登録日:2017/11/09 Thu 21:38:02
更新日:2024/02/15 Thu 13:45:52NEW!
所要時間:約 14 分で読めます
▽タグ一覧
dcコミックス アメコミ スーパーマン パラサイト ゾッド レックス・ルーサー エルスワールド シェーン・デイビス アドリアン・シアフ タイレル earth-1 j・マイケル・ストラジンスキー スーパーマン:アースワン
『Superman: Earth One』はDCコミックスから出版されたアメコミ作品。
『Superman: Earth One』#1
発売 2010年8月
脚本 J・マイケル・ストラジンスキー
作画 シェーン・デイビス
『Superman: Earth One』#2
発売 2012年8月
脚本 J・マイケル・ストラジンスキー
作画 シェーン・デイビス
『Superman: Earth One』#3
発売 2015年2月
脚本 J・マイケル・ストラジンスキー
作画 アドリアン・シアフ
日本では2013年に小学館集英社プロダクションから#1の邦訳本が発売されている。
ヒーローたちを現代的に再構築して描く『Earth One』シリーズのスーパーマン編。
田舎で育ち誰とでも仲良くなり誰からも愛される存在として描かれてきたスーパーマンをその特殊な出自ゆえに理解者を得られず
自分の在り方を悩むどこにでもいる青年として設定し、彼が人間としてヒーローとして成長していく様子を描いている。
外見にも変化が加えられお馴染みのカールは無くなり上半身が大きく描かれがちな体形も普通のものとなっている。
また#1の内容は映画『マン・オブ・スティール』に大きな影響を与えている。
『Superman: Earth One』#1
『Superman: Earth One』#2
『Superman: Earth One』#3
『Superman: Earth One』#1
【物語】
赤ん坊のころ異星から地球に現れスモールビルで育ったクラーク・ケントは就職のために大都市スモールビルを訪れていた。
あらゆることにその才能を発揮するクラークだったが超人的力の使い方や自分の幸せについて悩み生き方を決められずにいた。
そんな中地球にクラークを狙う異星人タイレルが現れ、彼が現れない限り地球を攻撃すると宣言する。
緊急事態に様々な行動をとる人間たちを目にしたクラークは決意を固めコスチュームを身にまとう。
【登場人物】
地球からはるか遠く離れた惑星クリプトンの生き残り。クリプトンの崩壊から生き延び地球のケント夫妻に拾われ育てられた。
黄色の太陽光線によって飛行能力などの超人的パワーを発揮するも、その力ゆえに疎外感を感じながら生きてきた。
スモールビルの短大を卒業し大都市メトロポリスで就職活動を始めスポーツや科学など様々な分野で力を発揮するが、
唯一の理解者である両親の言葉と自分の望みとの間で悩み生き方を決められずにいた。
その最中、彼を狙う異星人タイレルが現れ地球への攻撃を開始する。人に知られないように世界を守ろうとするも、
信念に従い行動するカメラマン、ジミーの姿を見て決意を固め父の言葉を胸に母の作ったコスチュームを身に着け姿を現しタイレルに立ち向かう。
≪ヴィラン≫
- タイレル
クリプトンの生き残りを狙って地球に現れた異星人。白い肌に黒いラインが刻まれ悪魔のような尻尾が持ち戦闘時には機械の翼を装備する。
クリプトンと同じ太陽系の惑星デロン出身でクリプトンとは20年に一度戦争を繰り返していた。
ある時、何者かからクリプトン人の絶滅を条件にクリプトン崩壊の方法を教えられ実行する。しかしクラークを逃がしてしまい彼を長年探し続けていた。
地球の兵器では敵わない圧倒的な軍事力で大都市に攻撃を仕掛け、クラークが姿を現すまで数百万人を殺すと宣言する。
姿を見せたクラークに黄色の太陽光線で得た同等のパワーで殴り合う。そしてクリプトン崩壊させた装置の存在を教えることで隙を作り、
赤色の太陽光線と重力光線でクラークの動きを封じ地球と共に殺そうとする。
≪デイリー・プラネット≫
- ペリー・ホワイト
メトロポリスの老舗新聞社デイリー・プラネットの編集長。面接に来たクラークの持ってきた記事から彼の本心を見抜く。
記事は褒めなかったものの記者として迎えようと申請書を渡したが捨てられてしまう。
- ロイス・レーン
デイリー・プラネットの美人記者。ペリーに勝手に記事の分を削られたことに文句を言う。
異星人の襲撃が始まるとジミーを連れ立って現場に向かう。
- ジミー・オルセン
