登録日:2012/06/08(金) 11:06:14
更新日:2023/08/07 Mon 13:52:06NEW!
所要時間:約 9 分で読めます
▽タグ一覧
mtg プレインズウォーカー チャンドラ 紅蓮術士 赤 アツクナッテクルノ ゴリラ メスゴリラ 立てばゴリラ、座ればゴリラ、歩く姿は燃えゴリラ 百合たらし スタンダードほぼ皆勤賞 ゴリラ<最近はむしろスーパーヒロイン
チャンドラ・ナラーはマジック:ザ・ギャザリングに登場するプレインズウォーカー。
初出はローウィンだが、出身はカラデシュ/Kaladesh。レガーサ/Regatha在住。
紅蓮術士で炎の魔法を操る赤を代表するプレインズウォーカー。
人間、女性、20歳。168cm、58kg。情熱的かつ衝動的で口より先に炎が出る性格。自由が好きで束縛が嫌い。
苦難に遭っている人々を放っておけない性格でレガーサでそれなりの地位についておりついには修道院長に推薦されるも、ゼンディガーの惨状を放っておけず地位をけって救援に向かう。ここからストーリーの常連の一人となる。
機械兵団との決戦以降も次元移動能力を保持している数少ないプレインズウォーカーの一人。まぁ、彼女の場合移動できなくなると母親に会えなくなってしまうので仕方ない。
割と百合っ気があり気遣いながらもぐいぐい押し込んでいくタイプなので相手のほうもいつの間にか引きずり込まれてしまう自覚なしの女たらしでもある。
外見では煌々と燃える長い髪と大きめのゴーグルが特徴的。
なお、髪が炎と化すのは魔力を練っているときのみで、普段は赤髪ロングのストレート。そばかすが多い。
例によって結構な巨乳。
家族構成は父キランと母ピア。父キランはチャンドラ覚醒直前にバラルという領事府の悪徳役人に娘をかばい刺殺されたが、同じく殺されたと思われたピアはその後も革命派の主要人物として生き残る。そしてカラデシュブロックにて娘やサヒーリとともに革命を成功させてからは娘の生きざまに理解を示し、チャンドラに多次元宇宙で活動させながら自身は新しいカラデシュの中心人物の一人として活動している。そのため、ピアはプレインズウォーカーの親としては珍しくカード化されることも多い
関連人物
他のプレンズウォーカーと関わることが結構多い。
何かと腐れ縁がある。ルパンととっつぁんのような関係。
その後、ゼンディガーでのエルドラージとの決戦で共闘。三大エルドラージのうちの二体を討伐したのち結成されたゲートウォッチに初期メンバーとしてジェイス・ギデオン・ニッサとともに誓いを立て以降はチームメイトとなる。
同じくゼンディガーで共闘した初代ゲートウォッチの一人。
一応ロマンスに発展したことがあるとか無いとか。
同じくゼンディガーで共闘した初代ゲートウォッチの一人。
後述のリリアナとの軋轢でニッサはゲートウォッチから抜けてしまうがその後もなんだかんだ言って共闘する。
そうしていくうちにすっかりチャンドラの百合友にになってしまい、”機械兵団の進軍”のメインストーリーでは嫌われ者のルーカの大ポカに巻き込まれファイレクシアに囚われてしまい悪堕ち状態になって再会したニッサを前にチャンドラが涙しながら説得したり、なんとかファイレクシアを討伐した後治療中のニッサにキスしたりとチャンドラの本妻になりつつある。
イニストラードのエルドラージ騒動時に共闘して以降ゲートウォッチとなった女死霊使い。
当時は割とやりたい放題だったリリアナに振り回されており若干苦手意識があったようで、ドミナリアのストーリーのラストで結果的にゲートウォッチを裏切ってしまって以降は敵視する。
しかしなんだかんだいってラヴニカでのニコル・ボーラスとの決戦時もリリアナが一般市民への被害を減らすよう永遠衆というゾンビを制御したりクライマックスで反旗を翻してリリアナがボーラスを討伐したことを知るとその敵対意識も薄れる。
後にリリアナが更生したことを知ったときは素直に喜んでいる。
面識は無いが、ジェイスにチャンドラの居場所のヒントを教えたため報復してやろうと逆恨み中。
…だったのだが、ストーリーがゲートウォッチや彼らを取り巻く面々に向けられてからはガラク本人の出番の減少とともにすっかり疎遠に。
彼女が最初にPWしたレガーサのケラル寺院での象徴ともいえる人物でチャンドラ自身もあこがれていたのだがドミナリアで”長年師事してきた寺院での口うるさいおばあちゃんはチャンドラの成長を見守ってきた師匠だった”という意外な形で邂逅。
- サヒーリ・ライ
同郷の後輩。故郷カラデシュにて領事府の暴走時にテゼレットが裏で動いていると察知してそれを止めるために知り合う。以降はチャンドラが多次元宇宙の虐げられている人々を救うための多忙な活動をしている中、ピアとともにカラデシュを支えながらチャンドラ達ゲートウォッチのサポートメンバーとしてしばしば登場する。
ちなみにこの人も百合属性で、ファートリというイクサラン出身の女騎士にぞっこん。
時間魔法の達人にしてMTGの初期から名を連ねるレジェンド。PWの灯を失った後も過去の学園での事件に巻き込まれた影響で老化が遅くなり今現在も五十代ほどの姿で健在。
ドミナリアからゲートウォッチに加入し、以降はチャンドラやケイヤとともに多次元宇宙各地の騒動に対応する日々を送っている。
PWの大先輩としてチャンドラ達の面倒を見てくれるが、時たま自分の技術をひけらかす悪癖がありシンプルに動くチャンドラからツッコまれることも。
- ケイヤ
ストイックで幽霊絶対殺すウーマンなアサシンプレインズウォーカー。
家族を救うためにニコル・ボーラスの配下になっていたこともあったが彼の本質を知り離反しチャンドラ達と共闘。ボーラス討伐後にゲートウォッチ入りする。
以降はギデオンへのコンプレックスから自信が無くなり距離をとるようになったジェイスに替わり、チャンドラのチームメイトとなっている。
長らくMTGにいなかった”黒人女性スーパーヒロイン”としてデザインされた節がある。
ゲームでの性能:
赤の代表格のプレインズウォーカーかつゲートウォッチ、ということでカード化の機会は非常に多い。その分また同じことやってると言われやすい宿命でもある
チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar (3)(赤)(赤)
プレインズウォーカー ― チャンドラ(Chandra)
[+1]:プレイヤー1人を対象とする。チャンドラ・ナラーは、そのプレイヤーに1点のダメージを与える。
