登録日:2013/12/07 Sat 13:40:53
更新日:2023/12/07 Thu 14:01:14NEW!
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ループ 阿澄佳奈 花澤香菜 初音ミク 初音ミク←ではない vocaloid ボーカロイド ia ニコニコ動画 シャフト アニメ化決定 14年春アニメ カゲロウプロジェクト カゲロウデイズ カゲプロ じん(自然の敵p) メカクシティアクターズ
カゲロウプロジェクトとは、じん(自然の敵P)の楽曲及び小説・漫画・アニメのメディアミックス群の総称である。
主な舞台はじん氏の元居住地である、千葉県柏市。
メディアによって細かなストーリーの違いはあるが、基本的には『赤い目』という特殊能力を持った少年・少女たちによって構成された秘密組織『メカクシ団』が『カゲロウデイズ』と呼称される現象を中心とした事件に立ち向かっていく物語となっている。
「秘密組織」「秘密基地」「夏」「作戦」「パンザマスト」など、幼い頃誰もが馴染んだキーワード、コンセプトが一貫して各編に散りばめられており、どこか懐かしい雰囲気を漂わせる作品群である。
◆ストーリー
8月15日を繰り返す謎の空間「カゲロウデイズ」と、メデューサの目にまつわる能力を持った「メカクシ団」の少年少女の話。
いわゆるループものでもある。
小説・漫画においては引きこもりの秀才・如月シンタローが居候の電脳少女・エネと共に外へ出て、
「メカクシ団」に入らされカゲロウデイズの謎と運命に挑むお話になっている。
◆メディアミックス
ループになってる故に様々なルートが存在する。
○楽曲ルート
ニコニコ動画にじん氏がアップロードした楽曲PVシリーズ及びアルバム「メカクシティデイズ」、「メカクシティレコーズ」、「メカクシティリロード」から成り立つルート。ただし、「メカクシティリロード」は番外編としての要素が大きい模様。
各キャラの名前などは語られないものが多いが、大まかな雰囲気は掴める。
マリーとセトの出会い(想像フォレスト・空想フォレスト)、アヤノとカノキドセトの家族愛(アヤノの幸福理論)など現在はPVでしか補完出来ないものもある。
逆にシンタローとアヤノの関係(ロスタイムメモリー)など小説・漫画を見ないと通じにくいものもある。なによりニコニコ動画だとタダで見れるので、初心者向けのルートとも言える。番外編を含めて全編通して2時間程度の作品なので、まずはこれをざっと聞いてみて、お気に入りの楽曲にまつわるストーリーを見て行くのがオススメ。
ただし一部の楽曲はアルバムのみ収録されている。
実は黒コノハによってメカクシ団が虐殺され絶望したマリーが目を合体(あわ)せる能力を使ってセトとの出会いからやり直すバッドエンドルートである。
○小説ルート
じん氏執筆のライトノベルシリーズ。既刊8巻。
各楽曲のタイトルをモチーフにしたストーリーが展開される。
大まかな主人公は如月シンタローだが、章ごとに焦点となる主人公が変わる。
各巻のあらすじは、
●1巻-in a daze-
主人公:シンタロー、モモ
シンタロー・モモの兄妹がそれぞれの視点でデパートのテロリスト事件に巻き込まれ、メカクシ団と出会う話。
●2巻-a headphone actor-
主人公:貴音
エネこと榎本貴音とコノハこと九ノ瀬遥の過去編(という名のラブコメ)
●3巻-the children reason-
主人公:ヒビヤ、モモ
小学生のヒビヤとヒヨリが死亡ループに巻き込まれた後に、ヒビヤがモモのおねショタ相手に目を付けられ協力を得て行方不明のヒヨリを探す話。
●4巻-the missing children-
主人公:シンタロー、アザミ
マリーの祖母であるメデューサ・アザミの過去編。
●5巻-the deceiving-
主人公:カノ
カノ視点で描かれる、楯山家とキド、セトとの家族愛。そして、その家族に起きた悲劇とそこから始まった黒幕の暗躍の物語。