デイリー・プラネットのカメラマン。自分の命を厭わず写真を撮るためペリーを冷や冷やさせている。
≪その他≫
- ジョナサン・ケント、マーサ・ケント
クラークの育ての親。山登り中に墜落する『宇宙船』を発見し、その中からクラークを見つけ養子として育て上げた。
ジョナサンは超人的力に悩むクラークをいずれすべきことが来ると勇気づけていたが、昨年クラークにマーサを任せ亡くなっている。
マーサは自分のことよりクラークの幸せを優先するよう彼に語り、万が一の時のためにクラークを包んでいた布を使ったコスチュームを作った。
- サンドラ・リー
クラークの乗って来た『宇宙船』の調査をしている軍人。階級は少佐。
『宇宙船』の原子と分子に異星の文字が発見されたと報告を受けたその日に、異星人の襲撃が始まり対処に当たる。
- ジョー=エル、ラーラ
クラークの生みの親。『宇宙船』の破片からクラークの脳に送られた映像に登場する。
滅びゆくクリプトン星からクラークをクリプトンの知識を分子構造に刻み込んだ自己再生可能な『宇宙船』に乗せ脱出させた。
ジョーはクリプトンの崩壊を予見していたが防げなかった。
『Superman: Earth One』#2
【物語】
メトロポリスで記者そしてヒーローとしての第一歩を歩み始めたクラークだったが、自分の力を以ってしても解決できない問題に直面してしまう。
その悩みを抱えたままアパートの隣人Lisaと食事をすることになったが、その途中あらゆるエネルギーを吸収する怪物パラサイトが現れる。
パラサイトに挑むクラークだったが2度の撤退に追い込まれ超人的な力を失い、何とかたどり着いた自分の部屋で倒れてしまう。
体力を回復させたクラークはパラサイト対策のアーマーを身に着け再び戦いを挑む。
【登場人物】
- スーパーマン(クラーク・ケント/カル=エル)
メトロポリスを守る鋼鉄の男。デイリー・プラネットに入社し最初の記事が表彰され入居したアパートの隣人Lisaと仲良くなるなど
順風満帆な日々を送っていたが、津波の被害にあった島国Boradaの救助に向かった際に独裁者の脅迫を受け手を出せず激しい怒りと無力感を味わう。
その後、Lisaと食事をすることになり何をすればいいか悩みながらも唯一の友人だった猫のFuzzballの話をして切り抜ける。
パラサイトが現れると現場に向かい戦闘になるがエネルギーを吸われたため、その対策を北極の『宇宙船』と共に練る。
しかしパラサイトがデイリー・プラネットに現れたため救出に向かい、エネルギーを完全に吸われボロボロになりながら帰宅する。
体力を回復させると『宇宙船』の作ったアーマーに身を包みパラサイトに再び挑む。
≪ヴィラン≫
- パラサイト(Raymond Jensen)
触れた存在からエネルギーを吸収する怪物。紫色の体に腹や肩に黄色い突起物が付いており、エネルギーの量によって体の大きさや知能が変化する。
人間だった頃は紳士然とした見た目だが異常な暴力性を持ち、子供の頃は動物やホームレスを現在は一般の人々を殺し続けている。
証拠隠滅を任せていた科学者Willyが自己満足のために殺害の様子を残していたことを知り彼を爆殺する。
さらにWillyが勤めていた『S.T.A.R.ラボ』のパソコンでDVDに焼いていたことを知りデータを消すためにラボに侵入するが、
警備員に発見され逃げ出したところ実験に巻き込まれパラサイトに変化してしまう。
エネルギーを求めラボの付近で市民のエネルギーを吸収し続けていたが、スーパーマンの存在に気付きメトロポリスに向かう。
そしてスーパーマンとの戦闘でエネルギーを吸収しパワーと知性を手に入れスーパーマンを2度の撤退に追い込む。
手に入れたパワーで宇宙から地球を眺め虐殺の方法について考えていると30メガトン級のミサイルによって更なるパワーを得る。
その後、ロンドンで暴れまわりエネルギーを補充するためメトロポリスに向かいスーパーマンと戦闘になる。
≪デイリー・プラネット≫
- ロイス・レーン
デイリー・プラネットの美人記者。スーパーマンのインタビュー記事を書いたクラークを怪しんで彼の身辺調査を開始する。
- ジミー・オルセン
デイリー・プラネットのカメラマン。クラークの調査をするロイスに呆れてしまう。
パラサイトが現れるとロイスと現場に出ようとしてペリーに止められてしまう。
その直後、スーパーマンの写真を撮ったことからパラサイトに囮に選ばれるがスーパーマンに助けられる。
その後、パワーアップしたパラサイトが目の前に現れると恐れることなく写真を撮り続け再びスーパーマンに助けられる。
