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更新日:2024/07/23 Tue 23:58:40NEW!
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金田一少年の事件簿 金田一少年シリーズエピソード項目 金田一少年 堂本版金田一 未アニメ化 封印作品 欠番 黒歴史 グロ注意 首なし死体 そして誰もいなくなった 青森県 密室殺人 見立て殺人 異人館 村 猟奇殺人 麻薬 大麻 結婚式 教会 憎悪 金田一恒例のクズ被害者 救いがない 勝ち逃げ 鬼畜すぎる被害者 トラウマ回 金田一友人喪失シリーズ 外道な犯人 裁くべき被害者 鬼畜な被害者 どっちもどっち 歴代最グロ候補 キ○ガイばっかりの村 異人館村殺人事件 六星竜一 七人目のミイラ トリックの盗作 占星術殺人事件 グロ回 歴代最グロ バレないとでも思っていたのか エデンのリンゴ ダビデの星
意識を失っている間、俺は「夢」を見ていた。
ある山奥の村で若い夫婦の間に男の子が誕生した。
そして彼は成長し、同じ村の少女と愛しあうようになる
やがて二人は一緒になり
幸せに暮らすという……
悲しい夢だった。
異人館村殺人事件は、「金田一少年の事件簿」で金田一一が解決した殺人事件のうちの一件。
単行本の第2巻と第3巻に収録。全11話。
テレビドラマでは第1シーズン第1話として1995年7月15日に放送された。
登場する怪人は「七人目のミイラ」。
シリーズ全体においても殺人描写の残酷性・猟奇性とホラー性が群を抜いて高いことで知られる。
以下、ネタバレにご注意下さい。
【事件の始まり】
金田一のクラスメートの一人、時田若葉が教師の小田切進とラブホテルから出て来る写真が何者かによって公開。
これにより、若葉は生まれ故郷・青森県六角村に連れ戻され許婚と結婚させられることに。
金田一は結婚式に出席するため美雪、小田切と共に六角村に向かう。
六角村…通称・異人館村。ダビデの星の形をしており、教会を中心に六つの洋館が立ち並ぶ村で風変わりな住人が暮らしていた。
若葉の家の地下室で金田一達は、首の無いミイラを発見する。
その夜、若葉は<花嫁は結婚前夜、村の教会で一夜を過ごす>しきたりに従い教会に閉じこもった。その数時間後教会の鐘が鳴る。
「鐘が鳴るのは葬式の時だけだ」
何やら不吉な予感がした金田一達は教会へ向かった。
中に入ると、教会のベッドの上で若葉の首無し死体が横たわっていた…。
【事件関係者達】
- 小田切進(おだぎり すすむ)
演:東根作寿英
不動高校教師。27歳。
童顔なイケメンだが気弱な性格で、若葉といけない関係になっていたのを何者かに撮影されて、関係が表ざたになってしまう。
自分の気持ちに踏ん切りをつけるために一と共に自分の車で六角村に訪れるが…
最初は容疑者リストに入ってなかったが、解決編にて容疑者リストに入れられた。
ドラマ版では英語教師で、授業中に納豆食べてる一を廊下に立たせている。尚、演者の東根作は後に同作者コンビ*1の「探偵学園Q」SPドラマ版で真木慎太郎を演じる。
- 時田若葉(ときた わかば)
演:遊井亮子
明るく負けん気の強い、一と美雪のクラスメート。17歳。時田十三の娘。
密会写真で退学の危機に瀕するが、一の機転で退学は取り消しに。
だが結局親元に呼び戻され、連城と結婚することに。
故郷に帰る寸前に美雪に「家紋を象ったペンダント」を渡し涙を流す。
実家内では令嬢故、おしとやかに振舞っていた。(一はその様子を鳥かごの鳥と比喩していた。)
結婚前夜、昔からのしきたりで教会に一人籠るが、その直後「首のない死体」となって発見される…
最初の死亡者。殺害されたのは2番目
- 連城久彦(れんじょう ひさひこ)
若葉の婚約者。青森県内で五本の指に入る資産家の子息らしい。
何故か顔を頭巾ですっぽり覆っている袋男。一からは「KKK団か!?」と突っ込まれた。
怪しさ全開の行動をするが…
- 兜霧子(かぶと きりこ)
演:松原朋子
「兜の館」主人・兜礼二の娘。若葉の幼馴染。釣り目気味だがなかなかの美人。17歳。劇中で台詞がない。
一たちが若葉の家のある場所を聞こうとした時に無愛想に指を指して案内した。
披露宴ではカラスの羽を飾りにした不気味なドレスを着ていた。
普段着の時は一たちを睨みつける様な険しい表情だったが、ドレス姿になってからは終始生気を感じない物憂げな表情だった。
若葉の付き人として教会の入り口で寝ずの番を担当する。
若葉死亡後に行方不明になったことから最重要容疑者と見なされるが、実は若葉と同時刻に殺されており、死体は自宅の父の鎧コレクションの中に詰められていた。
なお、彼女の住む「鎧の館」は骨盤部分が欠けたミイラを持っていたにも関わらず、
なぜか「塔の館」のミイラ同様に右肩から左腕にかけての部分を切り取られ、首も切り離された状態であった。
(発見されたのは四番目だが)二番目の死亡者。実は最初に殺害されている
- 時田十三(ときた じゅうぞう)
演:三谷昇
「時計の館」主人。老け気味の若葉の父親。
警戒心の強い顔と人当たりのいい顔の二面性を持つ。常に顔の半分は影がかかっている。
一に問い詰められ、27年前に六角村で起きた殺人事件とミイラの事を話した。
直後、牧師夫婦への恐怖と後悔を抱きながら心臓発作で死亡。
五番目の死亡者。
ドラマ版では教会に火を付けた際にその場から動けなくなって火傷を負ったという設定になり、登場しない連城の代わりに彼が「袋男」になっていた。
中盤にて罪の意識に耐え切れず、長年使わなかったヘロイン精製工場を焼き払おうとしたが、火を投げ入れる寸前で見張っていた剣持に止められる。
真相を話すように促され、原作同様に27年前の惨劇を剣持とその場に居合わせた一たちに話し終えると発作を起こしてその場に倒れ、
自分たちの罪のために死なせてしまった若葉へ詫びながら死んでいった。
尚、若葉を連れもどしに来た際、立ちはだかった一を杖で叩いて、K.O.している。引き連れてきた部下たちはまるで暴力団のように気性が荒い。
- 一色寅男(いっしき とらお)
「ステンドグラスの館」主人。ハゲ気味のデブオヤジ。右の頬に痣を持つ。家族の有無は不明。
酒好きのうえかなりのゲテ物食い(自称「グルメ」)で、好物は猫の丸焼き。
時田家を嫌っており、若葉が死んだ時には祝ってパーティを開いたりした。
草薙のことも嫌ってるらしく披露宴で失礼な暴言を吐いていた。
三番目の死亡者で、心臓を一突きにされて殺され、右足を切り取られる。
この作品自体では男性キャラ初の被害者描写が映された。
ドラマでは未登場。
- 草薙三子(くさなぎ みつこ)/冬木三子(ふゆき みつこ)
演:白川和子
「ツタの館」主人。ヨボヨボのおばあちゃん。
数年前に一人息子を事故で亡くし、廃人同然になってしまった。かなりの猫好きで、パーティーの食事を手でつかんで猫にあげるほど。
一色がパーティーで猫の丸焼きを出した時に自分の猫を丸焼きにしたと誤解して殺そうとした。そのため一色殺害の容疑をかけられる(が、体格面で無理と一に論破された)。
四番目の死亡者で、絞殺されて左足を切り取られる。
その後、不動高校の学園祭にて幽霊となって登場。
ドラマでは「冬木三子(ふゆき みつこ)」と名前が変更され、館も「白い館」に変更された。恰幅のいい中年女性でヘロイン中毒者。
(ドラマ版)三番目の死亡者。殺害シーンは堂本版金田一の例に漏れずグロいが、殺害直前の叫び声はちょっとシュール。
- 風祭淳也(かざまつり じゅんや)
演:岡田眞澄
「風見鶏の館」主人。六角村の村長でもあるらしい。
口髭を生やした穏やかなナイスミドル。狩猟が趣味で、自宅にはたくさんの剥製を飾っている。
曲者ぞろいの館の主人の中では一に協力的で、第一の事件後一たちを迎え入れてくれた。
彼の住んでいる「風見鶏の館」は左肩から右腕がないミイラを持っていた。
- 五塔蘭(ごとう らん)
「搭の館」主人。推定40代後半と思われるがその割に見た目はかなり若い。
「夫人」ではあるが結婚指輪をしてない為、多分独身。
ガチレズっぽく、美雪を狙っているなど危ない性格をしておりHシーンを連発。
実際、美雪を自分の館に拉致。その場で殺して生き血を浴びるつもりだったらしい。
が、結局、やったのは美雪の服を破るところまで。
服を脱ぎ捨て、全裸状態で姿見に映った姿に自己陶酔していたところを襲われ、殺された後は右肩から左腕にかけての部分を切り取られる。
六番目及び今回の女性ゲストキャラ最後の死亡者。更に館は
放火され、焼け跡から発見された
エリザベート・バートリーにあやかって乙女の生き血を望んでいたらしいが…ぶっちゃけ必要ないです。
ドラマでは未登場。
- 兜礼二(かぶと れいじ)
演:綾田俊樹
「鎧の館」主人。霧子の父親。地味でかなり根暗な性格。
