翻訳/Level_4

ページ名:翻訳/Level_4

“肌が血液を運んでいたため雨が冷たいことに気が付いた。私の内なる炎は恐怖に負けないように進み続けるという欲望で燃えていた。大股で前進していると、嵐と雨の重い雲の背後に隠れていた虹が目に留まった。”

— Level 4で発見された放浪者の日誌にあったメモ

生存難易度:クラス 居住可能
☁⠀安全
☁⠀頻繫な自然災害
☁⠀有害なエンティティなし

Level 4の最初の写真として知られるもの。このエリアには窓が多く、窓の外の嵐と雨を見る事が出来る。

【𝐈. 一般的な光景】

━━☽【🌨️】☾━━

“廃オフィス”として知られるLevel 4は近代的なオフィスに似た広大で空虚な建物である。しかし、Level 4には通常のオフィスにあるとされる家具や他の設備が完全に欠如している。そこら中にあるアバロングレーのコンクリート柱を除いて、カーペットにある斑点は以前ある時点では家具が存在していたことを示している。奇妙なことに、このLevelでは他の多くのLevelで見る事の出来ない"四季"が存在している。これはLevel外部の天候パターンが一貫した割合で数カ月ごとに変化するためこのように呼ばれている。便宜上、これらの季節を以下それぞれ"春"、"夏"、"秋"、"冬"と呼称する。オフィスの灰色で単色の体系とは対照的に、Levelの窓の外に見える渦巻く雨雲は唯一の色彩を放っており、ダークグレーから僅かに灰色がかった青、秋と夏では暗いヘザーパープルに変化する。

このLevelの注目すべき特徴として平面上のLEDライトの欠如が挙げられる。このLevelにおいて、普段LEDライトがある天井の正方形の部分にはそれが欠けている。このため、大半のエリアが永久に暗闇のままになっている。照明を作動させようとしても通常は何の反応も見せず、このLevelに存在する唯一の光源は壁に沿って等間隔で存在する窓から発せられる光のみという結論に至る。光の少ない季節にLevel 4に長く留まることは、視力低下、夜間視力の低下、視界のぼやけを引き起こす可能性があるため推奨されない。放浪者はこの間に自然災害と直接接触するため、気胸(衰弱した肺)、睡眠時無呼吸症候群、不整脈になったとの報告がある。Level 4は放浪者の旅の中、安全に休憩が取れる為、彼らの間で"休憩所"と広く見なされている。このため、コロニーと前哨基地を作ることは高い利益になると考えられており、このLevelでは沢山の持続したコミュニティが発足し栄えている。

【𝐈.𝟏 一般的な光景:仕事部屋】

𝚏𝚒𝚐 𝟷.𝟶 Level 4の半分の壁がガラスになっている仕事部屋の写真

このLevelの建物は豊富な階層があることを示しているにもかかわらず、階段を使って階を降りても一階は無く、同様に最上階や屋根が無い事が明らかになった。この面ではLevel 4の探索は限度があるが、放浪者は同じ階にある仕事部屋や小さなオフィス、スタジオを利用することは可能である。このLevelのメインロビーは空で家具が完璧に欠如している一方、同じエリアで見つかる小さな仕事部屋は真逆となっており、機能的でやや新しめな備品が存在している。これらの仕事部屋の大きさは様々で、ある放浪者は一度に15~20人を収容可能だと報告している一方、辛うじて2人が入れる部屋も報告されており、閉所恐怖症の様な感覚を引き起こすことがある。説明できない異常性とは別に、仕事部屋の外見と様式は次の季節へと変わる際に時間の経過によって徐々に変化する。

𝚏𝚒𝚐 2.𝟶 Level 4の大量のコンピューター機器と閉ざされた窓のある仕事部屋の写真

奇妙なことに、添付されている写真の様な殆どの仕事部屋は、釣り天井の構造、動作するLEDライト、水平にスライドするタイプの窓、全く同じ冷たいコンクリートで出来た薄灰色の壁といったLevelのメインロビーの持つ特徴を欠いている。仕事部屋にある窓は基本的に透明なカーテンか、放浪者がオフィスから窓の外を眺めないように表面が不透明になっている。又、LEDライトの光は部屋全体を黄色がかった光で照らすのに十分な強さで、数人の放浪者は"それの発する暖かさはかなりのものだ"と述べている。

