登録日:2022/06/08 Wed 23:02:57
更新日:2024/06/20 Thu 10:28:21NEW!
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エルドラージ ドローン ゼンディカー mtg tcg 黒 無色 再生 ネタカード クリーチャー ヤバイ 言語 翻訳 珍訳 戦乱のゼンディカー 欠色 ハヤバイ 迷訳
ヤバイ。ハヤバイはヤバイ。まじでヤバイよ、マジヤバイ。
ハヤバイはヤバイ。
まず名前がわからない。もうわけわからないなんてもんじゃない。超わけわからない。
わけわからないとかっても
「ぐるぐる*1とかふにゃふにゃ*2とかぼんやり*3くらい?」
とか、もう、そういうレベルじゃない。
何しろハヤバイ。スゲェ!なんか考えるとっかかりとかないの。形容とか説明とかを超越してる。カタカナ4文字だしインパクト超でかい。
しかも速く這うらしい。ヤバイよ、ハヤバイだよ。
だって普通は速く這うとか強調しないじゃん。だって自分の相棒がカサカサ動く虫みたいな怪物だったら困るじゃん。しかも名前のわりに速攻もないとか困るっしょ。
ファンタジーの世界で、炎や稲妻の魔法やドラゴンでカッコよく勝負を決めたいのに、出せるクリーチャーが巨大ゴキブリの親戚みたいのしかないとか泣くっしょ。
だからドラゴンとかウィザードは這いまわって攻撃しない。話のわかるヤツだ。
けどハヤバイはヤバイ。そんなの気にしない。蹂躙しまくり。戦闘になったら小型クリーチャーを跳ね飛ばして致命傷を負っても再生するくらい強い。ヤバすぎ。
這うっていったけど、もしかしたら違う意味かもしんない。でも違う意味って事にすると
「じゃあ、ハヤバイのバイってナニよ?」
って事になるし、それは誰もわからない。ヤバイ。誰にも分からないなんて凄すぎる。
あと超前のめり。ブロック不可。再生があっても壁役に使えない。ヤバイ。攻めっ気強すぎ。対戦相手の大型クリーチャーが攻撃してきたら時間稼ぐ暇もなく死ぬ。怖い。
それに超色がない。超無色。それなのに黒マナが要る。欠色とか平気で出てくる。欠色て。ニュースでも欠食児童なんて言わねぇよ、最近。
なんつってもハヤバイはワードパワーが凄い。意味合いとか不明だし。
うちらなんて和訳とかたかだか英語の授業で出てきただけで上手くできないから辞書ひいたり、前後の文脈に合わせたり、当てずっぽうで答えたりするのに、
ハヤバイは全然平気。ハヤバイをハヤバイのまま扱ってる。凄い。ヤバイ。
とにかく貴様ら、ハヤバイのヤバさをもっと知るべきだと思います。
そんなヤバイハヤバイをこの世に送り出した翻訳チームとか超偉い。もっとがんばれ。超がんばれ。
《ハヤバイ/Skitterskin》は、マジック:ザ・ギャザリングのカードのひとつである。
性能
ハヤバイ/Skitterskin (3)(黒)
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi) ドローン(Drone)
欠色(このカードは無色である。)
ハヤバイではブロックできない。
(1)(黒):ハヤバイを再生する。あなたが他の無色のクリーチャーをコントロールしているときにのみ起動できる。
4/3
戦乱のゼンディカー・エキスパンションに登場したアンコモンのクリーチャー。
同ブロックにおいてエルドラージであるクリーチャーはすべて無色であり、ハヤバイも欠色の能力により無色となっている。
4マナでP/Tが4/3あり、さらに再生も使えるため戦闘では有利を取りやすく、破壊やダメージによる除去にも耐性を持つが、ブロッカーとして使うことはできない。
環境での活躍
構築環境で幅を利かせるほどではなかったが、リミテッドでは4マナ4/3の悪くないマナレシオに加え、再生でアドバンテージ損を防げる頼れるアタッカー。
他の無色のクリーチャーを展開して再生を構えながら攻め立てるのが理想の動きなので、欠色持ちやエルドラージ・末裔クリーチャー・トークンを生成できるカードを集めておきたい。
とくに《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner》はカード1枚から無色のクリーチャーを2体展開でき、本体が飛行持ちで気軽に攻撃できるため好相性である。
ハヤバイは普通に使うぶんには本体を唱えるにも能力の起動にも黒マナが1点出ればよいので、他の色の欠色カードを採用しやすいのも美点。
翻訳考察
実際のところハヤバイをヤバイカードたらしめているのは、ひとえに日本語版のカード名によるものである。
英語版のカード名"Skitterskin"は普通の辞書に載っているような単語ではなく複合語と考えられるのだが、いかにして「ハヤバイ」というヤバイ名前になったのかがよくわからない。
それでもいくつかの筋道は考えられるので、考察の一助として掲載しておきたい。
Skitter説
英単語の"skitter"だけで「速やかに進む、走る」という意味があるので、そこから「速這い」になったという説。
