登録日:2010/10/03(日) 14:43:29
更新日:2023/08/09 Wed 19:46:15NEW!
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アニヲタ動物図鑑 魚類 魚 生物 アニヲタ水族館 スズキ目 条鰭類 真骨類 棘鰭上目 分類学 魚類学 スズキ
スズキ目 Perciformesとは魚類分類学上の1グループで、このスズキ目に属する魚種は10000種を越えており、脊椎動物中では最大の目と言われいる。
全ての魚類の種数が27000種ほどなので、四割弱の魚類がこの目に分類されることになる。
通常、背鰭、臀鰭、腹鰭に棘をもち上顎に伸出出来る機能が発達しており鰾は無気管鰾であるという共有派生形質を持つ、棘鰭上目の下位に位置する。
スズキ目は上記の他に条件があるが如何せん生態的にも形態的にも変化に富んでおり、総括するのが難しいが、特に次に挙げる特徴を持つ魚をスズキ目としている。
1)腹鰭が有る場合は胸位かそれより前にあり、1棘5軟条以下である
2)尾鰭の主鰭条は17本以下
3)上顎の縁は前上顎骨で縁取られている
4)頭蓋骨の眼孔蝶形骨と肩骨の中烏口骨は無い
5)その他亜科はそれぞれに概要を設ける
実際(5)は丸投げである。事実としてこの仲間は大分類群で、しかも多種多様に分化しているため多くの問題点が指摘され、議論されている。
代表的な亜目、科
(1)スズキ亜目Percoidei
2900種近くの魚が属し、スズキ目の中でも最大の分類群である。以下に代表的な科を紹介する。
(1-1)ハタ科
サクラダイ、マハタ、キジハタ、クエ等が属する。
(1-2)サンフッシュ科
多くの種が産卵時に営巣をする。
オオクチバス、ブルーギルなど。
(1-3)キス科
シロギス、アオギスなど。
(1-4)キツネアマダイ科
海底に穴を掘って埋没生活をする仲間がいる。
アカアマダイ、キツネアマダイ、キアマダイ等。
(1-5)コバンザメ科
コバンザメは厳密にはいわゆる鮫ではなく普通の魚である。大型魚に吸着生活をする。コバンザメ、クロコバンザメ等。
(1-6)スギ科
世界で一種のみ。
姿はコバンザメににている。成長が早く沖縄では養殖が行われる。
(1-7)シイラ科
シイラ、エビスシイラ。
英名dolphinはイルカdolphinと混同されやすい(名前かえろ)。
(1-8)アジ科
背鰭、臀鰭後方に小離鰭をもつ種がある。マアジ、ブリ、カンパチ、ヒラマサ、ヒラアジ等馴染みの深い魚が属している。
(1-9)チョウチョウウオ科
体は著しく側偏、背鰭は1鰭。
チョウチョウウオ、フエヤッコダイ等。
(1-10)イシダイ科
イシダイ、イシガキダイ等。
(1-11)スズキ科
以前はペルキクティス科やモロネ科に含まれていた。
スズキ(魚類)等。
2)ベラ亜目Labroidei
雄雌で色彩が異なったり雄先熟の性転換をする種が多い。
キュウセン、ホンベラ、コブダイ、ブダイ、アオブダイ、ハゲブダイ等。
3)ギンポ亜目Blennioidei
イソギンポ、ナベカ、ニジギンポ、カエルウオ等。
4)ハゼ亜目Gobioidei
2000種を越す大分類群で日本産は350種ほど。
(4-1)ハゼ科
ムツゴロウ、トビハゼ、等のオキスデルシス亜科。ネジリンボウ、ドロメ、チチブ、シロウオ等がいる。
5)ニザダイ亜目Acanthuroidei
上顎は殆ど伸出不可能、体は極端に側偏。
アマシイラ、ニザダイ、ナンヨウハギ、ツノダシ。
6)サバ亜目Scombroidei
タチウオ科、サバ、カツオ、マグロの仲間、サワラ類、メカジキ類、カマス科等がいるがカマス科とメカジキ科をサバ亜目に位置付けるには疑問の意見もある。
7)タイワンドジョウ亜目Channoidei
空気呼吸のできる上鰓気管をもつ、鰭に棘がない。
タイワンドジョウ、カムルチー等。
先に記述したが、現在でもスズキ目の分類は変還しており遺伝子情報などから分類を試みたり、従来通り形態形質により分類してみたりと、一定していない。
さらに現在では別の目である。
カサゴ目、フグ目、カレイ目などもスズキ目に亜目として含めてしまえ!
といった話しもあり(特にカサゴ目は目自体の単系統性が疑われ、空中分解状態)、まさにスズキ目は分類のカオスと呼べる状態である。
追記・修正よろしくお願いします。
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