Level4Workrooms3.png

𝚏𝚒𝚐 3.𝟶 Level 4の様々な会議用の机とオフィスチェアが並ぶ仕事部屋の写真

Levelの仕事部屋に入った際、新しめのリネンの香りがすると報告されている。通常、オフィス全体に配置されている白いパネルの机は幅が1.6~2.2mで、高さの平均は約0.6~0.72mであり、机の右下には収納が置かれている。収納は金属製の取っ手がある3つの引き出しがついており、スナック菓子、ピーナッツマフィン、スムージー、アーモンドウォーターのボトル等といった食料品は殆ど入っていない。固形の栄養補給品を見つけることは稀であり、殆どの引き出しとゴミ箱は空であるか、パンフレット、古いメモ、輪ゴム、マーカー、鋏といった物が少し入っているだけである。時折、より特徴的なものが仕事部屋で発見されることがある。一例として、とある放浪者が持っていた劣化した日誌が発見され、M.E.G.によって現在保管されている。より不可思議な例として、レベルキーとキーマスターについて最初に言及された内容を含む古代の本がある。漠然と言及された"The Kye of Salvation(救済の鍵)"は作り話である。

Level4Workrooms4.png

𝚏𝚒𝚐 4.𝟶 Level 4の様々なデスクと開いた窓のある仕事部屋の写真。

放浪者はこれらの仕事部屋でコンピューター、タブレット、モニターや他の近代的端末を使用でき、スクリーン上の文書からはLevel 4にまつわる文化的背景や他のLevelの構造、デザイン、概念について検索することが可能である。このLevelにはWi-Fi接続が存在せず、如何なる方法を持ってもアクセスできないことに注意してほしい。利用可能なガジェットは別として、ゼロックスと印刷機、紙ばさみ、ノート、ペン、画鋲、ガムテープ、ペーパークリップ、POSターミナル、未決/既決書類入れ、卓上収納、花瓶に入った小さな植物、セラミック製の灰色がかった白色のカップとボウル、計算機、付箋等といった一般的なオフィスで発見可能な物も報告されている。

回転いすは仕事部屋で一般的で、大抵は机とペアになっている。これらのいすはキャスターと高さを調整できる機能がついており、Frontroomsのオフィスで見られる一般的なものと似ている。いすは全て同じ黒のポリエステルのような素材で構成されており、デスクワークの際に非常に快適で放浪者にとって魅力的であると伝えられている。他に、その強度、柔軟性、汚れない性質があり花粉や埃アレルギーで苦しむ放浪者にとっては素晴らしいものとなっている。これらの面とは別に、回転いすは通気性に優れ快適であるという印象を作るのと同時に、コンピューターで作業する人の生産性を向上させるための戦略的なデザインが施されている。以前の放浪者に関係するメモには、"いすは体を休め寝るのによい場所である"と述べられている。

【𝐈𝐈. 窓の構造】

━━☽【🌨️】☾━━

Level 4は以前のLevelとは異なり、Backroomsにおいて外側の風景を移す窓を持つ初めてのLevelである。Levelの"外側"の壁に沿って多量の窓が等間隔で存在している。これらの窓はいかなる手段を持ってしても開けることは出来ず、事実上現在の技術では破壊することが不可能であることがテストによって示された。建物の壁にある窓を開くことは光や空気を取り入れる事と予測されるが、このLevelの窓は主に建築上の装飾として配置されているように思われる。とはいえ、雨を楽しむ人にとっては心地いい福音として機能している。放浪者がこのエリアに入った際、部屋の右側に以下の特徴が見られる。


ㅤㅤ→ㅤ約1.2mのXOX水平スライド式窓
ㅤㅤ→ㅤガラス:ポリカーボネート板で出来ていると推測されるが確かめられてない。
ㅤㅤ→ㅤ敷居:オフィスの壁に似たコンクリート。
ㅤㅤ→ㅤ中方立て:埃っぽく粉のように白い。
ㅤㅤ→ㅤ楣はコンクリートと同じようだが、窓の上部はなくなっている。
ㅤㅤ→ㅤ敷居から床へ垂れ下がった黒い繊維のケーブル。