- ペリー・ホワイト
デイリー・プラネットの編集長。クラークのスーパーマンについての記事を褒めながら気を引き締めるよう檄を飛ばす。
≪その他≫
- Lisa Lasalle
クラークの入居したアパートの隣人。出会ってすぐにクラークを映画や食事に誘う奔放な女性だが、クラークの飼い猫の話に涙を流す一面も持つ。
ボロボロになって戻り倒れてしまったクラークを何も聞かずに見守り続けた。
- 宇宙船
クラークを地球に連れてきた宇宙船。北極の氷の奥深くに隠されている。自己修復機能やコミュニケーション機能を持つ。
パラサイトにエネルギーを吸われたスーパーマンから攻撃を防ぐための手段を準備するよう頼まれ特殊なアーマーを作成する。
- サンドラ・リー
クラークの乗って来た『宇宙船』の調査をしていた軍人。スーパーマンについての委員会に出席しプロジェクトを対スーパーマンにシフトするよう提言する。
パラサイトがメトロポリスに現れると攻撃作戦の指揮を執るが失敗し取り逃してしまう。
その後、宇宙にいるパラサイトを発見し30メガトン級のミサイルで攻撃するがエネルギーを与える結果になってしまう。
- Theresa Jensen
Raymondの妹。彼が唯一心を許す人物で彼女も問題行動が多い彼を信頼していた。Raymondがパラサイトに変化しメトロポリスで暴れていることを知ると、
多くの人が離れるメトロポリスに向かう。
- General Samsa
島国Boradaの独裁者。津波の被害にあい助けに現れたスーパーマンに被害にあった場所の住人は反政府主義者だったと主張し、
今すぐに離れなければ住人を殺し手を出せば主権を侵したことになり二度と他国に入ることが出来なくなると脅し退かせる。
- Eddie Johannson
クラークが入居したアパートの住人。ボブ・ディラン好きの薬物中毒者でアパートの入り口でディランの歌をつぶやいている。
クラークに何度か話しかけ自分のことを記事にしないかと提案する。
- Fuzzball
クラークが飼っていた猫で唯一の友人。コヨーテに殺されかけていたところをクラークに救われた。
左目に傷があり月を見るのが好き。唯一の友人としてクラークと日々過ごしていたが既に亡くなっており月に墓が作られた。
『Superman: Earth One』#3
【物語】
スーパーマンのBoradaへの関与が政権交代を引き起したため、国連は彼の危険性を感じ科学者のLuthor夫妻の協力を得て対抗策を練り始める。
一方クラークが友人となったLisaとの日々を楽しみロイスとスーパーマンとしてクラークとして理解を深めるなどして過ごしていると、
彼の前にもう1人のクリプトンの生き残りゾッド=エルが現れる。
クラークは自分と同じ存在との出会いに不安と喜びを感じながらゾッドの誘いに応じ彼と行動を共にする。
しかしゾッドは国連にスーパーマンの危険性を説き彼に協力しないよう呼びかけ、『クリプトナイト』を使って彼を殺そうと試みる。
何とか危機を脱し宇宙船からゾッドの真実を知ったクラークは大切な存在を守るためあらゆる面で上位の存在であるゾッドに挑む。
【登場人物】
- スーパーマン(クラーク・ケント/カル=エル)
メトロポリスを守る鋼鉄の男。ようやく得た友人Lisaとの日々を楽しみ自分を調べていたロイスと和解するなどして過ごしていると、
崩落した橋の救助をしていた際に同じクリプトンの生き残りゾッドと出会う。
彼の語るクリプトンの情報を聞いて喜びを感じる一方で信じていいか悩むが母の後押しもあってさらに話を聞くため、
彼の宇宙船が墜落した砂漠へ向かう。
しかし彼の宇宙船にあった物質の影響でパワーを失い殺されかけてしまう。機転を利かせて危機を脱するが接触した軍に協力を拒否されてしまう。
何とか北極の『宇宙船』にたどり着きゾッドの真実を知って戦いを挑もうとするが、『宇宙船』から軍人のゾッドには決して勝てないと言われてしまう。
しかしゾッドがアパートから母の居場所を探ろうとしていることに気付き勝てないと知りながら勝負を挑む。
≪ヴィラン≫
- ゾッド=エル
地球に現れたもう1人のクリプトンの生き残りでクラークの親戚。黒いスーツに身を包みフード付きのマントを着て顔は見えない。
クラーク同様宇宙船で地球に現れ砂漠に墜落、崩落した橋で救助活動をするクラークを助けて彼と出会う。
クラークにクリプトンやクラークの両親について教えるなど友好的に接し、落ち着いてからまた会うことにして一旦分かれる。
再会するとクラークを自分の宇宙船に連れていき積んでいた『クリプトナイト』で彼を殺そうとする。
