歪んだ旋律(Q.E.D. 証明終了)

ページ名:歪んだ旋律

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更新日:2026/03/01 Sun 14:37:46NEW!
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偉大な芸術がなぜ不滅なのか…

それは芸術に魅せられた者が"弾き継ぐ"からさ…命をかけてね!!



「歪んだ旋律」とは、Q.E.D. 証明終了のエピソードの一つ。単行本第5巻に収録。同時収録作は「光の残像」。
シリーズでは初となる倒叙形式である。
以下、ネタバレにご注意ください。




【ストーリー】
水曜日の朝。
チェロ奏者・平井玲二は自分の楽団への援助を打ち切ろうとしていた会社社長・岡部を殺害した。
それから彼の会社の社員で自分のファンでもある女性・石黒麻矢子に電話で岡部の自宅に行くよう勧めた。
平井は岡部とトラブルを起こしていた彼女に罪を着せるつもりなのだ。
アリバイ証人として来てもらうつもりの高校生たちが予定より5分早く着いてしまうアクシデントこそ起きたものの、
当初の計画通り遺体を家の中のある場所に隠した平井は、何食わぬ顔で彼らを出迎えその日を彼らと共に過ごした。


その2日後の金曜日。
岡部の自宅で彼の遺体が発見され、平井の目論見通り、岡部の自宅付近で目撃された石黒が重要参考人として拘留される。
しかし後日、アリバイ証人として来てもらった高校生の1人・燈馬想が練習現場へと現れる。




【事件関係者】
私達は仲間だ…時を越え偉大な芸術を"弾き継ぐ"…
その不滅のつらなりに入り…素晴らしい力を得るには必要なものがある
犠牲だよ

  • 平井玲二(ひらい れいじ)

世界的に有名な若手チェロ奏者。自分の演奏の腕に絶対的な自信を持っているが、
かつては世界のレベルに圧倒され自信を失い、精神的に不安定になると手が震えた時期があったらしい。
現在では当時の自分を黒歴史として嫌悪し、当時の自分を知る石黒を忌々しい女と考えている。
楽団員によれば調弦にこだわるタイプで、特に調弦中に話しかけるのはご法度なようだ。


水曜日の朝、自分の楽団への援助を打ち切ろうとしていた岡部を自宅に招いて絞殺。
石黒に「岡部を説得して援助続行を約束した。契約書作成に帰宅したから行ってみては?」と電話し、彼女を岡部の自宅へと誘導した。
それから遺体を自宅のどこかに隠した後、アリバイ証人である高校生たちを出迎えてアリバイを作り、
彼らが帰った夜間に岡部の遺体を彼の自宅へと運んだ。
しかし数日後、招待した1人である燈馬と再会し、彼から疑われている事を暗に仄めかされる。
その動揺で手の震えが再発。
石黒犯人説に決着を付けさせるために拘留中の彼女と面会し、
練習用のチェロを口止め料に遠回しに彼女に罪を被ってもらうよう諭す。
この頃になると形振り構わなくなってきたからか、
黒歴史として嫌悪してきたはずの当時の自分を引き合いに出してまで彼女の同情を引こうとしていた。
あ…ふるえてない


もちろん 私は音楽の僕になり素晴らしい力を手に入れた
もうあのときの私じゃない
覚えててくれた!!

  • 石黒麻矢子(いしぐろ まやこ)

講羽興産文化事業部。平井の熱烈なファン。
学生時代、友人とのヨーロッパ旅行中に興味本位で鑑賞したコンクールで平井を知る。
バッハの荘厳な規定曲を非常に激しく弾いた事で、彼は審査員たちの白熱した議論の的となっていたのだ。
だがそんな中で石黒は、誰もいない階段下でうずくまっている平井を見つける。
あんな演奏で良かったのか考え出したら急に震えが止まらなくなったという彼を、
「みんな良かったって言ってました。私もすごく感動しました。」と月並な言葉でだが励ました事で彼の震えも無事に収まったようだ。
それがきっかけで彼に親近感が湧いたのか、以降は彼の出るコンサートによく行くようになったようだ。


