進化の中でも頭一つ抜けて評価が高い。不死鳥編環境の【準黒単】で採用候補として選択肢に入るなど、環境クラスでも見かける機会があった。


超機動魔獣ギガランデス

超機動魔獣ギガランデス R 闇/火文明 (5)
進化クリーチャー:キマイラ/アーマロイド 6000
進化:自分のキマイラまたはアーマロイド1体の上に置く。
バトルゾーンにある自分の他のキマイラとアーマロイドすべてのパワーは+2000される。
バトルゾーンにある自分のキマイラとアーマロイドはすべて「W・ブレイカー」を得る。

キマイラアーマロイドのデュアル進化。自軍の同種族にパンプアップとW・ブレイカーを付与する。
ギガランデス自身はW・ブレイカーを持っていないが、W・ブレイカー付与には自身も含まれるので能力を経由して実質W・ブレイカーとなっている。


種族全体が軽量~中量に偏るキマイラとアーマロイドにとって攻撃力強化のW・ブレイカー付与は非常に大きく、一気にフィニッシュと相手の不意を突いた奇襲を仕掛けられる。
しかし、デュアル進化の中ではキマイラとアーマロイドは扱いに恵まれておらず、専用デッキの将来性・拡張性では不遇な立場でもある。
また、進化クリーチャーとしてはコストに対してパワー設定が種族の傾向を配慮しても低め(デュアル進化サイクルの中ではトップクラスだが)。出した場合は即座に勝負を決めたい。


後述するが、実は背景ストーリーの歴史的には何気に重要な存在だったりする。


超神機鎧冑ゼノメノン

超神機鎧冑ゼノメノン R 火/自然文明 (6)
進化クリーチャー:ゼノパーツ/ジャイアント・インセクト 5000
進化:自分のゼノパーツまたはジャイアント・インセクト1体の上に置く。
バトルゾーンにある自分の他のゼノパーツとジャイアント・インセクトすべてのパワーは+2000される。
自分のゼノパーツまたはジャイアント・インセクトが相手プレイヤーを攻撃してブロックされなかった時、相手は自分自身のマナゾーンからカードを1枚選び、持ち主の墓地に置く。

ゼノパーツジャイアント・インセクトのデュアル進化。自軍の同種族にパンプアップと相手プレイヤーアタック時にブロックされなかった場合のみ相手に選ばせるランデスを与える。
ゼノメノン自身もランデス付与の対象になる。6コストの割にはパワー設定は低いが、アタックトリガーでランデスを持つと考えれば使い勝手に劣る《ボルザード・ドラゴン》程度のスペックにはなる。


自軍へのランデス付与自体はデュアル進化サイクルの中でもトップクラスの強力なサポートであり、進化元の種族も軽量級が多いのでランデス要員も並べやすい。
上手く事が運べばフィニッシュ時に強力な追い打ちとなり、万が一相手に攻勢を耐え切られてもズダズダのマナでは反撃及び立て直しは困難になる。
しかし、ブロッカーの存在を排除しなければいけないランデスの成功条件の難易度が高く、ゼノメノン自身のコストの重さやパワーが低さなどから、使いこなすには優れたプレイングやデッキ構築の腕が求められる。幸いゼノパーツには《ピーカプのドライバー》という優秀なブロッカー除去がいるので是非あわせて採用したい。
長らく進化元の種族が不遇故に専用デッキの将来性は絶望視されていたが、やがてジャイアント・インセクトが復権したことで現在は強化の未来は明るい。


デュアル進化の中では珍しく派生カードがある。その派生カードはあの《Disノメノン》であり、確実にゼノメノンよりも使われている。もちろんあちらもこのカードの恩恵を受けるので採用カラーが難しくなるが投入を検討したい。


超剛勇幻風ジャガスター

超剛勇幻風ジャガスター R 光/自然文明 (4)
進化クリーチャー:ワイルド・ベジーズ/レインボー・ファントム 5500
進化−自分のワイルド・ベジーズまたはレインボー・ファントム1体の上に置く。
バトルゾーンにある自分の他のワイルド・ベジーズとレインボー・ファントムすべてのパワーは+2000される。
自分のターンの終わりに、バトルゾーンにある自分のワイルド・ベジーズとレインボー・ファントムを、好きな数アンタップしてもよい。

ワイルド・ベジーズレインボー・ファントムのデュアル進化。自軍の同種族にパンプアップとターン終了時に任意で好きな数だけアンタップ出来る。ジャガスター自身もアンタップの対象。