「塔の館」焼け跡に彼のコレクションの剣があったことから重要参考人として連行される。
ドラマではチョビ髭メガネのナイスミドル。
- 俵田孝太郎(たわらだ こうたろう)
青森県警捜査一課の刑事。
一にはかなり厳しい態度をしているが、悪い人ではない。
ただし推理力はまるで無く、一色が殺された時、猫のことでもめていた草薙を逮捕しようとして、「体格と腕力の面で無理だ」と一に論破され、
苦し紛れに「共犯者がいる。姿を消している霧子だ」と言うが、これも「霧子に一色を殺す動機は無い」と、一蹴されてしまった。
電話で剣持に一喝された後、嫌々ながらも一に協力するようになる。
刑事なのに容疑者リストに入れられていた。
【その他】
- 牧師夫婦
村人達(館の主達)と共に大麻を栽培し密売。女ばかり七人の養子をとって生活していた。
しかし、成長するに連れ罪の意識が芽生え始めた養女達を思い、「罪深い行為で富を得るのは辞めよう」と主張。
大麻栽培で巨万の富を得ていた館の主達の反発を受け、殺害されてしまう。
今回の事件は、その亡霊が起こしたものと思われていたが…。
- ユキさん
「時計の館」の使用人のおばあちゃん。
初登場時は不気味さ全開の感じだったが、根はいい人。
- 一色家使用人
一色寅男の死体発見シーンにて登場した、メガネのオッサン。
- 執事さん
「風見鶏の館」の使用人のおじいさん。
時田十三が心臓発作で亡くなった事を風祭に伝えた他、金田一にかつて風祭が狩猟と剥製作りを趣味にしていた事を教えた。
- 校長先生
不動高校の校長。不倫相手であるPTA会長の息子の推薦入学を斡旋しようとしていた。
ダメだ、この学校…
この事で一に弱味を握られる羽目となり、口止めとして、若葉の退学を取り消すことになった。
尚、校長と会長の写真が異人館村事件で一に解決のためのヒントの1つとなる。
- PTA会長
校長の不倫相手のおばはん。傲慢で嫌味な性格で、生徒からは嫌われている。
若葉の退学を決め、美雪の抗議にも耳を貸さないどころか男ならセクハラで訴えられかねない不適切発言をした。
校長と同じく、一に弱味を握られる羽目に。
- 白骨死体の男性
一たちの住んでいる町の山で発見された白骨死体。
冒頭のみの登場だが、この白骨死体こそが、事件の幕開けにもなった。
【レギュラー陣】
毎度おなじみ主人公。
序盤では持ち前のスリテク(スリのテクニック)で若葉の退学の危機を救ったりと活躍。
何故か新郷村のいきさつとか「ダビデの星」とかにやたら詳しかった。じっちゃんに習ってたのだろうか?
教会の屋根から落下した十字架で頬に切り傷を負い、さらに真犯人によって腹部をライフルで撃たれ重傷を負って入院と、美雪とは対照的にボロボロである。
腹を撃たれて重傷を負いながら、なおも犯人に「美雪から離れろ」と迫る姿は、まさに漢。
毎度おなじみヒロイン。
今回は五塔夫人に拉致されて服を破られたりその直後の火災に巻き込まれたり、犯人に人質にされたりと、後の事件に劣らず散々な目に遭ってしまう。
しかし、結果的に見れば、なんという強運なのか、何度も危険な目に遭ったにもかかわらず、五塔夫人に服を破られたのを除けば、身体的には全くの無傷である。
燃える大麻畑から避難する際も、力尽きて俵田に背負われた一とは対照的に、普通に自分で走っていた。
なお、準レギュラー以上のキャラが1事件中に2回も危険な目にあった話は、以降の事件でも全く例が無い。
ちなみに、真犯人が来なかったら五塔夫人に殺されていた怖れがあるため、ある意味では、真犯人に救われたかたちになっている。
この頃はまだ態度やツッコミも初々しい。
毎度おなじみオッサン。
今回は管轄外の為本庁で留守番。
前回の事件で推理力を目の当たりにしたため一に協力的で、彼を信用できない俵田に「お前らが10人集まったってそいつの足元にもおよばねぇんだよ!」と電話越しに啖呵を切った。
ドラマ版では捜査を担当し、原作中盤での一の推理を代わりに担当するなど切れ者の警部としての側面を見せていた。
【用語】
- エデンのリンゴ
100年前の宣教師たちが追い求めた謎のアイテム。
その正体は野生の大麻。
これを栽培して売りさばくことで宣教師と六家族は巨万の富を築き、六角村を作り出した。
ドラマ版ではヘロイン精製工場となっていた(後述)。
【以下、事件の真相… 更なるネタバレに注意。】
逃げ場はない…?
本当にそんなふうに思っているのかい?
オレを甘く見てんじゃねぇか?
名探偵のボーヤ!!
- 小田切進
この事件の犯人「七人目のミイラ」。
ただし「小田切進」の名前は偽名であり、本名は「六星竜一(ろくせいりゅういち)」(ドラマでは「神崎竜一」)。
27年前に六角村で起きた、牧師夫婦と七人の養女殺害事件(以下、六星一家殺害事件)の中で、ただ一人運良く生き延びた娘・六星詩織の一人息子。
生き延びたとは言え母親は戸籍上死んだことになっているためまともな職につけず、六星は極貧の中で血を吐くような思いで育てられる。
そして復讐のために母親から様々な格闘術・殺人術を仕込まれ、その仕上げとして実の母を殺害して以降、彼は「人間を殺すのはハエやゴキブリを殺すのと一緒だ」と考えるような冷酷な殺人マシーンとなった。
六角村のミイラ・地形・しきたり等を調べ上げた六星は、「時計の館」の主人の一人娘・若葉を利用する為、本物の小田切進を殺害して彼になりすまし、不動高校にやって来る。
そしてまんまと若葉に近づき、復讐の機会を練りながら交際していた。
本来は若葉の結婚≒卒業を待ってから殺人を行う予定だったが、予定より早く本物の死体が見つかってしまったため、自分で若葉との密会写真を撮影・公開。
地元への転校を余儀なくされた若葉を早期の結婚へと追いやり、正体が露見する前に計画を実行へ移した。
「芸術的な殺人」という点では後の高遠遙一に通じるところがあるが、向こうが「意外性」や「トリックの精巧さ」を重視するのに対し、
彼の場合は「残虐性」や「殺人現場の装飾」に拘っている節がある。(2人の特徴をそれぞれ一言で言うと、六星は「残虐」で、高遠は「狡猾」と言えるだろう。)
教会でのアリバイトリックを成功させた後は悠々と残虐な殺人を実行していったが、一に若葉の退学のきっかけとなった密会写真の不自然な点に気付かれたことがきっかけで犯行が露呈。
若葉はカメラに全く気づいていない様子であり、一方で小田切(六星)の方はしっかりカメラ目線になっていたことから、彼が隠しカメラを使って遠隔操作で撮影したと見破られた。
本物の小田切の死も公になったことで、観念すると思いきや、恐るべき本性を現し、警官2人を格闘技で倒した後、
場所が「風見鶏の館」だったことから飾ってある猟銃を手にし、美雪を人質に取り、自分たち親子の呪われた人生を明かした後、最後の標的である兜を射殺した。
その後、美雪を人質にしたまま大麻畑まで逃走し、最後の仕上げとして大麻畑を焼き払おうとし、連城や一に邪魔されながらも、
2人に銃弾を浴びせて負傷させるが、実の父親であった風祭に撃たれてしまう。
母が「風祭だけは殺すな」と言った理由に気づきながらも、その真実は六星には、あまりにも重たく、信じられぬまま、涙を流して絶命した。
死亡扱いで戸籍がなくなっていた母の死にもの狂いの努力で育てられたと語られるが、その環境で殺人術や警官2人を瞬時に倒せる*2ほどの格闘術を習得し、更にまともな教育すら受けられなかったであろうはずなのに教師に成りすますことができていた*3点から、とんでもない天才であったのは間違いないだろう。
被害者の方がクズなのは確かだが、様々な殺人術を身に付けていたり平然と無関係な人間を殺したりしていることから、 遠野と並ぶ作中髄一の危険人物である。
また、一に謎を解かれてなお、
- 美雪を人質に取って場の主導権を握り続け、最後のターゲットである兜の殺害を一や警察の前で堂々とやり遂げる。
- そのまま最後の仕上げとして大麻畑を焼き払う寸前まで行き、最終的に(結果論ではあるが)彼の意思を引き継いだ風祭の手で完遂される。
- その過程で妨害に来た連城をあっさり返り討ちにし、一にも重傷を負わせる。
というシリーズでも類を見ない勝ち逃げに等しい暴れっぷりを見せた犯人でもあり、作中で見せた実力の一端も合わせて金田一史上最強の犯人とする声も根強い。
ラストで人質にとって大麻畑まで連れて行った美雪に関しては、誰も来ないまま大麻畑を燃やすことに成功していた場合、どうする気だったのかは不明。畑を燃やせば用は無くなるが、殺す理由も無くなるし、本人が言ったように「逃げる気が無かった」のなら、すでに全ての目的を果たした後では無関係な美雪を殺す必要もない。邪魔さえしなければ、美雪は放っておいてその場で自殺する気だった可能性もあるが…。*4
バカな女さ、騙されているとも知らずに、本気で俺を愛してたんだからな
本気で……命がけで……
こんなろくでもない男をよ……