戦乱のゼンディカー以前でカード名に含まれる"skitter"の語は「走り回る」と訳されることが多かった。
それだけなら前例を踏襲して訳せばよいと思われるのだが、そこにハヤバイの虫のような姿を加味して「速這い」とした、という説である。
しかし、この場合"skin"の部分がカード名にまったく反映されていないという難点がある。
Skitter - skin説
では"skitter"と"skin"の組み合わせである、とするとどうだろうか。
"skin"は名詞としては皮膚や表面、他動詞としては皮を剥ぐ、すり傷をつける、ひどい目に遭わせるといった意味がある。
また、自動詞としては"skin over"の使い方で「皮で覆う」、"skin through"の使い方で「(狭い所を)すり抜ける」、などの意味がある。
このうち「(狭い所を)すり抜ける」の意味を採用し、虫が這うイメージも加えてハヤバイになった、と考えることができなくもない。
Skitters - kin説
もうひとつ、"skitters"と"kin"の組み合わせである可能性についても述べておきたい。
"skitters"についてはskitterの三人称単数、"kin"は血縁や親族といった意味がある。
MTGのカード名では"kin"は「血族」と訳されることが多いのだが、ここでは虫の這うイメージと重ね合わせて朋輩のような語句を選んだとする考え方である。
以上、いくつか説を出してみたが、どの説にしろ決め手に欠けるというのが正直なところである。
ハヤバイはなぜハヤバイなのかはやっぱりわからない。ヤバイ。
珍訳仲間
じつはハヤバイ以前にも、珍妙な日本語の名前を持つカードが存在する。
その偉大な(?)先達こそが、ギルド門侵犯・エキスパンション初出のクリーチャー、《シュラバザメ/Shambleshark》である。
ただしシュラバザメの場合、どのようにして英語の"Shambleshark"から日本語の「シュラバザメ」になったのか、という点は解明されている。
"Shambleshark"を"shamble"と"shark"に区切った場合、「よろよろ歩く」と「サメ」の意味になる。
ところが"shamble"の代わりに"shambles"とすると「流血の場面もしくは大混乱の場面、すなわち修羅場」という意味にとることができ、日本語カード名ではこちらを採用しているのだ。
また、シュラバザメはサメとカニとが合体した姿をしているため、シュモクザメやタラバガニともかけているネーミングだと解釈できるのである。
一方でハヤバイは珍訳の精神性(?)を引き継ぎつつも命名の経緯は明らかではなく、なんかもうエルドラージの異質さがそのまんま名前に顕れたかのようなヤバさを感じさせる。凄い。ヤバイ。
追記・修正は、ハヤバイのヤバイ命名の謎を解明してからお願いします。
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▷ コメント欄
- >ドラゴンとかウィザードは這いまわって攻撃しない 竜亀「せやろか」首席議長ヴァニファール「せやろか」 -- 名無しさん (2022-06-09 00:16:35)
- 宇宙ヤバイコピペで草 -- 名無しさん (2022-06-09 00:23:16)
- 翻訳考察の部分は独自研究とか主観に該当するんじゃないの -- 名無しさん (2022-06-09 00:29:23)
- ↑3 甲鱗様もワームっていうニュルニュルしたドラゴンだからな。恐らく5ch当たりのコピペ改変なんだろうけど。 -- 名無しさん (2022-06-09 00:32:34)
- とぐろ巻きブリキクサリヘビも先輩かな -- 名無しさん (2022-06-09 00:38:29)
- シュラバザメはむしろ名訳まである -- 名無しさん (2022-06-09 01:08:07)
- ワームとぐろエンジンとか定型だけで訳した結果変な響きになるのもあるけどハヤバイは異次元すぎる -- 名無しさん (2022-06-09 01:09:43)
- 当時の公式HPで四コマ漫画のオチに使われてた記憶。それも天丼で。 -- 名無しさん (2022-06-09 08:42:54)
- 裂け目翼の雲間を泳ぐもの「オレみたいな直訳よりいいじゃん」 -- 名無しさん (2022-06-10 06:20:54)
#comment(striction)
*2 ふにゃふにゃ/Searing Touch。コストは(赤)のインスタントでクリーチャーかプレイヤーかプレインズウォーカー1体を対象とし、それに1点のダメージ。追加で(4)を払えばバイバックで手札に戻せるがマナ効率は極めて悪い
*3 ぼんやり/Lost in Thought。コストは(青)(1)のエンチャント-オーラでエンチャントされているクリーチャーは攻撃もブロックも起動型能力を起動することもできない。それのコントローラーは自分の墓地のカード3枚を追放することで、そのプレイヤーはターン終了時までこの能力を無視できる
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