●6巻-over the dimension-
主人公:遥
遥の回想で語られる遥とシンタローの友情の始まりと、全てが突飛に終わったあの日の物語。そして遥は、シンタローに謝らなければならない事実を語り出す。
●7巻-from the darkness-
主人公:キド
ついに始まったカゲロウデイズ攻略作戦、その裏で回想されるキドと"ある人物"との約束。そして、物語は結末へ向かい始める…
●8巻-summertime reload-
主人公:セト
目が冴える蛇の悲劇を止めるべく、降臨したアザミだったが蛇の力は主すらも制御しきれないものとなっていた。その暴走を止める手段はもはや一つ、しかしその先の結末はあまりにも凄惨なもので…。これはメカクシ団が選び取った未来の物語、そして目もくらむような夏の物語。
……となっている。
8巻を以って完結とはなっているものの、新シリーズの構想そのものはあるらしく、近日公開予定とのこと。
○漫画ルート
じん氏原作の漫画シリーズ。作画は佐藤まひろ。2012年7月から2019年3月までコミックジーンで連載した。全13巻。
「人造エネミー」「如月アテンション」といった小説1巻の内容は小説と殆ど同じだが、貴音・遥の過去編から展開が大きく変わっている。
楽曲ルートで言う所の「アウターサイエンス」にあたると思われるアナザールートも存在する。
4巻以降は今までのどのルートとも"前提"が大きく違う非常に特殊な物語が展開されている。
○アニメルート
「メカクシティアクターズ」のタイトルでアニメ化が決定している。2014年4月から開始。1クール(全12話)構成となっている。
製作会社は最近物語シリーズや魔法少女まどか☆マギカで有名なシャフト、監督は新房昭之。また、OPとEDのテーマ曲はじん書下ろしの新曲。
評価は賛否両論。事前に楽曲や原作を見ておかないと初見には解りづらいストーリー展開や、
ただでさえ制作が遅れるシャフトが同クールだけで3本も作り花物語を次クールに延期という異常事態に陥ったことで、
勘のよい人は察しがつくが、最初から作画が安定しない場面がちょくちょくあった。
最近はED映像の制作が間に合わなかったのかニコ動のPVや漫画版の切り抜きが出たり、
9話の「アヤノの幸福理論」のOPを3DCGで作った結果、キャラクターが誰だお前状態の顔になったり(BDでは作画で一新された)
シャフトの制作に関しては以前からのファンも疑問を抱いているが、
アニメが決まった時点で原作者じん氏自らがシャフトと新房監督の制作を熱望したので責めてはいけない。
尺の都合なのか設定に説明不足なところがあり、『カゲロウデイズ』といったキーワードすらまともに登場しない。
「アウターサイエンス」に当たる展開も存在しないので、初見では世界観や設定が掴みづらいものとなった。というか無理。
世界線的にも、本作が始まるよりも前に少なくとも楽曲ルート、小説ルート、漫画ルートが終わっていることが示唆されている。
そのため、あらかじめ別のルートに触れることが推奨されるので、初めて見るライト層には向かない作品となってしまった。
ただ、7話の宮野真守の熱演・OPが公開当初から今期最上位となんだかんだ評価できる部分はある。
「アウターサイエンス」の絶望的な結末から「サマータイムレコード」までの間に何があったのかを知ることができるのも今のところこのルートだけだったりする。他ルートのファンにはある意味ネタバレされてしまったともいえるが。
また、各エピソードにこれまでの楽曲のゲストボーカルを迎えてアレンジした楽曲が使用されている。
ゲストボーカルはこれまでじん氏がライブで共演した方々であり、LiSA・春奈るな・GARNiDERiAのMARiAといった同じSONY系列所属のアニソン歌手、
テレ朝版魔法陣グルグルや∀ガンダムの主題歌を歌っていた奥井亜紀、BYEE the ROUND・感傷ベクトル(はがないのコミカライズの作者)といったロキノン系などジャンルは様々。
