さようなら幻想の兄コージ
ヨシオくん「…皆さんこんばんは。えー…今回は突然なんですが、とても悲しいお知らせをしなくてはいけません。
シリーズ、CPUトナメ3回から参加してきた幻想の兄コージくんが、今大会を持ちまして…引退することになりました」
灼熱のレイア「まぁ、前々から『もうコージは出てこない』とか『幻想のままでいてほしい』なんて冗談混じりで言ってきましたが、ついに本当になってしまったんだな、と…」
紅きポイゾネサスくん「なんでまた突然引退なんて」
戦芸人ナザレンコ「ほんっと急に引退って話になってみんな動揺してますよ」
ヨシオくん「実は僕らもですね…急な話でどうして引退してしまうのかよくわかってないんですよね。その辺の話も聞きましょうか。コージくん、どうぞ」
幻想の兄コージ「…あの、なんかこう暗い雰囲気になるのやめません? 最後ぐらい、笑顔で引退したいですよ」
ヨシオくん「いやいや…なんだかんだでやっと人気が出てきて、大会を主催するまでになって、ようやくこれからだって時に引退って誰でも驚くじゃないですか。なんで突然引退ということに?」
コージ「あのですね…僕第3回からこのシリーズに出させてもらってるんですが、Dr.神様から『戦い過ぎてこのままだと体が持たない』と言われまして…」
ヨシオくん「去年の第3回しか戦っとらんし幻想杯と合わせても試合数7回だけやんけ」
レイア「ンフッ」
コージ「いやそれだけじゃないんですよ…その、ほら僕人気無いじゃないじゃないですか。だからどうしょうかなと考えた末に『そうだ、髪をモヒカンにしよう』と」
ナザレンコ「モヒカンて」
コージ「で、床屋でやってもらってから気づいたんですが、僕ヘルメットつけてるからモヒカンにしても誰も気づかないんですよ」
レイア「気づくのおっそ…w」
コージ「なんでちょっと、頭を戻すのに髪を伸ばしたいなと」
ヨシオくん「…」
コージ「…」
ヨシオくん「……えっ、それが理由? えっ? それ引退と関係あります?」
コージ「……」
ポイゾネサス「ま、まぁ。本人にしかわからない事情みたいなのがあるみたいですし…ね?」
ヨシオくん「そういうことなんかなぁ?」
コージ「あなた方みたいに表舞台に立つこと滅多になかったですからね(レイアをにらみつける音)」
レイア「……」
ヨシオくん「まぁ…そんなわけでして、今回はコージくんのこれまでを振り返っていこうということで、誕生から今までをまとめたものがあるとのことなので、みんなで見ていこうと思います」
ナレーション(CV.藤岡弘、)――幻想の兄コージ。彼は第3回の出場選手名前決め生放送にて誕生した。第3回は二つの命名サイトを活用し組み合わせていく方針の中で、『いにしえの”幻想”』『破軍の幼馴染”の兄”』『”コージ”モ=カルドゥッチ』…この3つを掛け合わせたことで『幻想の兄コージ』が誕生。
第3回で参戦し、予選Gブロックに出場。あの頃は人気はなかったが、負けもなかった。5戦5勝、予選を突破した選手でもトップクラスの成績だった。
P「抱きたがりコージ!!」
初戦の相手、紅きポイゾネサスくん。当時無冠の帝王であった彼と互角の戦いの末に破る。次戦のヨシオくん戦ではヨシオくんにスーパープレーという華を与えつつ勝利。その後も順調に勝ち進み、全勝という好成績を収めた。
だが彼は人気を得られなかった。この頃のファルコン勢と言えばパッとしないゲン、当時は無名であった吐き気、コージと同じく予選全勝を成し遂げたデスエンペラー。ゲンのように予選が突破できなかったわけではない。吐き気のように地味だったわけでもない。成績はデスエンペラーと同じ。残ストック数で言えばデスエンペラーに勝っていた。
なのに人気が出なかった。
そして永遠のエースも4タテしたのに騒がれることがなかった。
決勝トーナメントはシードで2回戦から登板するも、相手は後の優勝者煙草マスターの子。互角の戦いを繰り広げた末に、コージは敗れた。エースは予選で落ちていた。
第4回、出場選手決めでは【浦安】を編み出し一躍スター選手となった吐き気が選ばれる。一方のコージは話題にもならなかった。エースも出場しなかった。
