登録日:2021/03/06 Sat 18:52:00
更新日:2024/05/24 Fri 13:59:24NEW!
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hunter×hunter 何故かなかなか立たなかった項目 試験 デスゲーム ハンター 登竜門 難関 ハンター試験 実力主義 念能力 死亡者多数 ハンター協会 死人続出
ハンター試験とは、漫画『HUNTER×HUNTER』に登場する試験。
●目次
■概要
「ハンター協会」が発行している資格である「ハンターライセンス」の適格者を選抜するための試験。
毎年1回行われるが競争倍率は非常に高く、受験希望者が万単位で存在するのに対し、合格者が1人も出ない年も珍しくない。
ネテロ会長時代は、殺し屋や快楽殺人者もハンター試験に合格することがあるなど、倫理的部分は無視されて純粋に実力が測られるどころか
試験会場内であれば(別にルールで定めている間を除いて)受験者同士で勝手に殺し合ってもまったくお咎めなしという状態だった。
ハンター協会そのものは民間組織のため、それが発行するハンター資格もまた民間の資格と言う事になるが、下手な国家資格よりも遥かに高い信頼と特権を得られる。
それを所持しているだけで殆どの公共交通機関は無料で利用でき、一般人立ち入り禁止区域や極秘文書の類も8割は進入・閲覧可能になる。
またハンターライセンスを認証キーとして閲覧可能になる高度な情報サイトもある。
資格保有者の証として発行されるライセンス証はあらゆる偽造防止の技術がつぎ込まれており本人以外には使用不可能だが、
それでも欲しがる物好きが後を絶たないため、ハンターライセンス自体が売るだけで七代は遊んで暮らせると言われる程の金額で売れる。
質屋に入れれば無利子で億単位の金が即金で融資される。
ハンターライセンスがこのような資産価値を持つため、資格として純粋にハンターになりたくて受験する者の他、
ライセンスを売って金を得るためにハンターを目指す者もいる。
逆に、毎年新人ハンターの5人に1人が1年以内に何らかの理由でハンターライセンスを紛失している。
作中やられ役として登場することもあるプロハンターも、実はライセンスを紛失しないぐらいの管理力があるということになる。
他にもハンターライセンスを所持していると、それを理由に殺人を犯しても不問になる場合があるため、その特権目当てでハンターライセンスを欲しがる快楽殺人者も存在する。
■試験内容
試験はボランティアで先輩ハンターが試験官を引き受けており、試験内容は試験官によって決まる。
そのため、試験の内容や第何次試験まであるかも毎年異なる。
ただし共通して第0次試験とも言える、「受験会場にたどり着くまで」のハードルが存在する。
毎年ハンター試験はどこで行われるかは秘匿されており、ごく限られた案内人のみが会場の場所を知っている。
そのため、受験希望者はまず「ハンター試験の会場を探し出す」だけの情報収集能力が求められる。
この時点で1万人に1人程度しか会場にたどり着く事ができないと言われる程の難関。
第267期試験
内容不明。
ゴンたちが受験した第287期より20年前の試験。
ただし当時12歳であった、ゴンの父親のジン=フリークスが受験した年であり、合格者がジンたった一人であった。
この事は他のハンターにも知られている事で、サトツはゴンが持っていたハンターカード*1が第267期のものであるのを見て、
このカードの本来の持ち主がジンである事に気づいている。
第287期試験
作中でゴンたちが受験した試験。
ゴン、レオリオ、クラピカの場合は辿り着くまでに
- とんでもなく荒れる海の船旅
- 老婆からの「ドキドキ2択クイズ」(失敗すると通りなと言われるが魔物に襲われる道へ案内される)
- 魔獣による面接(適切な対応を取れるかどうかを見る)
といった試練があった。しかも上二つは逃げたり拒否したものは別ルートで辿り着けても失格になっていると明言された。その場の人間の匙加減であっさり決まってしまう恐ろしい試験である。後の試験もそんなものだが。おそらく他のメンバーたちも似たような試練を乗り越えたのであろう。