後にアニメ未登場楽曲も含めたアルバム版も発売されたため、気になる人はそちらで聴くといいだろう。
なお、11話で主人公・シンタローの能力が『目に焼き付ける』であることが判明した。
○映画ルート
キャラクター原画のしづ氏による4DXムービー。
主題歌は本作のための書き下ろし楽曲「RED」。
各ルートで最初にメカクシ団が出会うことになるデパートテロ事件に「メカクシ団全員が揃っていていたら」というIFの物語。新たなキャラクターの存在も上映前に示唆されている。
新たなるメディア展開ということで期待(とそれをはるかに上回る不安)を以って迎えられた本作だがいざ公開されるが…………
- アニメーション映画素人らしくカクカクとした作画
- フルプライスでありながら20分という短時間映画
- 本作の目玉の一つであったはずの新キャラクターの出番はほぼ無し。結局それが何者なのかも語られない
- ま さ か の 爆 発 オ チ
ということですこぶる評判は悪い。これでは前述の賛否両論だったテレビアニメの方がまだ良作に思えてしまう。
次のメディア展開への前触れだとは思われるが…。
◆登場人物
●メカクシ団
本作の主人公グループ。
メデューサの「目」にまつわる能力を持った少年少女達が集まっており、現在はカゲロウデイズと呼称した現象に立ち向かっている。
詳しいキャラ紹介はメカクシ団を参照のこと。
[[○如月シンタロー(如月伸太郎)>シンタロー/如月伸太郎]]
楽曲:透明アンサー、ロスタイムメモリー 、Daze
本作の主人公。後悔し続ける秀才。
ある少女を見殺しにした後悔から引きこもりになっていたがメカクシ団との出会いを通して少しずつ前を向くようになる。
○エネ(榎本貴音)
CV:阿澄佳奈
楽曲:人造エネミー、ヘッドフォンアクター、エネの電脳紀行、夕景イエスタデイ、ロスタイムプロローグ、カイエンパンザマスト、サマータイムエンドロール
本作のヒロイン。目を覚ます電脳少女。
普段はシンタローのパソコンに住み着いている。前世は榎本貴音という目つきの悪い少女だった。
○如月モモ(如月桃)
楽曲:如月アテンション、オツキミリサイタル
シンタローの妹。目を奪うアイドルの少女。
鬱屈な展開が少なくない本作での癒し担当で、彼女の楽曲はどれも明るくホップ(ただしその背景はかなりシリアスだが)。
巨乳。「奪っちゃうよ~♪」
○キド(木戸つぼみ)
楽曲:メカクシコード、失想ワアド
メカクシ団2代目団長の目を隠す少女。
家事が上手く女子力の高いメカクシ団のお母ちゃん。クーデレ。しかし素は結構ポンコツ。
○カノ(鹿野修哉)
楽曲:夜咄ディセイブ
虚言癖の目を欺く少年。
ノリが軽いムードメーカーだが基本的にすごく優しく人に怒ったり酷い事を言ったりはしない。
○セト(瀬戸幸助)
楽曲:少年ブレイヴ、想像フォレスト(空想フォレスト)
目を瞑る化け物を助けてしまった目を盗む少年。
彼の本領はマリーと絡んだ時に発揮される。
○マリー(小桜茉莉)
CV:花澤香菜
楽曲:空想フォレスト(想像フォレスト)、マリーの架空世界、群青レイン、少年ブレイヴ、アウターサイエンス、クライングプロローグ
夢見るメデューサの少女。セトの嫁。
森の奥で暮らしていたがセトとの突飛な出会いを経て、彼と目を合わせメカクシ団に入る。
○ヒビヤ(雨宮響也)
楽曲:カゲロウデイズ、コノハの世界事情、オツキミリサイタル
好きな女の子を救うために幾度もループを繰り返した目を凝らす少年。
ヒヨリを救うためメカクシ団に入る。
○コノハ(九ノ瀬遥)
楽曲:コノハの世界事情、夕景イエスタデイ、アウターサイエンス、サマータイムレコード、Daze
記憶喪失の目を醒ます少年。
ヒビヤとヒヨリの未来が失われるのを何度も目の当たりにし、救うためにメカクシ団に入る。
目を醒ます前は九ノ瀬遥という少年で、貴音(エネ)から好意を寄せられていた。
[[○アヤノ(楯山文乃)>アヤノ/楯山文乃]]