第5回、またもや出場を逃す。一方で幼き弟のソーセージ、エロい姉、学校に潜む母の家族組がチームで出場。ハブられたコージにかけられた視聴者への言葉は「兄は幻想だから…」という非情なものであった。この頃から、コージは不人気キャラとして弄られるようになったが、まだ恵まれていた方だった。何故ならエースはこの時点で話題にもならなかったからである。
第6回。この出場選手決めでは第3回で出場した各キャラ4人の内2人を新規選手と差し替えということになったのだが、当然と言わんばかりにゲンと共にコージはリストラとなった。そして、コージにとって最大の悪夢と呼べる出来事が待ち受けていた。
そう、ドルコリン♪の誕生である。
戦えるアイドルとして駆け上がった彼女。抱きたがりという数少ないコージの象徴をも食らう、『抱きに来るアイドル』という二つ名を得て大会を荒らしまわる。
コージはこのまま幻想となり、ひっそりと姿を消すものだと思われた。しかし、CPUトナメWikiの誕生をきっかけにコージの5勝1敗、83.3%という高い勝率が明らかとなる。これがコージにとっての転機となる出来事であった。
15人目の天才、☆爆走戦士エルバン、玄酔楼と並ぶその勝率が話題となり、「実は最強はコージなのでは」という声が大きくなっていく。コージはわずかにだが少しずつ、少しずつ存在感を増していった。
一方永遠のエースはバーンナックという同カラー選手誕生により静かに息を引き取った。
そして第7回出場者決めの生放送にしてそれは起こった。
ファルコン勢のアンケートでコージはなんと第3位。出場も可能な順位だった…だが。
P「コージは幻想のままでいてほしい」
P「コージは幻想のままでいてほしい」
P(等速)「コ ー ジ は 幻 想 の ま ま で い て ほ し い」
哀れコージ。Pからまさかの出場拒否。さらに今後の大会出場すら叶わなくなってしまった。エースは見る影もなかった。
もう、駄目だ。おしまいだ…誰もがそう思った。
しかし、コージは諦めなかった。考えた。必死になって考えた。日が昇ったかと思えば、ふと気づけば沈んでいた。食事睡眠を全くとらずに、一日中考え続けた。そうして第7回が佳境を迎えた頃、コージは逆転の発想に至った。
Pが主催の大会に出られないのなら、出場できる大会を自分で開けばいい、と。
同志ならいくらでもいた。コージと同様に第3回以降出番のなかった選手はコージと合わせて14人。さらに第6回で出場が出来なかった腹痛組の5人。大会を開くには十分な人数だった。
そして開かれたのが【幻想杯】である。コージはあえて選手として出場せず、王者として優勝者と戦う位置についた。
結局は日陰者達の戦い。最初こそ人は集まらなかった。しかし、次第に明らかになっていく彼らの隠された実力に、徐々に心惹かれていく視聴者達。気が付けば、P主催の大会にも負けない声援が響き渡っていた。
そして、コージは優勝者を拳を交え、結末は……
ヨシオくん「…はい、ということでね。コージくんにも色々あったんですねぇ。さて、それではこれから旅立ちの時を迎えるコージくんに花束と別れの言葉を送りたいと思います。ではまず64スマブラCPUトナメ実況主催兼実況者であるP(ピー)からどうぞ」
P(ピー)の別れの言葉
64スマブラCPUトナメ実況主催兼実況者 P(ピー)「…」ペコリ
P(ピー)「幻想の兄コージさん、第3回から色々と一緒にやって来たわけですが、とうとうこの時が来てしまったんだなと…非常に残念な気持ちです。
話は変わりますが、この第1回幻想杯終了時点で選手が一触即死組を含めて89人と多く、出番の偏りから今回幻想杯を開く状況になるほど選手が増えてしまったということで、人気のない選手に辞めていただこうという考えがありました。
今回、コージさんが自主的に大会から引退してもらえると聞いた時は僕も辛い言葉をかけずに済むなとホッと胸をなでおろしています。特にコージさんはドルコリン♪と色が被っているということで人気の関係から真っ先にリストラ候補に入っていましたので、安心してます。名前通り幻想になっていただいてありがとうございました」
コージ「」
P「…今までお疲れさまでした」ザッ
ヨシオくん「…では続いて、CPUトナメシリーズにてコージさんと共に勝率1位を争ってきた3強を代表して、15人目の天才さんどうぞ」
15人目の天才の別れの言葉
CPUトナメシリーズ3強 15人目の天才「…」ペコリ