[-X]:クリーチャー1体を対象とする。チャンドラ・ナラーは、それにX点のダメージを与える。
[-8]:プレイヤー1人を対象とする。チャンドラ・ナラーは、そのプレイヤーとそのプレイヤーがコントロールする各クリーチャーにそれぞれ10点のダメージを与える。
初期忠誠度:6
記念すべき初出カード。プラス能力が本体のみ、小マイナス能力は生物のみにしか飛ばせないものの、他のPWと比べて初期忠誠度が高く、マイナス能力がXのため2枚目を引いたときに「使い切って2枚目を展開する」という動きがやりやすい*1。
プラス能力が盤面に一切干渉できないものの奥義を打たれるとシャレにならないので、盤面次第ではあるがかなりの圧力をかけられる。さらにマイナス能力により「分割できる単体除去」のようにも扱えるなど、意外と小器用なカード。
ただし5マナとかなり重いため、息切れ防止に使うにしても結構工夫が必要。当時は赤単バーンのサイドボードなどに居場所があったが、あまり主流ではなかった。
一方でレガシーのZooにこのカードを含めた7種類のプレインズウォーカーを投入した「七英雄Zoo」というデッキが話題を呼んだことがある。
対戦動画がニコニコ動画に残っているが、このデッキにおけるチャンドラは「相手にテキストを確認させる」という快挙を成し遂げている。
また、ドラゴンストンピィの中には《煮えたぎる歌》を経由して1~2ターン目にこのカードを着地させるということをもくろんだ型が存在した。
5マナだからバランスが取れているカードが1~2ターン目に出てきてしまうとクリーチャー主体のデッキは結構面倒で、当時はメタ的にZoo、マーフォーク、ゴブリンなどのクリーチャー主体のデッキが多かったので刺さる相手にはかなり刺さる。
当然だが刺さらない相手も多かったこともあり、一発ネタ程度にすぎなかったようである。ぶっちゃけワーウルフストンピィとかのが全然強い。
「デュエルデッキ ジェイスVSチャンドラ」の日本語版では「燃え尽きぬ炎」のコミカライズに合わせて日森よしの氏がイラストを担当した特別仕様版になった。(参照:https://mtg-jp.com/products/card-gallery/0000093/)
しかしfoil版のカードが忌まれやすいというMTGの文化事情に加え、当時は「MTGに萌えのような文化を持ち込んでほしくない」という意見が主流的だったせいで非常にウケが悪かった。時代を先取りしすぎてしまったカード。
一方で希少かつ10年ほど前のカードで再販もされていないためか、海外では結構いい値段がつくそうである。そういう意味ではゴリウーニッサの先駆けともいえる存在である。
燃え立つチャンドラ/Chandra Ablaze (4)(赤)(赤)
プレインズウォーカー ― チャンドラ(Chandra)
[+1]:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。カードを1枚捨てる。これにより赤のカードが捨てられた場合、燃え立つチャンドラはそのクリーチャーかプレイヤーに4点のダメージを与える。
[-2]:各プレイヤーは自分の手札を捨て、その後カードを3枚引く。
[-7]:あなたの墓地にある赤のインスタント・カードかソーサリー・カードの望む枚数の組み合わせを、それらのマナ・コストを支払うことなく唱える。
5
ゼンディカーにて登場した2枚目のチャンドラ。通称「燃えチャン」。当時の赤では非常に貴重なドロー能力を持っている。
よく言えば「デッキを選ぶ非常に癖の強いカード」で、プラス能力ではアドバンテージを稼げず、マイナス能力は対戦相手を利することも考えられる。そして奥義は強いがデッキを非常に選ぶ。
言葉を濁さずに言うとぶっちゃけ弱い。これを言うと「採用実績がある」と反論されるのだが、当時はこのカードが入るデッキである赤や重量コントロールの使い手からは非常に評価が低かったカード。
なにせ当時の赤はバーンやゴブナイトのような軽量カードを叩きつけていくタイプであり、アーキタイプ的にどこまでも相性が悪かったのである。一応【青赤ルーン炎】というアーキタイプとは相性は悪くはなかったのだが、それらのデッキにまったく入らなかった。
同期の《ニッサ・レヴェイン》が「合うデッキはあるがそこから抜ける」というタイプの弱さだとすれば、こっちは「そもそも合うデッキがない」というタイプの弱さで、存在自体が構造矛盾を抱えているタイプのカードだった。
そして極めつけが同じプレインズウォーカー・タイプだった《チャンドラ・ナラー》の存在で、早い話「こんな性能ならナラー使った方がいいよね」となってしまうのだ。
そしてこの時期はプレインズウォーカーというのはご祝儀価格が設定される傾向にあり、こんなカードでも下手なカードより高かった*2のだからなおのこと入手できないというひどい有様で、カジュアルでも手が出なかった。ぶっちゃけリミテッドですら採用しづらい。
その一方、統率者戦では「全員の手札をリセットして3枚ドロー」という部分が独自の地位を築いており、特に赤単や赤白などのドローを不得意とするデッキでは採用されることがあるようだ。
ストーリーラインにおいてはじめての「強化バージョン」といえるプレインズウォーカーだった*3ため、開発部では「次のチャンドラは7マナかな?」なんて言われていたんだとか。いい迷惑である。
そして基本セット2011で《業火のタイタン》というもっと有用なカードが登場してしまい、完全に立つ背を失った。ティボルトの項目に詳しいが、当時「コス以外ろくなPWがいない」と言われた評価に燦然と輝いたのがティボルトとこのカードだったというくらいには使いどころがなかったのだ。
「白目を剥いて*4叫んでいる」イラストの方は様々な意味で話題を呼び、日森よしの版の《チャンドラ・ナラー》と比べて「萌えと燃え」「日本版と北米版」などと笑い話になった。灯争大戦のパネマジニッサを10年ほど前にやっていたのである。
なんと担当絵師が酒瓶を持って暴れるクソコラを作ったという話もあり、どちらかというと《運命の逆転》みたくイラストが本体みたいなところのあるカードである。
■炬火のチャンドラ/Chandra, the Firebrand (3)(赤)
基本セット2012にて登場した3枚目のチャンドラ。通称「炬火チャン」。
詳細は炬火のチャンドラにて参照のこと。日森よしの氏のマンガについてもこちらで。
ちなみに日森よしの氏がイラストを担当した「萌えチャン」は前述のとおり《チャンドラ・ナラー》の方である。