若葉の事はどうやら本気で愛してしまっていたようで、他の被害者の死体から切り取った部分はゴミのように打ち捨てていたが、
彼女の首だけは丁重に埋葬しちょっとした墓まで立てていた。
また、彼の一人称は「小田切進」を演じている間が「僕」、本性を現して以降は「俺」なのだが、若葉の死体が発見された翌朝、
若葉の死体が司法解剖されることを説明する俵田刑事に「これ以上若葉を傷付けないでくれ」と訴えた時だけは一人称が「僕」ではなく「俺」になっている。
恐らく、これ以上若葉を傷つけたくないというのは偽りのない彼の本心だったのだろう…。
- 時田若葉
この事件の共犯+被害者。
六星に「いっしょになるにはこれしかない」と唆されアリバイ作りに協力し、兜霧子を殺害。
「最後に会いたい人がいるから」などと霧子を言いくるめて衣装を交換させ、儀式の身代わりとなった彼女がベッドの上で目を閉じたのを見計らって天窓からクロロホルムがついたハンカチを彼女の顔の上に落として眠らせる。
そして六星の車に積んであったウインチと延長コードのリールを用いた即席の滑車を使ってベッドを天窓まで引き上げて、血が飛び散らないように首を絞めて殺害し、首を斬った。
そして教会の鐘を鳴らすことで皆に死体を発見させ、そのどさくさに紛れて六星と落ち合う。
だがその直後自身も六星の手によって殺され、夜中の間に胴体を霧子のものとすり替えられ、ミイラの見立てのため霧子と同じようにベッドの上で首を切断された*5。
一はベッドの脚に霧子のドレスの羽飾りが挟んであったことからベッドを引き上げたと確信した。
このトリックは六星のアリバイを確保するための手段であるが、これだと霧子の死体は首が切断された状態となり、首が胴体と繋がっている「鎧の館」のミイラとは違う姿になってしまう。
若葉・一色・草薙はそれぞれの館のミイラと同じ部位を切り取ったのに、霧子だけ元の館のミイラと異なる部位を切断したのは
「ミイラになぞらえた見立て殺人を行ったが、霧子だけ切り取る部位を間違えた」と誤認させ、
「死体すり替えトリックを用いたために若葉だけでなく霧子の首も切断されている」という事実から目を逸らさせるためであった。
実は六星が自分を殺すつもりであることはうすうす感づいていたらしく(霧子同様父親が六星一家の仇だったため)、
絞殺された彼女の遺体には(薬で眠らされたりしたわけでもないのに)一切抵抗した痕跡がなかった。
六星は若葉を絞殺する時に涙を流していた。
(オープニングで一達と別れる際、美雪に家紋の形のペンダントを渡したり涙を流していたりしたのはその伏線であった)
- 時田十三
- 一色寅男
- 兜礼二
- 草薙三子(ドラマ版:冬木三子)
- 五塔蘭
大麻密売(ドラマではヘロイン密売)というとんでもない悪事をしていた今回の被害者たち。
それに加えて(すでに時効とはいえ)六星一家をも惨殺するという鬼畜な事までしてしまっていた。まさに殺されても仕方のない連中。
しかも犯行の証拠を隠すため、牧師の娘達のミイラを分け持つことで共犯者意識を保っていた。
相対的に見て後述の風祭や時田のオヤジさんの二人は罪の意識と後悔を抱いていた分まだマシだったのかもしれないが、
他の四人は反省などしていないのは明白であった(息子を亡くして廃人同然になっていた草薙のばあちゃんは既に報いを受けたも同然の状態だったが)
ただ、27年前に事件を引き起こしたということは、当時20~30歳代なのだが、その年齢で館の主になれたのか…?
人物によっては親が直接手を下したのかもしれないが、時系列がちょっとおかしく感じる。
また、風祭以外の館の主人で時田だけは六星は手にかけようとしなかったが、六角村の事を調べる過程で彼が心臓病であることを知り、自らが手にかけるまでもないと判断したのだろうか…?
兜は原作では正体判明後の六星に射殺されたが、ドラマ版では射殺される直前に風祭が六星を射殺したため生存した。
もっとも、過去の悪事が暴かれた上、自分たちの罪のせいで一人娘の霧子まで喪ったのだから、これからの人生は真っ暗であろう。
牧師夫婦の殺害については27年前の事なので時効なのだが、ヘロインの密売は現在でも行われていたため、その件で後に逮捕されたと思われるが…。
尚、六星の感想によると、「一色のブタ野郎は命乞いをした」「草薙のネコババアは、あっさりしすぎて物足りなかった」「五塔の淫乱ババアは俺のように、良い趣味をしていた」とのこと。兜に対しては、「あんたにも芸術的な殺し方を用意していたんだがな」と告げた後に射殺した。
許せ……息子よ!!
- 風祭淳也
27年前に起こった六星一家殺害事件の加担者の一人だったが、それ以前に養女のうちの一人、六星詩織とは将来を約束しあった仲だった。
自分自身も麻薬で富を得ていたことから他の館の主たちに逆らうことができず、六星一家の殺害に加担してしまったが、他の館の主たちの目を盗んで燃え盛る教会に入り、1人だけ生きていた詩織を助けてふもとの町の病院に運んだ後、既に死んでいた六人の死体を七人の死体に見せかける「あのトリック」*6を使用した(「七人目のミイラ」という一の例えはこれから)。
事件後、狩猟と剥製づくりをピタリとやめ、罪悪感で苦しんでいた。
他の5人に気付かれず素早く死体を解体する技能を剥製づくりを通して持っていることを一に指摘され、七体のミイラを作った人物と断定されるが、反論せず罪を認めている。
息子・竜一を止めるために射殺し、自らが父親であることを明かした。そして、牧師夫婦や息子が成しえなかった大麻畑の放火処分を決行。
一に感謝の言葉を残し、自らも頭を撃ち抜いて死んでいった。
- 六星詩織(ろくせいしおり、ドラマでは「神崎詩織」)
演:寺田千穂
六星一家長女。風祭とは相思相愛の仲だった。
六星一家殺害事件にて、1人だけ生きていたところを風祭に救出され、唯一の生き残りとなった。
事件後、戸籍上は死亡したことになっていた彼女は風祭の前から姿を消し、竜一を出産。
財産も身寄りも無く、体に火傷痕の残る彼女と息子との生活はかなり厳しく、館の住人への憎悪のみが生きる糧だった。
様々な殺人術を彼に仕込み、最後の仕上げとして、自分を殺させた…。
だが、恋人であり竜一の父親であり、そして27年前に自分と(お腹の中にいた)竜一を救出してくれた命の恩人でもある風祭への愛(や感謝)は忘れていなかったらしく、
息子には「彼だけは殺すな」と釘を刺していたらしい。
家族を亡くす前はごく普通の女性だったであろう彼女が、極貧の生活の中で一体どこで殺人術などという物騒なものを学んだのか…考えるだに恐ろしいことである。
格闘術にしても、彼女に素養があったとも思えず、どうやって仕込んだのやら…。
- 兜霧子
実は時田若葉よりも先に殺害されており異人館村で起こった連続殺人事件の第一の被害者だった。
彼女を一言で言い表すならとにかく「不憫」である。
本人には何の罪も無いのに、親の罪のとばっちりを受けアリバイトリックの為に殺された上、死体を切り刻まれ、警察には事件の犯人と誤認され指名手配される。
そして、これだけ散々な扱いを受けたのにも関わらず、作中では特にフォローはなく、他の館の住人達と同じ「殺されても仕方のない連中」のカテゴリに入れられてしまう
(死体の一部も他の館の主人と同様ゴミのように捨てられていたと思われる)。
本物の小田切先生と並ぶ、この事件最大の被害者。更に言うと彼女はまだ17歳なので未成年である…。
幼馴染でもある若葉の「逢いたい人がいるからしばらく自分と入れ替わって」というムチャなお願いをすんなり了承し、
しかも「教会のベッドで横になって祈る」という花嫁のしきたりまできっちりと代行していた辺り、無愛想ではあったが性格はいい娘だったに違いない。
ドラマ版で追加された台詞から考えると、やはり彼女は若葉に同情していた様である。
可哀想すぎる…。彼女や若葉、連城は生き残って欲しかった…。
他人に親切にしなかったことが原因で殺される人がいる一方で、彼女の様に他人に親切にしたことを利用されて殺される人もいる。
難儀なものである。
- 本物の小田切進
オープニングで発見された白骨死体は彼。作品自体では初の男性被害者。
不動高校に赴任予定だったというだけで六星に殺され、成り代わられた可哀想な人。
ちなみに生前の姿どころか、頭蓋骨すら描かれておらず、その後の書籍でも一貫して手の部分だけで済まされているという
かわいそうな扱いまで受けている(ずっと後の事件でも、似たような描写はあるが)
『金田一少年』史上トップクラスの動機無関係な被害者。
- 俵田孝太郎
事件後は一を認め、後に準レギュラーに。
実は「風見鶏の館」にあった弾が詰められたままの猟銃について、風祭に注意をしなかったという、職務怠慢とも取れる様な行動を起こしている。
(ただ、風祭は27年前を境に狩猟と剥製づくりをやめているため、弾が入れっぱなしだったかどうかは不明。六星がこっそり仕込んでいた可能性もある)。