その正体はクリプトンを崩壊させた張本人。クリプトンの繁栄のためにはエル家が先頭に立つ必要があるとして内乱を起こすが、
ジョー=エルの力を借りられず敗走に追い込まれてしまう。
自分を裏切ったクリプトンへの復讐として惑星テロンにクリプトンの崩壊とその余波から逃れる方法を教えクリプトンを崩壊させた。
そしてクラークが生き残りタイレルが抹殺に失敗したことを知るとクラーク抹殺のために地球に現れた。
クラークと出会う切っ掛けとなった橋の崩落も彼が引き起こしており、クラークを追い込むため国連にクラークの危険性を説いていた。
『クリプトナイト』を無効化するアーマーでクラークを追い込むが、『ヒートビジョン』と地下水によってアーマーを壊され逃げられてしまう。
その後、クラークの母の居場所を知るために彼のアパートを訪れ再び戦闘となる。
≪軍関係者≫
- Alexander Luthor
軍からスーパーマン対策を頼まれたLuthor夫妻の夫。良識ある天才科学者でスーパーマン対策に乗り気ではなかったが、
愛する妻の頼みを断り切れず協力する。
赤色太陽光線発射装置の試作品を作り上げ、軍と妻の頼みでゾッドと戦うスーパーマンを呼び寄せ装置を使ってしまう。
しかし追い込まれていくスーパーマンの姿を目にした彼は……。
- Alexandra Luthor
軍からスーパーマン対策を頼まれたLuthor夫妻の妻。夫同様天才科学者だが自信過剰気味で科学的興味からスーパーマン対策に参加している。
乗り気ではない愛する夫をたきつけ計画を進めていく。
- サンドラ・リー
スーパーマン対策を進めている軍人。計画にLuthor夫妻を率いれスーパーマンの力を奪う赤色太陽光線発射装置の開発に行きつく。
その後、ゾッドの語るスーパーマンの危険性を信じスーパーマンとゾッドの戦いに手を出さないようにしていたが、
メトロポリスで繰り広げられる戦いを前に赤色太陽光線発射装置の使用をLuthor夫妻に依頼する。
≪デイリー・プラネット≫
- ロイス・レーン
デイリー・プラネットの美人記者。スーパーマンを『バットシグナル』風のライトで呼び寄せ彼の影響力について語り合う。
その後、クラークから身辺調査について追及され「彼が嘘をついたのではと疑っていた」と語り、今は信頼し共にペリーのために働いていく決意を固める。
その後、橋の崩落の調査を行いゾッドの関与を発見する。さらに国連に務める親戚からゾッドが国連に現れたことを教えられ、
スーパーマンに警告しようとするが一歩出遅れてしまう。
- ジミー・オルセン
デイリー・プラネットのカメラマン。クラークにロイスが彼の調査をしていたことを明かしてしまう。
- ペリー・ホワイト
デイリー・プラネットの編集長。自分のパソコンで橋の崩落について調べるロイスに不満を漏らす。
≪その他≫
- Lisa Lasalle
クラークの入居したアパートの隣人。前回事件を通じてクラークの友人となる。
モデルのオーディションに参加しようとするが大事なイヤリングをクラークの部屋に忘れたことに気付き取りに行った際に、
偶然スーパーマンのコスチュームを見つけてしまう。言い出せぬまま日々過ごしていたがゾッドに追い込まれるスーパーマンを目にして走り出す。
- マーサ・ケント
クラークの育ての母。クラークから電話を受けゾッドやLisaとの関係についてアドバイスを送る。
- 宇宙船
クラークを地球に連れてきた宇宙船。ゾッドから逃れたクラークにゾッドの真実を教える。
さらにゾッドに決して敵わないと語り地球から去るか戦って死ぬかを選ばせる。
- ジョー=エル、ラーラ
クラークの生みの親。ジョーはゾッドに内乱の協力を求められるが拒否していた。ラーラは戦乱の中でクラークを生み、
暗く沈むジョーに未来への希望を抱かせた。
追記・修正お願いします。
[#include(name=テンプレ2)]
この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,1)
[#include(name=テンプレ3)]
▷ コメント欄
- 説明を見る限りだとこの作品のルーサーは主体的なワルじゃないのかな? -- 名無しさん (2017-11-09 22:16:49)
- ラーラは戦乱の中でクラークが生んでいた。 >!?!?!? -- 名無しさん (2017-11-10 21:10:53)
#comment
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