魔石商ラピス・ラズリ

ページ名:魔石商ラピス_ラズリ

登録日:2013/07/28 Sun 03:22:22
更新日:2023/10/30 Mon 12:14:30NEW!
所要時間:約 14 分で読めます



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漫画 別冊コロコロコミック 小学館 ホラー 願い 絶望 どうあがいても絶望 バッドエンド コロコロコミック ※児童誌です。 アヘ顔 衝撃のラスト トラウマ 心の闇 完結 コメント欄ログ化項目 桜ナオキ 死亡フラグの宝庫 隠れレイトンを探せ! 魔石商ラピス・ラズリ コロコロ史上最悪の物語 ラピス ラズリ ラピスラズリ




概要

別冊コロコロコミック2012年10月号から2015年12月号まで連載された漫画


作者は桜ナオキ。『レイトン教授』シリーズのコミカライズ作品『レイトン教授とユカイな事件』の作者と言えばピンと来るだろう。実際にとある話にはこっそり彼らが描かれている。
わかりやすく言うとコロコロ版『笑ゥせぇるすまん』『世にも奇妙な物語』『謎の老婆シリーズ』で、絵柄や設定自体は子供向けだがストーリーは大人でも読み応えがあるダークな内容になっている。


特に、急転直下でありながら筋の通ったシビアなストーリー展開によって主人公の行く先々には死体や廃人が積み上がり(比喩ではなく)、その様は小学館公式ホームページの紹介をして「コロコロ史上最悪の物語」とのアオリを入れられるほど。
しかし、ただ怖いだけの物語ではなく根底には「人間欲望がもたらす悲劇」がテーマとして敷かれており、最終回のどんでん返しと切ないラストは読者を驚かせた。


単行本は全4巻。描き下ろしエピソードでは元からデフォルメタッチの画風で書かれたキャラクターが更にチビキャラっぽく描かれていて、よりかわいらしくなっている。
また、レイトン教授らしき人物もコッソリ登場しているので探してみるのも面白い。


なお、主人公とキーアイテムの1つが同じ名前(ラピス・ラズリ)だがこれについて作者はTwitter
『学校であった怖い話』のゲームで、ラピス・ラズリという名の宝石を初めて知った」と語っている。
どうやらこれがきっかけで、作者にはラピス・ラズリにホラーのイメージが付いてしまったようだ。


その後2023年から、作者のSNSにて新エピソードや番外編が掲載されるようになっている。



〈あらすじ〉

この世には、決して入ってはいけない店がある。
もし見かけたとしても、決して入ってはいけない───


その店の名は、運命の宝石店「タリスマン」。
店主であるナゾの宝石商ラピス・ラズリは人々が心の中に持つ心の宝石を対価に、
どんな願いでも1つだけ叶えられる同名の宝石「ラピス・ラズリ」を客に売ってくれる。


宝石がもたらすのは…希望か、絶望か───





〈登場人物〉


  • ラピス・ラズリ

運命の宝石店「タリスマン」を営む、自称『ナゾの宝石商』。
見た目は大きな宝石が前についた帽子と、左右で異なる目(左目は四つ葉のクローバー形の虹彩、右はグルグル目の魔眼)が特徴の少年。
店に訪れた客の持つ心の宝石箱ジュエルパクトへ秘められた心の宝石ハートジュエルを対価に、1つだけ願いを叶えられる宝石「ラピス・ラズリ」を無償で売っている。


「見せてください。あなたの命の輝きを…!」


「宝石商、お前っていい奴なんだな!」




だが…。





「どうやらあなた───、取り返しのつかないことをしてしまったようですね…」


「お前は…、宝石商!!」



客が自身の願いで窮地へ陥った時には、再びその姿を現す。


予想外の事態に狼狽える客へ追い打ちをかけるかのように、言葉責めと右目の魔眼の力で精神的に追い詰め、絶望を与える。






「その絶望が、心の宝石をより輝かせる!」


「あなたの絶望が、私の願望なのです!」



そして絶望に囚われた客に対して、心の宝石を片手に彼は満面の笑みを浮かべながら告げる。



「最後にまぶしいくらいの絶望を、ありがとうございました」


「またのご利用をお待ちしていますよ」


「来世でね♪」





彼に願いを叶えてもらった者は必ず破滅する運命にある。
話が進む度に顔芸度が上がってきており、絶望を与える際には最早(色々な意味で)イッちゃってると言ってもいい。
特に契約成立前後に関連してアヘっているとしか言いようのない態度を示す描写が散見される。児童向け漫画雑誌でよく通ったものだ。


絶望に染まった心の宝石を集めているらしいが、その目的は不明。
「もう希望は求めない、絶望の力だけが私を救ってくれる」と言っていることから、過去に何かあったようだが…?
ちなみに自分の店を訪れてくる客のことは心の宝石を獲得するための生贄としか思っておらず、18話冒頭のイントロ部分の最後でうっかり本音が出かけている*1
また、作者のTwitterにて両性具有であることが発覚した。



  • 後輪寺ごりんじ ゆう

時間をセーブ&ロードできる能力を手に入れた少年。母子家庭の模様。
その力で時間を行き来し、結果を知るが故に有利な選択を選べる順風満帆な生活をエンジョイしていたが…。
能力で手に入れた1億円を使って海外旅行へ向かう道中で飛行機事故に巻き込まれ、飛行機へ搭乗してまもなくにセーブしてしまったことにより成す術もなく詰んだ(死んだ)。



名前が既に死亡フラグ


余談だが、第1話ということでナゾの宝石商のルールを読者に知らしめる役割を背負わされているため、
姿を現したラピスが助けに来てくれたと考え、もう一度ラピス・ラズリの力で助けてもらえると思い込んでいたところ、
ナゾの宝石商のルールを突きつけられてぬか喜びに過ぎなかったことを思い知らされる。
迫りくる死を回避できないという事実を前に呆然しつつ、最後には受け入れるしかないことと悟り半狂乱にはならず静かに黙り込み、
巻き込んでしまった母へ謝罪した直後に墜落死という、何ともヘビィな最期を晒す羽目となった。



「セーブ&ロード」
優の両手の甲に浮き出たスイッチ。左手がセーブで右手がロード。
左手を押せば任意でセーブでき、その後に右手でロードすればセーブした時間と場所へ戻れる。ただしセーブデータは1つのみ。
タイムベントとよく似ているがセーブ枠は1つしかないため、新しくセーブすると過去のセーブ地点には戻れなくなるのが欠点。
よってセーブするタイミングを見誤ると、取り返しのつかなくなる事態になりかねないので使用タイミングの見極めが肝心。
???「何故時間が巻き戻らない!?」
???「ここまでの攻略データは…セーブした!


