あのときの王子くん 第18章 岡山弁で

ページ名:あのときの王子くん 第18章 岡山弁で

あのときの王子くん_あちこちのことばで

←第17章     第19章→


第18章 岡山弁で

 

 王子ゃー砂漠ぅーわたりょーて、出くわしたんはたーった1輪の花だけじゃった。花びらが3つしかのーて、やっちもねー花じゃ※1

「なんしょん」ゆーて、王子が言うたら、

「なんもしょーらんで」ゆーて、花が言うた。

「人間は、どけーおるんなら?」ゆーて、王子はてーねーに聞いた。

 花ぁいつじゃったか、むかーしいっぺんだけ行列が通りょんのを見たことがあった。

「人間かぁ? おるのはおるんじゃねぇんかなあ、6人か、7人ぐれぇ。何年か前に見たんじゃけど、どけー行きょーんか全然分からんのんよ。風任せじゃけえーなあ。あの人らぁー根っこがねぇーけぇ、でぇれぇ※2難儀するじゃろーなあ。」

「ほんなら、げーさんせー。」ゆーて、王子が言うた※3

「げーさんせー。」ゆーて、花が言うた。


[注釈]

+-
  1. 「やっちもねー」はしようもない、つまらないという意味。
  2. 「でぇれぇ」はとても、すごくという意味。
  3. 「げーさんせー」は失礼しますという意味で、辞去、訪問、謝罪などの際に使う岡山弁。古い岡山弁で、若年層ではほとんど使われない。

※編集者注:[翻訳者紹介]ならびに[ことばの解説]はあのときの王子くん 第19章 岡山弁でをご覧ください。

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。

コメント

返信元返信をやめる

※ 悪質なユーザーの書き込みは制限します。

最新を表示する

NG表示方式

NGID一覧