アーカイブ一覧

ページ名:アーカイブ一覧

ゲームシステム

名称 入手方法
アーカイブの閲覧 それぞれのチュートリアルと同時に入手。
カルタ
コーヒー
ゴールへの道筋
メダルと評価
消費アイテム
光源アイテム
パッシブアイテム
徘徊者
徘徊者 - 視覚
徘徊者 - 聴覚
魂魄
穢れ
発狂
ゲームオーバー
エクストラ
物語の最初に戻る

内容

+内容-内容
名称 内容
アーカイブの閲覧

<アーカイブの閲覧>

ゲーム中に得たヒントや,探索中に取得したアーカイブは
ESCでポーズメニューを開き,メニュー中の
「アーカイブ」からいつでも閲覧できます。

カルタ

<カルタ>

カルタをカルタスロットにセットすると
探索に有利な様々な効果を得ることが出来ます。

カルタスロットには何度でも好きなカルタを
セットし直すことが出来ます。

カルタをカルタスロットにセットするには
喫茶店 龍の髭 の丸いテーブルの上にある
山札を調べましょう。

カルタスロットの数はゲームの進行とともに増えていきます。

コーヒー

<コーヒー>

喫茶店 龍の髭 のテーブルの上のメニュー表を調べると
コーヒーを飲むことが出来ます。

飲んだコーヒーの種類によって,次回の探索の間だけ様々な
恩恵を受けることができます。

コーヒーの種類は,探索中に見つけられるコーヒー豆を
集めることで増えていきます。

ゴールへの道筋

<ゴールへの道筋>

回廊に散らばっている,緑色に輝く勾玉を5つ集めて
祭壇に収める
ことで出口が開きます。
(難易度が初級の場合は3つ)
集めた勾玉は画面左上に表示されます。

勾玉は鍵のかかった部屋にあったり,危険な敵が守っています。
一筋縄では手に入れることができませんが,そこはあなたの
腕の見せ所です。

勾玉を集めたら,コンパスを探しましょう。
コンパスを入手すれば,祭壇と出口がある方角がわかります。
Cでコンパスを構えて,針が差す方角へ進みましょう。
(コンパスを構えている最中は,移動速度が少し低下します。)

メダルと評価

<メダルと評価>

クリア時にプレイの内容によってメダルが授与されます。
獲得したメダルに応じて,点数が加算されます。

金色のメダルは3点。
銀色のメダルは1点。

到達した点数によってS~Eランクであなたの
プレイスキルが評価されます。

S 15点
A 12点
B 9点
C 6点
D 3点
E 0点

到達したランクによってボーナスの勾玉が支給されます。

メダル取得条件は多岐にわたります。
腕に覚えがあれば高評価を目指してみましょう。

消費アイテム

<消費アイテム>

消費アイテムを拾うと,画面右下の3つのアイテムスロットのうち
中央の消費アイテムスロットに収納されます。

消費アイテムは基本的には[右クリック]で使用しますが
[右クリック]で構えて[左クリック]で使用するものもあります。

消費アイテムを複数持っている場合は[上スクロール][下スクロール]
切り替えることが出来ます。

開かれたアイテムインベントリは時間経過で閉じますが
[中クリック]で任意のタイミングで閉じることもできます。

光源アイテム

<光源アイテム>

光源アイテムを拾うと,画面右下の3つのアイテムスロットのうち
右側の光源アイテムスロットに収納されます。

光源アイテムはFで点灯と消灯を切り替えます。
別の光源アイテムに切り替えるにはFを長押しします。

[上スクロール][下スクロール]EQでアイテムインベントリから
直接選択することでも持ち帰ることが出来ます。

パッシブアイテム

<パッシブアイテム>

パッシブアイテムを拾うと,画面右下の3つのアイテムスロット
のうち中央の消費アイテムスロットに収納されます。

パッシブアイテムを所持していると特定の状況下で
自動的に効果を発揮します。

効果を発揮するたびに耐久ゲージが減ってゆき
耐久ゲージが尽きると壊れて失われてしまいます。

取得したパッシブアイテムの説明が道亜場合は
[上スクロール][下スクロール][中クリック]でアイテムインベントを開いて
EQでパッシブアイテムスロットを選択します。

徘徊者

<徘徊者>

徘徊者は視覚聴覚を駆使してあなたを探します。
視覚や聴覚がどれだけ優れているかは徘徊者の
種類毎に特徴があります。

徘徊者の種類毎の特徴やヒントについては
この世界の何処かで見つけることが出来るかもしれません。

徘徊者は大変恐ろしく,残りの体力に関係なくあなたを葬ります。
極力避けて,見つかってしまわないように行動しましょう。

もし徘徊者に見つかってしまったらしばらく視界から逃げればこちらを見失います。

徘徊者 - 視覚

<徘徊者 - 視覚>

視覚を備えた徘徊者の場合,以下の点に注意しましょう。
--------------------------------------------------------------------------

光源アイテムを点灯していると,見つかりやすくなります。

CTRLで屈めば背の低い物陰に身を隠すことができます。

隠れられるオブジェクトの中は比較的安全ですが
徘徊者の前で隠れたり,その中で光源アイテム
を点灯していると見つかってしまいます。

回廊に設置してある光源は見つかり易さに関係ないので
どんどん点灯して視界を確保しましょう。

徘徊者 - 聴覚

<徘徊者 - 聴覚>

聴覚を備えた徘徊者の場合,以下の点に注意しましょう。
--------------------------------------------------------------------------

屈み歩きCTRL<歩く<走るSHIFT
の順に足音は大きくなり,遠くまで届きます。
もし徘徊者に足音を聞かれてしまったら,その場に留まることは
賢明ではありません。