ちなみに、人生の分岐点をセーブポイントにしてその時間まで「リセット(ロード)」してくれるキャラが狂言回しの『リセット』なんて漫画が先行作品であるのだが、
そっちの方ではロード回数&場所が凄まじく限定される代わりに、大体半数以上は普通に生還できていたりする。



  • かがみ うつる

自らの分身を作り出す魔法を手に入れた少年。
純朴そうな顔を持ちながら、やりたくないことを誰かに押し付けて自由気ままな生活を送りたいというゲスい願いを抱いていた。
能力によって得たドッペルと名付けた分身を好き勝手にこき使いつつ、鏡の世界へ閉じこもり悠々自適に暮らしていたが、うつるの人生全てを気に入ったドッペルから成り代わられ魔法の鏡を海底へ投げ捨てられてしまった。
久遠回では彼の父親と思われる「鏡 われる」がちょこっと登場している。


「魔法の鏡」
もう1人の自分(うつるはドッペルと命名)を作り出すコンパクト式の鏡。分身は命令には忠実に従う。
分身が外にいる間は同じ姿を持つ2人による食い違いが発生しないよう、あらゆる食べ物や娯楽の揃った快適な鏡の中の世界で気楽に過ごせる。
俗世間と関わりを絶ちたい引きこもりから見れば理想の天国かもしれない(ただしネットなどを利用しても外界へ関わることは一切不可能と思われるが)。
鏡の中へは、鏡に姿を映した者とその分身…つまり、うつるとドッペルのみが出入りできるが体重の増減などで外観に変化が生じると分身との同一性を保てなくなるため、出入りが不可能となる。


???「俺はもはや…鏡の中の幻ではない…!」



  • 別途べっと 大介だいすけ

動物が大好きなのに懐かれず、教育熱心で厳格な両親の言いつけによってペットも飼えない少年。
「何でもペットにする銃」を手に入れて動物園の動物たちと仲良くなり、1匹だけライオンをこっそり持ち帰って飼育していた。
しかしペットの存在を嗅ぎつけた母親が保健所を呼ぼうとしたことに怒りを覚え、従順になる=何でも言うことを聞いてくれると思い違いをしたまま母親に向けてペットガンを撃ち、
父親まで撃つもラピスの指摘で両親を正真正銘のペット(愛玩動物)へ変えてしまったことに気付き、絶望。
知能も何もかも動物同然となった両親の世話に追われて精神の限界を迎え、自らをペットガンで撃って家族共々ペットと化した。


豹変時の顔芸がまるで[[某推理漫画の犯人>「魔人探偵脳噛ネウロ」に登場する犯人]]


「ペットガン」
どんなに臆病な生き物でも、そしてどんなに危険な生き物でも従順な愛玩動物へ変えられる銃。
あくまで「愛玩動物に変える銃」であるため人間に向けて撃った場合、知能も動物同然になってしまう。


  • 蛇井 芸真へびい げいま

ゲームの世界へ自由に出入りできるバンダナを手に入れた、ゲーム好き少年。
彼のお気に入りはモンハンっぽいオンラインゲーム「モンスターバスターバーストエラーHD」。
まさに僕たちの願望を体現した主人公。
良くも悪くも負けず嫌いな性格でデータの不正改造を施していたユーザーへ対抗するため自らも不正改造を行うが、不正なチートプレイングの虜となってしまった末にそれが原因で現実世界においてバグ発生へ見舞われ、やがてバグに身体を侵食され消滅した。


不正を許せぬ正義感こそまっとうだったものの、対抗心に流されて自ら不正へ手を染めたのが運命の分かれ道であった。
真っ先にすべきだったのは自力で懲らしめてやろうとするのではなく、運営に通報してBANしてもらうことだったのだが…。
ある意味、上昇志向と対抗心の強いヘビーゲーマーの性だったと言えようか。


「ゲームバンダナ」
着けたままゲームをするとそのゲームの中に入れるバンダナ。外すと現実世界へ帰れる。
ゲームの中では自分にゲームのデータが反映され、一般人でもゲームキャラのように活躍できる。
芸真は自分が操作するアクションゲームをプレイしていたが、精神的ダメージを引き起こしかねないホラーゲームや、
プレイヤーの行動でシナリオが変化するRPGシミュレーションゲームだとどうなるのか興味は尽きない。
欠点は潜入先のゲームで発生したバグが現実世界にも侵食すること。作中では不正改造によって発生したバグが原因となっているが、プログラムに起因するバグについては不明。



  • 座湖篤ざこあつ かい

いつも雑魚扱いされている少年。
「どんなモノでもレアアイテムに変えるスプレー」を手に入れ、それを自身に使用して念願の人気者になれたもののスプレーの使い過ぎが原因で周囲の人間の異常な所有欲および執着心を誘発させ、
「体の一部でもいいから欲しい」という欲求に駆られ凶器を持ち出してきた級友たちと実の親、そして周囲に居合わせた人間の全てから命を狙われるという恐ろしい状況に陥ってしまった。
(ラストでは後ろ手に凶器を隠し持った級友たちが描かれているため、最終的に五体をバラバラにされたと思われる)。