どうやら項目を作った人が勘違いしていたようだ。正直単独項目を作るほどのカードじゃないと思う
紅蓮の達人チャンドラ/ Chandra, Pyromaster (2)(赤)(赤)
プレインズウォーカー ― チャンドラ(Chandra)
[+1]:プレイヤー1人を対象とし、そのプレイヤーがコントロールするクリーチャーを最大1体まで対象とする。紅蓮の達人チャンドラはそのプレイヤーに1点のダメージを与え、そのクリーチャーに1点のダメージを与える。このターン、そのクリーチャーではブロックできない。
[0]:あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する。このターン、あなたはそれをプレイしてもよい。
[-7]:あなたのライブラリーの一番上から10枚のカードを追放する。これにより追放されたインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を選び、それを3回コピーする。あなたはそれらのコピーを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
初期忠誠度:4
基本セット2014で登場した4代目チャンドラ。キービジュアルにもなり、基本セット2014の看板を飾った。
- 1でプレイヤーとクリーチャーに1点飛ばしつつ、クリーチャーにブロック阻害を付けることができる。今までの小+と違い、タフネス1以上の生物に打っても役に立つのが大きい。
0は擬似ドロー能力であり、忠誠度を減らさずに使える擬似ドローは赤にしては破格である。しかし4ターン目に土地を置いて出した場合、土地がめくれてもプレイできないのが痛い。
- 7は派手なように見えて、あまりフィニッシュできない能力。灼熱の槍がめくれて9点火力になるだけであり、予言がめくれても6ドロー。ビートダウンの場合10枚めくってもコピーする対象がない、ということもあるだろう。他のPWの奥義に比べるとかなり控えめである。
特に±0の部分が重要で、現在赤の役割としてあてがわれている「衝動的ドロー」の先駆けともいえるカード。登場当初は赤の貴重なドローソースとして好んで用いられた。
しかし運命再編で似たような役割が務められる《前哨地の包囲》が登場すると、「チャンドラと違って2枚目以降が手札に腐らない上にドローソースが必要ない時は別の役割も持てる」「エンチャントなので対戦相手に対処されにくい」「基本セットの神話レアよりも値段が安い」という利点を持つこちらのせいで優位性が脅かされることになる。
一応こちらも「ドローをあきらめる代わりに他の能力を使える」「クリーチャーの攻撃を引き付けることでライフの水増しになる」などの利点はあるのだが、ぶっちゃけドローソースとしての役目で言えば赤包囲の方が安定するため採用率がごそっと減ってしまった。
ただこのカードと《龍語りのサルカン》という2枚の実用性の高い赤単PWの登場により「赤のプレインズウォーカーは弱い」という暗黒時代にようやく光が差し込んだ。
このカードは決して悪いカードではない、ライバルが強すぎただけなのだ。
ヒストリックでも地味に使えるようで、たまに採用されているらしい。
カラデシュの火、チャンドラ / Chandra, Fire of Kaladesh (1)(赤)(赤)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) シャーマン(Shaman)
あなたが赤の呪文を1つ唱えるたび、カラデシュの火、チャンドラをアンタップする。
(T):プレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。カラデシュの火、チャンドラはそれに1点のダメージを与える。このターンにカラデシュの火、チャンドラが3点以上のダメージを与えたなら、カラデシュの火、チャンドラを追放し、その後、これを変身させた状態でオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
2/2
燃え盛る炎、チャンドラ / Chandra, Roaring Flame 〔赤〕
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
[+1]:プレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。燃え盛る炎、チャンドラはそれに2点のダメージを与える。
[-2]:クリーチャー1体を対象とする。燃え盛る炎、チャンドラはそれに2点のダメージを与える。
[-7]:燃え盛る炎、チャンドラは各対戦相手にそれぞれ6点のダメージを与える。これによりダメージを与えられた各プレイヤーはそれぞれ「あなたのアップキープの開始時に、この紋章はあなたに3点のダメージを与える。」を持つ紋章を得る。
初期忠誠度:4
マジック・オリジンで登場したチャンドラで、PW覚醒前の姿と覚醒後の姿の両面カード。テキストにしつこいくらい「ダメージ」という言葉が書かれているのが特徴。
表面は小型のクリーチャーで、自身が合計3点ダメージを与えると変身する。起動型能力を持っているため、召喚酔いが解けた後に能力を3回使うか、自身の攻撃+能力1回で変身を目指すことになる。
裏面はいつものチャンドラに近く、上2つの能力で広範囲に2点火力を飛ばすことが可能。
そこまで強いというわけではないのだが、当時の赤単デッキでは比較的採用されていた。
炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecaller (4)(赤)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
[+1]:速攻を持つ赤の3/1のエレメンタル(Elemental)・クリーチャー・トークンを2体生成する。次の終了ステップの開始時に、それらを追放する。
[0]:あなたの手札からカードをすべて捨て、その後その枚数に1を足した枚数のカードを引く。
[-X]:炎呼び、チャンドラは各クリーチャーにそれぞれX点のダメージを与える。
初期忠誠度:4
ゲートウォッチの誓いで登場したチャンドラ。6マナと重いためコントロールデッキ向け。
速やかにゲームを終わらせるプラス能力、戦場の一掃が可能なマイナス能力と高い制圧力を持つ。