【𝐈𝐈𝐈. 雨】

“一つ一つの水滴は水溜まりのように窓の上に留まり、二度と離れることはない。完璧に形成され、皮膚を裂くのに十分な冷たさだ。水が体温を奪うのは感じないが少なくとも少しの時間であった…もしかすると長く忘れていたシェルターの暖かさを楽しめるかもしれない。苦しみの心地よさにより風と冷たさに慣れる事ができた。しかし私は太陽が沈むことを考えることを止られない。一滴一滴が光り輝くとしたら?暖かさが染み渡り新なる現実をもたらすとしたら?私はこれを見てみたい。まして…かなり楽しみでさえある。”

— 放浪者の日誌にあったメモ。夏季の雷雨の中書かれたと思われる。


前述したように、Level 4には外からの雨を反射する窓が多く存在する。Level4の雨、自然進化及び自然災害に関するいくつかの研究、実験、調査、分析が実施された後、M.E.G.は自然現状に関して最終的な結論を導き出した。天候は3ヶ月間隔で徐々に変化する季節に乗じて変化すると考えられている。これまでのところ冬、春、夏、秋が記録され、それぞれの季節は非常によく似た特徴を有しており、Frontroomsの自然的な季節と同等であると思われる。

【𝐈𝐈𝐈.𝟏 雨:春】

Level4SpringSeason.png

AIによって描画された虹を伴う春の雨模様のイラスト

春は降水量と雨の降っている日数の点において、一年の間に観測された季節の中で最も雨の多い季節である。この季節では冬と夏の降水量の変遷が最も収束し、気温は12℃~18℃に達することがある。なぜ春が滞在するのに最も適した季節であるかという理由はかなり単純で、暖かい空気は冷たい空気よりも水分を含み、空気は自然と穏やかになるという事実に注目しているからだ。冬の主な自然災害が吹雪であるなら、春では雷雨が主な自然災害として常に存在している。

雨の強度により、雲の上部は純白であり下部は暗いスプルースかデニムブルーの色調になる。雲が白と青の色調を中心に展開している場合、雨滴は薄灰色で密度が高く、銀のように輝く。時々虹が雲と太陽光の間に現れる事がある。

前述したように、春の間の主な危険として雷雨が存在する。放浪者の体調への悪影響は雷雨の兆候と直接関係する事が無かったため除外された。だが、実際には稲妻が放浪者への明白な脅威となっている。影響を受けたエリアは静電気が流れるため、雷が落ちた直後に窓の前に立つと一時的な盲目、耳鳴り、髪の毛の逆立ちなどの影響がある。

【𝐈𝐈𝐈.𝟐 雨:夏】

Level4Summer.png

AIによって描画された少しの青空と稲妻のある渦巻く暗紫色の雲イラスト

夏は春が終わった直後に太陽が過熱され、一年の中で最も激しく雨が降ることで広く知られている。気温は22℃~24℃の間を変動し、このLevelでの最高気温は40℃~42℃を記録した。

雲はマゼンタ/紫色であるがこれらの色合いは散在していることが多く、他の部分より紫色の少ない区画が作り出される場合がある。これは稲妻自体が光線を切り裂き、この景色を投影していると結論付けられている。

雲が形成、成長し続ける空気の上昇の過程のため、この季節でのみ対流性降雨(所謂ゲリラ豪雨)が一般的な自然現象となっている。このため、雲がこれ以上水滴の重量を保持できない点に到達し、雨が発生する。全く同じ自然現象が激しい降水をもたらす積乱雲(活発な低気圧/不安定な大気)を生成する。これは長時間現れ、よく雷雨と雷を伴う。特に激しい雨が降った後は時々太陽が雲の下に現れることがある。

ドライライトニング(雨が殆ど又は全く発生しない雷雨)という現象が報告されており、これは"通常のもの"よりも降水量が多いと考えられる。春の物とは比べ物にならないが、一般的/典型的なタスクを続けるのは困難であり放浪者はこれを軽視するべきではない。