- 第1次試験
試験官はサトツで、試験内容は「無限マラソン」。
次の試験会場までただひたすらにサトツについていくだけ、と字面にすれば極めてシンプルな内容。
しかしサトツ自身が並の陸上選手の全力疾走並のペースで走っていく上、それが何時間も続くという極めて過酷なマラソン。
しかもゴールがどこか一切知らされない状態で走るため、受験者はいつ終わるか分からない苦痛との精神的な戦いにもなる。
前半の超長距離の地下通路+階段まででも相当数の脱落者が出たが、
その後に通ったヌメーレ湿原では様々な手段で擬態して獲物を騙して捕食する肉食獣が多数生息している地域であったのに加え、
この騒ぎに乗じてヒソカが試験官ごっこという名の「選抜」を始めたため、ここで多数の死亡者が出た。
- 第2次試験
試験官はブハラとメンチ。
美食ハンターと言う事で、「試験官を指定した料理で満足させられたらクリア。試験官が満腹になった時点で終了」というもの。
料理に対する知識・技術に加え、その食材となる生物をその場でハントしてくる実力を試される。ただし「満足」はブハラ曰く建前で質は本来要求されない模様。
ブハラの指定した料理は「豚の丸焼き」。料理自体は簡単だが、その「豚」であるグレイトスタンプをハントするのには相当な実力が必要。
次にメンチが指定した料理は「握り寿司」。
ヒントは会場に用意された米と器具のみ。寿司自体がこの世界では知名度のないローカル料理であり、受験者の中で寿司を知っていたのは発祥国のジャポン出身のハンゾーだけで、他はクラピカが書物の知識としておぼろげに知っていた程度だった。
限られた情報から調理方法を割り出す推理力のテストでもあった*2のだが、的外れな料理を出される内にメンチの頭に血が上り「質」のハードルが上昇。
結果正解を出したにもかかわらず不合格を言い渡されたハンゾーの諍いにより調理方法が全員にバラされてしまうという事態が発生。推理力での判断が不可能となった結果、ただの料理技術勝負になってしまい、合格者が0となってしまう。
これを試験官の手落ちとして受験者から不服の申し立てがあったこと、および見ていたネテロ会長の裁断により、お題を変えて再試験が決定。
次のお題は「ゆで卵」となった。
この試験会場で卵と言えば崖の深い所に巣をつくるクモワシの卵であり、崖を下って登ってくる実力が試された。*3
- 第3次試験
試験官はリッポー、およびそれに雇われた多数の囚人。
監獄を兼ねた試験場「トリックタワー」の頂上からスタートし、72時間の制限時間内に地上の出口にたどり着けばクリアと言うもの。
塔内には入った入り口によって様々なルートがあり、ゴンたちの辿ったルートは、5人1組のグループになり、
途中でいくつも用意されている2択の扉を「5人の多数決」でどちらを進むか決定する「多数決の道」であった。
タワー内の特定の場所では囚人との勝負となり、その勝負の取り決めおよび勝敗の結果によっては
そのグループの制限時間の残りが減る(減った分だけ待機して時間を潰す)事もある。
なお、タワーの外壁を伝って降りる事はルール上禁止されてはいないが、ほぼまっすぐな断崖絶壁な上、
周辺は鳥の魔獣が大量に棲息しているため、確実に降りる前に鳥の魔獣の餌食になって命を落とすため実質不可能。
ゴン・キルア・レオリオ・クラピカの4人はトンパを加えた5人でグループを組んで挑戦。
そもそもが他の受験者の足を引っ張る事自体が目的であり合格する気が無いトンパが加わった事でレオリオは不安を覚えるが、
それでも何とか進んでいき、囚人グループとの勝負の部屋にたどり着く。
先発したトンパが味方の足を引っ張るため(そして自身の保身のため)に開始即降参して1勝を相手に献上するという暴挙に出るも、
これは逆に「降参しなかったら『降参』と言えない状態に追い込まれて制限時間いっぱい嬲られていただろう」と言う事で裏目(?)に出た。
ロウソクの燃え尽きる時間勝負を挑んできたセドカンはゴンに、幻影旅団を騙ったマジタニはクラピカに、
