アヤノ/楯山文乃

ページ名:アヤノ_楯山文乃

登録日:2015/04/04 (曜日) 07:53:51
更新日:2024/01/12 Fri 10:57:03NEW!
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カゲロウデイズ カゲロウプロジェクト ヒロイン 透明アンサー ロスタイムメモリー 目をかける 赤いマフラー メカクシ団 中原麻衣 ヒーロー 団長 故人 自殺 アヤノの幸福理論 独りぼっちの作戦 no.0 シンタローの嫁 アヤノ 楯山文乃



※この項目はカゲロウプロジェクトの重大なネタバレを含みます。












行かないよ


明日のこと、好きになれる







楯山文乃(アヤノ)とはマルチメディア作品、カゲロウプロジェクトの登場人物にして、キーパーソンの一人である。
メカクシ団No.0
メカクシ団の初代団長であり、団の創設者。
作品開始前時点で既に故人であり、シンタローが引きこもる原因となった人物でもある。


CV:中原麻衣


【人物】

面倒見が良く、ややお節介焼きな性格。
特撮ヒーロー物が好きで、幼い頃からヒーローの真似事を好んでいた。
夏場でも赤いマフラーを巻いているが、これは弟妹を励ます為に「秘密組織のヒーロー」をイメージしたものである。
誰に対しても穏やかな態度で接するが遥への態度で悩む貴音に対して(彼女が気圧されるほど)厳しい姿勢で対応したこともある。
劇中ではシンタローとメカクシ団のメンバー、そして貴音と遥を除くと交友関係を持っているような描写はないが、「透明アンサー」のPVを見る限りでは友人は少なくなかったようだ。
学業の成績は芳しくなく、「桁の低い点数」をとっている模様。
ただし、決してバカなわけではなく、カゲロウデイズの構造を理解し、「目が冴える蛇」の計画を看破して彼の「ケンジロウの願いを叶える」という行動を破ったこともある。




【活躍】


音楽ルート

前述の通り、既に故人である為出番は回想で語られる程度である。
もっと言えば『アヤノの幸福理論』以外は全てシンタローの回想としての登場となっている。
ただし、その『アヤノの幸福理論』は明らかに死後のアヤノ本人による回想となっており、少々(どころではないが)このルートのみでは彼女の結末に疑問が残る。
余談だが、『メカクシティレコーズ』ではパッケージを飾っている。赤一色のジャケットに描かれている彼女は少々怖い。



透明アンサー


それじゃほら、つまらないよ


初登場。シンタローとの平々凡々とした日々を送る様子が曲の前半では描かれているが、一番と二番の間で飛び降り自殺を図り死亡。
教室で消えたい心を傷付けて泣いていたのだが、シンタローは気丈な彼女の普通ではないその状態に動揺し、そのことを見て見ぬふりをしてしまう。



ロスタイムメモリー


さよならしようか


シンタローの回想で登場。既に死亡している為、本人は登場しないが何度もシンタローの前に幻影として現れる。
曲のラストでは、彼女との記憶を目に焼き付け進むシンタローと、彼女の温度を忘れられずにしがみつくシンタローに「さよならしようか」と告げ去って行った。



アヤノの幸福理論


不器用で情けない、独りぼっちの作戦だ


主人公。彼女とメカクシ団創設時のメンバーとの出会い、楯山家の家族愛、そして幸せな日々が崩壊していく様子が描かれている。
孤児院から引き取られ、赤い目のせいで怯える三人の弟妹を励ます為に「真っ赤な色は主人公の色だから」と励まし、赤いマフラーを巻くようになったようだ。
しかし、そんな彼女たちの幸せは彼女達の母の死とそれに伴って狂気に染まっていく父によって崩れ去ることとなる。
最終的に、彼女は家族の幸せを守るために「独りぼっちの作戦」と称し自殺。「目が冴える蛇」のケンジロウの願いを叶えようとする野望を阻止するのであった。
だが……。



アディショナルメモリー


友達なんかになりたくなかったな―――


主人公。『独りぼっちの作戦』を敢行するべく、屋上から空へと消えたアヤノがその生涯を終えるまでの数秒間、誰よりも大好きだった彼への痛々しいほどの愛を叩きつけるように叫んだラブソング。『ロスタイムメモリー』へのアンサーであると共に、『アヤノの幸福理論』のスピンアウトとでも言うべき物語。
家族の未来と幸せを願って消えたと思われていたアヤノだったが、今際で彼女が思い浮かべたのは、差し出したまま取られることなく握りしめてしまったその手への、友達で終わってしまったその関係への、そしてもう戻れないのにどうしようもなく疼く恋心への後悔であった。
前曲が穏やかなアヤノの心情を表すようにゆったりとしたメロディだったのとは対照的に、こちらは荒々しく激しいビートが特徴。シンタローがアヤノへ向ける想いにも負けないほどの激しいシンタローへの想いが見て取れる楽曲である。