しかも最後の謎解きの際、一に「部屋を厳重に警護するように」言われてたにも関わらず、壁にかけられていた猟銃はそのままであった。
六星の反撃にあってしまったのは彼が想像以上の怪物だったので仕方ない面もあるが、その彼に猟銃という強力な「凶器」を持たせてしまったのは、明らかに警察側の失敗である。せめて風祭氏に一声かけて、猟銃を別のところへ撤去させる許可を得ていれば…。風祭の性格から言って、断るような事は考えにくいし。そもそも、銃刀法に基づけば、猟銃は鍵のついたロッカー等に保管し、弾も別の場所に保管しなければならないため、あのように使用可能な状態の猟銃を壁にかけて飾るのは言語道断であり、警察が即注意しなければならなかった。
警察全体の話として、これが非クローズド・サークルで起きた事件であり1件目の殺人事件以降に出動していて、
なおかつ一連の被害者に顕著な法則性があったにもかかわらず、犯人に標的を皆殺しにされるというすさまじい失態を犯している*7。
以降『金田一少年の事件簿』は探偵・警察サイドが「事件の真相を突き止めること」には強い関心を持つが、
「次の犠牲者を出さないこと」にあまり頓着しないという作風でほぼ一貫している。
これは事件が起きなきゃマンガにならないというメタ的な事情を考えれば仕方のないことなのだが。(ジッチャンに倣っているとも言えるが)
- 連城久彦
六星が教会の罠を仕込む所を目撃してしまい、「奴が若葉を殺したに違いない」と思い込んでいた彼は、若葉の仇を討つべく復讐の機会を狙っていた。
最期は六星を刺すが、返り討ちにあって撃たれる。一と違って当たり所が悪かったらしく、俵田が一の見舞いに来る前日に死亡。生き残って欲しかった…。
なお、公式ガイドブックによると素顔は中性的な美青年だったとか。
袋を被っていたのは皮膚の病気の為で、そのせいで体が弱く家に引きこもりがちであった彼は、
幼少期から写真だけでしか知らない婚約者の若葉を好きになっていったらしい。
そんな境遇の彼が、敵討ちのためとはいえ人に刃を向けるのだから、余程の覚悟があったことが伺える。
完全な政略結婚であったが、彼は若葉を心から愛していたのだ。しかし、その若葉は自分を殺す男、六星竜一に身も心も捧げ惚れぬいており…。
結果的に彼の敵討ちは、少なくとも若葉にとっては「無駄な想い」「余計なお世話」となってしまっているわけで*8、この事件を余計後味悪く、切ないものにしてしまっている。
せめて事件前に、若葉と少しでも言葉を交わす機会に恵まれていれば、彼の想いも少しは報われたかも知れない…。
金田一に登場する「素顔不明の人物」は、ほとんどが犯人、犯人が偽装工作をするために作り出した架空の人物、後ろめたい事情のある被害者のどれかであるが、数少ない例外がこの連城である。
と、いうのも実は…
制作初期の段階では原作者は「結婚式が舞台だから新郎も出す必要がある」ということをすっかり失念しており、ネームの段階でようやく「若葉の婚約者」がいないとマズいことに気付き、慌てて付け加えたという逸話がある。
彼が袋男であることについても、「この段階からねじ込むなら開き直って怪しさ全開にしよう」「どう怪しくしたらいいですかね…時間もないですし」「と、とりあえず袋被せとこう!」というノリで決まったとか。
このように「彼が若葉の新郎として登場したのは、話の辻褄を合わせるため」だったので、設定から考えると、少しおかしいんじゃないか?という部分がある。
・「青森県内で五本の指に入る資産家の子息」なのに、六角村に自分から出向く形で結婚式を行っている上、ほとんど連城家の方の関係者を連れて来ていない*9。
・いくら娘婿になるとはいえ、よそ者を何の警戒もせずに血縁として六角村へ招き入れようとしている。連城は村が大麻の栽培で富を得ていることは知らないはずなのだが、もしそれが発覚して訴えられたらどうするんだろうか*10。
- 金田一一
推理の後、美雪を助けるべくライフルを持った六星と素手で取っ組み合い、腹を撃たれて重傷を負う。
幸いにも急所は外れていた為に助かったが、一歩間違えば連城の様に死んでいてもおかしくなかった(そのおかげで美雪は特に怪我もせずに済んだ)。
重傷を負いながらなおも美雪を守ろうと、怒りの表情で六星に「美雪から離れろ」と迫った結果、
彼の注意は(本気で美雪を殺す気があったかどうかは不明だが)美雪から一に向けられた
更に「若葉を利用した」ことに怒りを燃え上がらせる一の言葉は、
若葉のことを本気で愛してしまった六星に、彼女を侮辱する発言とは裏腹に悲しみの涙を流させる事になった。
事件後は入院していたが、容態が安定した事から美雪と共に東京に帰宅。
この事件は事件の関係者全員(俵田刑事と使用人を除く)が死亡し、誰一人救うことができなかった(しかも犯人である六星は結果として勝ち逃げに近い最期を遂げている)という、
一にとっては非常に苦い結果の事件となった(ドラマ版では兜礼二だけは助かっており、関係者全員死亡は免れた)。
帰りの電車の中では、美雪にセクハラを働いたり、腹をどつかれて竜一に撃たれた箇所が痛むと嘯いて誤魔化しながらも、六星と若葉の写真を見て涙を零していた…。
意識を失っていた間見ていた「夢」(項目冒頭がその内容)は、
「もしも27年前の悲劇が起こらなかったら」
というあり得たはずの未来だったのかもしれない…
【謎解きについて】
密室トリックについては、金田一の発言や作中の描写をしっかりと追いかけていれば推理は簡単な部類。
犯人当てについても、金田一が写真を見たタイミングで何かに気づいたことを考えれば「双方の写真が事件前のものであること」「そこに写っている人物」に着目できればおのずと犯人がわかる形となる。
しかし遺体切断の錯誤の理由と、そこから来る共犯関係についての推理は難易度が高いだろう。
【ドラマ版】
- 尺の都合により、六角村を十文字村に変更。それに伴い、村の形は十字架に、洋館の数、ミイラの数は4つに変更。怪人名も「五人目のミイラ」に変更。そのため一色寅男、五塔蘭は登場しない。また、連城久彦は名前のみの登場。
- 事件の舞台は青森ではなく東京の奥多摩に変更。その為俵田刑事の代わりに剣持警部が登場し、ドラマ版オリジナルキャラの向井が俵田の代役になった。
- 六星親子の名字を神崎に変更。いわゆる「本物の小田切」は登場せず、単なる偽名となっている。
- 序盤での一の行動が異なる。原作では学校をサボろうとしたが、美雪に引きずられるが、ドラマ版では授業中に早弁をしていたところを先生に見つかり、廊下に立たされた。
- 神崎は一を「金田一君」ではなく「金田一」と呼び、美雪の若葉に対する呼び方が「若葉ちゃん」から「若葉」になっている。
- 尺の都合上、神崎と若葉がホテルから出る写真は十三の元に直接送り付けられている。そのため若葉は上記の件で不動高校に乗り込んだ十三と部下に連れ去られる。一たちが十文字村へ向かったのも若葉を連れ戻す為。
- 一がダビデの星について解説する場面はカットされ、代わりに館の主人たちが胸につけているエンブレムから誰がどの館の主人か一が言い当てるシーンがある。
- 一たちは祝賀パーティに正装ではなく学生服で参加している。
- 若葉の死体発見現場で五人目のミイラのメッセージは、若葉のドレスではなく置き手紙に書かれている。また、霧子が身につけていたドレスの黒い羽根はこの時見つかっている。
- 草薙三子が冬木三子に変更。恰幅の良い体格、猫好きでなくヘロイン中毒の設定に変更。また住んでいる家を「ツタの館」から「白い館」に変更。殺害方法も絞殺から斬殺に変更され、殺害されるシーンも追加される。切り取られる箇所も左足から体の右半分に変更。
- 若葉の家の場所を聞く時、原作では霧子は無言で指差すだけだったが、ドラマでは彼女が一や美雪に対して会話をするシーンがある。また、原作ではカラスを手づかみだったが、ドラマでは鳥かごに入れている。霧子と対面する場所も鎧の館から十文字村に向かう道中の山道に変更。
- 大麻畑をヘロイン精製工場に変更。(予算の都合と、現実で大麻畑を燃やしたら麻薬成分を含んだ煙で大惨事になる為だと思われる)
勿論ケシが自生しているのではなく、敗戦後のどさくさに紛れて入ってきたモルヒネの加工という設定にされた。 - 「霧子が犯人だ」と主張する人物が一色から冬木に変更。
- 牧師夫婦の設定を外国人に変更。
- 風祭が右肩から左腕、冬木が左脇から右腕のないミイラを所持している。
- 「ミイラに繋ぎ合わせた痕跡があるのでは」という推理は、一ではなく、剣持が言い出している。
- 連城の代わりに時田十三が袋男になっている(教会放火の際に負った顔の火傷を隠していた)。