ただ人を殺したいだけで恩赦に興味のないジョネスは「プロ」であるキルアに瞬殺されたが、
詐欺師レルートとレオリオの勝負は賭け勝負に発展してレオリオが大敗したため制限時間を大幅に削られてしまう。
賭けた制限時間の消化を終えた後は残り時間僅かの状態で残りのルートを急いで踏破していく5人だが、
最後の「5人全員で通れるが時間がかかる(確実に制限時間オーバー)」道か「制限時間に間に合うが5人中2人を部屋に残さないといけない(必然的にその2人は失格確定)」道の2択で揉める*4。
ゴン以外の4人は「5人全員で通れる道」を選ぶ事は出来ない前提で「残す2人をどういう方法で選ぶのか」と言う事にしか発想が行かずそれで揉めてしまっていたが、
ゴンだけは5人全員で間に合うルートに行く方法を考えていた。
結果、5人全員で通れる道に進んだらすぐに壁をぶっ壊して間に合う方のルートに入るという方法で5人全員での通過を達成。*5
- 第4次試験
試験官は引き続きリッポー。会場であるゼビル島の中で一週間のサバイバルを行う。
サバイバルと言っても食料調達などで生きるのは当たり前のこととして、参加者同士で得点の奪い合いを行うバトルロイヤルでもある。
ルールは、くじ引きで「自分のターゲットの相手」を決定し、自分とターゲットのナンバープレートは各3点、無関係の受験者のプレートは1点という点数の元、「6点分」のプレートを集めればクリア。
自分のナンバープレートを奪われなければ、3点分集めれば合格ラインに届く計算。
クリア条件を満たせないままに1週間経過してしまったら失格となる。
なお、ターゲット決定のくじには参加者の番号しか書かれていないため、それまでの試験で他の参加者のナンバーを記憶していない限り、まず「ターゲットの番号を誰が持っているのか」の捜索も必要になる。
と言うかターゲットのナンバープレートが既に他の参加者に奪われているケースもあるため、すんなりとターゲット1人を仕留めて終わりとなる可能性は高くない。
問題のゴンのターゲット・44番はなんとヒソカであった。
正面から立ち向かっては絶対に敵わない相手であることはゴン自身も分かっていたため、隙をついて釣り竿に引っかけてプレートだけ盗むという手段を考案。
鳥が魚を獲る様子から獲物をしとめるその一瞬にこそ隙が生まれる事に気付いたゴンは、ヒソカにその瞬間が訪れるまで気配を殺して尾行を続ける。
そしてその瞬間、ゴンは見事にヒソカのナンバープレートを盗む事に成功した…が、ゴン自身も彼をターゲットと狙う猟師のゲレタにひそかにマークされており、
プレートを奪い取った隙を突かれて行動不能にされヒソカのものも含めたプレートを奪われてしまう。
そのゲレタも追いかけてきたヒソカによって殺害され、ゴンはプレートを奪い返され自分も殺される事を覚悟したが、ヒソカは決定的瞬間まで一切存在に気付かせなかった気配を殺す技術*6、
過たずプレートをピンポイントで盗んでのける集中力などを高く評価し、
施しはごめんだと言い張るゴンの顔面を一発殴り飛ばして「今みたいにボクに一発入れる事ができたら(プレートを受取ろう)」と言い残し、
ヒソカ自身のプレートは奪い返さずにその場を去った。
これによってゴンも6点分のプレートを手に入れて合格。
ちなみにこの時「借りた」形になった44番のナンバープレートは、天空闘技場で念を体得した後にヒソカと戦い、顔面に一発入れる事に成功したため、
その場でヒソカにつき返し、ヒソカもそれを受け取っている。
キルアのターゲットは199番・ウモリ、レオリオのターゲットは246番・ポンズ、クラピカのターゲットは16番・トンパ。
キルアとクラピカはそれぞれターゲットを一蹴してナンバープレートを奪い合格ラインを達成。
レオリオのターゲットは帽子の中に多数の蜂を飼っている蜂使いのポンズであり、これも正面から戦えば倒せない相手ではなかった。
ポンズがいる洞窟を発見した4人は、まずはレオリオが先行して洞窟に入るが、すぐさま「来るな!」と言うレオリオの叫び声が聞こえたため、残る3人は洞窟へと突入。洞窟の中にあったのは、周囲を蛇に囲まれて脱出ができなくなったポンズと、蛇に噛まれて毒を受けてしまっていたレオリオだった。