【𝐈𝐈𝐈.𝟑 雨:秋】

Level4Autumn.png

AIによって描画されたオレンジ、白、灰色がかった紫色の雲で満ちた空のイラスト

秋(場所によっては"Autumn"とも呼ばれる)は四季の中で最も活気のない季節である。雨と雷雨は未だ頻繁だが、春の様には長くなく、夏の様には激しくはない。一般的に、この期間にのみ空は穏やかな黄色、オレンジ、白、灰色そして僅かな紫のスペクトルで曇っているが、これらの雲が作る暗い天井の様な外観から太陽光が突き出ていることがある。冬の寒さが迫ってきた一方、夏の過ぎ去ってしまっているため大半の人は秋を憂鬱な気持ちと結びつけている。

季節は一日の平均気温が15℃以下から始まり、夏と比べて気温の低下が顕著である。秋の最初の半分(季節の始めから35~40日)は穏やかで落ち着いた晴れた高気圧中心の天気に支配されていると特徴づけられている。この期間は雨の兆候は最小限で、気温は10℃~15℃に達するため放浪者がコロニーと前哨基地を作るのに適している。

晩秋になるにつれ、寒気団が浸透することで台風の回数が増加し、平均気温が下がり(10℃~3℃)初霜が観測されるようになる。雨滴は冷たくなり、やがて凍り雪となって雲はより白へと移り変わる。これは冬への段階的な移行を象徴しているため、このLevelに住む全ての放浪者が立ち去るための兆候または警告さえと考えられる。

【𝐈𝐈𝐈.𝟒 雨:冬】

Level4Winter.png

AIによって描画された雪が雲から舞い落ちる様子のイラスト

他の季節の典型的な雨滴とは異なり、この期間の降水は大きく冷たい雪片となっている。常に吹雪が吹き荒れ、"自然災害"に分類されている。これはこの季節の間は気温が氷点下(0℃~-10℃)まで大幅に下がる可能性があるためである。雪は雲から降る際に遅く踊るように動き、窓の表面に接触するときらきらと溶ける。一方、雲はほぼ純白で、吹雪の際は薄灰色になることがある。やがて気温が0℃を下回ると窓に霰が形成され始め、ガラスの表面に薄灰色の錯覚が作られる。氷の塊が雪と並んで降ってくるのを放浪者が目撃したという報告があるが、これまでのところこの現象は写真に収められていない。

M.E.G.医学的通告:
冬はその現れという観点から見れば最も消極的な季節と分類されるが、自然災害が放浪者に与える影響は最も攻撃的である。気温が0℃~-10℃にまで下がるため、このLevelが冬の期間に長期的に滞在することは避けるよう強く推奨される。

理由:
Level 4で起きうる症状は以下の通りである。

ㅤㅤ✎ㅤ低体温症(症状:震え、極度の疲労、手探り、記憶喪失、呂律が回らない、眠気)

ㅤㅤ✎ㅤ凍傷(症状:患部の"ピンや針"で刺された様な痛み/うずき、凍え、通常でない肌の色、ワックスの様な皮膚/筋肉の凝りによる動きの鈍り)

ㅤㅤ✎ㅤ塹壕足(症状:ひりひりする感覚、全身の痛み、冷たく染みのある充血した皮膚は足の神経に損傷が起こり始めている)

ㅤㅤ✎ㅤしもやけ(症状:痒み、手の赤み、皮膚潰瘍、腫れ、燃えているような妄想、普通でない肌の色)

━━☽【❄】☾━━


これら4つの寒さに関係する病気に罹患するのを避けるため、専門家は以下のアドバイスに従うことを推奨している。

  • 防災キットに注意を置く
  • 屋外で使用することを想定した暖房器具をLevelに持ち込まない。これはオフィスの整合性を破壊し、同じエリアにいる放浪者に害をもたらす可能性がある
  • 厚手の服を着ることが重要。厚手の服(例:ジャケット)を一枚着るよりも薄く暖かい着やすい服を重ね着することを推奨する。
  • 探索中に濡れた服は着替える。
  • 窓からできるだけ離れたLevelの暖かい部屋に移動する。気温を調節するには小さな部屋の方がよい。


【𝐈𝐕. 研究と記録:Level 4の分析】

┆ 補遺.1 ┆
・探索ログ — ✎ 序章

[20/11/2021 - 土曜 4:48 P.M.]