これを使って金儲けしようとしなかったのは意外だが、それよりも自身が人気者になることの方が命題だったのだろう。
名前が酷い上に、この回は妙にホモホモしい。あと1巻のチビキャラver.&アイテム紹介では唯一ハブられた。
作者も流石にまずいと思ったか2巻ではきちんと紹介された(カバー裏だけど)。どんだけ扱いが悪いんだ、快っち…。


「レアスプレー」
どんなにつまらなくゴミのような物でも、かければ使用者以外の人にはものすごく貴重な物に見えてくるスプレー。


  1. 雑魚カード→持っているレアカード全部とトレードしたくなる
  2. 石ころ→持っている宝石を落としたことに気付かないほど凄い勢いで拾っていく
  3. 野良犬→ニュース番組で取り上げられて話題になる
  4. 自分自身→周囲から耳目を集めて一躍人気者になれる

ただし自分自身に使用した場合、大量に使い過ぎると他人の目には使用者自身が貴重でレアな「物」に見えてしまい、見た人の所有欲・執着心を増大させてしまう。
結果、「体の一部でもいいから手に入れたい!」という欲求に飢えた人間から命を狙われることとなる(自分以外の物や人に対してだとどうなるのかは不明だが、恐らく同じだろう)。



  • 未緒みお まもる

1巻の描き下ろし漫画に登場。いつもいじめられて怪我をしている少年。
スマフォに自らの身を守れる「バリアプリ」が追加されるが、アプリの脆弱性を不満に思って全身をくまなく覆う最強のバリアへバージョンアップした結果、空気から遮断され窒息死した。


「バリアプリ」
スマフォにダウンロードされたアプリ。
「バリアー」と唱えると、どんなものも通さない無敵で不可視の壁が展開される。ダウンロード当初は両手のみだが、バージョンアップすれば効果範囲を広げられる。
しかし最強ランクのバージョンアップ版は圧縮布団袋のごとく、バリアが全身をみっちり隙間なく覆うため空気すら遮断されてしまう。
すなわち「バージョンアップ=窒息死確定」という、とんでもない欠陥アプリであった。
ぶっちゃけ使用者を騙す気満々の詐欺アプリ同然であり、これもラピスの悪意全開の地雷アイテムの1つである。


ラピス曰く「アプリ自体を削除すればバリアも解除される」のだが、への恐怖や混乱と苦しみの中で気付くのは難しいだろう…。



  • 火井呂ひいろ 正義まさよし

正義のヒーローに憧れる小学4年生の少年。
自身もヒーローになることを望んでいるが、熱心すぎるがあまり友人たちからは「いい加減卒業しろよ」な感じで半ば煙たがられている。
正義のヒーローに変身できるベルト」を手に入れ、毎週日曜日だけの正義の味方として戦うことになる。
しかし、怪人と戦った場所でなぜか必ず友人たちが重傷を負い病院送りになるという怪現象へ見舞われるようになり、怪人のデザインの一部には友人たちの外見的特徴を想起させるシンボルがあったことに気付いた直後、ラピスからアイテムへ秘められた真実を知らされる。
実は彼の戦った怪人はすべてアイテムのチカラで強制的に怪人へ仕立てられた友人たちだったこと、
そして自身が犠牲になるかあるいは怪人役にされた友人たちすべてを犠牲にするまで、この番組は終わらないことを…。
極限の二者択一を迫られた末、正義は友の命ではなく自身の命を選び、良心の呵責に苛まれながら日曜日限定のヒーローを演じ続けることを選んだ。


恰好も変身ポーズもまんま1号。部屋にはプリティでキュアキュアなヒロインのポスターが貼られている。
なお、死亡・発狂・社会的破滅がデフォであるこの漫画の中で心を折られ孤独に生きなければならないとはいえ、五体満足かつ精神も無事な状態で物語を終えたレアケース。
まあ今回のは珍しく使い方を間違えた時ではなく、願って変化した時点で破滅確定の超地雷アイテムだから多少はね…?
また、入店前から店のことは噂話で知っており、作中の客の中では対面したラピスの醸し出す怪しさと危険な雰囲気を察知した数少ない1人だったのだが、
客が破滅の末路を辿ったことまでは噂話だけで分からなかったようで、結局己の欲望には勝てなかった。


「ヒーロー変身ベルト」
『宝石戦隊ジュエルマン』のジュエルレッドに変身できるベルト。
大人の背丈まで伸び、並みの大人程度なら蹴っただけで吹っ飛ばせるくらいの力を得るが変身できるのは日曜のみ。
彼が変身すれば怪人も現れて暴れ回るので、ジュエルブラスターやジュエルブレードを駆使して倒そう!
その実態は「爆発が起きればバラバラに吹っ飛び、武器の一太刀で相手に物理的ダメージを与えられるようになるリアルヒーローごっこ演出装置」とでもいうべきもので、ヒーロー役の人間の友人など近しい人間を強制的に怪人役へ仕立てあげてしまう。
悲劇の連鎖を食い止めるためには自身がやられる(=死ぬ)か、友人たちを全て犠牲にして番組を終わらせるかのどちらかを選ぶしかない。
つまり「究極の選択を迫られたヒーローの苦悩を地で味わわせてくれる」という、何とも素晴らしい一品なのであった。



  • 足牙 隼人あしが はやと

クラスで一番足が速い少年。
年に一度、自慢の速さを発揮して自身が最も輝ける日である運動会を心待ちにしていたが、自分よりも速い転校生に負けてリレーのアンカーの座を奪われたことで嫉妬の念を抱き、彼を見返すために「倍速の速さで動けるブレスレット」を手に入れる。
しかし、短時間で睡眠を摂ろうとして際限なく加速するのを望んだ末に全身が老化してしまい、運動会当日までそのことを気付けぬまま体操服姿で登校。
ラピスから「早回しにしていたのは時間ではなく人生」という衝撃的な事実を聞かされ絶望の中、小学生の体操服を盗んだ変態ジジイとして逮捕された。