数年後、講羽興産に就職した彼女は文化事業部に配属され、会社が長年援助する楽団の担当者となっていた。
その楽団が平井を首席チェロとして招いたために数年ぶりに彼と会う事となったのだ。
再会した平井は自信に満ち溢れ、握手した時も全く手が震えていなかった。
その事を素直に喜んだ石黒だが、更に忘れられていると思っていた自分の事も彼が覚えていてくれていた事を知り感激する。
だが当の平井にとっては、かつて震えていたという自身の忘れたい過去を今なお覚えている石黒は忌むべき人物となっていたのである。


水曜日の朝、出勤途中に平井からの電話で岡部が契約書を作りに帰宅したと聞き彼の家へと向かう。
そして午前11時ごろ、岡部の自宅を訪れた所を近隣住民に目撃されている。
その2日後に岡部が自宅で遺体で見つかった事から重要参考人として拘留される。
確かに水曜日は自宅に行ったが岡部は留守だった上に、彼の家に行ったのもそもそもは平井から電話を受けたからである。
それ故に心中では彼を怪しんでいるものの、彼を想うと事実を話す事も出来ず、電話を受けた件も含め警察には黙秘を続けている。
その後面会に来た平井から初めて出会った時の心情と声を掛けてくれた事への感謝を述べられる。
だがその直後、彼からは練習用チェロを渡され「偉大な芸術を"弾き継ぐ"には犠牲が必要だ」と言われる。
恐らくこの時に真犯人が平井で、そして彼は自分に罪を被ってもらいたいのだと悟ったと思われる。




この手の人間はみんな同じだな
かせぐ方はいつも他人まかせ
そのくせ金の使い方だけは高い所からお説教して下さる
たわ言だな

  • 岡部康助(おかべ こうすけ)

講羽興産社長。
経営が悪化していた会社の立て直しのため銀行から送り込まれてきた雇われ社長。
妻とは数年前に死別し子供も独立して現在では一人暮らし。
立て直しのために大幅な人員削減やリストラ案を打ち出していたため方々から恨みを買っており、
その案の中には平井の所属する交響楽団への援助打ち切りも含まれていた。
文化事業を安易に切り捨てるべきではないと抗議してきた石黒に対しても、
「稼ぐのは人任せの癖に使い方だけは上から目線だな」と鼻で笑っていった。
いわゆる『主張は正論だが言い方が悪いせいで印象の悪さが目立つタイプ』。
(実際、水原警部は「社員のリストラまでやるくらいだから援助打ち切りもやむ無し」と彼の主張その物は許容している)


説得を申し出た平井の自宅を水曜日の出勤前に訪れたがそこで彼の手により絞殺。遺体は自宅のどこかへと隠された。
テーブルの上に麦茶入りのコップが2つ出しっぱなしになっていた事でその後に来た燈馬に存在を気付かれたものの、
平井はそれに対し「今さっき入れ違いで帰ったところだ」と説明してその場を取り繕った。
(実際、燈馬達のバスの到着と同時に出発した反対車線のバスに乗ったと思われた)
そして金曜日、水曜から無断欠勤が続いていた事に不審を抱いた社員の通報を受けた警官により発見される。
その遺体は何故か庭の井戸跡地(転落を防ぐために中は埋められていたため枠しか残っていない)にはめ込むように押し込まれていた。




  • 楽団員たち

講羽興産による援助を長年受けていた交響楽団の団員たち。
もし援助打ち切りになれば来月のコンサートの開催すらも危ういらしい。
楽団を支えてくれた石黒が重要参考人として警察で拘留されていると聞き心配している。
平井だけが彼女の事を心配していなさそうなのを気にするが、彼が調弦中という事に気づき慌てて退いた。
水原さんのお父さん この事件の担当してるんですよね
そーなのよ! おかげでいろんなこときかれたわよ!