楽曲:透明アンサー、ロスタイムメモリー、アヤノの幸福理論、アディショナルメモリー
メカクシ団初代団長。家族や隣の席の秀才に目をかける少女。
「独りぼっちの作戦」を経て投身自殺する。
●メカクシ団と深くかかわる人物
○ヒヨリ(朝比奈日和)
楽曲:カゲロウデイズ、コノハの世界事情
ヒビヤが想いを寄せる少女。
村の中では美少女でヒビヤ曰く多くの男から惚れられてるらしいが、「キモい」「邪魔」など容赦がない。
モモのファンらしくサイン会を行うと聞いてヒビヤを荷物持ち代わりに都会へやって来たが、姉の家に居たコノハに一目惚れ。ヒビヤに対して更に態度が悪くなる。
だが目の赤い猫を追いかけて道路に飛び出しトラックに跳ね飛ばされ死亡した後カゲロウデイズに引きずり込まれ、何度も何度も8月14日と8月15日を繰り返す。
そしてヒビヤだけが現実世界にはじき出され、彼女は一人だけカゲロウデイズに取り残される。
ヒビヤに対しては厳しい態度を取って来たが、小説版ではループで幾度も殺される中で彼に対する心境が少しずつ変わっている描写もあった。
◯漫画ルートでは彼女が『目を凝らす』能力者となる世界線が登場。当初は彼女こそが『眼が冴える』能力者と思われたが、全ては"逆"であった…
○薊(アザミ)
楽曲:シニガミレコード、Days
マリーの祖母にあたる黒髪のメデューサ。目にまつわる10つの能力の本来の持ち主。
元々は人間を「つまらない生き物」として軽蔑していたが、少年兵ツキヒコと突飛な出会いを果たす。
ツキヒコに隠居用の家を作らせた日々の中で彼を愛し、娘のシオンをもうけ愛情を抱く。
だが人間との寿命の差に恐怖した所を『目が冴える蛇』にそそのかされ、
後にカゲロウデイズと呼ばれる「終わらないセカイ」を作り出してしまう。
結果、彼女はこの物語のある意味での元凶と成り果ててしまった。一方、この「終わらないセカイ」ことカゲロウデイズが彼女にある出会いを齎し、それが後々彼女やメカクシ団を救う手段を出すきっかけとなる。
当初はラスボス候補だったが、現在は小説4巻での掘り下げによってむしろ被害者の一人として再認識された。
古風な喋り方をするがツンデレで泣き虫。そして非常に憶病。アザミという名前はツキヒコに付けられたものである。
7巻でも再登場。人間に失望してカゲロウデイズに最初に籠った彼女であったが、迷い込んできたキドの善悪を即座に見抜き僅かな交流の後に彼女には心を開いた。同時に彼女の絶望と哀しみを受け止め、また一つの約束を交わしたうえで彼女を送り出している。そして、同巻にてついに―――
○ツキヒコ
楽曲:シニガミレコード、Days
アザミの夫となる少年兵。マリーの祖父でもある。
1072日(約3年)の歳月を費やして3代まで使われる森の奥の家を作り上げた後にアザミと結ばれる。
しかし、アザミと共に終わらない世界へと移る前に挙げようとした祝言が原因で彼女と自分、
そして人間との間に取り返しのつかない溝を作ってしまうこととなる。
○シオン(小桜紫苑)
楽曲:群青レイン、Days
アザミとツキヒコの娘でマリーの母親。メデューサと人間のハーフの女性。
両親から愛され、娘を愛していた女性だった。
マリーの曲である「想像(空想)フォレスト」において幼いマリーに「目を合わせてはいけない」「家の外へ出てはいけない」と教えた。
本当は成長した時に力の制御が出来る事を教えるつもりだった。
しかしマリーが心無い人間に襲撃された際、娘を守るために能力を使うもギリギリで間に合わず死亡する。
繰り返すが彼女を殺したのは断じてセトではないので安心してほしい。そもそもシオンが殺されたのはおおよそ100年前である。
○ケンジロウ(楯山研次朗)
楽曲:デッドアンドシーク、アヤノの幸福理論、アウターサイエンス
能力:目が冴える
アヤノの父親で貴音・遥の元担任でモモの担任でヒヨリの義理の兄と人間関係満載な理科教師。
だらしない性格ではあるものの元々は娘や生徒を大事に想う面倒見のいい性格ではあり、貴音視点の小説2巻などでは特にその側面が見受けられる。
