翻訳/The_Flooded_City

階層区分

生存難易度	3/5	海洋環境が放浪者の傷害と溺死のリスクを高めている。
実体数	4/5	この階層特有の敵対的な実体が大量に生息している。
安定度	0/5	外見上でも構造上でもこの階層は安定している。
総合危険度	2.333/5	水中は危険であるが、固い陸地上に留まればこれらの危険は避けることができる。

図1 洪水の町の部分的に水没しているフロア

概要

洪水の町は水没している1960年代のソ連風の町である。町の建物は純粋なコンクリート製のブルータリズム建築[1]のもので、窓はない。建物の上層階には空気が充満しているため、そこで居住が可能である。どの建物も1階は完全に水没しており、2階も建物によっては膝の辺りまで水没していて、3階以上の高いフロアはどの建物でも水没していない。ほとんどの建物に出口は存在せず、建物間を移動したい場合は水中を泳ぐことが強いられる。屋外の水は海水で、底は海のようになっており、そこには様々な種類の魚や深海魚が生息している。そこは地熱噴出孔によって光と熱が放出されているが、化学的に危険であり付近は高温なため避けなければならない。海はほとんど無限に近い深さで、海底が見えない程だが、奇妙なことにどの深さでも物体に加わる圧力の大きさは平均して1気圧だけとなっている。水深30フィート(約10m)以上の領域では、水圧の大きさは変化しなくなり一定の大きさとなるため、浮力による浮上が出来なくなるためこれ以上の深さまで泳ぐことができなくなっている。巨大な海獣はこの階層に生息できないはずだが、時々クジラの歌[2]が洪水の町で聞こえてくることがある。

洪水の町は「スクル」として知られている危険な実体の巣窟でもあり、スクルは海底に顎を付けた状態で獲物となる生き物が泳いでくるまで待ち伏せをし、獲物がやってくるとスクルは浮上し生き物を取り囲み皮を剥いで襲ってくる。水中で変な牙のようなものが突き出ていたら全力で逃げなければならない。スクルは3種類に分類することができ、一つはスペードのような形の下顎を持っていて、骨から獲物を喰らい、もう一つは獲物を丸ごと飲み込めるほどの大きな口を持っており、さらにもう一つは現実世界では既に退化して無くなっているサメのノコギリ歯のような歯で獲物を擦り潰す。獲物は捕らえられると一旦ペースト状にされ、その後スクルにより地底へと運ばれる。

コミュニティー

この階層には小規模なキャンプが階層内に点々と存在している。ほとんどのキャンプは友好的で交易にも応じてくれるが、何らかの理由でそうでないキャンプも存在する。

入口と出口

入口

• The Darkness の内部が寒くなっている塔とパイプに入ると、洪水の町へ移動できる。これは亜階層でも同様に可能である。

出口

1. 建物の内部にある穴に入ると、Cramped Caves へ移動できる。一部の穴は洪水が起きている場所にあり、Cramped Caves へ安定して水が流れていっていることがある。この穴は洪水の町の亜階層に通じていることもある。

この記事は "The Flooded City" (Liminal Archives) をにわとりさんが翻訳したものです。 "The Flooded City" (Liminal Archives) は DrainedWell と Generic3 が制作したものです。

1. ↑ 1950年代から1970年代にかけて世界中で流行った建築様式。建築素材を全面に出した荒々しい見た目が特徴。
2. ↑ クジラ同士がコミュニケーションを取るために発する鳴き声のこと。

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