小説ルート

一巻では出番がほぼない。しかし、カゲロウデイズに迷い込んだヒビヤに接触し。彼がメカクシ団と出会うように導いている。
本格的な登場は二巻以降、相変わらず現状は回想のみでの登場となっている。
ただし今度は、『夕景イエスタデイ』『ヘッドフォンアクター』にてエネの、『夜咄ディセイブ』にてカノの視点で回想されている。


□二巻
中学時代の彼女と貴音、遥との出会いが語られる。
文化祭当日、貴音のクラスが出したシューティングゲームの出し物にシンタローが参加したことがきっかけで知り合い、以降高校に上がり彼女が自殺をする日まで友人関係で居続けた。
遥が倒れた8月15日(彼女が自殺をする日)には、「遥の傍にいる資格がない」と悩む貴音を厳しく叱り、彼女の背を押したりもしている。
この時、彼女にシンタローの傍にいるべき人物は貴音のような女性である旨の話をしており、後にエネがシンタローのPCに寄生するきっかけも作っていたりする。


□三巻
カノが変装した姿で登場。
メカクシ団との時間に充実を感じ、アヤノの温度を忘れかけていたシンタローを追い詰め、揺さぶる……夢をシンタローは見ることとなる。
また、ヒビヤの回想の中でも登場。彼がメカクシ団に会えるように、その特徴等を話していたようだ。


□五巻
カノの回想で彼女とカノの出会いから、彼女が自殺をするまでの経緯が語られる。
どうやら、カノとは二人が姉弟になる以前から顔を見知っていたらしく、カノにとっては非常に印象強い女の子であった模様。
その為、孤児院時代ではよくカノは彼女に化けており、それが遠因となって彼女がキドと初めて出会った時は腹を殴られた





「……はぁ、まさかこんなことになるとはなぁ。つくづく、こいつらには呆れてものも言えん」




彼女が自殺した理由。
それは「蛇の所有者を殺し、10匹の蛇全てを集めて『自分の妻を取り戻したい』という楯山研次郎の願いを叶えようとする『目が冴える蛇』の野望を阻止するため」であった。
自身が8月15日に飛び降り自殺を行い、カゲロウデイズに入ることで蛇を宿し、そのうえで現実世界に帰還しないことで彼の目論見を阻止したのである。
だが……



「アホか。失敗したならやり直せばいいんだよ。最初から」




実はそれすらも目が冴える蛇の計画通りであった。
「研次郎の願いを叶える、という自身の性質を遂行しながらも、その願いが叶わない状況を仕立て上げるように他者を追い詰め、
最終的に世界をループさせる。これにより、自信を永遠に存在させる」という、目が冴える蛇の本当の目的を後押ししてしまう結果となる。
更にその場にいたカノは残る家族を人質にとられて従わされる、という最悪の結末を迎えてしまった。。



□六巻
遥の回想で登場。どうやら文化祭に行く以前から遥とは知り合いだったようで、またカノの悪戯が原因で遥(と読者)に寝間着姿を披露することとなった。カノGJ。
更にこの巻ではシンタローへの好意が遥にすらバレていたことが判明。どんだけわかりやすいんだ……。
シンタローに誕生日を伝えたり、モモに自己紹介出来たことを喜んだりと、今巻では彼への好意が特に強調して描かれる。


□七巻



「……それで、上手くいくわけ?私まだ、あんたの言うこと全っ然信用できてないんだけど」


「えぇ?う~ん、どうだろう。『アザミの想い』次第かなぁ」


「はぁ。まぁ、どうだっていいわ。どうせ助からないんだろうし」


「そんなこと言わないの。あの子……きっと助けにくるよ。約束したし」


「……どうだか」


「あはは。信用してあげなって」


「……考えとくわ」


「うんうん。さて、と。私もそろそろ行こうかな」


「は?どこに行くのよ」


「ん?それはねぇ……」




「私にとってのヒーローのところ」





漫画ルート


□四巻
黒コノハに殺されたシンタローが夢の中で彼女に勉強を教える。
だが、彼女の唐突な「私、何で死んだんだと思う?」という問いかけに揺さぶられることとなる。



□六巻
『カイエンパンザマスト』にてヒヨリを探すヒビヤの前に姿を現す。
「化け物」―――と名乗りながら。


□七巻
ヒビヤに対して『目をかける能力』を使い、「最初の主人公」の悲劇を彼に見せつける。
ここで登場する彼女はメカクシ団を「仲間なんかじゃない」「化け物って意味では同じなのかもしれない」と吐き捨てたり、ヒビヤが目をそらしていた現実を突き付け追い詰めたりと、(シンタローがループのはざまで見た悪夢も含めて)他ルートでは想像できないような冷たさ、暗さを感じさせる。
別人である可能性もあるが、一方で『目をかける能力』を発動している(=カノによる変装ではない)ことからその正体は現状一切不明。


