あかん ならん

ページ名:あかん ならん

「あかん」と「ならん」はどちらも「いけない」「駄目だ」を意味する表現であるが、用法にずれがある。

「‾あかん=」は単体でも「駄目だ」という意味で日常的に使うほか、「~'な ‾あかん=」または「~んと ‾あかん=」という形で「~なければいけない」を意味し、「~'たら ‾あかん=」で「~てはいけない」を意味する。祖父母は「あかん」を「‾あ'かへん」とも言っていたほか、強めた言い方として「‾あっ'かいや」「‾あっ'かいな」も使っていた。

「ならん」は単体で「駄目だ」という意味で使うことがなく、「~'んならん」という形で「~なければいけない」を意味する。筆者はほとんど使わないが、「~'んなん」と略す言い方もある。「~なならん」「~んとならん」や「~たらならん」という言い方はしない。

「~なあかん」と「~んならん」は意味が同じであり、子供時代の筆者は「~なあかん」が訛った形が「~んならん」であると認識していたほどだが(もちろんそんなわけはない)、「~なあかん」は人に向かって行動を促す際にもよく使うのに対し、「~んならん」を人に向かって直接使うことはない。例えば、夜更かししている人に向かって「{はよ}[寝]な[あかん]{で}!」と言ったり、好き嫌いする子供に向かって「{野菜}も{食べ}な[あかん]!」と言ったりするのは普通だが、「はよ寝んならんで!」や「野菜も食べんならん!」は違和感がある。「{今日}は{はよ}[寝]んならんにゃろ?[もう][寝い]」や「[大]きい{なろ}[お]もたら、{野菜}も{食べ}んならん。[な]、[わ]かった?」など、諭すような形にすれば違和感は解消される。

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