こうなったのは、最初に洞窟に陣取った蛇遣いのバーボンとポンズの戦いの結果。
洞窟の中に罠を張って待ち構えていたバーボンに対し、ポンズは催眠ガスを用いて侵入。
しかしポンズにとっても不慮の形で毒蜂がバーボンを攻撃、毒のアナフィラキシ―ショックでバーボンが死亡してしまう*7。
使い手が死亡した事によって「洞窟から出ようとする者とバーボンの体に触れた者を自動的に攻撃する」と言う命令だけが残り、
罠の解除の手立てが無くなった洞窟の中にポンズは取り残されてしまっていたのだ。
ポンズは既に脱出およびハンター試験の継続を諦めており、試験期間が終わればプレートについている発信機を頼りに試験官が来てくれるだろうという望みを元に終わるのを待つつもりだったようだが、レオリオが毒を受けている以上諦める事ができないゴンたちは状況の打開を試みる。
まずはレオリオの解毒が最優先としてゴンがバーボンの体を探ろうとしたため、ポンズが蛇による自動攻撃があると警告するが、ゴンは構わずに蛇に噛まれながらバーボンの服の中から解毒剤を探し出した。
一見無茶に見えるこの行動、蛇とその毒を武器として使うなら交渉材料としての解毒剤を同時に所持しているのが普通だと言う至極当然の理論だが、
それを解毒剤の所持を実際に確認した訳でもなく、自ら大量の蛇に噛まれながら実行したゴンにはポンズも驚いたようだ。
後は脱出となったが、ポンズは蛇を全て眠らせるだけの量の催眠ガスを所持していたが、洞窟内でそれを使えば当然ながら自身も眠ってしまう。
息を止めようにも蛇が完全に眠ってから洞窟を出るまでどう考えても5分以上かかるため不可能。
そこでゴンが考えた手は「催眠ガスを使って全員を眠らせた後、息を止め続けている自分が全員を担いで洞窟を出る」こと。
ゴンの息止めの最高記録は10分を超えるとのことで、他に手も無い面々はそれを承諾。ゴンは宣言通り全員を担いで洞窟を脱出した。
ポンズのナンバープレートはポンズが寝ている間にゴンが回収してレオリオに渡したためレオリオも合格ラインに到達した。
- 第5次(最終)試験
試験官はネテロ会長。最終試験をネテロ会長が直接執り行うのは毎年恒例らしい。
試験内容は「負け上がりトーナメント」と言うもので、ネテロが受験者全員と面談を行った上で決定したトーナメント表を元に1対1の決闘を行い、
負けた方がトーナメントを進むというもの。
勝敗の決定は基本的にギブアップだが、相手を殺害してしまった場合は理由の如何に問わず、殺害した者はその時点で失格となる。
失格、トーナメントが最後まで進んで負け上がり者が1人になった、いずれの場合でも不合格者が1人決まった時点で残りの全員を合格とするというルール。
ゴンはハンゾーと対戦。
この時点での実力ではハンゾーの方が圧倒的に格上*8であり、3時間以上も痛めつけられ続け、片腕を折られるまでに至るも、
それでもゴンが諦めないため、ハンゾーの方が折れる。
拷問技術は持っているが死に至らしめてしまうとハンゾーの失格となる*9ルールの他、ハンゾー自身がまっすぐな性格のゴンを気に入った事もあってハンゾーがギブアップ。
ゴンの勝利となりゴンの合格が決定。
クラピカはヒソカと対戦。
それまでの試験では状況もありヒソカとの対決を避けていたクラピカだったが、ここでは避ける理由がないため「相手になろう」と戦闘態勢を見せる。
しかし「クラピカが幻影旅団を追っていること」を知っているヒソカがそれについて何らかの言葉をクラピカに囁きかけ、ヒソカが棄権を宣言。クラピカの勝利となる。
キルアはポックルと対戦…なのだが気分が乗らないというだけの理由で棄権*10。
続く対戦相手はギタラクル……だが、ギタラクルは偽名であり実の兄イルミが変装した姿だった。
変装を解き素顔を現したイルミを見てキルアはこれまでの余裕が吹き飛び完全に戦意喪失、一切戦闘を行う事なく棄権する*11。
そしてその後、レオリオと対戦中だったポドロを突然殺害するという凶行に及び、ハンター試験はキルアの不合格・それ以外の全員の合格と言う形で終了した。