ぶっちゃけ6マナなのでこれくらいの仕事をしてくれなきゃ困るという意見はもっともなのだが、とにかくすべての能力が腐らない。特に+能力が別格の強さで、これで勝ちに行けるというのがかなり強く、出てしまえば戦場を一気に有利にできる。
これまでは弱いと言えば採用実績がどう、強いと言えば性能がどう、と不毛なレスバトルが起きていたチャンドラだが、ここにきて文句なしにトーナメントクラスのチャンドラが登場し、「赤のPW枠をつぶす迷惑神話レア」「コスに赤の顔役譲れ」という評価を完全に返上するに至る。
赤の入るコントロールデッキでフィニッシャーとして好んで採用され、さらに《ニッサの誓い》や《ゲートウォッチ配備》を利用したプレインズウォーカーコントロールでも《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》とともに確定枠として採用された。
これには選択肢の少なさも関係しているが、本当にそれだけ圧倒的だったのである。
通称「6チャン」だったのだが、これは後に登場したもっと強いチャンドラに通称を譲ることになる。時代の流れとは残酷である。
反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance (2)(赤)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
[+1]:あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する。あなたはそのカードを唱えてもよい。そうしないなら、反逆の先導者、チャンドラは各対戦相手にそれぞれ2点のダメージを与える。
[+1]:(赤)(赤)を加える。
[-3]:クリーチャー1体を対象とする。反逆の先導者、チャンドラはそれに4点のダメージを与える。
[-7]:あなたは「あなたが呪文を1つ唱えるたび、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。この紋章はそれに5点のダメージを与える。」を持つ紋章を得る。
初期忠誠度:4
チャンドラの故郷であるカラデシュで登場したチャンドラ。主人公としての登場であるため強力なカードとして調整されており、4つの能力を持つことから通称「神チャンドラ」で、この通称の元ネタはもちろん例の神。
衝動的ドローと本体火力の2択、マナ加速、汎用的なクリーチャー除去、使えばほぼ制圧完了も同然な奥義と、アグロ、コントロール双方で使いやすい能力が揃っている。意図通り赤の入る多くのデッキで採用され、下環境でも赤が絡めば採用に値する。
- 能力に任意で二択にする能力があるため「能力を5つ持つPW」と言われることもあるなど、当時の環境の顔役とも言えた。これは「チャンドラが主役のセットなんだから強くしないとまずい」とものすごく気合を入れて作ったからのようだ。
あからさまに強いと分かるせいで発売前はショップがこぞって高値をつけており、「いくらなんでも足元を見すぎだ」「そこまでの値段じゃないだろう」という批判が集まった。
しかしいざ発売されてみると、どんなデッキにも入るやらかしカード《密輸人の回転翼機》や、非常に強力な土地であるファストランドサイクルなど他のカードが非常に強いことが判明。カラデシュは剥き得だということになり値段は相応に落ち着いた。
さらに「Signature Spellbook: Chandra」やパイオニアのチャレンジデッキなどでも再録されているので、現在ではこれだけ優秀なカードにもかかわらずなんと700円程度で手に入ってしまう。
現在でもパイオニア、モダン、レガシー、ヴィンテージなど様々な環境で活躍しているカードがここまで安く手に入るのはMTGとしては異例のことである。万札とあだ名されたどっかの神は見習ってほしい。
イラスト違いのプロモ版として、エジプト壁画風のものと、若き日のヤヤ・バラードのステンドグラスとともに写っているものの二種類が存在する。こちらは当然だが非常に値段が高い。
紅蓮の俊英、チャンドラ/Chandra, Pyrogenius (4)(赤)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
[+2]:紅蓮の俊英、チャンドラは各対戦相手にそれぞれ2点のダメージを与える。
[-3]:クリーチャー1体を対象とする。紅蓮の俊英、チャンドラはそれに4点のダメージを与える。
[-10]:プレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。紅蓮の俊英、チャンドラはそのプレイヤーかプレインズウォーカーと、そのプレイヤーかそのプレインズウォーカーのコントローラーがコントロールする各クリーチャーにそれぞれ6点のダメージを与える。
初期忠誠度:5
カラデシュのプレインズウォーカーデッキのチャンドラ。
PWデッキのカードは意図的(トーナメントプレイヤーの買い占めを防ぎ、初心者に行き渡るようにするため)に弱く調整されているため、このチャンドラには特筆する点はない。
だが実はこのPWデッキに入っていた限定カード《炎の鞭打ち》というカードが問題だった。これは「4マナで任意の対象に4点ダメージ」のインスタントで、それ自体はそんなに強いカードではない。
しかし環境内に4点火力が不足していたことに加えて《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》《大天使アヴァシン》など当時環境の中で非常によく見かけたタフネス4の脅威に対処できること、インスタントなので《密輸人の回転翼機》を焼けることなどから注目されてしまう。
つまりニッチな需要にぴったりハマってしまったのである。MTG wikiでは電招コントロールの選択肢にすぎないように書かれているが、当時のリストを見ると赤絡みのデッキに2~4枚ほど採用されるそこそこの人気カードだった。
1つのデッキに4枚も入っていた上、デッキに4枚も入るような性能ではなかったし採用するかどうかも好みによるところが大きかったおかげでそこまで高騰せずには済んだが、一歩間違えればあわや高騰の大惨事になりかけた事例である。
そしてこのチャンドラやそのデッキに入っていた限定カードはオマケとして即座に売られてしまい、今でも安値で手に入る。なんか昔の遊戯王のストラクの看板みたいだ
つまりプレインズウォーカーデッキのカードは弱いせいで基本的に市場に出回らず、性能に比してシングル価格が高止まりする傾向にあるのだが、このカードに関しては例外ということ。
