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更新日:2026/03/01 Sun 21:26:25NEW!
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「えらばれたマスク」とは、『ブラックジャック』第68話のエピソードである。
コミックス6巻、文庫10巻収録。
主人公であるブラックジャック、間黒男の内に秘めた思いや愛、憎しみが簡潔に描かれた話である。
ある日、BJを「黒男」と呼ぶ男から連絡が来る。
電話の主はBJの父親で、家内の「蓮花」という女性を手術してほしい、との依頼だった。
「私はあなたなんか知りませんが、とにかく黒男なんて名前の人間はいませんよ」と一度は断ろうとするが…
「黒男ってだえよのさ」
「誰にその名を聞いたっ!!」
「らってさっき電話れしゃべってたじゃなーい」
「…ブラック・ジャックという言葉を日本語になおしてごらん」
「ブラックは黒…ジャックは男…黒男だ」
苦悩しながらもBJは数十年ぶりに父親と再会する。
ハンセン氏病によって酷い顔になってしまった家内の整形手術をして欲しいと言う父。
「お前が見事な美容整形手術を出来るという評判を聞いて…」
「お前と仲直りできるチャンスだと思いぜひ お前の手を借りたくて日本へやって来た」
「するとなんですか?この手術がエサで昔の事を忘れてくれって言うんですか?」
「――はっきり言おう…そうなんだ お前をわしの息子として…呼び戻したいんだ…」
自分が築き上げた財産は家内とお前で分けていい、だからマカオに来てくれと誘う父を、BJは冷笑する。
「あの時お父さんが海外へ出張したまま女と逃げてしまってお母さんがどんなに泣いて悲しんだか!私が子供心にどんなにあなたを憎んで探しだして殺そうと思ったか………お母さんが死ぬ日までこの気持ちは続いたんだ」
「しかしお母さんは死ぬ前に私に言いました、『お父さんを許してやりましょう、いい人だったけどきっと魔がさしたんだよ』って…」
「あんな素敵な立派なお母さんをなぜ捨てたんです!!」
BJの問いに父は何も言う事が出来なかった。
自分の屋敷に来ればお前も気が変わるだろう、と誘う父親、「お父さんと会うのはこれきりにしたいですね」と断るBJ。
「整形する顔のご注文は?」
「世界一の美女にして欲しいのだ、モナリザ……いや 誰と比べる事もできんほどの美しい顔にな、お前ならできるだろう」
長年の憎しみを堪えつつ、「万が一、私が世界一醜い顔にしたらどうします? 復讐のためにね!」などと父親を脅すBJ。
「そんな事はお前のプライドが許しゃあしないよ」
「信じますか?」
「信じてるよ」
最終的に莫大な手術代を要求し、オペを引き受けるBJ。
オペの直前にBJはずっと引っかかっていた思いを父に問いかける。
「一つだけ聞いておきたい……今でもお母さんを少しは愛していますか?」
しかし父は、
「お前の母親にすまなかったとは思う…だが今は愛していない。わしが今心をこめて愛しているのは、家内だ、この蓮花一人なのだ」と答えた。
手術は終わり、BJは一ヶ月で包帯が取れると父に告げる。
「本当に世界一の美女にしてくれたんだろうな!」
「ああ、保証しますよ 少なくとも私はそう思いますね」
「――もし醜い顔になっていたらただじゃおかんぞ」
「何しろ七千万円いただきましたからね」
手術して一ヶ月後、妻が包帯を外した時、鏡の前で喜ぶ妻を前にBJの父親は驚愕する。
「あ…あ…あの女の顔だ!なぜ前の妻の顔なんかにしてしまったっ わしは世界一の美女にしろと言ったはずだぞっ!」
慌てふためく父親に、冷淡に答えるBJ。
「―――私はお母さんこそ世界一美しい人だったと信じていますのでね、これから一生あなたは嫌でもお母さんの顔と向かい合って暮らすんだ」
「―――あの時一言でもお母さんを愛していると言えば………別の顔に変えるつもりだったのです」
「さようなら、お父さん」
苦悩する父親を前に、BJは冷たく言って立ち去るのだった…
父親はその後、233話「骨肉」にて再登場。脳卒中で死亡した。
上記の成形された再婚相手、蓮花がBJに遺産を渡すまいとして彼を監禁させる。BJの異母妹も登場するが…。
追記・修正は再婚相手を母親そっくりに整形してからお願いします。
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