だが妻のアヤカが落盤事故で行方不明(カゲロウデイズに取り込まれた事)になった事で狂気に侵され、「きみ以外を××してでも助けるから」と決意する。
貴音・遥を人体実験に利用し、それぞれエネ化とコノハ化をもたらした張本人。
またアヤノが自殺したのも父の計画を知った事で彼を止めるための「作戦」だった。
彼の能力「目が冴える」は、もはや能力と呼べないものであると推測され、その存在そのものがラスボスなのではないかと推測されている。
○アヤカ(楯山彩花)
楽曲:コノハの世界事情、アヤノの幸福理論
ケンジロウの妻でアヤノの実母。年が離れているがヒヨリの実姉でもある。
メデューサを研究している考古学者であり、孤児院の友人からの頼みでキド・セト・カノを養子として迎え入れる。
だが調査中の落盤事故でこの世を去る。
○木戸凛
楽曲:失想ワアド
キドの腹違いの姉。名前の通り凛とした人物であり、しかし同時に優しさとほんの少し年相応な可愛さを併せ持っていた少女。シスコン。
自身の父の愛人であるキドの母には複雑な感情を抱きつつも、その一方でキドを唯一の妹として愛していた。
だが、父の凶行の果てにキドと共に命を落とし、カゲロウデイズに囚われている。
存在やキャラクターの方向性自体はアニメルート時点で示唆されていたが、その詳細な人物像は小説ルート7巻にてようやく掘り下げが行われた。
○黒いコノハ
楽曲:ロスタイムメモリー、アウターサイエンス
黒コノハ、クロハなどとも呼ばれるコノハに似た謎の人物。
ロスタイムメモリーではメカクシ団の仲間と上手くやってたシンタローの目の前で自殺を図り、アウターサイエンスや漫画版のアナザールートではメカクシ団を虐殺する。
アウターサイエンスPVでのマリーに対する言葉責めや顔芸っぷりは必見。
コノハとの関係は不明だが、小説版でシンタローを庇って致命傷を負ったコノハが「作り変えられた」時や「目が冴える蛇」との関連性があると目されている。
◯目が冴える蛇
楽曲:シニガミレコード、デッドアンドシーク、アウターサイエンス
アザミの能力の一つなのだが、この能力自身が独立した自我と意識を持っており、主たるアザミや後の主であるケンジロウのことすら見下して嘲笑する。
アザミを唆し、ケンジロウを狂気に染め、アヤノを自殺に追い込み、そしてコノハを作り変えてメカクシ団を虐殺した張本人。すなわち本作のすべての黒幕にしてラスボスである。
普段はケンジロウの命の代わりを果たしているだけだが、彼が眠りにつくと自身の人格を表に出して行動する。
その行動原理はケンジロウの『願い』を遂行することだが、願いが叶うと彼も消滅してしまうため、マリーを利用して世界をループさせ永遠にケンジロウの願いを叶え続けようとしている。
つまり、彼の願いなど最初から完遂する気もない…という徹底したゲスっぷりである。
その真の行動理由は「自身が存在し続けること」である。
こう書くと憐れに思えるが、その為だけにアザミとその家族や楯山家、そしてメカクシ団の幸せを破壊しているのは間違いなく、メカクシ団からもハッキリと「敵」として認識されている。
本人も「くすんだ心を舐るのはたまらない」と言っているあたりやはりゲスである。
なお、漫画ルートではこの目的が大きく変わっている。主が望み作り上げ、自分を知るためにあえて自らを堕としたこの世界で、人間に出会い恋をするという狂気じみた行動をとり始めてから、少しずつ忘れ去られた『願い』である彼は、「この世界は主を写すのに相応しくなかった」と結論付ける。
要するにヤンデレとなった。
◯目に焼き付ける蛇
楽曲:ロスタイムメモリー
「メカクシティアクターズ」にてようやく判明したシンタローに宿る蛇。
目が冴える蛇同様独立した自我を持っているようで、何度となくシンタローの前にアヤノの姿で登場する。
だが、アヤノのトレードマークである赤いマフラーを着用していないので見分けるのは容易で、シンタローからも完全に違う存在として認識されている。