「倍速ブレスレット」
任意の数字を入力すると、その分だけ倍速の速さで移動できる。
だが実際に「はやめて」いたのは彼の足の速さではなく、「人生そのもの」(つまり時間ということだろう)。


ちなみにアニメの『ドラえもん』でも倍速ブレスレットと似たような原理を持つ「自分だけ早回し時計」が登場している。
こちらははやくするだけでなく遅くする機能もついており、また隼人が陥った破滅もドラえもんが将来像として提示するのみで実現はしない。これが作風の違いか。



  • 輝江 法太てるえ ほうた

2年前に街へ引っ越してきた少年。
超能力に憧れており、「どんな場所でも瞬間移動できるペンダント」を手に入れる。
彼もまた、僕たちの願望を体現した主人公。というか実際に悪用した。映画ジャンパーといいテレポーテーション能力者はどうしてこうもそろってゲスいんだ。あと後姿で全裸も披露した。
引越しで離れ離れになった友人たちにテレポートで再開し能力を見せびらかすが、死んだいとこ経由でラピスのことを知っていた1人から「いとこの二の舞になるから二度と力は使うな」と警告されるものの、それを自らの力を妬んでのと決めつけてテレポートで立ち去る。
そして無意識に以前住んでいた自宅まで移動した後、大好きだったヘブンタワーの頂上階にテレポートで行こうとするもとっくに建物が取り壊されていたため更地となっていた場所の上空へテレポートしてしまい、テレポート直後の5秒間の発動制限が足かせとなってそのまま墜落死した。


法太を思いやっての警告が仇となってしまった友人だが、たとえ彼に再会せずともヘブンズタワーに行きたいと思い立った時点で死亡は確定してたので、彼に責任はないだろう…。



ちなみにそのいとこは第1話のラストに登場している。一体彼に何があったのか…?


「テレポートストーン」
行きたい場所を念じればその場所へ瞬間移動できる。ただし、次の移動の間まで5秒間を要するのが欠点。
写真で見ただけの場所にも行けるが、具体的な風景を確認してからジャンプしている点もジャンパーに似ている。
見た目はエンジェルストーンブルーウォーターみたいな感じ。



  • フエルド・メッサ

19世紀のスイスで煙突掃除として勤めていた真面目な青年。
稼ぎは芳しくなく、ボロ屋で数少ない食べ物を唯一の家族であるネズミと分け合う貧乏暮らしをしていた。
魔石商となったラピスの初めての客で、「入れると何でも増える壺」を手に入れる。
ツボの力を利用して金持ちとなった後、欲張って金貨を極限まで増やそうとして一晩中ツボを稼働させ続けた結果、
増殖した金貨で天井まで押し上げられた挙句に天井と金貨から挟まれ圧死した。


「魔法の宝石で願いを叶える一族」のおとぎ話を知っており、ラピスを見ておとぎ話は本当だったのかも…程度に思っていたが、
死へ追い詰められた際にそのおとぎ話の結末が不吉だったことを思い出し、そしてその不吉な結末を呼び込んだ一族の掟を破った子供がラピス当人であったことに思い至り、恐怖と絶望の内に死んでいった。


「無限増殖の壺」
任意の物を入れると、次々と増殖する壺。
パンや懐中時計はもちろん金貨の増殖も容易いが、放置すると見る見る増えて部屋を埋め尽くしていくため取っ手を引っ張って止める必要がある。
???「地球人てぇ奴はなんてモンを造りやがるんだ!」
任意で止められるだけまだ良心的だが、欲をかいて稼働させっぱなしにすれば当然危険な事態となってしまう。



  • 御馬路おまじ 奈依ない

おまじない・占いが好きな少年だが、男なのにおまじない好きなのを恥ずかしがって同級生には隠している。
「幸運が上がる絵の具」を手に入れて次々と幸運が舞い込んでくるも、欲をかいて全ての色を一度に塗ったことで「一生暗に包まれた人生を送ることになる色」になってしまい、
生きながらにして両方の眼球を抉り取られ失明するというエグすぎる末路を辿った。
この回のヒロインは可愛い。


「幸運の絵の具」
赤(恋愛運)青(仕事・勉強)黄(金運)緑(健康運)の4色が存在し、左手の薬指に塗ればそれに対応する運勢が上がる。某エージェントと色のバリエーションが同じだが、あちらは運勢ではなく精神に作用するため差別化はできている。
通りすがりの人から何の理由もなくお金を貰う、虫歯やケガが即座に治るなど明らかに運勢を上げているというよりも何か歪んだ力が働いているような気も…。
ただし一色につき一日一回しか塗れず、を塗ったら一日どころか一生、暗黒に包まれた人生を送ることになる。
ちなみに重ね塗りをすると効果が追加される。更に珍しいことにフタの裏には説明文が載っている。
ただし、「黒を塗るな」と謳っておきながら肝心の黒は入っていないため「黒はないから大丈夫」という、言わば心理トラップが仕掛けられている点が地味に狡猾。
「色の混ぜ方次第で黒ができる」という、絵の具を扱う上での基本的な知識を忘れていなければ気付けたのだが…。



  • 木矢きや トオル

月コロの付録『ホラコロコミック』に収録された番外編(単行本では2巻収録)に登場。宇宙人と友達になることを願った少年。
愛読書にあったペンダントを手に入れ、UFOを呼び出そうと試みるが失敗。事故で地球へ漂着後、迎えのUFOを待つため人間のふりをして学校に通っていたエイリアンたちに「UFOを呼べる」と期待させた罰としてぶん殴られ、
更には気絶している隙にエイリアンの1人である美少女・アンに拘束され、エイリアンへ改造されて仲間に引き込まれてしまった。


この回のヒロインの怖さが異常。


改造後の肉体には人間への擬態能力も備わっているのかその後も普通に日常生活を送れているようで、アンと一緒に登場している(望樹回で、友達になってとアンに頼んでいる望樹の姿を見て不安げな表情を見せている)。
もう可愛いエイリアン美少女と生涯幸せに爆発すればいいよ。