私は12人の研究者で構成されたM.E.G.の探索部隊の一人である。これ以上個人情報を明かしたくないためこの文書は謎で不可解なままにしておくが、この文章からメッセージを読み取ってほしい。

私は前のLevelの過酷な環境の中、薄茶色のレンガの廊下の機械とエンジンの周りを歩き、発電機の制御パネルを通り何とかLevel 4に辿り着いた。狭いエリアで自身を探している中不安や閉所恐怖症にはならなかったが、新しい景色を見て完全に安堵したと言える--空のオフィスの様な空間だ。

┆ 補遺.2 ┆
・探索ログ — 記録 1 : ✎ ”呪いの系譜に抱かれて”
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通告:
データの復旧に成功しました!

データ取得中…

[20/11/2021 - 土曜 11:06 P.M.]

走ることは始めから何もない人生を制御する感覚を感じる方法となり、往来の無限ループに囚われる不運な機会に見舞われたことで、私の全ての感情的な苦しみと苦痛をマイルへと変換することとなった。もしかすると、他の人は適合するか降参するかどちらか選ぶ機会を得ただろうか。だが私にとっては?痛む足の下の地面が崩れそうになり、私の周囲を焦げ茶色の煉瓦の壁がゆっくりと狭くなっている時、他に何をすればいいのだろうか?変電所の壁は何世代もそこに立っているように見え、あらゆる破壊の兆候から内部を守っている。

嘘偽りない純然たる恐怖が誰もがいるこの場所の地獄を引き起こし、地下に埋まり時が経つにつれ完璧に忘れられていく。私は圧倒的な窒息感が顔と喉に押し寄せるのを感じた-だがなぜこれが起きるかは正確に知っている。目を深く閉じ、穏やかに呼吸をして私は平静を保ち、取り戻そうとした。たとえ悪夢が心の奥底に辿り着き、目の前の景色を破壊し始めたとしても。まあ見えない敵に追われている時は別だが。

"捕まる前に捕まえろ"これは恐怖を克服するために私が常に思っていることだ。なんといっても、自身の考えが目の前の現実を作り出している。人々の恐怖は本当の脅威と脅威の記憶から引き起こされる。私たちは何かする前に、脅威がどれ程現実的なものか、恐怖を一般化し、挑戦するのではなくそれを固めるために根拠を追い求めるか自身に問わなければならない。これは問題を解決するための合理的な方法なのだが…息をするとその瞬間に誰かが死んでしまうようなときに、一体誰が合理的に、明確に、戦略的に考えるというんだ?一番求めている時に足が思うように動かないときか?足元に剝き出しの粗雑な現在があり、足を引っ搔いて離さないというのに、どうやって明るく前向きで近い未来について新鮮で明確な気持ちで考えることができるというんだ?

私は制御パネルを見て目を見開いた。嬉しさで泣き叫びたかった。助けを呼ぶか少なくとも息を落ち着かせたかったができなかった。ドアの薄灰色と濃い青色のコントラストに私は背筋が凍り付き胸が痛くなってきた。右手は無意識に動き出し、金属製のハンドルを握って重いドアを引いた。抽象化された時間の中で、自分がドアの反対側にいる事に気が付いた。重々しいドアは背後でバタンと大きな音で閉まり、鼓膜が爆発したかのようだった。

なんということだ。私は遂にあの狭いエリアから逃げ出せたのか?この新しいエリアは平和で満ちた暖かい家への歓迎のようで、明るい心の状態の発端となった。そこにある入り口はまるでさらなる探索で利益を得ることへの新しい冒険、新しい挑戦、新しい機会となる招待状の様だった。驚くことに、小さなラジオから聞こえてくる音楽的な振動と音源不明のハム音が低くシンクロしていた。私は目を閉じ耳を済ませた…。長い事蛍光灯のハム音に慣れた私の耳はその微妙で繊細な音の一つ一つを捉えようとした…

重い瞼の下で私は目をゆっくりと開いた。

炭から曇り空まで及ぶ甘く憂鬱な灰色は私の目の前の景色を搔き消した。この空のオフィスの様な空間に活気を与えているのは窓の外の銀色の空だけだ。この聖域の静けさを維持していた甘い音楽はガラスを叩く雨の大きな音によって覆された。窓の表面に当たる水滴は草原の雹よりも大きい。