攻撃終了時に殴り返しの可能性を減らせるため、パワーが貧弱なワイルド・ベジーズやレインボー・ファントムにとっては救世主となる。
アギラと同様にパワーの下三桁が500なので、スクラッパー系統の火力除去を避けられるのも当時は評価された。
登場当時はともかく現時点ではブロッカーを付与する手段が多く出ているため、守りの面でもアンタップ効果は使いやすい。


専用デッキの面でもワイルド・ベジーズは定期的に強化があるのが大きく、専用デッキでなくとも光入りのワイルド・ベジーズデッキなら採用候補になるだろう。
その一方でレインボー・ファントムの扱いはかなりの不遇なのが難点。裏を返せば、レインボー・ファントムとしてはジャガスターは数少ないカードから種族デッキを組むとすれば貴重な存在ではある。


その正にジャガイモの顔としか言いようがないイラストはよくネタにされる。


【背景ストーリー】

聖拳編背景ストーリーにて存在を言及されており、かなり重要な役割を果たした。ポジション的にはラスボスの一味の前座だったが…。


聖拳編

超獣世界で流行る多色化の波に反抗し、呉越同舟で多色狩りを続ける単色獣の集団は「無限軍団」として一大勢力になった。
破竹の勢いで各地の多色軍団が撃破されていく中、一瞬の遅れを取った多色種族は緊急会談で更なる協力体制を確立する。
この協力体制の確立により、開発に成功した存在こそが「デュアル進化」という進化の力だった。


デュアル進化は周辺種族にもチャンスを与える策を取り、奇襲効果を倍増させることに成功した。
奇襲攻撃によって翻弄されていった無限軍団はその数を徐々に減らしていき、特に《超電磁妖魔ロメール》の率いる部隊は残虐の限りを尽くした。
デュアル進化軍の中では「5大将軍」とされる《超機動魔獣ギガランデス》の軍隊は殊の外強力な力を持ち、多くの無限軍団の命を奪っていった。
無限軍団は最終的に完全敗北を喫し、《アカシック・ゼノン》によって「ツインパクト計画」の実験台として別世界に連れ去られることになる。


ところが無限軍団の脅威が世界から消えても平和は訪れなかった…難敵を排除したギガランデスは攻撃対象を「デュアル進化に加われない多色獣」としたのだ。
デュアル進化の対象である《勇猛幻風グリタリス》は異種族排除運動の先頭に立って活動した。
こうして「選ばれしデュアル進化族でなければ生きる価値はなし」という差別意識と傲慢による恐怖政治が始まった。


このような悪夢の展開に《風車男》のように単色獣の敗北者は風向きを気にしながら生きる虚しい日々だったが、やがて誰もが無意識に祈り始めた。
その祈りは、仙界に封じられた魂である五大王を復活させてしまうのだった…。


五大王復活後のデュアル進化軍の末路の詳細は描かれていない。
ただし、五大王は自身が不在の間に覇を争っていた支配者を粛清として殺害しているため、恐怖政治を行った彼らも撃破された可能性が高いと考えられる。


ちなみに『デュエル・マスターズ プレイス』の世界線ではデュアル進化軍は登場していないようだ。


王来篇

多くの歴史上のクリーチャーがディスペクターディスタスに改造される中、デュアル進化からは《超神機鎧冑ゼノメノン》のみが《Disノメノン》というディスタスに変貌する。
かつての因縁の相手である五大王は全てディスペクターの対抗勢力側に加勢しているため、相も変わらず対立関係となっている。


【余談】

  • 再録の機会にも格差があり、ロメールとジャガスターのみがDM-12以降に再録されているという状況である。
    再録されていない組でもギガランデスのみが『LCDバトルゲーム デュエルクリーチャーズ』の付録としてプロモ版が用意されており、この中でも格差が生じている。
    しかし、現時点ではエピソード1のカードデザイン変更以降は再録されていないということは共通しているので、格差と言っても結局全員再録には恵まれていないという扱いをしていいだろう。




追記・修正はデュアル進化の専用デッキを組んでからお願いします。


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  • ジャガスターの名前の語呂の良さは異常 -- 名無しさん (2023-01-24 05:14:50)
  • ギガランデスはランデス持ってないけどゼノメノンはランデス持ってる -- 名無しさん (2023-01-24 06:25:17)

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