「UFOペンダント」
トオルの愛読書にて宇宙人と遭遇した人物が身に付けていたペンダント。
結論から言うとUFOは呼び出せなかったが、すぐ傍に実在していたエイリアンと出会うことには成功した。
「客の望んだ通りの形で願いが叶うとは限らない」ことを端的に示したアイテムである。



  • 夜句葉よくば 理夫りお

2巻の描き下ろし漫画に登場。欲深い性格の少年で、言ったことが全て現実になる力を手に入れる。
過去の契約者たちの願いもラピスから聞いており、彼らのかつて叶えた願いも次々とものにしていく。
しかし不用意に「笑いが止まらない」と言ったことで本当に笑いが止まらなくなってしまい、止めるための言霊を行使するのもままならなくなり笑い疲れて死んだ。


ページの都合上、1コマ目で契約成立された。


「言霊」
理夫の右手の甲に浮き出たエンブレムで、口にしたことをそのまま現実化できる。
どんなに無茶苦茶な内容でも言えばその通りになるため、普通なら絶望条件でもあっさり元に戻せたり他の能力で回避できたりと、その自由度の高さとリスクの少なさはまさに神にも悪魔にもなれるチート能力。
あっさり自滅するバカだったので世界は救われたが、彼が本物の天才だったら色んな意味でヤリたい放題の新世界の神になっていたかもしれない…。


ただし劇中の描写から察せるように、何気無く口にしただけの言葉でも即座に実現してしまうので考えようによっては非常に危険。
実際、能力を手に入れた直後はものの試しにイケメンの顔となったりお金を手に入れたりしているが、お金が欲しい・イケメンの顔になりたいなどと願望を口にした訳ではなく、お金が手に入る・イケメンの顔になるとしか言っていない。
あくまで文字通り「口にしたことをそのまま実現化する」のであって、 「願望を実現する」訳ではないのである。


余談だが、コメディ番組を視聴中に笑いが止まらなくなったまま死んでしまった事例が海外に実在している。



  • 氷屋こおりや 久遠くおん

ゲーム好きな少年で、ゲームクリエイターになるのを夢見ていた。
攻略法の分かっているゲームのように人生を楽に送りたいと願い、「人生の攻略本」を手に入れる。その結果自らが描いた通りの人生を送ってゲームクリエイターとして大成し、家庭も何もかも恵まれた大人になった。
しかし我慢できずに攻略本の全ページを読破してしまい、遥か先の未来および死因までネタバレしたことが原因で既に人生に対して張り合いを失っており、
攻略本から逸れた生き方をすることへの不安から攻略本を手放せなくなるという、ある意味死ぬよりも過酷な生き地獄を味わう羽目になった。


猫耳ヘアー+アホ毛と、かなり見た目があざとい。
身体は無事のまま終わった2人目(心も生きているとは言っていない)…しかし後日、芝留が執行した罰に巻き込まれ本当に死んでしまった。
この回は背景を要チェック。1994年(過去)~2014年(現在)の変化に気付けるかな?


「人生の攻略本」
久遠の人生の攻略法が書かれている本。日常生活で起きる細かい物事への対処法、他人からの好感度をアップする方法、テストやいじめっ子などの人生における難関をどうやって攻略すべきかなどが分かる他、
就職・結婚など人生の大きな節目となるイベントの攻略法についても書かれている。
さらには人生のエンディング(=死)がいつどのようにして来るのかまで分かるという、地味に恐ろしい代物。


???「待て! 攻略本や裏技とやらは禁止だ。そういった方法は君の為にならない!」



  • 古孤呂こころ 望樹のぞき

近所に住む面倒見のいい青年・妖戯ようぎと遊ぶのが好きな少年。
しかし迷惑になるからもう会いに行くなと母親から咎められ、それならと人の心を見る力を手に入れるが妖戯が浮気相手を殺害していたことを読んでしまい、メガネの効果に気付いて豹変した妖戯に襲撃される。
妖戯の名前をフルネームでよく読んでみると…?


「ココロメガネ」
一見何の変哲もない眼鏡だが、掛けてみると相手の心・考えを漫画の吹き出しに似た形で見られる。
望樹がラピスの心を見たところ、その心は無数の魔眼を持つ異形の怪物そのものだった。



  • 夜歩やほ 椎那しいな

兄と同じ部屋なのを嫌がり、自分だけの部屋が欲しいと願った少年。愛称は「ヤッホー」。
望み通りの部屋を作れる力を手に入れたことで友達2人(羽呂はろ 和亜句わあく地椅子ちいす 宇太郎うたろう*2)を招いて「自分たちだけの秘密基地」を作るが、何も考えず部屋を乱造したため迷宮と化した家の中で遭難してしまう。
そして手持ちの僅かな食料を独り占めしたのがバレて友人と仲違いし、押し倒されたことで足を挫き歩けなくなる。
更に、最後まで残っていた1枚のシールに気付けたものの「出口へ繋がる部屋を作れば助かる」ことに思い至れず食料のある部屋を作ったため脱出の手段を失い、永遠に出られなくなってしまった(ちなみにラピスによれば椎那に巻き込まれて遭難した友達2人は、家からの脱出に2日近くかかって成功するらしい)。
道具の用途を間違えた時点では生き残れた可能性があるのに、己の醜い心のせいで死亡確定した珍しいタイプ。


「ドアノブシール」
望む部屋を思い浮かべながらシールを貼ると、その通りに内装の完備された部屋へのドアが作られる。サッカーグラウンドや遊園地など、部屋の範疇を通り越した施設まで思いのまま。
ただし、シールは最初に手に入れた枚数分しか使えない。またラピスの台詞から察するに、その部屋のベストの状態が常に維持されるわけではなく部屋の中の物(食べ物など)はちゃんと経年劣化する模様。