これは…雨か?最後に日の光を見て随分と時間が経った。

【𝐕. コロニーと前哨基地】

現在、M.E.G.はLevel 4内に2つの公式に文書化されたコロニーと前哨基地を記録している。

𝘽.𝘼.𝙎. (𝘽𝙖𝙘𝙠𝙧𝙤𝙤𝙢𝙨 𝘼𝙣𝙖𝙡𝙮𝙩𝙞𝙘𝙖𝙡 𝙎𝙦𝙪𝙖𝙙𝙧𝙤𝙣)

  • オフィスの構造、秘密、Frontroomsへの接続を調査の主な目的とするLevel4にのみ存在する組織。
  • このグループは熟練した科学者、医療分野の専門家、記者、建築家によって構成されている。
  • B.A.S.はBackrooms内でのいくつかの発見によって知られている。
  • Level 3のメンテナンス作業員と良好な関係を築いていることで知られている。
  • 彼らは友好的で放浪者との取引に応じていますが、多くは内気で新参者には歓迎的な光景ではない。

𝙎.𝙍.𝘾. (𝙎𝙤𝙘𝙞𝙚𝙩𝙮 𝙤𝙛 𝙩𝙝𝙚 𝙍𝙚𝙙 𝘾𝙧𝙤𝙨𝙨: 𝙉𝙖𝙩𝙪𝙧𝙖𝙡 𝙎𝙘𝙞𝙚𝙣𝙘𝙚𝙨 𝙖𝙣𝙙 𝙈𝙚𝙙𝙞𝙘𝙞𝙣𝙚)

  • ここを通過する放浪者の健康を維持、提供することを目的とした医療、製薬組織である。
  • 現在グループには約433人が所属しており、博士、看護師、内科医、薬剤師等の様々な部門に分かれている。
  • 人間の尊厳に対する敬意を養うと共にあらゆる形の苦しみを回避または緩和し、身体的/精神的健康を保護し貢献することで、災害/危機の状況で脆弱な放浪者を支援している。
  • 放浪者がLevel 4で安全な時間を過ごすための備蓄食料や医薬品、その他の物資があることで知られている。
  • 彼らは接触してきた放浪者には誰にでも友好的で歓迎し、放浪者の持つものが傷ついた人を癒すものである限り取引に応じる。

【𝐕𝐈. 入り口と出口】

【𝐕𝐈.𝟏 入り口】

現在10個のLevel 4に入る方法が知られている。

  • Level 3の"オフィス部門"と書かれたドアからこのLevelへ。
  • Level 30のフラットカラーのドアからこのLevelへ。
  • Level 54のFloor 2のドアからこのLevelへ。
  • Level 7の"No EXIT"と書かれた2つのスライドドアからこのLevelへ。
  • Level 16の診療所のドアに入るとこのLevelへ。
  • Level 34の天井にある下水道の格子から床を通り稀にこのLevelへ。
  • Level 37の水のない広大な廊下からこのLevelへ。
  • Level 47のあるエリアから継ぎ目なくこのLevelへ。
  • Level 153のオレンジのドアからこのLevelへ。

【𝐕𝐈.𝟐 出口】

現在9個のLevel 4から脱出する方法が知られている。

  • 不穏なクラシック音楽が流れる華やかに装飾されたドアからLevel 5へ。
  • このLevelの照明が消えるとLevel 6へ。
  • 激しい雷雨の間に窓を無理やり開けて外に出るとLevel 11又はLevel 37へ。
  • "温室"と書かれた部屋に入るとLevel 13へ。
  • "薔薇の花"のシンボルがある部屋に入るとLevel 83又はLevel 150へ。
  • "海の波"のシンボルがある部屋に入るとLevel 100へ。
  • 不釣り合いに長い下り階段からLevel 153へ。
  • 広大な金属製の廊下からLevel 192又はLevel 273へ。
  • 真鍮で出来た"6"があるドアに入るとLevel 332へ。

この記事は "Level 4" を店舗が翻訳したものです。 "Level 4" は Egglord1 が作成したものです。



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