□八巻





「…はじめまして」



この世界線の正体。それは、「シンタローとアヤノが出会うことのなかった世界」であった。
ヒビヤを捜しに公園に訪れたシンタローと『初対面』を果たしたアヤノは、
当初無関係で部外者だったシンタローのことを鬱陶しがるが、自身の妹を守るために真実に近付こうとするシンタローに「私たち似たもの同士かもね」とシンパシーを覚える。


アヤノは弟妹を守るため、シンタローはモモを守るため、そしてヒビヤはヒヨリを見つけ出す為、目的は違えど『目が冴える蛇』の野望を阻止するべく現在は三人で行動中。


この世界では原因は不明だが、前述の通り他の世界のアヤノとは別人の様に冷酷な一面をのぞかせており、『目が冴える蛇』が宿っていると推測されるヒヨリを「とりあえず動けなくして様子見」と淡々と言ってのけたり(しかも、その後に殺害することまで明らかに視野に入れている)、シンタローに「ゴチャゴチャうるさい」と言い放ったりしている。当然シンタローとは八巻まで会ったことすらないので恋慕の情などない。共通点は家族想いな性格くらい。まさに誰おま状態。
ただし、夜咄ディセイブや少年ブレイブで語られた過去回想では他の世界同様優しい少女であり、マリーの推測では彼女がメカクシ団と出会ったせいで何かが変わってしまった模様。


□九巻


「似た者同士なんて…どうかしてたね」


「妹を守ろうって思ってる君と私じゃ全然違うもん」


「だって私 マリーを殺そうって思ってるんだから


前述でマリーが推測した通り、この世界はマリーとアヤノが出会ったことで前提が狂っていた。
セトが連れ帰ったマリーと出会い、彼女を妹として受け入れた楯山家は、すぐに彼女の存在にも馴染む。


一方、母はマリーがアザミの子孫であることを見抜き、彼女がメカクシ団の持つ赤い目の秘密のカギを握るのではないかと予想。キド達三人を救うために、アヤノは両親に連れられマリーと共に彼女の生家を目指した。


きっと三人に能力が宿ったのは偶然で、マリーの家にいけば三人が助かる手段が判明する。
誰もそれは疑わなかった。だから気付けなかった。
全ての悲劇は周到に"誰か"が用意した物語だったのだと。


四人を乗せた車は土砂に巻き込まれ、『カゲロウデイズ』でアヤノは気が遠くなるほどの長い時間アザミの記憶を繰り返し見せつけられゆっくりと壊れた。
全ての真実を知ったアヤノにとって、もはや元凶でもある『目を合体させる蛇』は敵以外の何者にも映っていなかった。


「…お前さえ…お前さえいなければ…!」


かくしてアヤノは弟妹を守るためにマリーをこの世から消そうとし、
マリーを守るために弟妹はアヤノと敵対し、アヤノはメカクシ団の初代団長であると共に彼らの敵と化した。
当然だ。アヤノが弟妹を守りたいように、弟妹にとってもマリーはそういう存在なのだから…。


この日から彼らを守るために彼らの敵として存在する、『独りぼっちの作戦』は幕を開け、それは今も続いている。
これだけの絶望を抱えながら、それでも結局キドを喪ったことでとうとう耐えられなくなるも、シンタローに支えられなんとか彼女の戦いは続いている。



アニメルート

第一話『人造エネミー』にてシンタローの精神の中で彼と会話する……が、後にこれは彼女本人ではなく、彼女の姿を借りた『目に焼き付ける蛇』であったことが判明する。
本人は第四話『カゲロウデイズ』で初登場。小説ルート同様、カゲロウデイズ内でヒビヤと接触し、彼を導いた。


第五話『カイエンパンザマスト』ではメカクシ団メンバーが彼女の墓参りへと訪れている。
この時、エネはメカクシ団団長がアヤノであったことを初めて知ることとなる。
続く第六話『ヘッドフォンアクター』、第七話『コノハの世界事情』では貴音の回想で登場。この辺りは小説ルート二巻と同様の展開となった。