その正体はずっと昔の世界線でマリーに目覚め、シンタローの身体に『隠された』11匹目の蛇。
その能力は「一度見たものを目に焼き付け、二度と忘れない」というもの。シンタローの物覚えの良さもその為である。全てのループ世界の記憶を忘れることなく記憶し、悲劇を回避するための知識を独自に蓄えていた。
●その他の登場人物
○ミネ(仮)
楽曲:人造エネミー
じん氏の処女作「人造エネミー」のイラストに登場するエネらしき少女。というかむしろ初音ミクさん。
人造エネミーとメカクシコードには公式PVはなく、ミクのつもりでデザインされたと思われる。
ジト目。ハイテンションなエネよりも目つきが悪い貴音を彷彿させる。
「ロスタイムメモリー」の2番目のエネはこの時の服を着ていることや、人造エネミーの歌詞からして恐らく同一人物。
○トラックの運転手
楽曲:カゲロウデイズ~トラックの運転手目線~
二次創作解釈動画より。ぶっちゃけじん氏とは関係ない。
だが何度も小学生(ヒヨリ・ヒビヤ)を跳ね飛ばし続ける彼もまたループに翻弄された一人である事は間違いない。
なお、ここから悪ふざけで三次創作が次々とニコニコ動画に上げられていたりする。
○テロリストの皆さん
登場作品:人造エネミー、メカクシコード
非常に手際よく訓練されたテロリストなのに、日本都市のたかが一デパートを占拠して10億円を要求するおっさんども。その要求はモモにすらバカにされた。
ぶっちゃけラノベの初巻にありがちな噛ませ。
ループの度に棚の下敷きにされたり、マリーに石にされて御用となったり、コノハにフルボッコにされたりとある意味一番の被害者…かもしれない。
○FPSプレイヤー
登場作品:夕景イエスタデイ
偉そうなクチを叩いて小娘に負けるが、相手が「閃光の舞姫・エネ」だと知ったら途端に掌返して貴音の黒歴史をほじくり返す。
○シオンとマリーを襲った連中
登場作品:想像フォレスト、空想フォレスト
動画内のコメントで未だに勘違いしている人も多いが断じてセトではない。
じん氏の発言でも小説設定でも100年以上前の話として否定されている。でもセトに似てるよね。
◆『カゲロウデイズ』について
本プロジェクトの楽曲のタイトルにして、最重要設定の一つ。
アザミが創った『終わらないセカイ』。永遠に8月15日を繰り返す世界である。命名者はキド。
カゲロウデイズに接触するにはルールが存在しており、基本的に8月15日に共に死亡した2つの生命を引き込んでいる。
引き込まれた2人の内、8月15日を繰り返す中で選ばれた片方の人間はアザミが持つ能力の一つを与えられ、現実世界に戻される。
戻された人間は蛇の口に飲み込まれて別の世界に行ったことは覚えているが、カゲロウデイズの中での記憶を失ってしまう。
こうして現実世界に戻った能力者は、能力の根源である『蛇』に取り憑かれており、
その蛇をカゲロウデイズ侵入時に失った命の代替にして『生かされている』。つまり、蛇を失うと死ぬ。
一方で、カゲロウデイズ内に残されたもう片方の人間は、完全に死んでこそいないものの遺体すら現実世界に戻ることなく行方不明のままになってしまう。
このことから、カゲロウデイズは擬似的で特殊な死後の世界であるとも言える。
ほとんどの者はカゲロウデイズに『接触』しているが、エネとコノハだけは『干渉』している。
これはイレギュラーな方法でカゲロウデイズに侵入したためである。
以下ネタバレ
実は、カゲロウデイズは二つ存在している。正確に言うと、『アウターサイエンス』でマリーは目が冴える蛇の策略によって現実世界をカゲロウデイズ化させてしまった。
つまり、上述したアザミのカゲロウデイズの外にそれを内包するもう一つのカゲロウデイズを生み出してしまった訳である。
これにより、現在のルートにて、マリーはメカクシ団(主にセト)との死別を恐れ、自分の意思で世界の始まりからループを繰り返している。
◆楽曲一覧
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●チルドレンレコード/オープニングテーマ 目に物見せる話