- 時田は、原作ではミイラに繋ぎ目が無いことを確認した際、その場で発作を起こして死亡しているが、ドラマではヘロイン精製工場を燃やそうとしたところを一達に抑えられ、過去の罪を告白した後、その場で発作を起こして死亡している。一達がミイラの繋ぎ目の有無を確認するのはそのあとに変更。
- 霧子の死体が発見されるタイミングを時田が死亡した後に変更。また、その際原作では猫が暴れて鎧が倒されたが、ドラマ版では自然に倒れている。
- ミイラの数を誤魔化すトリックに気付くきっかけが異なる。原作では幼い頃美雪が大事にしていた人形を一が間違えて手足を付け替えた事を思い出したが、ドラマでは美雪が窓を開けた事で風に飛ばされた紙の人形を見て気付いている。どっちも美雪絡みではあるが。また、ミイラの数が減ったことで切り方も変更。
- ミイラの数を誤魔化すトリックを使ったのは風祭だと原作では一が指摘していたが、ドラマ版ではトリックが暴かれた際に風祭が「自分がやった」と明かしている。
- 事件解決のタイミングは夜ではなく昼。また、若葉殺害トリック解説の際教会に移動している。
- 不動高校の校長とPTA会長は登場しない為写真の比較はなく、神崎と若葉の写真の不自然な点について指摘するだけになっている。
- 神崎が時田の元に写真を送りつけた理由が「本物の小田切の死体が思ったより早く見つかり偽物だとすぐにバレると思った」から「少しでも早く計画を実行したかった」という簡素なものに変更。
- 一が神崎に撃たれた部分が腹部から右足に変更されている。
- 美雪は、原作では大麻畑まで連れて行かれたが、ドラマでは館の外まで。また、一が撃たれた後、原作では六星につかみかかって突き飛ばされているが、ドラマでは足を撃たれた一をかばうように立ち、その一に押しのけられている。
- 神崎の放火シーンはカット。
- 一は原作通りに「殺された館の主達には過去の罪があった~」というセリフを言っているのだが、ドラマでは犯人が殺した館の住人は冬木1人だけで、時田は病死、風祭は自殺、そして兜は生存。つまり、「主『達』」という言葉を原作通りにしたことが、かえって矛盾を生じさせる結果になってしまっている。
やたらアレンジや変更点が多いのに、何故ここだけ原作そのままにしてしまったのか。 - 神崎が詩織を殺すシーンでは原作では一突きだったが、ドラマではメッタ刺しである。
- 神崎が最後に銃を向けた相手が一から兜に変更されている。
- 風祭は自殺する際一に感謝の言葉を言わない。また銃口を向ける箇所を頭から口の中に変更。
- 前述の通り、兜礼二は唯一の生存者となった。
- 若葉の殺害方法を裸絞めに変更。
- 舞台が東京都になったため、ラストシーンも少し異なる。
因みに公式ガイドブックによれば本エピソードの撮影は企画段階でかなりの気苦労があったらしく、
「まず第一に火をつけて怒られない広大な畑なんかあるのか?」と言った趣旨の議題が持ち上がっていたとの事である。
【余談】
この事件中のとあるトリックが、島田荘司先生の推理小説『占星術殺人事件』のメイントリックをそのまま流用していた為、問題となった。
と、いうのも『占星術殺人事件』は島田先生のデビュー作にして御手洗潔シリーズの第一作。加えて「本格ミステリ」復活の礎となった作品で、先生自身「類を見ないトリック」と称するなど、日本ミステリ界の金字塔と呼ばれる、付加価値が非常に大きい作品だった為。
更に島田先生はこの作品について映像化は許可しないという方針だった為にこの事件がドラマ化までされた事で更なる大問題となってしまった。同じ講談社作品なのに何やってんだ
担当は一体何をしているんだと言いたい所だが、本作の担当はマガジンきってのオマージュキングと名高い『あの』キバヤシ(後の天樹征丸)であり、早い話が担当による確信犯だったのだ。
その後、島田先生が「ゲリラ的な発想によるトリックの無断使用*11は問題で、民事訴訟になりかねない*12」とお叱りのコメントを発表する事態になり、
話し合いで本人からトリック使用の承諾は得たという事だが、ドラマ版はDVD未収録の欠番作品となってしまった。序に色々と紆余曲折あって元ネタの「占星術殺人事件」自体映像化すらされていないのだが。
連続ドラマ版第1話にも関わらず、現在合法的に視聴するには初期版VHS(後期版VHSはDVDと同じく未収録)もしくは当時の録画テープを手に入れるしかないという状況である。
勿論、アニメ化もされなかった……
もっとも、元々ドラマ化出来たのが奇跡なレベルの歴代でも屈指のグロ描写の塊な事件な上に*13、見方次第では「教師と生徒の恋愛」というアニメ版における別のNG要素まで盛り込まれている事になるため、どの道アニメ化は無理だったであろう。
因みに、文庫化された際には、中表紙に「この事件のトリックには『占星術殺人事件』のメイントリックを使用しています」と明記するというある種の公開処刑がされることとなった。
また、公式ファンブックの『金田一少年の全事件簿』では「トリックのサンプリング」という表現と共に『占星術殺人事件』の宣伝が行われる形となっている。
なお、このトリック自体は『異人館村殺人事件』の犯人やメイントリックに繋がるものでは無い為(そもそも真相が明かされるのが解決編に入る前)、
先に『占星術殺人事件』を読んでいても特に致命的なネタバレにはならない。
また本作を先に読んでも、『占星術殺人事件』で推理するのは「既に時効成立した未解決事件」であり、本作で言う「七人目のミイラ」に当たる人物の概要等も異なる為(謎解きやそれまでの経緯がまどろっこしくなる事を除けば)問題は少ないと思われる。
『金田一少年』の犯罪劇を犯人視点で描いたギャグ漫画『犯人たちの事件簿』では、シーズン1*14の作品(短編は除く)で唯一扱われなかった。
当初、この事件が『犯人たちの事件簿』で取り上げられる可能性は示唆されていた。最も要望の多かった犯人を「犯人たちの事件簿」で取り上げる企画「犯人総選挙」では、「七人目のミイラ」も投票対象に含まれており、*15、「犯人たちの事件簿」担当のフジカワ氏も「FILEシリーズの犯人を全て描くくらい続けたい」とコメントしていた。
しかし結局執筆される事は無く、『速水玲香誘拐殺人事件』の犯人が「Fileシリーズもできる分は全て終わった」と発言した事で、今後も執筆されない事が確定。一連の事情を考えると致し方のない事だろう。
(一方で、原作の各エピソードの後日談を描いたギャグ漫画『金田一少年の1泊2日小旅行』では本作が取り上げられている。こちらはトリックに言及する必要の無い作品なので、問題が無かったと思われる)
なお、犯人総選挙で一位を獲得した「地獄の傀儡師」も、当初は扱わない予定だったという。もしこの企画で「七人目のミイラ」が得票数一位を取っていれば、トリックへの言及を避けるなど強引な形でも『犯人たちの事件簿』で扱われていたのかもしれない。
ところで、御手洗潔シリーズが初実写化されたSPドラマ『天才探偵ミタライ〜難解事件ファイル「傘を折る女」〜』(2015年 フジテレビ)にて、主人公の相方「石岡和己」役として一の演者の相方であるkinki kidsの堂本光一氏が起用されていた。
この一件を知ってから観ると妙な因果とも言える。
母さんは俺に様々なスレ立てを仕込んだ。そして、最期の仕上げとして、追記・修正した。
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▷ コメント欄
- パンピーな割に警官相手どれる殺人術を仕込んだ六星母もツッコミ所だけど何気に不動高校の事務もツッコミ所、40代くらいの教師が赴任する所に27歳の教師が来てスルーって -- 名無しさん (2017-10-29 23:03:21)
- 六星が勝ち逃げに近い最期ってあるけど、最後に風祭が父親と知った反応を見るととても勝ち逃げには見えなかった -- 名無しさん (2017-11-04 00:30:23)
- ↑1 あんな真実を突きつけられちゃなぁ… -- 名無しさん (2017-11-17 22:55:24)
- コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2017-11-24 22:33:35)
- 尚、スピンオフの一泊二日では…; -- 名無しさん (2017-11-24 23:16:53)
- ↑4ある意味一に完全勝利した唯一の犯人だしな。トリックが暴かれようが実力行使で強引に目的達成したし -- 名無しさん (2017-11-25 00:34:11)
- 高遠よりも六星の方がよっぽど恐ろしかったわ...生い立ちからしてバトル漫画の敵としてでても違和感ないし -- 名無しさん (2017-12-07 20:33:16)
- 母の望みだったとはいえ、実母殺しまでした男が、実父の手で最期を迎えるとは、皮肉だな。 -- 名無しさん (2017-12-27 23:36:35)
