翻訳/Level_495

生存難易度:クラス 1

»⠀安全である。

»⠀安定している。

»⠀エンティティとの遭遇可能性は最小。

Level 495:"Trade in your coins for eyes."(｢コインと引き換えに視界を。｣)

渡し守。

Level 495は、The Backroomsの495番目の階層である。

概要

Level 495は、灰色の砂で覆われた川岸である。天気の変化もなく風すら吹かないため穀物の穂は動かず、偶に穀物畑を歩く放浪者に沿って動かされるだけだ。足跡はすぐに消え、何も残らない。そして流れる川の水は冷たくて深い。幅は肉眼では見えないほどだ。自力で横断しようとした人はいたが、誰も反対側には辿り着いていない。空は暗いが雲ひとつなく、川岸から遠ざかるにつれて暗くなり、何も見えなくなる。そこに光はない。闇がすべてを包み込んでいる。

川のほとりには渡し守がいる。彼らは櫂ではなく長い棒を川底に押し込んで小さなボートを動かしており、その棒の一端にはランタンが吊り下がっている。薄暗い黄色の輝きは暗闇を照らし、その光はレベル内の灰色に垂らされた唯一の色だ。渡し守は寡黙で、彼らについてはあまり判明していない。渡し守は通常、ぼろぼろの黒いコートと長いボサボサの黒いあごひげを生やした老人のように見える。が、白いTシャツとカーゴショーツを着た少年や、花柄のサマードレスを着た10代の少女としても現れている。目は常に灰色で虚ろであり、闇の遠くを見透かしている様に見える。 時折、彼らは誰かを渡らせる。この時支払いが必要だ。どんなコインでも構わない。金額やコインの種類も問わない。小銭やプラスチック製のトークンさえも｢対価｣に使える。川を渡るには渡し守の舟しかないが、舟はいつも空っぽで、向こう岸に何があるかは誰にも話さなかった。

よく暗闇から人影が現れる。くすんだ色と微かに見える透明さを除けば、ほとんど人間のように見える。人影は放浪者に気付かないらしく、触ろうとするとすり抜ける。人影が川岸に着くと彼らは通常、時にはポケット、財布、または舌に乗せたコインを出す。この時点で渡し守は彼らを運ぶ。ただし全員がコインを支払う訳ではなく、見えなくなるまで川岸に沿って歩いていく人影もいる。

入口

• Level 75の通路、Level 135の割れ目、Level 494の湖の底から光をたどる。また、これらは全て各レベルの暗い領域に存在する。

出口

1. 時折、反対側の川岸で見つかる。これらの出口は作りが様々で、通るまでは常に空っぽに見える。知られている出口はLevel 372、Level 97、Level 28、およびLevel 899である。反対側の川岸には別の出口があると信じている人もいるが、確かなことは誰にもわからない。

私は彼らが影から現れ、背後へと歩いていくのを見た。彼らは歩く。彼らは歩く。彼らは歩き、旅はもうすぐ終わる。赤ちゃんを胸に抱くお母さんが見える。珍しい。放浪者は普通一人だからだ。彼女はコインを1枚しか持っていないらしく少し立ち止まってから、赤ちゃんとコインの両方を渡し守に渡した。彼女はここまで来たけれど、彼女よりも重要なものだったのだろう。渡し守は去り、今度は岸に沿って川上に歩き始める。彼女はここまで歩いてきた。更に道はあるのか？永遠の歩みとは？ 少なくとも彼女の赤ちゃんは助かった。そのために、二度と光を見ないことに価値があると。そのために、歩き続ける価値があると。当ては無い。それが彼女にできるすべてだから。夜明けは二度と明けないけれど、それでもいい。ほんの一瞬、彼女はこの世界に何かをもたらした。そして、彼はほんの数分後に両方を取り出した。彼の生も死も彼女の永遠より短い。そして彼らは歩いていく。

この記事はLevel 495(wikidot)を狩人の少女が翻訳したものです。Level 495(wikidot)はCutTheBirch様が作成したものです。

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