aklib_story_OPOD_OD-ST-3_大地を行く

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OP：OD_OD-ST-3_大地を行く

ロングスプリングの危機は円満に鎮められた。レインボー小隊はロドスで登録を行った。短期の駐在を経て、彼らはロドスを後にし、元の世界に戻る方法を捜すべく荒地へ向かっていった。

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半月後……

[ピカール] あなたたちの尽力に感謝いたします。コーエン殿、ケッツ殿、ティナ殿、アレクサンドル殿。

[ピカール] 私が謹んで……ロングスプリングの……ええと……

[ピカール] 申し訳ない……こうした言葉遣いで人と話すのは、慣れなくてな。やはり今まで通りでいかせてもらう。

[ピカール] お前たちのおかげで私は弟の手から生き延びることができたし、私の領民も再び自分たちの土地で暮らすことができる。

[ピカール] 恩に着る。

[Ash] 当然のことをしたまでよ。

[Ash] 今回の危機はあたしたちが引き起こしたようなもの。だからあたしたちで終わらせる義務があった。

[ピカール] いや、もしあの救いようのない愚かな弟がいなければ、何も起こることはなかった。

[ピカール] 本当はお前たちに報酬を渡したいのだが……

[ピカール] 見ての通り、ロングスプリングは壊滅状態だ。

[ピカール] 残った財産は、すべて町の復興に充てたいと思っている。

[ピカール] 現金による報酬は……申し訳ないが、支払ってやれない。

[ピカール] だがこの屋敷にある物で、気に入った物があるならそれを渡そう。遠慮なく持って行ってくれ。

[ピカール] 屋敷を取り壊して全て持っていってくれると尚良い。新たなロングスプリングを作り上げるには、無用のものだからな。

[Ash] その点についてだけど――

[Ash] アレクサンドル？

[Tachanka] このヘルメットはよく馴染む……もらってもいいか？

[Frost] ……

[Blitz] いいね、それだけピカピカなら目くらましになる。俺も盾に取り付けようかな。そうすれば今後、電池も必要なくなるしな。

[Ash] この結果だけであたしたちは満足してる。もう十分よ。

[ピカール] なに？ それだけでいいのか？

[ピカール] 私の武器や父上のコレクション、全部――

[Ash] いいのよ……あんたの方が物入りでしょ？

[ピカール] ……

[ピカール] 感謝する。

[Ash] みんな、そろそろ行きましょう。

[リスカム] ケッツさん、皆さん。

[フランカ] やっと出てきた。

[シュヴァルツ] ……

[レンジャー] 領主のお嬢ちゃんに別れを告げてきたんじゃろう？

[レンジャー] ならば儂らも行くとしよう。

[Stormeye] 私の小隊がロドスまでお送りします。

[レンジャー] すまんのう。

[Stormeye] コーエンさん、私たちとご一緒にどうですか？

[Ash] そうね。あたしたちも休息と補給ができる場所は欲しいわ。

[Ash] それにあたしたちには身分が必要よ。

[Ash] この世界……いや、この「大地」を歩いていける身分が。

[Stormeye] わかりました。ロドスが多少なりともご助力できるかと思います。

[Stormeye] 車の準備はできています。出発しましょう。

[人事オペレーター] 皆さんの情報はすでにロドスの端末に登録されました。今後は各所にあるロドスの事務所やセーフハウスで、滞在および補給をすることができます。

[人事オペレーター] 皆さんはロドスの正規職員ではありませんが、任務ネットワークは開放されておりますので、任務を引き受けることで報酬を得ることができます。

[人事オペレーター] 説明は大体これくらいです。何か他に知りたいことはありますか？

[Blitz] 待ってくれ……聞いてもいいか？ ロドスにはSF小説を読める場所はあるか？

[人事オペレーター] えっ？？

[Tachanka] つまり、これが俺たちの新しい身分ってことか。

[Blitz] 少なくとも、まだこの盾を使ってられる。悪くない。

[Frost] 何か計画はあるの？

[Ash] この大地を見て回るのよ。あたしたちはこの世界をあまりにも知らなすぎる。

[Ash] 詳細な計画書が欲しいところだけど。

[Ash] でも今回ばかりは……

[Ash] 自分たちで何とかするしかないわ。

[Blitz] なら俺たちの最初の目的地は？

[Ash] シエスタと呼ばれる場所よ。聞いた感じ良さそうな都市だった。

[Tachanka] なら、そこに行こう。

[Tachanka] 結局、家に帰るまでは道半ばってことだな。