そしてこれによほど懲りたのだろう、プレインズウォーカーデッキ限定の火力として登場した《正確な稲妻》は、《稲妻》の下位互換の下位互換の下位互換という目も当てられないレベルの弱さになってしまったのだった。ここまで使い道がないとイラスト担当した人が気の毒である
勇敢な紅蓮術師、チャンドラ/Chandra, Bold Pyromancer (4)(赤)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
[+1]:プレイヤー1人を対象とする。(赤)(赤)を加える。勇敢な紅蓮術師、チャンドラはそのプレイヤーに2点のダメージを与える。
[-3]:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を対象とする。勇敢な紅蓮術師、チャンドラはそれに3点のダメージを与える。
[-7]:プレイヤー1人を対象とする。勇敢な紅蓮術師、チャンドラは、そのプレイヤーとそのプレイヤーがコントロールしている各クリーチャーと各プレインズウォーカーに、それぞれ10点のダメージを与える。
初期忠誠度:5
ドミナリアのPWデッキのチャンドラ。性能に関しては語るべき点はない。
この時代にプレイしていた人は「なんでチャンドラ?」と不思議に思っただろう。
一応ストーリーで重要な役割を果たすとはいえ、そんなのはドミナリアでカード化していないギデオンやリリアナだって同じだし。
実はこのカードのおかげで、チャンドラは当時のスタンダード環境での皆勤賞を続けることができたのである。
その後「イニストラード:真夜中の狩り」期の最初の2ヶ月で、14年にわたる皆勤賞の記録がついに途絶えることとなった。
ストーリーでは伝説の紅蓮術師ヤヤ・バラードの足跡を追ってドミナリアを旅している。これまでの登場人物が実はヤヤだったというしびれる演出の後、カーンに嫌味を飛ばされたりスライムフットから嫌がられたりと様々な見せ場を作ることになる。
炎の職工、チャンドラ/Chandra, Fire Artisan (2)(赤)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
炎の職工、チャンドラの上から忠誠(loyalty)カウンターが1個以上取り除かれるたび、対戦相手1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。これはそれにその個数に等しい点数のダメージを与える。
[+1]:あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する。このターン、あなたはそれをプレイしてもよい。
[-7]:あなたのライブラリーの一番上のカードを7枚追放する。このターン、あなたはそれらをプレイしてもよい。
初期忠誠度:4
灯争大戦のチャンドラ。プラス、マイナス能力共にハンドアドバンテージに特化しているが、常在型能力によってダメージ以外の除去でないと本体火力に変換されてしまう。
そのため攻撃で除去しようとするとダメージが飛んでくるが、かといって除去しなければ実質的な手札を増やされつつマイナス能力で7点火力を飛ばされる、という嫌らしいカード。
ただし放置されてしまえば3ターンの間はただのドローエンジンでしかないに注意。当時は赤のドローソースが非常に充実しており、別にこのカードに頼らなければならないということはなかった。初期忠誠度があと1でも高ければよかったのだが……。
灯争大戦では日本語版限定のイラストがある。こちらはソシャゲーや他TCGに多い「魅せる」構図であり、掲げた左手から炎を放つ動の構図となっている。
本来のイラストの方では両手に火の玉を作っている静の構図であり、見比べてみるとなかなか面白い。
Chandra, Novice Pyromancer / 新米紅蓮術師、チャンドラ (3)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
[+1]:ターン終了時まで、あなたがコントロールしているエレメンタル(Elemental)は+2/+0の修整を受ける。
[-1]:(赤)(赤)を加える。
[-2]:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。新米紅蓮術師、チャンドラはそれに2点のダメージを与える。
初期忠誠度:4
ここからは基本セット2020のチャンドラ。このセットのメインキャラということでアンコモン以上の各レアリティに計3種類存在し、これはそのうちアンコモンのもの。
プラス能力はエレメンタル限定の全体修整。プラス能力としては癖が強いが決定力は高い。
1つ目のマイナス能力はマナ加速。重いカードに繋ぐもよし、プラス能力のための軽いエレメンタルを出すもよしのシンプルな能力。
2つ目のマイナス能力は汎用2点火力。効率こそ低いが1体除去して自身を維持できれば及第点。
アドバンテージを取りやすい訳ではないがアンコモンのため、主戦場はリミテッドだろう。
Chandra, Acolyte of Flame / 炎の侍祭、チャンドラ (1)(赤)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
[0]:あなたがコントロールしている赤の各プレインズウォーカーの上に忠誠(loyalty)カウンターをそれぞれ1個置く。
[0]:赤の1/1のエレメンタル(Elemental)・クリーチャー・トークンを2体生成する。それらは速攻を得る。次の終了ステップの開始時に、それらを生け贄に捧げる。
[-2]:あなたの墓地から点数で見たマナ・コストが3以下でインスタントかソーサリーであるカード1枚を対象とする。あなたはそれを唱えてもよい。このターン、その呪文があなたの墓地に置かれるなら、代わりにそれを追放する。
初期忠誠度:4
レアのチャンドラ。アンコモンの物にも言えるが、貴重な髪が燃えていないイラストのチャンドラでもある。
1つ目の0能力は忠誠度の増加。単体で使う意味はほぼ無いので、赤を持つPWの奥義を早める目的で使いたいところ。
2つ目の0能力はトークン生成で、このカードの主力。エレメンタルデッキでは《発現する浅瀬》を2回誘発でき、アグロではクリーチャー除去で処理されない継続的な打点として扱える。