●人造エネミー/第1話 目を背ける話
●メカクシコード/第2話 目を隠す話
●カゲロウデイズ/第3話 目も眩む話
●ヘッドフォンアクター/第4話 目を疑う話
●想像フォレスト/第5話 目を合わせる話
●コノハの世界事情/第6話 目を醒ます話
●如月アテンション/第7話 目を奪う話
●夜咄ディセイブ/第8話 目を欺く話
●ロスタイムメモリー/第9話 目に焼き付いた話
●アヤノの幸福理論/第10話 目に浮かぶ話
●オツキミリサイタル/番外編 目を輝かせる話
●夕景イエスタデイ/番外編 目つきの悪い話
●アウターサイエンス/最終話 目は口ほどに物を言う話
●サマータイムレコード/エンディング 目が廻った話
●失想ワアド/番外編 目を忍ぶ話
●アディショナルメモリー/番外編 目の届かない話
この他、未投稿楽曲として、
●透明アンサー/第×話 目を逸らす話
●エネの電脳紀行/第×話 目を覚ます話
●シニガミレコード/第×話 目を掛ける話
●デッドアンドシーク/第×話 目が冴える話
●群青レイン/第8話 目にいれても痛くない話
●少年ブレイヴ/第×話 目を盗む話
●マリーの架空世界/第×話 目を瞑る話
●イマジナリーリロード/第×話 目の敵にする話
●マイファニーウィークエンド/第×話 目の高い話
●ロストデイアワー/第×話 目を遊ばせる話
●リマインドブルー/第×話 目に染みる話
●忘れてしまった夏の終わりに/第×話 目に映る話
がある。赤字の楽曲は『メカクシティデイズ』に、青字の楽曲は『チルドレンレコード』に、黄字の楽曲は『メカクシティレコーズ』、緑字の楽曲は『メカクシティリロード』にそれぞれ収録されている。
更にアニメのOP、ED、及び映画の主題歌として
●Daze
●Days
●RED
の三曲が存在している。
うち、Dazeは小説ルート6巻、REDは漫画ルート47話でそれぞれ副題として用いられている。
Daysは現時点でメディアミックスで扱われていないが、その歌詞とPVからストーリー自体ははっきりしている。
追記、修正はその眼を見開いてお願いします。
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▷ コメント欄
- コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2014-12-20 18:03:36)
- トイレでクソしてる方が楽しいって、逆に気になる -- 名無しさん (2016-11-07 10:49:57)
- カゲロウデイズ聞いて良い曲だと思ったけど、設定が深すぎて敷居が高い。パルスのファルシがルシで……何だって? -- 名無しさん (2017-04-12 21:37:14)
- アニメだけ見て意味が分からなかったな -- 名無しさん (2017-06-06 13:52:39)
- 8年くらい前に中高生中心に大ヒットしてたけど、設定が複雑すぎてなぜ若い人間に受けたのかが理解できない -- 名無しさん (2020-01-22 17:43:49)
- 民度低いネタでTwitterで最近また出てるな -- 名無しさん (2020-01-22 18:00:03)
- ↑2元々設定じゃなくて曲とMVで盛り上がってたんだろ。そこにストーリー性を持たせたボカロ曲連作のハシりの一つだったってのが大きいんじゃね? -- 名無しさん (2020-01-22 18:17:44)
- 結局じんが作るのって駄作だろ -- 名無しさん (2021-06-20 20:05:07)
- 自分は結構好きだけどなぁ〜あと元々じんさんはボカロしか作ってなかったのに、小説執筆をできるのは凄いと思うけど… -- 名無しさん (2023-07-09 16:55:49)
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