第288期試験
作中でグリードアイランド攻略中に一旦抜け出たキルアが受験した試験。
この直後にネテロが殉職したため、結果的に彼の監督下で行なわれた最後の試験となった。
- 第1次試験
その場にいる参加者全員でバトルロイヤルを行い、他の参加者のプレートを5枚集めて持ってきたものから順次勝ち抜けと言う方式。
…だったのだが、急いでいたキルアが他の参加者全員を全て倒して全員のバッジをかき集めてきたため、
その時点でキルア1人の合格と言う結果に終わり、それ以降の試験は実施されなかった。
第289期試験
V6による暗黒大陸渡航計画が持ち上がっていたため、今回は特例として暗黒大陸渡航メンバーの選抜を兼ねた試験になっている。
その前にネテロ会長の死亡により行われたハンター協会会長総選挙で(最終的に)会長に選ばれたチードルが、毎回当たり前のように死亡者が出る試験の傾向を嫌って改革を行ったため、
危険な実技試験を排除し、筆記・面談・精神鑑定の試験を中心とした内容に変わった。最初からそうしろ
上述の通り暗黒大陸渡航のためのメンバー選抜を兼ねていたが、ハンター協会としてはV6のうちカキンを除いた5国の側の立場であり、
事実上対立しているカキン帝国(を巻き込んだビヨンド=ネテロ)と十二支んを離反し独自行動を取るパリストンから工作員が送り込まれてくる事が強く危惧されたため、
それらの発見・ふるい落としを主な目的としている。
試験の様子は新たに十二支ん入りしたクラピカが全てモニタリングしており、クラピカの念能力の一つ「導く薬指の鎖」により、
僅かでも嘘をついている者を全て発見、これによってビヨンド、パリストンから送り込まれた工作員は全て排除できている。
しかしそれらとは別に送り込まれたカキン帝国の軍人が「導く薬指の鎖」のチェックをすり抜けて合格してしまっている。
これは「試験の目的等をそもそも何も知らされていない状態で試験を受けさせられている」ためであった。
■裏試験
以上の試験内容は「表」である。
表にさえ合格すればハンターライセンスは発行されるため、各種特権を利用できるようになるが、
本格的にハンターとしての仕事を行い信頼を得ていくためには裏試験の合格が必須となる。
俗に「プロハンター」と呼ばれているのは裏試験まで合格した者を指し、表は合格したが裏をまだ合格していない者は単に「ライセンス所持者」と呼ばれる。
その試験内容とは「念能力を体得すること」。
ハンターはその職業柄、戦闘行為を含む危険な地域へ赴く事も多く、単純な戦闘能力として「念を扱えるほどの実力」が求められる。
任務内容そのものには念能力が必要でなくても、念能力を持った人物の妨害などを退けなければならないケースは十分あり得る。
一方で、念能力をいたずらに広く認知されることは悪用を招くおそれがある為、表向きの試験には取り入れないという方針をとっている。
念能力の体得手段は特に指定されておらず、表試験の時点で既に体得済みだった人物(ヒソカ、イルミ、288期のキルアなど)もいる。
表と違い明確に制度化されているわけではないが、念能力者でなければまともに仕事の斡旋を受けられないという形で振るいにかけられ、
自然と念の存在へと行きつくようになっている。
(クラピカも実際、念の体得前に仕事を受けようとした時に斡旋人に「オーラで作った髑髏が見えるようになったらまたおいで」と言われて追い返されている。*12)
ただ、真っ当に念能力を教えてくれる能力者は大抵がハンター協会所属のハンターでもあるため、
新人ハンターが念能力を体得しようとしている事・体得に成功した事などは自然と協会の知るところになるし、
教える側も裏試験について知っているため、体得を以て裏試験に通過した事を宣言する事はある(ゴンのケース)。
ゴンとキルアは、当初は裏試験が存在する事自体を知らないままであったが、
小遣い稼ぎに訪れた天空闘技場の200階に存在する「壁」に無防備なまま挑もうとしていた所をウィングに呼び止められ、そのまま師事する事になる。
先にウィングに師事していた兄弟子としてズシがいたが、ズシが「10万人に1人」と評される才能であったのに対し、
