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怒号光明_R8-3_燃え易き「麦藁」_戦闘後
自分も感染者であるということをアリーナはタルラに打ち明けた。ようやくタルラの怒りが収まると、二人はその村を離れた。
[感染者監視隊] うわあああああああ!!
[感染者監視隊] うぅ……ああああ!!
[タルラ] ……
[アリーナ] タルラ! あなた――うっ……!?
[アリーナ] この火はあなたが? あいつらはあなたが燃や……きゃあっ!
[タルラ] アリーナ、すまない。これが村にとって、大きな災いになることはわかってる。でももう耐えられないんだ。
[タルラ] こんなの……もう耐えられない。
[タルラ] ……アリーナ?
これまで見たことのない目つきで自分を見るアリーナに、タルラはたじろいだ。
[アリーナ] あなたの瞳の中には炎が宿っている……
[アリーナ] あなたがここに来た時からわかってたわ。この村でおとなしくしているわけがないって。
[アリーナ] あなたにはあなたの元いた場所、いずれ帰るべき場所がある……あなたはこの村には収まらないわ。
[タルラ] 私には帰る場所などない。そんな目で私を見ないでくれ!
[アリーナ] でも、あなたの瞳の中には確かに炎が見えるわ。
[アリーナ] その炎で燃やしたいものがあるんでしょう。すべて間違ってると思いながら、耐えて、耐えて、限界まで耐えて……
[アリーナ] でもそれが今であるべきじゃなかったわ、タルラ。今じゃないの。
[アリーナ] 村人たちは何も悪いことしてないのよ。衝動的な怒りの炎じゃ、彼らも傷つけてしまうだけよ。
[感染者監視隊] 一体何が――あぁっ!? 何が起きた! 誰だ? 誰がやった!?
[おばあさん] タルラ! タルラ逃げて……逃げなさい!! 戻ってきちゃダメ! 絶対に戻って来るんじゃないよ!!
[おばあさん] 陛下、どうかあの子を……私の娘をお守りください! 生き延びさせてください。あの子に幸せな人生を歩ませてやってください!!
[アリーナ] タルラ、行きましょう!
[タルラ] ダメだ! ……くそっ、監視隊の奴らめ!
[アリーナ] 私たちは感染者だけど、村の人たちは違うの!
[タルラ] 私たち? アリーナ……一体何を――
[アリーナ] 私もそうなのよ、タルラ。私も……感染者なの。
[アリーナ] ハァハァ……ここが……村が移動する予定だった場所よ。場所の整地はもうほとんど済んでる……でも……
[タルラ] みんなは……爺さんは……
[タルラ] あの人たちを……二度と同じような目に遭わせたくない。
[アリーナ] おじいさまは、あなたと私――そして村の人たちを助けようとしてくれたのよ。
[アリーナ] でもあなたは……そんなおじいさまの心遣いを、全部台無しにしてしまったわ。
[タルラ] 何を言っているんだ? そもそも村人の誰かが密告を――
[タルラ] ……いや待て。つまり、爺さんを密告したのは――
[アリーナ] そう……おじいさま自身よ。あのままいけば、監視隊はあれ以上調査を行わなかった。それで終わりにできたかもしれないのよ。
[アリーナ] あなたにどんなに力があっても、監視隊には対抗できない。
[タルラ] 私にならできる。
[アリーナ] じゃあ、その後は? 憲兵が来たら? 都市の駐屯軍や貴族の私兵たちが来たらどうするの?
[タルラ] 今はまだ力不足なだけだ。時間をかけて力さえつければ――
[タルラ] いや違う、そうじゃない。力不足だろうが、問題はすぐ目の前で起きているんだ!
[タルラ] 目の前の悪行から目を背け、自己の保身だけ考えろというのか? それこそ違う!
[タルラ] ……そんな自己中心的で冷酷非道な行為は、やつらと同罪だ!
[タルラ] 犠牲ありきの正義は、本当に正義と呼べるのか?
[アリーナ] ……その質問に私は答えられないわ。その答えを見つけ出すのは、あなたよタルラ。私知ってるもの、あなたが私よりたくさんの本を読んでいるって。
[アリーナ] ともかくもう既に村では死人が一人出てしまった。これ以上犠牲者を増やすわけにはいかないわ……
[アリーナ] あなたは賢い。あなたならいつか答えを見つけられるわ。
[アリーナ] 行きましょう、タルラ!
[タルラ] ……私は必ず帰ってくる。
[アリーナ] そうね、タルラ。そう自分に言い聞かせてあげて。
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