Illust:イモガエル さん
Lv.9
星霜を辿りし「最強」の概念。
64版を除いた大乱闘スマッシュブラザーズシリーズのCPUの行動パターンと、シリーズ毎の変化を纏めたページです。
尚、本項ではDX以降のCPUについて膨大な仕様と多大なネタバレが含まれています。本編の楽しみを損なう可能性があるので、閲覧は自己責任でお願いします。
各シリーズのタイトルをクリックすると、対応したCPUの記事へ飛びます。
・大乱闘スマッシュブラザーズDX
シリーズ二作目。
ファイターの基礎性能強化と助長させる多数のテクニックにより、ゲームスピードはシリーズ上位。64版と比較して初心者には些か敷居が高めだが、ファンによるシステムの解析は現在進行形で行われており、発売から十数年経過した現在でも根強い人気を誇る。
AIを64版から心機一転。攻撃対象の現在ステータスを常時参照し、状況に応じた行動パターンを選択。間合いに応じた技を繰り出し、遠距離では射撃技を連発、密着戦闘に於いては弱攻撃の猛攻で攻撃対象をフルボッコ。
新要素の大量導入の波を受けたのか、CPUのAIにも環境に適応するかのような調整を一応施されている。本作独自のシステム「シールドリフレクト」の搭載により、ほぼ全てのファイターに射撃反射手段を兼ね揃えている。範囲攻撃と射撃技には極めて頑強な耐性。
64版と比較すると、CPU同士の戦闘に限ればダメージ蓄積効率だけは随一。行動パターンの量にも優れるが、質に関しては何かがおかしかった……。
・大乱闘スマッシュブラザーズX
シリーズ三作目。
前作の敷居の高さを鑑みたのか、スマブラXはゲームスピードを大幅に落とされている。全体的にファイターの吹っ飛び耐性を筆頭に、防御側の対抗手段が充実。戦闘環境が完全に別物へ変貌してるので、過去二作品に慣れ親しんだ人ほど面食らうこと間違いなし。以降のシリーズにも引き継がれるスマブラ版超必殺技、「最後の切りふだ」は本作の目玉要素。
ガチの格闘ゲームからパーティゲームへシフトし、新規ユーザーを多数獲得したスマブラX。その一方でシリーズ随一のぶっ壊れキャラの登場や、転倒を始めとした運ゲー要素の過剰搭載により、ゲームバランスに関しては賛否両論。
流石にDX版のCPUがアレだったので、前回に引き続きAIを一新。各状況毎の行動パターンが爆発的に増設され、旧作の機械的な面影を残さない程パワーアップ。積極的に空中技を展開するようになった他、対象の接近方法にランダム性が追加。
防御系AIも別ベクトルで強化。超反応シールドを利用した「ガーキャン掴み」「ガーキャン上スマッシュ」の存在は、多くのユーザーに辛酸を舐めさせたという。
しかし後攻側が有利になり易いXの環境をモロに受けてしまったようで、AIの盲点を突いたハメに対しては壊滅的に弱い。
因みに本作ではインターネットを経由したオンライン対戦が実装。しかしユーザー年齢層の低下と匿名性の高い独自の環境から、「集団リンチ」や「馴れ合い」等の問題が発生。パーティゲームらしからぬ殺伐とした空気が張り詰めていた…………のだが絶望の魔の手は、何でもオンライン限定とは限らなかった……。
・大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS (初期版)
シリーズ四作目。ゲームハードスペックの向上により、オンラインを介したゲームバランスの調整が可能になった。
正確には3DS版 Ver1.0.0~1.0.4内限定の行動パターン。X版のAIを基盤に構築されており、大多数の行動パターンは旧作の面影を色濃く残す。
新たに「隙潰し必殺技」が追加された他、DX版の「対シールド用掴み」が復活。一方でガーキャン後の派生行動が「掴み」か「横スマッシュ」の二つのみに減少したり、吹っ飛ばされた際の移動ルートが単調気味になったりと、弱体化した要素も見受けられる。
Ver1.0.5以降はAIがWiiU版準拠に変更されているので、現在の環境において初期版のCPUを確認する手段は極めて限定的。
・大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / WiiU
シリーズ四作目。まさかのニンテンドー3DSとWiiUでの同時展開。
ゲームバランスが不安定だったスマブラXの状況を鑑みたのか、前作の問題点を解消する要素が見受けられる。「崖奪い」「投げ連防止」の新システムに対しては好意的な評価。新たにファイターの基礎性能と必殺技四種を弄れるシステム、「カスタマイズ」が導入。
ゲームスピードはX版より若干アップ。オンラインを経由したアップデートシステムにより、何度かに渡ってゲームバランスの調整が行われた。更にダウンロードコンテンツによるオンライン販売も展開され、任天堂以外のキャラクターが多数参戦。他社の垣根を越えたスマブラは更なる進化を遂げる。
此方はWiiU版とVer1.0.5以降の3DS版のCPU。基盤こそX版と初期3DS版だが、度重なるアップデートの末に過去作とは別次元の戦闘力を獲得。全体的にガン待ち寄りのAIに変更、技術の暴走とも形容される無数の超反応AIと併用し、洗練された戦闘力を以て攻撃対象を瞬く間に捻じ伏せる。初期3DS版の「隙潰し必殺技」は超高速化され、DX版より正確無慈悲に進化した「確定コンボ」はスマブラの闇を具現化し、究極の攻防を併せ持つ「超反応ガーキャン反撃」は愚鈍たる先制攻撃を殺す。新要素「カスタマイズ必殺技」にもしっかり対応。
しかし、行動原理の9割が超反応とガン待ちに依存する以上、CPUに対峙するプレイヤーの対抗手段は極めて限られてしまう。膨大な数の行動パターンこそ搭載されてはいるが、最終的に行き着く答えが超反応を利用したカウンターの一点に集約されてしまっており、CPU同士の戦闘でも後出し反撃の応酬が頻繁に展開される。発生速度に優れる技を以てAIの盲点を徹底的に突かないとロクに試合にならない為、一般的観点からある種の問題要素として挙げられている。
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