ゴンとキルアは「1000万人に1人」とされるほどの才能を持って驚くべき速さで念を体得。
基本の四大行だけではあるが念を体得し、無事に200階の壁を突破。
その後にウィングにハンター試験の裏試験の存在、および念の体得を持ってそれに通過した事を教えられる。
その時点ではまだ表試験に合格していなかったキルアも同時に念を体得し、後の288期ハンター表試験合格と同時に裏試験も合格扱いとなる。
■余談:合格者数について
上記の通りハンター試験は年に1回しか試験がないにもかかわらず合格者数が1名だけだったり、一人も合格者が出ないこともあるなど、超絶高難易度なことで知られている。
一方でハンター協会の会員数は600名を超える程度であることが作中では語られており、作中で語られている過去の試験の結果とは大きく矛盾する規模の会員数となっている。
どういうことか以下の条件のもと例を表示する。
- 試験の開催頻度は年に1回である*13
- 単純化のために毎年の表試験合格者は1名とする
- 裏試験は表試験合格者が全員突破するものとする
- ハンターライセンス紛失は無視する
- 初年度の会員数は0人とする
- 死亡等による会員の退会は無いものとする
この条件下では毎年1名ずつ会員が増えるので20年後の会員数は当然20人である。40年で40人、100年で100人である。この増加速度で会員数600人に到達するためには試験を600年かけて600回開催しければならない。しかしながら作中での累計試験開催数は300回にすら達していない。
600人到達までを300回未満に抑えるためには毎回の合格者数を3人にすれば、ようやく200回目(年目)に600人に到達できる。
ではハンター試験の平均合格者数は2~3名かというとそんな単純な話ではない。
なぜなら上記の例では人間の寿命を無視しているからである
作中ではネテロ会長やマハ・ゾルディックが百数十歳だったりするなど、一部長高齢の人物が登場するが、ゼノが60代で祖父だったりジンが20前後で子をもうけたりしていることからハンター世界の寿命は現実世界の寿命と同じと考えていいだろう。
なので、現実的には死亡による会員の減少を考慮しなければならない。作中描写でも選挙編での会員の投票率が90%近くであったことからもさすがに死者は会員数に数えられていないことはあきらかである。
より現実に近づけるためには寿命以外の死も考慮する必要がある。病死による突然死等はもちろんのことハンターはハントという危険が伴う仕事を生業としているため業務上の死亡も加味すれば一般人より死亡率が高いと考えるべきかもしれない。
こうした諸々の事情を考慮し、合格してから死亡で退会するまでの平均会員在籍年数をおおざっぱに30年とすると毎年20名前後の人数が合格していないと、600名程度の会員数を維持することが難しくなる。
しかし実際の作中での合格者数は上記の通り0~1人がザラにある状態であり、ゴンたちが合格した年度の合格者7名ですら豊作と評されるほどであるため数十名といった合格者が出るようなものとは(少なくとも作中確認できる範囲では)なっていない。
これらについて無理やり辻褄を合わせるなら、
- 昔(少なくとも20年以上前)は年に数十人合格する・あるいは年複数回開催される試験でハンター協会の会員数も1000人以上いる大規模な組織だったが、過去のある時点で方針転換し、合格者数を極端に抑制・試験も年1回にするなど変更が行われた結果、新規入会者数が激減し、死亡による会員の減少が新規増加数を大幅に上回る状態が長年続いたことで、現在の600人ほどの規模の組織になった。
- 会長の特権等で試験外入会が年何十名か認められていた
10年に一度くらいの頻度で極端に易化する年があり、一度に数百人程度が合格できていた
…等の事情が考えられる。
追記・修正は試験会場に辿り着いた受験者がお願いします。
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▷ コメント欄