  • 燈馬想

この漫画の主人公兼ホームズ役。
平井には会ってみたいがクラシックは全然知らないという可奈たちにより助っ人として連れて来られた。
ドメニコモンターニャがあると知り興味を持つが、チェロケースの中は空で平井からは
「音色に興味があるなら来月のコンサートにぜひ来てくれ」と返されてしまった。
後日、平井の練習現場へ可奈とやって来て岡部をどうやって説得したのかと疑問をぶつけ、
更にわざとらしく可奈と携帯のハウリングを起こし、彼に疑いを抱いている事を暗に仄めかした。


  • 水原可奈

この漫画のヒロイン兼ワトソン役。
CMにも出ている有名な平井玲二が友人の遠い親戚(母の従姉妹の夫の従兄弟)だったという縁で、
友人たちと燈馬と共に平井邸へと遊びに来た。
だが予想より早く乗換えが上手くいって約束より5分早く到着したからか平井を焦らせる事となった。
1日だけとは言え平井の家はよく見ていたようで、
平井が犯人だと燈馬から聞かされた時に彼の家の間取りを即座に紙に描き起こしてくれた。
あと表紙ではfont(l){本編とは全く関係ない}スク水姿を拝ませてくれる。







【キーワード】

  • 切符

岡部の遺体のポケットに入っていた最安値区間の切符。
岡部は会社と自宅の最寄り駅間の定期を持っており、平井の自宅の最寄り駅はその路線の延長線上にあるため、
「岡部は平井の自宅の最寄り駅で最安値の切符を買って改札を通り、自分の自宅の最寄り駅では定期を見せて改札を出る事で、
キセル乗車*1をしたのだ」と思わせるために平井が入れておいた。



  • 岡部の携帯電話

平井は岡部の携帯を自分宛で表示した状態であらかじめ自分のポケットに忍ばせておき、
可奈たちがいる前でポケットの中で携帯を操作して岡部からの電話を偽装。
更に電話口でキセル乗車の件を口にする事で警察に「岡部は帰宅するまで生きていた」と思わせる事に成功する。
しかしこの時自分の電話にハウリングを起こしていたために、岡部の携帯がすぐ近くにあったと燈馬に見抜かれてしまう事となった。



  • モンターニャ

イタリアの弦楽器製作者ドメニコ・モンタニャーナの名器の1つであるバロックチェロ。
彼の製作した一部のチェロは現在主流のチェロに比べると幅広で、人が入れるほど大きな特注のチェロケースを必要とする。
平井もコンサートに使用するために苦労して1台手に入れたらしい。
ただし今はチェロ本体はコンサート会場に置いているらしく、自宅にあるチェロケースを燈馬が見た時は中が空だった。
(でもこの場合、会場にチェロを裸で置いてるか、1つのチェロにわざわざ2つのケースを用意してる事にならないだろうか?)



  • 練習用のチェロ

平井が7歳の頃から愛用しているチェロ。彼にとってはモンターニャと同等とも言えるほどの宝物。


当時は子供用のハーフサイズは嫌だと駄々をこねて大人用のフルサイズを買ってもらったそうなのだが、
そんな事をこと切れた岡部に対しても朗らかに語っている辺りは正直どうなのか。
自分にとってこれ以上の価値のある物はないという事なのか、最上級の口止め料として拘留中の石黒へと譲った。



  • 平井邸

崖の近くに建てられた平井の自宅。ログハウス風のワンルーム平屋建て。
最寄駅から本数の少ないバスで来ないとならないので正直アクセスは良くない。
海外のホテルで生活する事も多く、自宅もそんな感じじゃないと落ち着かないという理由で洗面所をユニットバスにしている。
平井はこの家のどこかに岡部の遺体を隠して燈馬達と過ごした後、岡部の自宅へと遺体を移した。
だが水曜に可奈たちが見た中では冷蔵庫の中、流し台の下、洗面所及びバスタブ、そしてチェロケースの中には遺体はなかった。
またこの家は天井板がないため天井裏に隠すことはできず、車も事件当日は修理に出していた事が判明している。
他に自宅内にあったのはテーブルと椅子、ベッド、チェスト、電話台。
ベッドの上は綺麗に整えられて誰かを隠せるようではなく下にも何もなし。
チェストは幅こそ広いが引き出しの深さが足りず、例え遺体の背中を丸めても半分までしか入らなさそう。
電話台に至っては小さすぎて論外である。