第九話はある意味伝説
何がって?OP見ればわかるよ(ただしBD/DVD版では流石に修正されている)。
本編は小説ルート五巻の内容をアヤノ視点で見たものとなっている。
父・研次郎の部屋の扉が偶然にも開いていたので入り、そこで母が研究していた『目の赤い化け物』の伝承や、
カゲロウデイズについてを知り、それがきっかけとなって父に憑りついた目が冴える蛇の悪行を理解することとなる。
その後は家族と友人を守るために「独りぼっちの作戦」を決行した。









※以下はアニメルートで明かされた真相、そしてカゲロウプロジェクトという物語の結末に関するネタバレを含みます














最終話にて、カゲロウデイズに侵入したシンタローに迎えられ、ようやく「独りぼっちの作戦」が終わることとなる。
彼と共にカゲロウデイズ内に存在している遥の精神を救出した後、現実世界に帰還。
シンタローに教えられた女王蛇の制御方法を『目をかける能力』によりマリーに伝え、世界のループを阻止した。


ラストでは無事に現実世界に帰還したようで、メカクシ団との平凡な日々を過ごしている模様。
既にマフラーは必要なくなったのか外しており、夏らしいワンピースに身を包む彼女が確認できる。








【対人関係】

シンタロー
メカクシ団No.7で、同級生で、隣の席で三ケタ満点の再生紙を受け取りつづけていた秀才。そして、彼女の想い人。
中学時代からの友人らしく、後に彼女が通うことになる高校の文化祭に共に来ることもあったようだ。
コミュ障でぶっきらぼうなシンタローに目をかけ、よくフォローしていた様子。
そんなシンタローにとってもアヤノは特別な存在だったらしく、自身の執った『独りぼっちの作戦』が後に彼の人生を強く縛りつけてしまうこととなる。


彼への好意は実にわかりやすく、なんとあの遥にすら気付かれている。



□キド、セト、カノ
弟妹にして彼女と共にメカクシ団を作り上げた創生のメンバー。
目の能力に悩み、苦しんでいた彼らを励まして勇気づけたのはアヤノである。
三人の中でもカノとは、彼が弟になる前から面識があり、カノにとっても特に印象強い少女として残っていた。
そんな縁もあってか、アヤノもカノにだけは自身が掴んだ真実を話したうえで、他言しないよう約束するなど信頼していた様子。



□楯山研次郎(目が冴える蛇)
父親であり、全ての黒幕。
かつてはあっけらかんとしており、親バカで、ズボラながらも面倒見のいい良き父親だったが、母の死を境に狂気(『目が冴える蛇』)に身を委ねるようになる。
その後、アヤノが全ての真相を掴むようにわざと誘導し、彼女が『独りぼっちの作戦』を決行するように仕向けた。
これにより、『目をかける蛇』を封印し、カノと言う手ごまを得ることとなる。



□榎本貴音、九ノ瀬遥
学校の先輩であり、友人。遥とは彼が文化祭準備で合宿に来た際に、貴音とは文化祭の時に知り合い、友人関係を築くこととなる。
特に貴音とはメル友の間柄だった模様。
彼女が『独りぼっちの作戦』を敢行したのはそんな二人を守りたいという想いがあったことが『アヤノの幸福理論』でも示唆されている。




余談だが、直接面識はないもののヒヨリは彼女の叔母にあたる。



【能力】

目をかける能力』。
能力は「自分の想いを他者に伝える」。
かつては、アザミがシオン誕生の際に「この愛しさを伝えたい」と願ったことで発言した蛇。
彼女が幸せになった後に生まれたことが明確に判明している唯一の蛇で、それ故か他の能力よりも穏やかで暖かなものとして描かれている。
事実、アヤノの『独りぼっちの作戦』が成立していること(本来なら蛇の習性上、カゲロウデイズから出ない理由はない)や、
アヤノが「暖かい能力」と話していることから、『目が冴える蛇』や『目に焼き付ける蛇』とはまた違う意味で異色な蛇と言える。
アニメルートでは、この能力で「女王の蛇の制御法」をマリーに伝え、『目が冴える蛇』打倒に大きく貢献した。
また、漫画ルートではヒビヤにこの能力を行使し、アザミの過去を彼に伝えた。そしてシンタローの出番を再びお預けにした。
小説ルート七巻でもキドの回想にて登場。『目を覚ます能力』を行使して幽体離脱中だったアザミが、カゲロウデイズから脱出することを拒むキドに精一杯の想いを伝え、彼女の背中を押している。





追記・修正は隣人の秀才と弟妹に目をかけてからお願いします。



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