15人目の天才「コージさんがCPUトナメから引退すると聞いた時は驚きました。エルバンと玄酔楼と勝率争いをしているといつもコージさんの名前が挙がってきて、戦ってもいないのにいつも名前が出てきて正直うっとおしくて仕方がありませんでした。もうこれは一生付きまとってくるんだろうなと半ば諦めていたので、今回のことは驚きのあまりどうしたらいいのかわかりません…とりあえずエルバンと玄酔楼と朝までどんちゃん騒ぎしようと思います」
コージ「」
天才「…お疲れさまでした」ザッ
ヨシオくん「…では、続きましてその他選手を代表してドルコリン♪さんどうぞ」
選手代表の別れの言葉
選手代表 ドルコリン♪「…」ペコリ
ドルコリン♪「私は直接お会いすることはほとんどなかったのですが、カラーが同じというだけで「ドルコリン♪は性転換したコージ説」、「性転換以前にコージ本人説」、「コージの妹説」、「コージに取り憑かれた説」等風評被害を受け続けてきました。それが嫌で嫌で仕方なかったのですが、ようやくそれも終わるんだなと思うと、まさに夢心地です」
コージ「」
ドルコリン♪「…これ、花束とみんなに書いてもらった寄せ書きです」
コージ「あ、どうも…」
ドルコリン「…フン!!」バチン!
コージ「へぶァっ!?」ビターン
ポイゾネサス「ビンタ…抱いてない」
ナザレンコ「抱くことすらしたくないってことですかね」
レイア「ンフッ」
ヨシオくん「コージさん、寄せ書きを我々と皆さんにも見せていただけますか」
コージ「…はい」
幼き弟のソーセージ『あなたが兄ではないかと言われると死にたくなります』
天空の虫使いアントン『天国に来ないでください。地獄に落ちて』
∩操られたティーダ★ミ『この前ファミマで万引きしてんの見た』
煙草マスターの子『存在がヤニ臭い』
魔炎師ヤミノツルギ†『永久に闇に飲まれよ!(消え失せろ!)』
綺麗なゲイ『あなたとだけは寝たくない』
㌦ポッター『印税泥棒氏ね』
例の黒光『俺は悪くねぇ!』
バーンナック『この前交番で顔写真見た』
レイア「(鼻が鳴る音)」
ナザレンコ「www」
ポイゾネサス「…ッw」
ヨシオくん「w…では、続いて我々からも別れの言葉と花束を贈ります」
紅きポイゾネサスくんの別れの言葉
ポイゾネサス「あのですね…第3回で僕、コージさんと戦ったんですよね。それで、すごい良い勝負だったんですよ。だから、いつかまた戦えたらな…と思っていたのですが、引退ということでその機会も無くなってしまったんだなと思うと…残念でなりません。引退した後も元気でいてください。お疲れさまでした」ザッ
コージ「…あ、ありがとうございます」←まとも過ぎて逆に戸惑う人
戦芸人ナザレンコの別れの言葉
ナザレンコ「…思い出がひとつもないんで、とりあえずお疲れさまでした」ザッ
コージ「」
ヨシオくんの別れの言葉
ヨシオくん「第3回でいい動きしたのに問答無用に殺したことは許さへんぞ。それはともかくとしてこのトナメ以外で一緒になることがないんでもう二度と会うことはないんですが、お元気で」ザッ
コージ「」
灼熱のレイアの別れの言葉
レイア「えー、コージさんが引退ってことで、今後コージさんの枠をどうしようかとPと相談しているんですが、永遠のエースにしようかと考えていたのですが色んな意味で生々しくなるということで第二候補の師匠じゃない方こと巨大天使マックスに就いてもらおうという話で進めています」
コージ「なんで本人の前で話すんですか」
レイア「ンフッ…お疲れ」ザッ
ヨシオくん「…では我々全員が花束と別れの言葉を送ったということで、最後はコージさんに締めてもらいましょう。コージさん、全世界のファンにお別れのメッセージをどうぞ」
幻想の兄コージからファンへ最後のメッセージ
コージ「皆さん…こんなたくさんの花束に囲まれて……誰が囲まれると思いまちゅ…思いまつか? 第3回から出させていただき…グスッ…幻想杯を開いて…やっと…やっと皆さんと仲良くなれたのに…アァ…うああああぁあぁああぁアカンやろぉ…泣いたらアカンゆうたやろぉぉぉオオオオオオオオンッ! アァァア! ウアアアァァアアァアア!! ンヒィ! ンヒッヒィィィ! ンヒッヒャアアアアアアアン!」
(耐えきれずに噴き出すレイア)
ヨシオくん「はい、幻想の兄コージさんお疲れさまでした!」
ナザレンコ「お疲れ様でしたー」
ポイゾネサス「お疲れさまでした!」
幻想の兄コージ さようなら!