  • 根地こんち ゆう

昆虫採集が好きな少年。どんな昆虫でも簡単に手に入れられる力を得て、自身も昆虫になることで虫の世界を満喫していた。
幼馴染へ見せた標本が壊されたことを根に持っており、セミに姿を変えておしっこをひっかけてやろうと目論むも逆に網で捕まってしまう。
昆虫サイズで現れたラピスに彼女が仲直りするため標本を作ろうとしていた最中であるのを教えられ、自分も仲直りしようと決意したものの、
自身が標本の材料にされようとしていることも知らされて狂乱の内に幼馴染の手によって殺されてしまった。


「虫化の杖」
物体・生物問わず、どんなものでも望んだ昆虫に変えられる魔法の杖。使用者自身も昆虫へ変身できる。
鏡に映ると元の姿に戻れる。



  • 最能 零さいのう れい

得意なことがこれといってなく、何をやっても平均以下で将来の夢もない少年。
あらゆる才能を身に付けられる「才能笛」を得て芸能界デビュー。天才子役にまでのし上がるがアイテムの力に頼りすぎたことで、道半ばで死んだ才能豊かな悪霊たちに身体を乗っ取られてしまった。
快っちに次いで名前が酷い。


「才能笛」
見た目はただのリコーダーだが、欲しい才能を考えながら吹くとその才能を手に入れられる。
吹いた時にフワフワした何かが笛を介して口へ入ってくるが、正体は「悪霊」。
類稀な才能を持ちながらも死に現世へ未練タラタラな悪霊たちを取り込み、その才能を借り受けるというアイテムだった。所謂「口寄せ」という奴である。数回程度なら意識を失うこともなく才能を発揮できるのだが、あまりに大量の才能を取り込んでしまうと肉体を欲した無数の悪霊たちに身体を乗っ取られる。
ヒーロー変身ベルトと並んで、ラピスの悪意全開な超地雷アイテム。



  • 空尾そらお 斗辺流とべる

3巻の描き下ろし漫画に登場。空を飛ぶことに憧れていた少年。
その憧れの通り、空を自由自在に飛び回る力を手に入れるも鳥のように飛ぶにはまだ浮力が足りないという理由で、いっぺんにひと瓶あけて身体を羽毛のように軽くした結果台風に巻き込まれて南極まで吹き飛ばされ、極寒の中で何もできず凍死した。
「とりあえず寒いので」という何とも酷い理由で、巻き巻きで絶望を回収された。


「カルクナールキャンディ」
1粒舐める度に身体が軽くなる不思議なキャンディ。
壁を走ったり、のように屋根より高くジャンプできる。
一度に全部食べると、羽ばたくだけで空高く飛べるようになる。
夢のようなキャンディだが、劇中で描かれた通り外出中に天候不良へ見舞われると大きな危険が伴う。



  • 甘谷 香澄あまや かすみ

厳しい母親に悩み、自由が欲しいと願った少年。
どんなワガママも親に叶えてもらえる力を手に入れるが、その力に頼り切った末にニートにまで落ちぶれた。
後悔の念に苛まれ「小学生時代からやり直したい」と何気なく口にすると契約書の力で過去にタイムスリップし、小学生時代の自分と遭遇。
力ずくでラピスの店へ行くのを食い止めようとしたために契約書が破損してしまい、それでもめげず忠告しに行こうとしたところで交通事故に巻き込まれ死亡。


「わがまま契約書」
持っている限り、自分のわがままを"何でも"親が叶えてくれる契約書。
その触れ込み通り現実的に不可能な事象まで実現できる、何気に凄いアイテム。
ただし、破損すれば二度とその力は使えなくなる(破損してもそれまで契約書によって発生した効果はなくならない)。



  • 腐利ふり 訳留わける

何をしても平均レベルな少年。ついたあだ名は「ミスター普通」。
ゲームのように自身の能力を振り分けられる装置を手に入れ、いじめっ子に対抗すべく体力の項目に全メモリを割り振って撃退した。
だが知能が赤ちゃんレベルまで低下し、運も0にしていたことで元に戻れる可能性すらも失ってしまった。


「パラメーターふりわけ機(パラフリ)」
ブレスレット型の装置。
画面には体力・知力・美・運の4つのパラメーターが表示されており、それぞれ3メモリ(合計12メモリ)ずつ振り分けられている。
メモリはその12メモリ分を自由に振り分けられ、必要に応じて自身の能力を上げることができる(逆に言うと上げた分だけ他を下げる必要がある)。
しかしメモリの減少したパラメーターの能力は他に振り分けた分だけ著しく低下するためメモリを0にするのは危険が伴う(特に運と知性)。
「運以外のパラメーターを1~2メモリずつ残すように振り分けてレアカードを確実に引き当てる」など使い方を間違えさえしなければ最も優秀なアイテムかもしれない。


ちなみにドラえもんでも、パラメーターふりわけ機と似た原理を持つ「いいとこ選択しボード」が登場している。
こちらは体力・かっこよさ・知能の3つのパラメーターを操作できる道具で、訳留が陥った破滅も「のび太がかっこよさと知能を極端に下げて、体力を最大にした結果」と同じだったりする。



  • 志葉 滅矢しよう めつや

好奇心旺盛な少年。飯八いいやつ すぐるという心優しい親友がいる。
嫌いなものだらけの世の中にウンザリしており、嫌いなものを何でも消せる力を手に入れるが、
誤解から卓と仲違いした際に卓を一瞬だけ「嫌いだ」と思ったため消滅させてしまい、ショックと自己嫌悪から自らも消滅した。


「キエテナクナール」
飲むことで、自らの心に念じた嫌いなものを消せる薬。まるでどっかの魔女の発明品のようなネーミング。
効果範囲拡大&本当に実行するどくさいスイッチみたいなものか。アレは時間経過で戻ってくる分まだマシだが…。
なお、これのせいでめちゃくちゃになった世界だがその次の話ではごく普通だったことから、滅矢の破滅と共にある程度の修正力が働いたと思われる。
滅矢は一度この力でラピスを消し去ろうとしたが…。