マイナス能力は墓地からインスタントかソーサリーを唱える、というもの。コストの支払いは必要な点に注意。赤単ではどうしても手札が尽きやすいため、墓地から火力などを再利用できる点はいざという時に便利。
Chandra, Awakened Inferno / 目覚めた猛火、チャンドラ (4)(赤)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
この呪文は打ち消されない。
[+2]:各対戦相手はそれぞれ「あなたのアップキープの開始時に、この紋章はあなたに1点のダメージを与える。」を持つ紋章を得る。
[-3]:目覚めた猛火、チャンドラはエレメンタル(Elemental)でない各クリーチャーにそれぞれ3点のダメージを与える。
[-X]:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を対象とする。目覚めた猛火、チャンドラはそれにX点のダメージを与える。このターン、これによりダメージを与えられたパーマネントが死亡するなら、代わりにそれを追放する。
初期忠誠度:6
神話レアのチャンドラ。そしていつものバーニングチャンドラである
プラス能力は相手にダメージを与える紋章を押し付ける、というもの。紋章なので処理手段がなく、+2と上昇値も高い。複数回起動できれば勝利に直結するだろう。
1つ目のマイナス能力は全体火力。エレメンタルデッキで使えば一方的な全体除去として機能する。そしてニッサがクリーチャーにした土地が処理できなくて困り果てるのもお約束である
2つ目のマイナス能力は追放火力。死亡誘発を許さず、初期忠誠度が高いため除去できる範囲も充分広い。
打ち消されないためコントロールに対して強力な圧力となること、使い分けられる火力の便利さから赤を使うコントロールやミッドレンジで広く採用された。
通称6チャン。モダンやレガシーでも採用実績のある強烈なカードである。炎呼びも強かったのだがさすがに相手が悪すぎる。
Chandra, Flame's Fury / 炎の憤怒、チャンドラ (4)(赤)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
[+1]:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。炎の憤怒、チャンドラはそれに2点のダメージを与える。
[-2]:クリーチャー1体を対象とする。炎の憤怒、チャンドラはそれに4点のダメージ、そのクリーチャーのコントローラーに2点のダメージを与える。
[-8]:プレイヤー1人を対象とする。炎の憤怒、チャンドラはそのプレイヤーとそのプレイヤーがコントロールしている各クリーチャーにそれぞれ10点のダメージを与える。
初期忠誠度:4
こちらはPWデッキのチャンドラ。先述の理由で説明は割愛する。
Chandra, Heart of Fire / 炎の心、チャンドラ (3)(赤)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
[+1]:あなたの手札を捨て、その後あなたのライブラリーの一番上からカードを3枚追放する。ターン終了時まで、あなたはこれにより追放されたカードをプレイしてもよい。
[+1]:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。炎の心、チャンドラはそれに2点のダメージを与える。
[-9]:あなたの墓地とあなたのライブラリーから、赤でありインスタントやソーサリーである望む枚数のカードを探し、追放し、その後あなたのライブラリーを切り直す。このターン、あなたはそれらを唱えてもよい。(赤)を6点を加える。
初期忠誠度:5
基本セット2021のチャンドラ。
1つ目のプラス能力は衝動的ドロー。毎ターン3枚補充なのだが、期限がターン終了時までなので相手ターンに無防備になるのが難点。
2つ目のプラス能力は2点火力。プラス能力で汎用性も高いが、このカードを出すターンに2点火力はやや不安なのも事実。
奥義はマナ加速しつつインスタントかソーサリーを再利用またはサーチする。発動できれば強烈……と言いたいところなのだが、スタンダードの本体火力が全体的に弱体化していること、なにより起動までに5ターンかかるという遅さゆえに実用的とは言い難い。
Chandra, Flame's Catalyst / 炎の触媒、チャンドラ (4)(赤)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
[+1]:炎の触媒、チャンドラは各対戦相手にそれぞれ3点のダメージを与える。
[-2]:あなたの墓地からインスタントかソーサリーである赤のカード1枚を対象とする。あなたはそれを唱えてもよい。このターン、その呪文があなたの墓地に置かれるなら、代わりにそれを追放する。
[-8]:あなたの手札を捨て、その後カードを7枚引く。ターン終了時まで、あなたは、あなたの手札から呪文を、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
初期忠誠度:5
基本セット2021のPWデッキのチャンドラ。説明は割愛。
余談であるが、基本セット2014のプロモーションビデオ、Dotpというゲーム内で声もついたのだが、日本語版の声優がどう聞いてもおばちゃん。アツクナッテクルノ
Chandra, Dressed to Kill / 勝負服纏い、チャンドラ (1)(赤)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
[+1]:(赤)を加える。プレイヤーやプレインズウォーカーのうち最大1つを対象とする。勝負服纏い、チャンドラはそれに1点のダメージを与える。
[+1]:あなたのライブラリーの一番上にあるカード1枚を追放する。それが赤であるなら、このターン、あなたはそれを唱えてもよい。
[-7]:あなたのライブラリーの一番上にあるカード5枚を追放する。このターン、あなたはその中から望む数の赤の呪文を唱えてもよい。あなたは「あなたが赤の呪文を唱えるたび、クリーチャーやプレインズウォーカーやプレイヤーのうち1つを対象とする。この紋章はそれにX点のダメージを与える。Xは、その呪文を唱えるために支払ったマナの点数に等しい。」を持つ紋章を得る。
初期忠誠度:3
イニストラード:真紅の契りのチャンドラ。神チャンドラを少し小型化したような性能を持つ。