  • 無伴奏チェロソナタ

ハンガリーの作曲家コダーイ・ゾルターンの作品。
平井は石黒に電話した時「自分の演奏を聴かせて岡部を説得した」と偽ったのだが、
何の曲を聴かせたのかと訊かれ、咄嗟に楽譜が目に付いたこの曲を演奏した事にしている。
数日後に燈馬と再会して同じ事を訊かれた時にも同じように証言した。
燈馬曰く、『スコルダトゥーラ』という難しい技法を必要とするらしい。



  • 無伴奏チェロ組曲

ドイツの作曲家バッハの作品。
平井が可奈たちに演奏のリクエストを募った時に燈馬が提案した曲。
発見当時はただの練習曲だと思われていたらしいが、
スペインの作曲家カザルスにより曲の素晴らしさが見出され、現在ではバッハの代表的なチェロ曲として知られる。
平井も「チェリストが必ず最後に辿り着く傑作」と絶賛し、練習用チェロで即座に弾いてくれた。

殺したのは石黒って女だ!!
警察にも事情聴取されてるだろ!!
あのバカな女がオレに心酔して…
それでこんなマネを…

  • 平井玲二

可奈と共に平井の家を再度訪れた燈馬はまず、石黒には岡部を殺す動機がないという疑問を彼にぶつける。
「岡部が援助を続ける事を知らなかったからだろう?」と平井は答えるが燈馬はその可能性を否定。
何故なら岡部が会社に行っているはずの時間帯に、出勤途中であるはずの石黒はわざわざ彼の家に向かっている。
これは岡部が自宅に帰ったと彼女が思っていなければあり得ない事である。
更に水曜日の岡部の携帯には平井との通話履歴しか入ってないのに、石黒は岡部が帰宅したとどうやって知ったのか。


ここで燈馬は石黒が本当に犯人かどうかを一旦置いて、平井は岡部に本当に演奏を聴かせたのか、という点に着目する。
(ついでに言うとこの前にわざわざ「演奏を聴いても岡部は考えを変えなかったのでは?」とわざと煽る言い方をして平井からは不興を買っていた)
コダーイの無伴奏チェロソナタにはスコルダトゥーラという技法を必要とする。
このスコルダトゥーラというのは変則調弦の事で、この曲の場合ならG線とC線を半音ずつ下げる事を指す。
だがもちろん名チェリストである平井ならばそれくらい訳ないだろう。問題はその後だ。
彼曰く燈馬達がやって来たのは岡部と入れ違いであり、彼らに対して平井はバッハの無伴奏チェロ組曲を演奏した。
そしてこの曲にはスコルダトゥーラは必要ないにもかかわらず、彼は調弦を元に戻す事なく即座に弾いていた。*2
岡部と入れ違いなら調弦を元に戻す暇はないし、調弦にこだわるタイプだという平井がそのままでバッハのチェロ組曲を弾くとも考えられない。
それはつまり、彼はコダーイのチェロソナタを弾いていないという事である
因みにこのミスは元を辿ると燈馬達が5分早く到着した事に起因している。
彼らが5分早く着いたために平井は岡部に出していた麦茶を片付ける事が出来ず、「岡部はさっきまでここにいて入れ違いで帰った」と証言せざるを得なくなった。
その結果、調弦を直す暇もなかったという事になってしまったのだ。*3
となれば岡部が契約続行の意思を見せた事も契約書作成のために自宅に帰った事も平井の嘘という事になる。演奏を聞かせてないなら考えが変わるはずがないのだから。


ここへ来て燈馬は遂に、岡部の携帯の唯一の通話履歴とハウリングの件、更にキセル乗車用の切符を持っていた事を知っていた事を根拠に、平井を真犯人として告発する。
「自分は君たちとずっと一緒だっただろう」と主張する平井に燈馬は、岡部を殺害後に部屋の中に隠して自分たちを出迎えたと反論。
そしてその隠し場所とはチェストの中だった。
通常なら引き出しの深さが足りず体の半分までしか入らないだろう。だが引き出し2段分の深さならどうか。
彼は下から2段目の引き出しを抜いてから1番下の引き出しを開け、
そこに背中を丸めた遺体を詰めた後、抜いていた引き出しを逆さまにして上からかぶせたのである。
そのまま2段分の引き出しをまとめてチェストにしまえば、引き出しの取っ手も重力に沿って下に垂れるため外からは遺体が入ってるように見えないのである。
(枠のあるタンスでやろうとすると確実に引っかかるだろうが、キャビネットのようにレールだけで引き出しを支えるタンスなら可能であるし、
最悪普通のタンスでも犯行に向けてあらかじめそこだけ枠を切り取っておけば支障はないだろう)
しかし燈馬達が帰ってから遺体を取り出すと丸めた体勢のまま死後硬直で固まってしまっていたので、
それを誤魔化すために彼の家の庭にあった井戸跡に押し込めたのである。