  • 木曽久きそく 芝留しばる

母親想いの少年。自身を「いい子」と信じて疑わず、間違ったことは許せない。
世界平和のためルールを自由に設けられる力を手に入れるが、世界中の人間のみならず最愛の母までルールの被害に巻き込んでしまい、それをラピスに指摘されて悪い子だと言葉攻めを受け精神崩壊。
破ると罰として死ぬルールを大量に書き込み、人類滅亡という皮肉な事態を引き起こした。


「ルールブック 罪と罰」
ページを開けば何も書かれていない書物。
しかしそこにルールと罰を書き込めば、ルールを破った対象者へ罰が執行される。
他作品で例えるなら全人類に一律に適用されるヘブンズ・ドアー、あるいはルールの数と罰の内容に制限のなくなった十戒石板
メタ的に最終回に向けてのデウス・エクス・マキナの役割があったと言えど、加減を知らない小学生には明らかに過ぎた力だった。
結果的に「人類さえいなくなれば世界は平和になる」という皮肉な理論を現実のものにしてしまった。

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〈サブレギュラー〉


  • 井児萌いじめ 泰造たいぞう

学年一のイジメっ子で、乱暴な性格。小学生の割には体格がデカく、目つきも極悪でジャイアンのような愛嬌や良心も皆無。同じ学校に通う児童たちにとって恐怖の象徴と言える存在。
大抵は宝石を手に入れた少年たちから仕返しついでに実験台にされ翻弄されるのがほとんどだが、時には少年たちの願いを加速・暴走させ破滅へ導くトリガーとなることも…。
怪しい力に翻弄されすぎたせいか高校生にも負けないほど鍛えたという妙に努力家な一面や、アイテムでやりこめられた子分の仕返しにきたりと子分思いなところもある。
3巻のカバー裏にようやくプロフィールが載った。久遠回で彼に良く似た少年(後の父親?)・井児萌いじめ 真栗まくりが登場している。


  • 永里えいり アン

トオル回で登場したロングヘアーと切れ長の目が特徴の美少女。ニーソの上に軽く乗った太ももも魅力的。

正体は地球に不時着して以来、人間に擬態して100年以上生きているエイリアンである。
正義回・望樹回でもモブとして登場。また脇役にも拘らずちびキャラ紹介、2巻カバーに描かれるなど今後の活躍に期待してもいいんですね、先生?
なお、ちびキャラ紹介ではトオルと共に描かれていたり特別編で1コマ出演できているあたりラピスと何らかの接触があったようにもとれるが、詳細は最後まで不明であった。もしくは単に作者がお気に入りのキャラなだけか。

最近(一部で)人気の触手系ヒロインですよ、お兄さん! あっソレは勘弁、うわなにをするやめアッー!

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  • ドッペル

うつるが魔法の鏡で作り出した分身。
見た目はうつるそっくりだが語尾に「なのです」をつける喋り方が特徴で、性格もうつるより丁寧。
うつるに散々こき使われたが魔法の鏡を海へ捨てた後は身代わり生活を満喫しており、モブとしてちょくちょく登場している。


  • お母様方

少年たちの母親。
妙にセクシーで萌えポイントを押さえた母親が多く、一部マニアの熱烈な視線を集めている。特に大介の母親はペットガンで撃たれてアヘ顔を晒し、四つん這いになってお尻を読者側に向けるという児童向け漫画にしてはなかなか際どい描写が見られた。
優の母親? 普通にくまさんみたいでかわいいと思う。


  • ペリドット

ラピスの回想に度々登場する少女。煌めく宝石を髪飾りとして付けている。
ラピスを見守っていたが…。




〈キーアイテム〉


ラピス・ラズリ(宝石)
何でも願いを1つだけ叶えてくれる宝石。楕円形で赤色をした小さな宝石だが、名前に反して色は赤い。中にドクロが入っている時点で怪しいのだが…。
手に入れた者が願いを言うと、その願いを反映したアイテムと化す。
変化したアイテムは上記のように人知を超えた便利なものだが、殆ど説明はされず手探りで使い方を理解しなければならない上に、使い方を間違えると破滅を招く危険極まりないもの。
基本的に使い方さえ間違えなければ無害なことが多いものの、油断したり調子に乗ったりして破滅へと至る使い方をしてしまうのが定番。
更に使った時点でアウトな代物に変化したり、使用者の思惑とは違った形で願いを叶える場合(破滅が待ち受けているのは変わらない)もある。


ラピスは青いラピス・ラズリも所持しているが、これは客に渡していない。(作中ではモノクロなので区別がつかないが色は通常通りの青)

その正体は、ラピスが心の宝石を失う前に生み出したラピス・ラズリで、彼が「自身の願い」を叶えるために取っておいたもの。
そのため中にドクロが入っていない。

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心の宝石ハートジュエル
人間の心に存在する宝石で、ハートの形をしている。
宝石商が対価として求めているもので、売買時には「契約成立(エンゲージ)」となる。
ピンチに陥った元の所有者の絶望によって輝きが増し、それを集めるのがラピスの目的。
しかし事が終わるとそれを何かに使うわけでなく、ただ宝石棚に並べて時たま手に取って眺める程度で放置している。とはいえ時々埃まみれになった宝石を手入れしていたりと何だかんだで大事にはしているようだ。ラピス曰く「無くなっても特に不自由はしない」とか。

しかし壊れた場合は別で、ラピスは過去に味わった悲劇によって粉々に砕け散るという形でハートジュエルを失っており、
その結果悲しみの感情や思いやり、優しさといった人間らしい感情を喪失。他人の破滅に愉悦を感じる冷酷な性格になり果ててしまった。
このことからしてハートジュエルは感情を司るものであるようだ。

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心の宝石箱ジュエルパクト
人間の心に存在する宝石箱。ここに心の宝石が収められており、ラピスの魔眼の力で開かれる。