1つ目の[+1]能力はマナ加速+プレイヤーかPWに1点のダメージ。重いカードがあまり採用されない、赤単に近い構築を要するカードでの加速能力は評価が分かれるところ。ただしPWを使ってくる相手にはかなり刺さる。
2つ目の[+1]能力は赤限定の衝動ドロー。土地がめくれると不発なので不安定であるが、それでも3マナで継続的にアドバンテージを稼いでくれるのは息切れ防止に優秀。
奥義は遠いが、うまくマナが溜まったところで撃つことができれば相手を倒せる十分な威力を持つ。たとえ手札がなくても5枚衝動できるので、撃った時点でほぼ確実にアドバンテージは取れる。
PWカードの登場から基本セット2021のスタン落ちまで常にスタンダードに居続けたチャンドラが真夜中の狩りで収録されず、14年連続収録記録が途切れたことは驚きを持って迎えられた。
しかしながらイニストラード二部作のストーリーにチャンドラが出ていたので、真紅の契りで収録されることは確実視されていたが、案の定収録。
勝負服*5とあるが、イラストやチャンドラの性格からして「勝負」の意味するところは明らかであろう。物騒だなぁ。
なお、チャンドラはニッサに続いてイニストラードでも現地の聖戦士エーデリンに好意を向けられるという百合たらしっぷりを見せている。
ストーリーではケイヤやエーデリンにくだらない質問を繰り返したり、ソリンに露骨に嫌そうな反応をしたりと実に「感情の赤」のカラーパイらしい行動をしている。
希望の標、チャンドラ/Chandra, Hope's Beacon (4)(赤)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
あなたがインスタントやソーサリーである呪文を唱えるたび、それをコピーする。あなたはそのコピーの新しい対象を選んでもよい。この能力は、毎ターン1回しか誘発しない。
[+2]:望む色の組み合わせのマナ2点を加える。
[-1]:あなたのライブラリーの一番上にあるカード5枚を追放する。次のあなたのターンの終了時まで、それらの追放されているカードの中からインスタントやソーサリーである呪文1つを唱えてもよい。
[-X]:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。新米紅蓮術師、チャンドラはそれに2点のダメージを与える。
初期忠誠度:5
機械兵団の進軍にて登場したチャンドラ。上記の通り完成してしまったニッサの変わり果てた姿を目の当たりにして車田泣きばりに涙を流しているイラストが特徴。
ドミナリアある事情で暴走するムルタニを説得する際に見せた”ニッサの得意分野の精霊との交信技術”の影響か、出せるマナが望む色となっている。
余談
もはや単なる一覧項目状態になってしまっているが、一般流通しているものだけで実に17種類。一人のキャラがこれだけカード化されている例はMTGはもちろん、他のTCGでもなかなか見ない例ではないだろうか。
しかもイラスト違いも非常に多く、萌え化している他にもステンドグラスだったりエジプト壁画だったりゾンビだったりと妙にイラスト違いが多い。そのくせ「炎」「紅蓮」に関する名前が非常に多く、イラストも似たり寄ったりなので区別がつけにくい。
そして14年以上もカード化されているのでそのプレイヤーがプレイしていた時代によって俗称で指すものが違ってくる場合があり、たとえば「6チャン」と言われたときに炎呼びと目覚めた猛火、どちらのことを指しているのかが変わってくることがある。
ついでに派生カードも非常に多く、中には《燃え立つチャンドラ》《行き詰まりの罠》のようにイラストがネタ的な意味で好評を博するものもある。ここまで来るとひとつのコンテンツである。
これだけしつこくカード化されてるもんだから赤のプレインズウォーカーの顔役になってしまっており、しかも赤単一筋14年。他の赤のプレインズウォーカーはチャンドラとの差別化にかなり苦心するようである。
なにせ直接ダメージ、エレメンタル生成、衝動ドロー、呪文のコピー、呪文の踏み倒し、赤マナの生成など赤のプレインズウォーカーができることをあらかたやってしまっている。
コスは「土地の山と深く関係する」、サルカンは「ドラゴンと関係し時には自分自身がドラゴンになる」、ダレッティは「アーティファクトと深く関係する」、ティボルトは「対戦相手のカードを奪う」などという形で差別化されているのだが、師匠である《ヤヤ・バラード》などは非常に差別化に苦心するようだ。
現在では反論されやすいが、初期のチャンドラは非常に評価が低いカードであり公式コラムでもそれを認めている。
というのも当時の比較対象が《野生語りのガラク》や《黄金のたてがみのアジャニ》、《遍歴の騎士、エルズペス》《復讐のアジャニ》《ソリン・マルコフ》《精神を刻む者、ジェイス》《ギデオン・ジュラ》などだったから。こういった優秀なカードに比してチャンドラはトーナメント級というには物足りない性能のものが多く、開発部が「強力なチャンドラを作るのは大変だ」という記事を書くたびに「いいかげんチャンドラは諦めてくれ」「チャンドラばっか出しゃばらせるな」という怨嗟の声が上がっていたほどである。
こういったカードの弱さはプレイヤーが語るプレインズウォーカー像などにも関係してくる。一時期アニヲタwikiのプレインズウォーカーの項目にはチャンドラが「DQN」と悪し様に書かれていたが、そう評価されても仕方ないくらいには弱かった上にストーリーでの活躍もちょっとアレだったのである。
一時期「赤単は貧乏デッキ」という評価があったが、これはレア枠が毎回「除去耐性のないクソザコドラゴン」「とても使えたもんじゃない混沌枠」「どうせまた実用性のないチャンドラ」で2~4つ潰されることに加え、これを補填するかのようにコモンやアンコモンが強かったからというのが関係している。
つまり弱くても強くても、いろんな意味で意味ではお財布に優しい女だったのである。
ストーリーラインが複雑だったというよりこんがらがっていたローウィン期からしょっちゅう登場しているせいで、初期のキャラの動向はちょっとわかりづらいことになっている。
現在でこそ短絡的で憎めない性格を基軸に、リリアナやニッサやエーデリンとの百合描写、ギデオンとのロマンスなど様々なキャラ付けをされている。
しかし登場当初ではジェイスと知恵比べをして彼を出し抜いたりという知的な一面も見せており、《炬火のチャンドラ》では「彼女の知的な一面を表現する」というテーマで作られるなど、現在とは若干キャラが違っている。