それでもなおも彼は罪を認めない。
自分に勝手に心酔している石黒が殺したに決まってる。
そう喚く平井に対し燈馬は彼の後ろに向かってこう尋ねた。「そうなんですか?石黒さん
そこには水原警部に連れられ、平井から渡されたチェロを抱えた石黒が立っていた。
この事件は石黒の協力がなければ解決しない。
そのため燈馬は平井の本性を彼女に見せる事で、彼女に目を覚ましてもらおうとしたのだ。
だがその瞬間、彼女は平井はもちろん、燈馬ですらも予想していなかった行動を取った。
ち 違うんだ 今の言葉は… このガキ供があんまりしつこいから…
君からも言ってやってくれ!事件の日になにがあったのか…
わかってるだろ!?


スッ
ゴオン


もうなにも…あなたを支えてはくれない

  • 石黒麻矢子

自分がいると気付くや否や取り繕うとしてきながらも、なおも自分に罪を被ってもらおうとする平井を目の当たりにした石黒。
彼の本性を知ったその瞬間、彼女は持っていたチェロを頭上高く掲げたかと思うと、それを勢いよく床に叩きつけたのだ。
真っ二つに叩き壊されたチェロを前に崩れ落ちる平井に別れの言葉を告げた彼女は水原警部に連れられその場を去った。
恐らく今後は平井に誘導された件も口止めを迫られた件も包み隠さず証言してくれることだろう。
そして後に残されまたも手が震え出した平井は、チェロを買ってもらったいきさつを誰に言うでもなくただ呟き続けていた。


平井の敗因は言うまでもなく彼女の目の前で切る捨てる発言をした事である。
だがそれ以前に石黒に罪を着せる行為は、石黒自身が黙秘している前提がなければそもそも成立すらしないのだ。
何せ彼女が岡部宅にいた理由を「『岡部が帰宅した』と平井に聞いたから」と証言すれば、平井が誘導した事は一瞬でバレてしまう。
(「石黒が罪を逃れたくてついた嘘」と主張しようと、石黒の携帯の平井との通話履歴や平井自身の「岡部は帰宅した」の証言から容易に推測が可能)
彼女への好き嫌いはともかく自分の半身とも言える練習用チェロを口止め料に渡すくらいには彼女に対する信用があったのだから、
だまし討ちのような形で罪を着せるのではなく、いっそのこと最初から共犯にしておけば良かったのではなかろうか。
(まあ、燈馬に犯行を感づかれて石黒の前で本性を晒せば、結局行き着く先はチェロ破壊ルートに変わりはないだろうが)





以上……証明終了です。

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*1 不正乗車の手口の1つ。乗車と降車で違う切符を見せて途中区間の運賃を誤魔化す。自動改札機やICカードが主流の今ではあまりなくなったが、改札が人力で行われていた時代に横行していた。
*2 正確にはチェロ組曲にもスコルダトゥーラを要する箇所はあるがコダーイのチェロソナタとは調弦場所が異なる上に、現代では普通の調弦でも演奏できるよう書き換えた楽譜も存在する。
*3 岡部が帰ってから時間があったのでその間に調弦した事にすると「次の客が来ると分かっているのに前の客の茶も片付けずに何で調弦してたの?」となり、演奏を聞かせてから岡部が帰るまでに調弦した事にすると「考えが変わるほどの演奏を聞いたのに岡部は何でさっさと帰らずに残ってたの?」となるためどう言い訳してもおかしくなる。

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