- 映画ウルフマンは異人館村のまんまパクリだけどいいのかな? -- 名無しさん (2018-01-02 06:31:01)
- トリック云々とか言ったらベニチオデルトロのウルフマンは金成やさとうに訴えられると思うぞ -- 名無しさん (2018-01-08 09:52:58)
- ↑10 事務「へぇ、小田切さんって意外と見た目若いんですねぇ。」 -- 名無しさん (2018-02-17 23:44:30)
- ある意味六星が一に勝ったと言えなくは無いが、トリックを暴かれた時点で探偵と犯人としては負けている気がする。 -- 名無しさん (2018-02-20 01:02:20)
- 六星は勝利条件はトリックを暴かれず逃げおおせることじゃなく「館の住人達の抹殺+すべての元凶の大麻畑の焼却」だからな。完全勝利でしょ -- 名無しさん (2018-02-21 20:24:49)
- ↑高遠と六星の違いはそこにあるかもしれない -- 名無しさん (2018-02-22 03:02:27)
- 一が言ってた「KKK団」って何? -- 名無しさん (2018-03-09 16:04:29)
- ↑クー・クラックス・クラン。アメリカ南部に存在する白人至上主義団体で、デモ活動を行う際に白頭巾をしてるからそれを連想したと思われる。 -- 名無しさん (2018-03-14 14:44:24)
- 恨む気持ちはわからんでもないけど息子の人生を復讐のために使って殺人マシーンに仕立て上げた母親も相当悪人だよなとは思う -- 名無しさん (2018-04-02 10:09:44)
- 悪人なんてレベルじゃないね。宗教みたいな狂気を感じる。 -- 名無しさん (2018-04-11 13:19:50)
- 死体水増しとワイヤー釣り上げ両方が占星術に出てくるトリックなので言い訳効かなかった。後者は小説内で否定されたトリックだけど -- 名無しさん (2018-06-08 04:21:37)
- 高遠が指摘してたとおり一は「多少頭が切れる普通の高校生」でしかないからな。マジモンの凶悪犯である六星相手じゃ初めから勝負は決まってたと思う -- 名無しさん (2018-07-08 19:04:37)
- 占星術殺人事件も被害者側に非があって犯人側に同情できる点が多く救いが殆ど無いって点は金田一と共通してる(この事件は犯人がアレだけども) -- 名無しさん (2018-07-21 16:38:48)
- 五塔夫人の尻最高 -- 名無しさん (2018-07-30 23:34:36)
- ↑いいよね。俺にとっては熟女好き&尻フェチになったきっかけだからなあ、五塔夫人 -- 名無しさん (2018-07-31 00:14:39)
- 犯人たちの事件簿で今後ネタにする予定がある気配だけど、大丈夫なんかな……ただでさえ訴訟寸前まで行ったのに、「占星術」のトリックを茶化すような漫画を描く事になるわけだし……トリックに言及しなくても話が描けた「1泊2日」とは事情が違うので心配 -- 名無しさん (2018-08-26 13:49:41)
- 俵田のオッサン…やっぱり報告書捏造しまくったんじゃ……w -- 名無しさん (2018-09-11 08:11:40)
- ↑13六星は自分の手での畑焼却を果たせずに死んだ(焼いたのは父親)ので、それが勝利条件だと言うなら、勝ってないよ。 -- 名無しさん (2018-10-15 22:16:51)
- 六星「犯人たちの事件簿に出たかったぜ…。」ノベルスシリーズの犯人たち「諦めろ。」 -- 名無しさん (2019-03-04 21:45:46)
- Rentaで3/14まで無料で読めるぞ!六星無双をもう一度見たい奴は急げ! -- 名無しさん (2019-03-06 16:15:21)
- 六星が美雪をどうするつもりだったかってあるけど、目的さえ完遂できればあとは生きてようが死んでようがどうでもいいって感じだったんだろ。あくまでも時間稼ぎのための人質 -- 名無しさん (2019-03-16 11:03:55)
- 何故金田一は犯人の名前が六星竜一だとわかったのだ?それまでそんな苗字も名前もでてこなかったが -- 名無しさん (2019-03-16 13:21:30)
- 推理モノで「バレても警察倒して殺人続ける」って反則だろう...2話目にしてぶっとばし過ぎな話だ。好きだけどさ -- 名無しさん (2019-04-03 22:04:03)
- ↑2 確かに! 母ともども戸籍がないにしても姓は母が六星だから(※牧師夫婦の苗字は若葉父がハジメに話した可能性もなくはない)息子も六星になるだろうが、何故名前まで竜一とわかるんだろう…若葉にも言ってなかっただろうに…まともでない仕事を母にさせてた連中なら息子の名を知ってるかもしれないが、ハジメも警察もあの短期間でそこまで調べたわけじゃなかろうに… -- 名無しさん (2019-04-03 22:53:46)
- この事件最大の謎は「人間の身体をどうやってあんな簡単にスパスパ切り刻んだのか」だろう。とくに「でかいハサミで首をジョキン」とか、ギロチン博士に謝れ -- 名無しさん (2019-05-13 21:56:49)
- 謎解きの時、金田一と警察も少し迂闊だったのではないか?何人も殺した殺人犯がいるのだから猟銃を残したままにしておいたのはまずかったのではないかと。金田一も謎解きに入る前七人目のミイラが最後の殺人を実行する前にと言っていたからまだ犯人が兜を狙っている事はわかっていたはずだ。あの猟銃を隠しておけば最後の殺人は防げたかもしれないのに。でもあの時金田一は犯人の標的に風祭が入っていない事を知っていたのだろうか? -- 名無しさん (2019-05-17 10:05:08)
- 小田切(本物)って 今では不動高校に飛ばされるあたり碌な奴じゃなかったと思ってしまう -- 名無しさん (2019-06-14 09:14:08)
- いや、これ犯人達の事件簿にするには重いやつ… -- 名無しさん (2019-06-22 13:20:26)
- 兜霧子は見た目ちょっと怖くて不愛想だけど中身は律儀でお人よしないい子という、生まれた世界が違っていたらラブコメヒロインになれたかもしれないポテンシャルの持ち主だったのに -- 名無しさん (2019-06-27 09:28:13)
- トリックは一つだけでのかの連中は殺しまわるだけ、七人目のミイラはインパクト重視で殆ど本編には影響なし、だからバラバラ含めてそこ描写しなければ一応犯人たちの事件簿いけるんだけどね -- 名無しさん (2019-07-28 03:25:03)
- ↑もっと別の事情があるんでしょう。 -- 名無しさん (2019-09-16 20:37:24)
- この事件、この犯人を連載2話目に持ってくるって今考えると凄い。 -- 名無しさん (2019-09-20 18:45:38)
- 初期だから仕方ないとはいえ金田一の事件でもこれだけ異色過ぎる。普段ならゲストキャラが紹介しそうなダビデの星の知識もはじめちゃんがそもそも持っていたりと色々と他作品と違い過ぎる。最初から最後まで暗くて怖い。小田切先生が癒しだったのに六星が本性見せた時は唖然とした。雪影村とか狐火を連載した作品と同じだってんだから不思議な漫画よなとつくづく思う -- 名無しさん (2019-10-07 23:50:04)
- 作中で悲劇のヒロイン的に扱われてる若葉だけど、いくら惚れた男の頼みとはいえ何の罪もない霧子さん殺した時点で、個人的には被害者扱いし辛い。六星の復讐計画知ってて手伝うつもりだった、「こうしないと俺たちは結ばれないんだ!」って唆された、実は霧子さんが超嫌なヤツで嫌ってた、いずれにしても一線踏み越えるのはマトモじゃないと思う。 -- 名無しさん (2019-10-26 03:34:43)
- ちょっと犯人たちの事件簿を想像してみたけど、何回やっても若葉(と霧子)殺した次のページでダイジェスト→謎は全て解かれたに突入する -- 名無しさん (2019-12-14 02:57:44)
- 「SASUKE出られるわ」とか「無茶振りしてゴメン」とか「トリックって結局フィジカル」とかも公式でやるからネタになるのであって、他人がやればただのイチャモン。犯人たちの事件簿に出たらどうしても「他人の作ったトリックにケチをつける」と言うことになってしまうから無理だろう -- 名無しさん (2020-01-22 22:06:27)
- 若葉は自分も殺される気だったから、村全体を道連れにした心中とも言えるな -- 名無しさん (2020-03-04 03:33:53)