- なんだか懐かしいなあ。 そうか、もう懐かしいのか -- 名無しさん (2021-03-06 19:41:16)
- 「ご注文は―?」「ステーキ定食」「焼き方は?」「弱火でじっくり」 -- 名無しさん (2021-03-06 22:17:59)
- 289期の説明のところ、シードルじゃ無くてチードルじゃね? -- 名無しさん (2021-03-06 22:30:54)
- 死人が出ることもざらなのに30回以上も挑戦し続けてるトンパって結構凄いのでは。運がいいのかはたまた能力があるのか… -- 名無しさん (2021-03-06 22:55:16)
- ↑結構どころではないね。人の死を楽しむ「余裕」すらあるわけだから。試験自体は安全を確保できる範囲で辞退するかわざと落ちるかだろうし。 -- 名無しさん (2021-03-06 23:24:27)
- これ読んでいた時期はトンパが嫌な奴に思えた(実際そうなのだが)けど、年喰うと彼の気持ちが少しずつわかるようになったし何よりプロハンターの世界がえげつなさすぎてやっこさんのふるい落としは有情にも見えてくる -- 名無しさん (2021-03-07 00:16:19)
- 旧アニメの軍艦島サバイバルも良かった -- 名無しさん (2021-03-07 01:12:55)
- 287期の試験内容が標準なら、毎年才能のある人の命を100人単位で奪ってる事になるんだよな…… -- 名無しさん (2021-03-07 05:37:29)
- ↑事前に死ぬかもしれない事は通達してあるし誓約書も書かされる、犯罪歴とか関係無くどんな極悪人でも受けれる、ライセンスの効力が絶大、そもそも試験程度落ちる奴には務まらない…ってのを考慮すればまあ仕方ない。モブハンターもピンキリだしヌルい試験もあるのか、287期がキツいのか。 -- 名無しさん (2021-03-07 06:24:35)
- 殺人鬼だろうが殺し屋だろうがなれるのに、高い信頼が得られるって完全に力がすべての世界って感じがする -- 名無しさん (2021-03-07 06:57:45)
- ↑3 死んじゃう時点で「才能ある」扱いじゃないのかも。受からずとも生還してる人間も結構いるし。 -- 名無しさん (2021-03-07 09:10:44)
- マンションの住人からカードもらって大手電化製品店で買い物して使われてないフロアに行くってのが好き -- 名無しさん (2021-03-07 09:19:13)
- キルアが合格した第288期試験の2次試験以降を担当する予定だった試験官はどんな気持ちだったんだろうか -- 名無しさん (2021-03-07 09:53:59)
- ↑まあボランティアだし、楽出来て良いやって感じじゃない? -- 名無しさん (2021-03-07 10:18:52)
- トンパは通算35回も参加してるらしいが開催側はある意味風物詩として捉えてそう。ある意味ふるい落としも事前にやってくれるわけだし -- 名無しさん (2021-03-07 11:22:07)
- タグに「死人続出」とあるが、中忍選抜試験には「死亡者多数」があるため統一した方がいいのでは? -- 名無しさん (2021-03-07 17:38:04)
- 試験を受けたカキン軍人の中ではルズールス(第七王子)の配下だけ全員薬指の鎖に引っかかって不合格になってる(ツェリードニヒはルズールスが嘘発見器等の審査を想定せず部下達に「他の王子達を暗殺する為の参加」を仄めかす命令を下していた為だと推理している) -- 名無しさん (2021-03-08 05:07:19)
- ヒソカやイルミは兎も角、キルアの合格の仕方考えると、別に念能力者だから配慮して難しくするとか念使ったら不合格はないっぽいよねぇ。正確には念によって向上した圧倒的な身体能力というべきかも知れんが。 -- 名無しさん (2021-06-21 11:18:32)
- まあ特殊な事情が絡まん限りは「一定以上の力があれば合格(念能力を修得してるかどうかは問わず)」な試験だな。なお生きて帰れるか死んで終わるかは自己責任。 -- 名無しさん (2021-06-26 00:05:27)