といってもこれ自体はあの時期のMTGにはよくあること。瞑想の果てに目覚めたオッサン、身長が当時のガラクより高かった青のPW、エルフ至上主義のレイシストなど現在ではなかったことにされた設定も非常に多い。
そういう意味ではむしろチャンドラはあんまりブレていない方で、むしろピクサー映画のヒロインじみたアメリカ的な愛嬌が増してきている。
「Magic 2014—Duels of the Planeswalkers」のトレーラー映像のチャンドラは「キャラクターの声がイメージと違う」というすさまじい衝撃を与え、「おばチャンドラ」という不名誉なあだ名をつけられた。アツクナッテクルノー
これは本職の「ナレーター」を雇ったことによるものらしい。そりゃそうなるわ。アメリカと日本のお国柄の違いがよく出ている一例である。
当時は「日本のことは日本人に任せろ!」という意見がまだ通らなかったのだろう。ちなみに任せた結果が大好評、米国のコレクターが血の涙を流して羨ましがる「毎年3つ目のエキスパンションで登場するイラスト違いバージョン」、早い話が天野リリアナやゴジラコラボ、ミスティカルアーカイブである。
四度その項目に追記・修正をした後、アニヲタはそれが自分のやり方なのだとうそぶいた。
[#include(name=テンプレ2)]
この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,11)
[#include(name=テンプレ3)]
▷ コメント欄
- 萌えを狙ってるのにまったく可愛くない女。お前はどうでもいいからサリアたん出せよオラ -- 名無しさん (2014-04-29 22:40:25)
- なんかCS振りゴウカザル♀って感じ -- 名無しさん (2014-05-29 00:13:25)
- ↑×2 絵師に西E田を起用しよう(錯乱) -- 名無しさん (2014-05-29 00:22:13)
- 紅蓮チャンでようやくスタンでちょくちょく使われるレベルなのかと思うと、いかに赤のPWのデザインの難しさが伝わってくる(2マナのあいつを思い出しながら) -- 名無しさん (2014-06-02 12:11:33)
- コスは結構使われたんだよな -- 名無しさん (2014-06-02 12:34:48)
- ↑コスの能力は火力じゃないから…(震え声) -- 名無しさん (2014-07-21 03:47:41)
- ↑3 龍語りサルカンは強かっただルルォ!? -- 名無しさん (2015-06-04 20:55:05)
- 新しいチャンドラ、強いっちゃ強いんだけど若干微妙な性能……使い方次第ではあるとはいえ -- 名無しさん (2015-09-30 11:25:49)
- そんでもって最新のチャンドラは燃えチャン並におデブになって登場……ペス子とチャンドラ、どうして差がついた? -- 名無しさん (2016-01-09 18:50:26)
- 性能はともかくチャンドラの誓いのFTが一人だ定型外してるのは好き -- 名無しさん (2016-01-29 13:15:35)
- 何気にニッサとキマシ展開をよくする -- 名無しさん (2016-02-09 21:54:30)
- 次のカラデシュが出身地みたいですけど、アーティファクト次元でしかもなんかテゼレットがいつの間にかお偉いさんになってるっぽいけど大丈夫なんですかねぇ・・・。 -- 名無しさん (2016-09-21 21:39:44)
- カラデシュにて七度目のカード化。まさかの4マナ能力4つと、いつぞやのアレを思い起こさせる性能。というわけで早速「神チャンドラ」の称号が与えられている。本当にスタンで神となるかは未知数。 -- 名無しさん (2016-10-04 12:41:10)
- 取り敢えず、実は生きていた母ちゃんとはなんとか再開できましたな -- 名無しさん (2016-12-27 16:43:45)
- ビークルや電池に負けた女。赤の一マナ域が強けりゃ評価も違うはずなので今後に期待 -- 名無しさん (2017-07-23 23:56:46)
- 灯争大戦にてカラデシュで出し抜かれたドビンとついに決着 -- 名無しさん (2019-05-07 11:22:20)
- ↑ そして、性癖カミングアウト -- 名無しさん (2019-05-07 12:20:53)
- 紅蓮の達人のチャンドラは、割と色んな環境で使われていた印象。+能力が攻めるデッキで便利だし、衝動ドローは使えるし -- 名無しさん (2021-07-20 21:46:29)
- 次のローテでとうとうPWカード登場後のスタンに初めてチャンドラのいない期間が -- 名無しさん (2021-10-01 14:55:26)
- 衝動ドローの先駆者で、同時に衝動ドローの恩恵一番受けてる人 紅蓮チャン以降は火力+衝動ドローが基本構成で、それにトークン生成とかマナ加速が混じる感じになって、構築実績も上々だと思う 3枚目まではローウィン組の外れ枠と言われても仕方なかったけど、今じゃその枠は完全にアジャニに… -- 名無しさん (2022-01-30 00:13:59)
- 感情から発せられるから疑似的に追放して1ターンだけ使えるって本当良デザイン産んだと思うわ。 -- 名無しさん (2022-02-03 02:06:16)
- ↑追記 強いけどぶっこわれてもなく、悪用もしにくい -- 名無しさん (2022-02-03 02:07:49)
- 大好物はマンゴー。姓の「ナラー」は同郷のカラデシュ出身者以外には正確に発音しにくい独特の発音らしい。アモンケット次元を訪れた時はそもそも神の概念がピンと来ない様子を見せる。など妙にお国柄が出る娘だったりもする。 -- 名無しさん (2023-04-12 17:49:35)
#comment
*2 冗談のように聞こえるだろうがフェッチランドの《乾燥台地》より高かったのである。その一方で買取価格は安かった
*3 アジャニは過去の姿だとストーリーで明言されていたので、ストーリーラインに沿った初の2枚目のカードである
*4 イラストをよく見れば分かるが、実際には目が白く輝いているだけ。アメリカでは本気モードになった演出として目が輝くというものがある
*5 米国の俗語でもDressed to Killで「男を悩殺するための服」つまり勝負服という意味になる
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