- この作品が「犯人たちの事件簿」から外されたことに不満を持つ人は多いようで、とうとう小説の形でパロディを書いた人が現れた。WEB連載の冒頭部分しか読んでないけど、六星は彼なりに不動高校の乱脈ぶり(もちろん有森の犯罪もその中に入る)に頭を悩ませているし、若葉を落とすために例の「黒死蝶」くん以上の涙ぐましくも滑稽な恋愛修行を積んでいるのだった… -- 名無しさん (2020-04-29 00:34:08)
- ↑多分同じ奴だけど、それ読んで何で外されたのか改めてよくわかった。本当にネタにするのに向いてねえなこの事件。 -- 名無しさん (2020-05-17 02:50:33)
- 占星術以前に、余りにもシリアス・猟奇過ぎる上、六星がネタにしづらすぎるタイプだし、これは犯人たちは無理だわ -- 名無しさん (2020-08-10 08:22:47)
- 一も復讐すること自体は全く否定してなかったからな、若葉を巻き込んだところだけ許せないと言っただけで -- 名無しさん (2020-08-10 08:54:42)
- 奇しくも事件解決の一端となった校長とPTA会長・・・この2人の顛末になにを思ったのだろうか -- 名無しさん (2020-08-10 09:01:11)
- 犯人たちの事件簿で、唯一扱われなかったのは、トリック自体が盗作パクリ問題になって、しかも六星があまりに残虐な狂人過ぎるから、ギャグに出来なかったか。 -- 名無しさん (2020-08-22 13:33:49)
- 六星 -- 名無しさん (2020-08-25 23:46:16)
- 六星が死んだら遅かれ早かれ地獄行きは免れないし、どうせ殺されるなら自分も地獄に行くようなことをしよう…ということで霧子殺害にはさほど躊躇もなかったのかもしれん若葉視点で考えれば -- 名無しさん (2020-08-25 23:48:13)
- ↑3 ギャグという枷さえなかったら探偵に追いつかれつつ残虐さと心からの愛情の入り交じる犯人視点のサスペンスが出来たかと思うと残念 -- 名無しさん (2020-10-10 19:20:10)
- 他の人のコメントにもあるが初期作品だけあって粗が多いんだよな。一方で犯人のキャラとか舞台設定とか事件の切なさとか他の事件にはない魅力がある。「荒削りだが勢いを感じさせる」とはこのこと。 -- 名無しさん (2020-10-11 20:30:09)
- なんで戸籍もない六星の下の名前までわかったんだ!というツッコミもあるが、そもそも小田切が犯人とわかっても正体が詩織の息子だというのも勘でしかないよな。一応「犯人と思われる小田切」と「村の館の一族を残忍に殺す程の動機を持つ者がいるとしたら生き延びた詩織」を結びつけるなら母子と推測できるけど -- 名無しさん (2021-01-31 23:29:29)
- 殺人術に関してだけど自分は詩織が貧しい生活の中で893だかチンピラだかの愛人にでもなってそこから学んだ説を提示したい -- 名無しさん (2021-02-23 21:27:51)
- 霧子はカラスを殺す程度の残忍性はある -- 名無しさん (2021-03-09 20:10:23)
- トリックの盗作問題抜きにしてもこんなグロ要素満載の事件をシリーズの第一話に持ってくるドラマスタッフもなかなかぶっ飛んでるな。 -- 名無しさん (2021-04-13 21:07:53)
- 事件直前にあった披露宴パーティーの前に美雪がはじめちゃんをビンタした理由が未だによく分からん。ズボンのポケットに何が入ってたのかな? -- 名無しさん (2021-05-15 14:31:09)
- 一色のおっさんを殺すときだけいかに惨めな死にざまだったか嬉々として語ってたのはやっぱり「若葉が死んだお祝い」に対してそうとうムカついてたんだろうな -- 名無しさん (2021-06-02 22:20:10)
- このPTA会長もちょっとおかしいよ -- 名無しさん (2021-06-30 10:41:02)
- わざわざ校長に頼み込んで子供裏口入学させてるしな。海峰が聞いたら「えっ?本当にこの高校でいいのか?」ぐらいいいそう -- 名無しさん (2021-06-30 10:43:47)
- ↑3殺した後わざわざ逆さ吊りにしてるしな -- 名無しさん (2021-06-30 18:16:40)
- ↑4 君も思春期か大人になったら分かるさ -- 名無しさん (2021-07-19 10:28:37)
- ちなみに牧師夫婦の殺害は恐らく妻を殺したのが一色で夫を殺したのが草薙。 -- 名無しさん (2021-08-11 21:13:47)
- コナン組でも京極さんか赤井さんでないと勝てそうもない犯人 -- 名無しさん (2021-08-29 15:38:30)
- 本物の小田切先生が不憫過ぎる。若葉は共犯になって霧子殺してる時点でちょっとなあ。あそこで何の縁もゆかりもない小田切進を殺したのは絶対に許せないと批判してたら、犯人は何言ってんだこのガキだろうが金田一の株は爆上げだったわ。 -- 名無しさん (2021-10-14 05:09:56)
- 都市伝説だけど戦後すぐ位迄は日本でも村ぐるみで麻薬の栽培で生計を立ててた村が在ったらしい。実際、海外ではよく聞く話だし日本にも在っても不思議ではないと思う。 -- 名無しさん (2021-10-14 05:43:00)
- 犯人たちの事件簿に出すとしても、六星は高遠以上に「謎が全て解かれてからがむしろ本番」なキャラだから出しにくいのはあると思う -- 名無しさん (2022-01-04 23:55:44)
- 暴力をもってだが金田一にはトドメ寸前の勝利とも言えるからな。脇キャラ(風祭)の横槍で破滅というのも締まらんし -- 名無しさん (2022-01-05 12:11:22)
- 当初からターゲット全始末して畑焼いたら若葉の後追いした可能性濃厚。過程違っただけで完全成就の金田一に暴かれたことが意味をなしてないというか。だから暴かれただけでは危害を加えてない。 -- 名無しさん (2022-01-22 03:52:46)
- ネタバレ項目とはいえ、作品外の理由で犯人ではないと書いてあるような連城の製作秘話を解決編部分に移動しました。 -- 名無しさん (2022-01-22 12:08:11)
- ネタバレになるが、六星以上に危険な犯人が金田一で誕生するとは思わなんだ…後追いとは無縁でコナンでもいないと取り押さえられない人種… -- 名無しさん (2022-01-22 15:12:36)
- ↑15美雪が着ていたパーティードレスが胸元の大きく開いたデザインだったから、それを見て興奮した一の「息子」が「おっき」して、知らなかった美雪は「ポケットに何か他のモノが入ってる」と取り出そうとしたら「握っちゃってた」って話。 -- 名無しさん (2022-01-28 17:20:05)
- ↑18犯人の事件簿版の浅野先生「この漫画・・・鳥の死体出がち・・・」 -- 名無しさん (2022-01-30 21:17:00)
- 若葉自体はフィクションのキャラとしては嫌いじゃないけど、悲劇のヒロインみたいな描き方しかされてないのがモヤモヤしたわ -- 名無しさん (2022-01-31 12:17:25)
- ↑こいつ美化されて描写されてるけど普通に最低な奴やんけ!てのは金田一にありがち -- 名無しさん (2022-02-15 07:51:21)
- 今回の歴代ドラマ版再放送と配信でもしっかり欠番になってる。当時の録画とか初回のVHS持ってる人は大切にしておいが方が良いかも -- 名無しさん (2022-02-15 10:27:40)
- 霧子殺しに被害者に何の謂われもないとも思わんのよな。親父の大悪行で稼がれた金でぬくぬくと育って来た訳でしょ。親と子は別と言われても「はいはい正論」って感じだし、六星の立場からすれば復讐対象に入れるのはおかしいとも思わない。それは若葉にも当てはまって殺されるのを悟って受け入れたのは、愛はそうだが真実を聞かされた時の村への絶望と贖罪もあったと思う。自分と同罪の霧子殺して、終わったら一緒に逃げようを嘘と見抜きながら殺される覚悟だったこと考えると悲劇のヒロインであることも否定出来ないよ。 -- 名無しさん (2022-02-16 15:40:50)
- ↑作中で刑事辺りが若葉の振る舞いをきっちり批判してたら良かったんだろうけど、悲劇のヒロインとして"しか"描かれてないからヘイト買ってるんじゃないかと思う。この漫画は剣持警部の冤罪やらかし、高遠の失態の棚上げみたいな「いやこれは作中で誰かツッコミ入れなきゃダメだろ…」って部分を描いてなくて読者からのキャラへの批判を生んでるパターンが多い印象。 -- 名無しさん (2022-02-16 16:10:50)
- ↑2 六星視点ではともかく「犯罪者の子は犯罪者」レベルの暴論じゃん。その理屈で言うと牧師夫妻も大麻に関わってたのだから、六星母も「今まで大悪行で育てられてきた癖に」になるぞ。 -- 名無しさん (2022-02-16 19:06:41)