- 今年のハンター試験の内容は冨樫先生の連載再開!! -- 名無しさん (2021-08-16 18:04:01)
- ↑今年は合格者無しかあ…… -- 名無しさん (2021-08-16 18:28:26)
- クラピカ、ハンゾー、ポックル狙ってた奴誰だったんだろう、プレート奪いとるの相当難しいだろうけど -- 名無しさん (2022-12-15 09:19:46)
- ↑ターゲットについて曖昧な部分をある程度考察してる人もいたけど、その3人を狙ってた人は不明のまま。ゴズ(ヒソカにスルーされた人)、バーボン(蜂使い)、あと全く出番なかったモブ連中の誰か -- 名無しさん (2022-12-15 13:42:28)
- 会員数問題はこんな感じかなと想像。ネテロの弟子やスカウトした者が会員になる→弟子の弟子や、知り合いの知り合いなどが入ってきて会員が増える→人間関係で入れたり入れなかったりして問題なる、質も低下→ハンター試験で公平に審査することに決まる。 -- 名無しさん (2024-01-20 16:09:29)
- 改めて見てもキルアの都合で殺されたポドロ哀れすぎるな......決して悪い人ではなかったのに...... -- 名無しさん (2024-01-20 21:15:21)
- いうて下手に殺さなかった場合は「レオリオを手伝った」とみなされてレオリオも失格。自分で失格になりたければいくらでも手があるのにまさか他の奴の試合中に殺しにくるとは思わんよな。実にとんでもない試験ルール -- 名無しさん (2024-01-21 05:42:34)
#comment(striction)
*2 その割には出した料理が他の参加者に丸見え
*3 旧アニメではそれに加えてゆで加減も試験内容に入っていたが見ていたブハラのうめき声でちょうどいいタイミングが判明。結果として卵を持ち帰るのに成功した全員が合格した。メンチ「試験の意味ねーじゃん」
*4 ご丁寧にも後者を選びやすくなるように争いを仕向ける目的で各種武器も用意されていた
*5 ゴンはマジタニやジョネスが素手で壁や床を壊す場面を目にしていたおかげで、塔を構成している材料はそこまで頑丈ではないことと、床や壁を破壊してもペナルティは無いことに気付いた
*6 後にこれは、ゴンが常日頃から野生動物を相手にする自然の中で暮らす内に、念能力の技術の一つである【絶】を先んじて習得していたことがウイングによって言及されている。
*7 アナフィラキシ―ショックとは、アレルギー物質に対する免疫反応が過剰になりすぎて命の危険を生じる症状。蜂の毒に対するアレルギー反応でも起こり、「1度刺されて抗体ができた後2度目に刺された時に激しく起こる」ケースがある。バーボンはポンズの見立てによるとポンズの蜂の同種に過去に刺された事があったための症状らしい
*8 後に当時はゴンより遥かに格上だったキルアが、平常モードなら自分より上と言っている
*9 戦闘中は「腕や足を切り落とす」等という脅しもしていたが、実際にそれをやると出血多量で死に至る可能性があり、ハンゾー自身もそれを分かっていた
*10 これまでに試験内容が想像していたよりも簡単だという事を何度も言及してるため次の相手にも余裕で勝てるという自信からだろう。
*11 これ以前からキメラアント編でキルアが気づくまでキルアにはイルミによって「勝てない可能性がある相手とは戦わず逃亡を最優先する」ように洗脳する針が脳内に仕込まれていた。
*12 この時クラピカは無防備にも試験合格者の証としてハンターライセンスを見せていたが、この斡旋人は念能力者であり、その気になれば念の初歩すら知らないクラピカを瞬殺してハンターライセンスを強奪することもできた(前述の通り、ハンターライセンスは売るだけで大金が手に入る代物である)。クラピカは運がよかった
*13 ジンが受験した試験がゴンたちの20年前で20回前、など作中の描写とも整合している
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