コージ「ウアアアア…オエッ、グスッ」スタスタ
ナザレンコ「…いやー…終わってしまいましたね」
ポイゾネサス「これで本当に終わってしまったんですね。もうコージさんが出てくることは無い、と」
ヨシオくん「まぁ、引退と言っても完全に消えるわけではないですし」
レイア「ファンアートやMADで一瞬ぐらいは触れられる機会があるかもしれないですしね」
ヨシオくん「我々も心機一転ということで、ここから切り替えていきましょうか。では、我々も今日は解散ということで行きますか」
レイア「4人で飲みにでもいこうや」
コラーー!!
ヨシオくん「!?」
レイア「!?」
ナザレンコ「!?」
ポイゾネサス「!?」
幻想の兄コージはー!
CPUトナメをー!
やめへんでー!
やめへんでやめへんでやめへんでぇぇぇーっ!!
突如4人の背後にプププランドが現れた! なんとそこに幻想の兄コージが立っているではないか!!
コージ「CPUトナメファンのみんなびっくりしたかー!! 今回幻想杯の閉幕記念ということで灼熱のヨシオくんとポインコくんに一芝居うってもらったんやー!!」
ヨシオくん「まだ最弱決定戦残っとるやんけ」
レイア「やるかどうかわかってなかったからしゃーない」
コージ「幻想の兄コージは! スマブラを! やめへんでー!!」
(突如『ようこそジャパリパークへ』が流れる)
コージ「YAMEHEN 俺はやめへん!
そうだ ぜったい ぜったい や・め・へ・ん・で!!
(キング・オブ・妖魔のコーラス)
うーがぉ! 高らかに叫び続ける『やめへん!』
喧嘩して しっちゃかめっちゃかしてもやめへん!
のけものされても コージはやめへん
俺の居場所はここにある
ほら 君に 抱き着いてショーミーユアムーブス!
(ワンツースリー!)
YAMEHEN 俺はやめへん!
そうだ ぜったい ぜったい やめへんで!
すがたかたちはドルコリン♪? だけど俺やめへんで!
トナメWikiの名前に ポインタをそっと重ねたら
はじめまして
俺を知ってほしいな
やめへんーやめへんーコージトナメやめへんー
やめへんーやーめへんースーマーブーラーやーめへん!
やめへんーやめへんーコージトナメやめへんー
やめへんーやーめへんスーマーブーラーやーめへん!
コ・ー・ジ・はやーめへんで!」
コージ「そんなわけでみんなこれからもよろしく!」
ヨシオくん「ほんとにやめてしまえ!!」
レイア「お後がよろしいようで」チャンチャン
終わり
キャスト
幻想の兄コージ
ヨシオくん
灼熱のレイア
戦芸人ナザレンコ
紅きポイゾネサスくん
P(ピー)
15人目の天才
ドルコリン♪
幼き弟のソーセージ
天空の虫使いアントン
∩操られたティーダ★ミ
煙草マスターの子
魔炎師ヤミノツルギ†
綺麗なゲイ
㌦ポッター
例の黒光
バーンナック
オチ担当
永遠のエース
元ネタ
ガキの使いやあらへんで!『さようなら山〇邦正』
制作:BAーN無ック
※本SSはフィクションです。実際の人物、選手の性格、言動等とは一切関係ありません。
コメント
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なんか見覚えあると思ったら、ガキ使のネタかww
いやマジで草
コージって誰だっけw
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