- ↑2本人に非の無い霧子まで狙うのは、六星に関しては幼少期の地獄の中でひたすら復讐の念を刷り込まれてイカれたせいなんだなと思えるけど、若葉に関しては「あたしが最近惚れた男がアンタのことも殺したがってるみたいだから何の非が無くても死ね!」でしかないからなぁ。そういうキャラが存在するのは構わんがあんまり美化すんなよとは思うね -- 名無しさん (2022-02-16 20:03:19)
- シャアのザビ家復讐で子供達に罪はないとかシャアに否定的な人間ですらそこ -- 名無しさん (2022-02-17 16:19:01)
- ↑は言われてないからな。やめようと言った牧師一家皆殺しで何十年も継続した罪を一族に問うのは筋違いではないな -- 名無しさん (2022-02-17 16:22:53)
- 六星親子(というか詩織)からしてみれば家族を殺される気持ちを味わえという意味も強かったんだろうし(実際若葉も霧子も親より先に殺されている)大麻畑を焼いたことも含め「館の住人の罪を全て断つ」という意味合いもあったのだろう -- 名無しさん (2022-02-17 16:57:54)
- ↑、↑2ここで呆れられてるのは六星が復讐の一環で霧子を狙ったことそのものじゃなくて、若葉が変に可哀想なヒロインみたいな描かれ方しかされてないことだと思う。 -- 名無しさん (2022-02-17 17:07:25)
- ↑7その辺分かるわ。漫画の中で、剣持警部がまるで何の落ち度も無いのにスレ違いの果てに毒島に恨まれた哀れな刑事かのように扱われたり、高遠が主人公の最大の宿敵でありながら小物臭いことしてるのにクールでスマートな悪役かのように描かれたりしてるから、変にモヤモヤするんだよね。この両キャラ自体は嫌いじゃないけど。 -- 名無しさん (2022-02-17 17:11:58)
- 若葉が活発ってのが正直全然ピンと来なかったんだよな。出てくるコマほぼ全てでしょぼくれた顔してるしそもそも教師とラブホ入ってたのは事実だから -- 名無しさん (2022-02-17 21:05:36)
- 本当に罪業に関係ない被害者は小田切(本物)と連城だけど、連城は先に刺して来たから正当防衛ではあるんだよな。 -- 名無しさん (2022-02-17 21:17:55)
- ↑ライフルでは認められないような気もするけどな。六星が撃ったのも「邪魔だから」だろうし -- 名無しさん (2022-02-18 16:51:10)
- はっきり言ってストーカー的に人刺せる連城もアレだが、そうなった生い立ちも分かるから難しいね -- 名無しさん (2022-02-24 14:54:04)
- Premium Music 2022でまさかのドラマ版映像使用 -- 名無しさん (2022-04-03 19:36:15)
- ↑KinKi Kidsが現在表立って活動していないことを暗示している・・・。 -- 名無しさん (2022-04-06 18:37:09)
- 犯人目的は果たせたって意味では勝ち逃げだろうけど、母親も恋人も泣きながら殺して最期には残酷な真実告げられるんだから心情的には最も悲惨だと思う -- 名無しさん (2022-05-05 14:25:24)
- 悪いことをした奴らがすぐに罰せられる、因果応報の世界ならよかったのにね…(捕まったり復讐されるのはただの原因と結果で因果応報ではない) -- 名無しさん (2022-05-08 16:03:27)
- ↑そんな世界だと毒キノコで同級生の別荘を焼失させる発端作った主人公が詰む -- 名無しさん (2022-05-08 16:29:42)
- ↑ちょwwwwwwwwwww魔犬の森の殺人のネタじゃんwwwwwwwwwww -- 名無しさん (2022-07-10 01:05:54)
- ↑1~3 金田一はちょくちょく自分も犯罪行為してるからな……その辺も祖父譲りとも言えるか -- 名無しさん (2022-07-20 09:33:13)
- 「死体すり替えをごまかすためのニセの見立て殺人」なんて回りくどいことしないで、若葉・霧子以外普通に殺せばバレなかったんでねーの?と言いたいけど、見立ても復讐の一環になってるから無理か -- 名無しさん (2022-11-15 23:55:34)
- いつも復讐を強く否定する金田一が館の主連中に対してのは認めてるのが全体通しても格別ヤバい事件なのを物語ってるな -- 名無しさん (2022-12-09 03:18:53)
- 名探偵コナンでも絶対に真似できないよな?中学生の時、名探偵コナンの最終回はこの事件を5時間スペシャルでやってほしいと思った。しかも当時は月曜日の18時~23時に! -- 名無しさん (2022-12-09 05:04:49)
- ↑奇遇だな。自分はBLEACHの最終回でこの話をやって欲しいと思ったわ -- 名無しさん (2022-12-09 07:18:49)
- 一番上、生徒も先生も後の犯人だらけだし、校長がPTAと不倫してその息子の推薦入学を斡旋しようとするくらい腐ってる学校だからなぁ。 -- 名無しさん (2023-04-09 06:09:48)
- ラブホに入ったってことは六星と若葉ってHしたってこと?若葉好きだから超ショック... -- 名無しさん (2023-05-02 18:28:44)
- ↑してたでしょうね。だからこそ問題になったってわけで。校長とPTA会長もラブホテル利用しちゃう金田一の世界なのでまぁ…。 -- 名無しさん (2023-06-27 14:22:25)
#comment
*2 日本で警察官になるためには、基本的に「剣道」か「柔道」のどちらかをある程度学ぶことが必須となっている。つまり、格闘術に関してまるっきりの素人はほとんどいないのである。
*3 母親である詩織の養親が宣教師の血を引く牧師であること、ドラマ版で英語教師と設定されていたことを踏まえると、母親から英語を教わっていた可能性はあるが。
*4 公式ガイドブック2の「殺人者の日記」で自殺するつもりだったことが記されている。
*5 後の鑑識で若葉のドレスとベッドのシーツから霧子の血液が検出され、トリックの証明になった
*6 ネタバレにならない範囲で言うなら、本作では犯行・死体隠蔽という事情で警察の検証が入る事なく、元ネタでは時代背景や時間経過等があったゆえに(共に遺体の損傷の激しさ等から)成立したトリック。
*7 但し被害者側も探られるとマズい問題を抱えており、意図的に警察達を遠ざけていた可能性がある事や六星が金田一と行動する傍らで警察の行動を調査していた可能性もある。
*8 美雪にとっては銃を向けられた際に救ってくれた形だし、連城を撃つ銃声で金田一達が場所を把握する事が出来たので、美雪や金田一にとってはその行動は無駄ではなかった。
*9 家柄からいうと、「若葉のほうが連城の元に出向いて式を挙げる」ほうが自然。連城は身体が弱いので猶更。
*10 身体が弱いから大麻畑を探られることなんて有り得ない、と思ったのだろうか?
*11 無断でなければ使用そのものは可能な見解を示しており、実際「大相撲殺人事件」に「占星術殺人事件」をオマージュしたエピソードが収録されている。
*12 なお法的には、表現二分論におけるマージ理論上、平成6年の「城の定義事件」での判例からトリック自体には著作権保護の対象とはならなかったので、無許可でも問題は無かった。が、やはり件の判決が出たばかりなのと講談社が身内同士でモメるのはマズいと判断したのか定かではないがこうなってしまった。
*13 金田一のアニメ版は遺体の切断描写については自主規制を行っており、遺体の切断が行われた事件の殆どが「遺体の状態をはっきり描写しない」「そもそも遺体の切断描写をカットあるいは変更する」等の改変を受けている。そのため全編に渡って遺体の切断が行われ、それがメイントリックと密接に結びついている本作のアニメ化はこの一件が無くても非常に困難だったと思われる。
*14 1992年から2000年までの、シリーズ連載移行前の作品群(FILEシリーズ・CASEシリーズ)の総称。
*15 この投票では金田一の宿敵に次いで2位を獲得する快挙を成し遂げた
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新『異人館村殺人事件』妄想キャスト
小田切進:窪田正孝
時田若葉:白石聖
時田十三:寺田農
風祭淳也:草刈正雄
兜礼二:矢柴俊博
兜霧子:小松菜奈
一色寅男:山内圭哉
草薙光子:草村礼子
五塔蘭:高橋ひとみ
蓮城久彦:ラウール
俵田孝太郎:柄本時生
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