魔法のアイテム
ラピスが心の宝石と引き換えに客へ手渡すラピス・ラズリによって此の世に顕出する、客の願いを叶えてくれるアイテム。
どんな願いでも叶えられるがごく一部を除いて説明書の類はないので、基本的には自分で使い方を探り当てなくてはならない。
使い方を把握しても一歩間違えれば使用者の命を脅かす、恐ろしい代物になってしまう。また使い方を把握したつもりでいても、表向きの効果の裏をかいた恐ろしい効果が潜んでいる場合がある。
その場合は使用者本人だけでは気付くのはまず不可能であり、ラピスの詳細な説明を受けて初めて判明するパターンがほとんど(勿論、その時には既に手遅れ)。
中には使用者の思惑と違う形で願いを叶えたり、使った時点で使用者の破滅が確定するような代物さえある。




〈ナゾの宝石商のルール〉


1.ラピス・ラズリの対価となる心の宝石は1人に1つのみ。


2.同じ人間にもう一度ラピス・ラズリを譲ることは、対価があろうとなかろうと不可能。


3.宝石商が客の前に再び姿を現すのは、助けるためではなく絶望する様を見届け心の宝石を絶望で輝かせるためだけ。
そして逃げるのは不可能に近い。[[たとえ逃げ切っても、宝石商はどこまでも執念深く追ってくる。>大魔王バーン(ダイの大冒険)]]




そして────最終回ではラピスの過去が描かれる。


数百年前────少年ラピスは、魔の森の奥に存在する宝石の民の隠れ里へ住んでいた。
「欲望で不幸を齎す恐ろしい怪物」とされ接触を禁じられていた人間に興味を抱いた彼は、ある日に掟を破ってこっそり里を抜け出す。
その直後にから食べられそうになるが、1人の少年・ルーベに助けられる。その日を境にラピスはルーベと友情を育んでいった。


ルーベの父親・ライズはどうしようもない男で、酒と暴力に溺れた生活を送っていた。なのでルーベが働くことを強いられていた
それを知ったラピスは初めて自分が生み出した宝石───青いラピス・ラズリをルーベに渡す。
そしてこれからもお互いに会うことを約束し合った。


だが悲劇は起きた。


宝石を売ったルーベは大金を持って帰宅するが、ライズはその金がどこから来たのか怪しむ。
後日ラピスへ会いに魔の森へと向かったルーベの後を付けたライズは、宝石の民のことを知ってしまう。
欲に目が眩んだ彼は彼らの頭に埋め込まれた宝石を我が物とするべく、「魔の森のバケモノ退治」と称して仲間と共に宝石の民を虐殺した。


ただ1人生き残ったラピスはこの惨劇に深く絶望。
更にライズが「ルーベのおかげで宝石がこんなに手に入った」とルーベに声をかけたことで、自身が人間に裏切られ取り返しのつかない過ちを犯したことに気付く。



みんな、みんな、死んでしまった…。


ボクが人間なんかを、信じたせいで。



この瞬間、彼の心の宝石は粉々に砕け散る。血涙が溢れた右目は魔眼へと変貌した。


同時に───信じていた人間から絶望的に裏切られた彼はどんなに「死にたい」と願っても、老いることも死ぬこともできない身体になり果てた。


ペリドットの遺体から抉り取られた宝石を身に付けた彼は、ライズの「金が欲しい」という願いを歪んだ形で叶えた。
同時にライズの破滅を目の当たりにしたルーベの心も、完全に壊れてしまった。


さようなら…。私の最初で最後の、人間の友達…。


ラピスの誕生日でもあったその日────魔石商ラピス・ラズリは誕生した。


こうしてラピスは数百年もの間、人間を絶望に堕としていくのだった。


今でもラピスは、100年以上も自分に合った心の宝石を探し続けているらしい──────



「まぁ、気長に探して行きましょう。なぁに…」


「この星にはまだまだ60億もの心の宝石ハートジュエルが転がってるのですから♪」

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そして時は流れ────芝留が執行した罰により、人類は滅亡した。


とうとう自身に合った心の宝石は見つからなかったが、今まで集めた絶望に染まった心の宝石の力により、客の願いしか叶えられなかった宝石商の理を捻じ曲げることに成功する。


両目が魔眼と化したラピスは、自身が魔石商となる前に生み出した青いラピス・ラズリを用いて自身の願いから「時の砂時計」を生み出し、
全ての始まりとなった数百年前のあの日へと向かう。


そして魔の森へ入ろうとしていたルーベを追い払い、2人の出会いを「なかったこと」にした。


そう───彼が葬り去りたかったのは自身そのもの。


あの時に狼に襲われた幼い自分を死に導くことで、里の仲間たちを救おうとしたのだ。
それこそが、ラピスが人々を絶望に堕とし続けてきた本当の理由だった。


当然、過去の自身が死ぬことで現在の自身も消滅することになる。
これによって宝石に導かれた少年たちと、人類が迎えるはずであった絶望の運命は回避された。



私以外の全てを滅ぼした私が────


私以外の全てを救ってしまうだなんて…皮肉な話ですねェ♪



そして10年後、結婚したペリドットには赤ん坊が生まれるのだった。



この子はきっとあの子の生まれ変わり…。


今度は絶望のない希望の人生を…。


ね、ラピス…。

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絶望の運命から解き放たれた少年たち。
時に楽しみながらいがみ合い、更には辛い思いをしながらもそれぞれの幸せを自力で手に入れようとしていた。


そんなある日────とある学校に魔石ませき 昌子しょうこと名乗る転校生がやってくる。
彼女の眼にはあのラピスと同じ魔眼が…。



絶望は、どこまでも追いかけてくる…。
You can't evade despair.絶望は逃れられない。

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追記・修正は“自分自身”が望む願いを叶えてから「絶望的に裏切られた」後にお願いします。


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*1 ちなみにそのシーンの直前のコマでは、絶望に興奮するあまりあからさまに勃っているとしか思えない股間の膨らみが見受けられる。
*2 3人とも挨拶のような苗字を持つため仲良くなった経緯がある。

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