徘徊者に音で感づかれてしまった時は,その殺気によって
画面に一瞬ノイズが走ります。
これを逃さずにとらえられるかどうかが
あなたの生死の分かれ目となるかもしれません。

足音とは別に,特定の状況で発生する「大きな音」があります。
「大きな音」を徘徊者に聞かれてしまうと,通常より速い速度で接近されてしまいますが,「大きな音」が鳴っている
間は自分の足音は徘徊者に感知されません。

魂魄 <魂魄>

探索中に魂魄(魂魄)を入手することができます。
集めた魂魄は画面右上に表示されます。
(魂魄の表示が隠れている場合は,[上スクロール][下スクロール][中クリック]でアイテムインベン
トリを開くと確認できます。)

魂魄は様々な用途に使用されるので
出来るだけ集めておくとよいでしょう。

集めた魂魄は 喫茶店 龍の髭 へ持ち帰ることはできません。
穢れ <穢れ>

雨ノ四葩の水に触れると
画面中央の穢れゲージが溜まっていきます。

溜まっている穢れの量に応じて体力が減少していくことに加え
ゲージが溜まり切ると,体力に関係なく死亡してしまいます。

蓄積した穢れを浄化する手段は限られています。
輝く四葩の花を探して近くに寄り添うか。
一部のカルタの能力を利用することが出来ます。
発狂 <発狂>

精神に働きかける音の影響下にあると
画面中央の発狂ゲージが溜まっていきます。

発狂ゲージが溜まり切ると発狂し
その場からしばらく動けなくなることに加え
大声を発して周りの徘徊者をひきつけ
自傷ダメージ
も受けてしまいます。

音の範囲外に速やかに逃れるか
オブジェクトの中に隠れるか。
あるいは,こちらが大きな音を発すれば
発狂ゲージは減少してゆきます。
ゲームオーバー

<ゲームオーバー>

ダメージを受けて画面左上の体力ゲージが0になるか
徘徊者に接触してしまうと死亡してしまいます。

死亡すると,画面左上に表示されている命の灯が
1つ消えてしまいます。

命の灯が3つとも全て消えてしまうとゲームオーバーとなり
喫茶店 龍の髭へと戻されてしまいます。
その際,今回の探索中に取得した勾玉は持って帰ることが出来ま
す。

エクストラ <エクストラ>
ステージセレクト画面でタブを切り替えることで
「エクストラ」を選択できるようになりました。

「エクストラ」画面にはストーリーモードとは一味違う
様々な遊び方が用意されています。

「エクストラ」で遊ぶことが出来る項目は
ゲームの進行状況によって増えていきます。

是非,高難易度でのストーリークリアを目指してみてください!
物語の最初に戻る

<物語の最初に戻る>

拠点のどこかに砂時計が現れました。
砂時計に触れると,物語を初めからやり直すことが出来ます。

物語の進行以外の全ての要素は引き継がれます。
既にクリアしたことがあるステージにも,いつでも挑戦できます。

怪異見聞録

名称 入手方法
渦の踊り子 火垂屋(異界の学舎)
テルテル坊主 火垂屋(異界の学舎)
紫怨 火垂屋(霧雨の回廊)
ミヅチ 火垂屋(霊廟)
ハイカラ 火垂屋(硝子の楼閣)
繭坊 火垂屋(祭殿)
トラウマ 火垂屋(追憶の水底)
虚蜘蛛 火垂屋(異界の学舎)
人繭蛾 火垂屋(霖雨の回廊)
よぎりのつぶり 火垂屋(樹海団地)
穢人 火垂屋(アジサイ横丁)
機械人形

火垂屋(祭殿)

内容

+内容-内容
名称 内容
渦の踊り子

名称 ー渦の踊り子
種別 ー徘徊者
外見 ー翁の面と装束
識別音 ー鈴の音

特徴:
常にひらひらと舞を舞っている。
その回転で前後左右を見渡すため、視界が非常に広い。
接近された際はじっと物陰に隠れること。
(足音を聞かれていないという前提ではあるが...)

また聴覚にも優れ、足音を聞かれれば正確に居場所を聞き分けて接近してくる。

総じて接近された場合は非常に危険なため鈴の音が聞こえたら直ぐに遠くに逃げるのが得策だ。

テルテル坊主

名称 ーテルテル坊主
種別 ー徘徊者
外見 ー多数の手を生やした白い布の巨体
識別音 ー無数の足音

特徴:
無数の手で常に高速で走り回っている。
非常に速いため、足音が聞こえたら直ぐに遭遇を警戒するように。
幸い、自らが発する足音が大きくて、こちらの足音程度は感づかれない。
走って素早く物陰に隠れるといい。

視界は狭く、前方の限られた範囲しか見えていないようだ。

紫怨

名称 ー紫怨(シオン)
種別 ー徘徊者
外見 ー輝く四葩を纏った童
識別音 ーすすり泣く声

特徴:
体が清浄の四葩と一体化している影響か視力は機能していないようだ。

その代わり聴覚が大変優れており、歩く程度の音でもこちらを認識して襲い掛かってくる。
近くを通る際は、出来るだけ距離を取って屈んで通過すること。
もっと安全に通過したければ、爆竹で気を逸らすのが有効である。
勾玉の前に居座っている姿がよく見られるため泣き声を辿れば勾玉を見つけられることが多いが稀に定位置を定めず徘徊する個体もいるため注意。

どことなく神子の様な雰囲気を感じ取れるが関連性は不明である。

ミヅチ

名称 ーミヅチ
種別 ー徘徊者
外見 ー蛇のような女
識別音 ーなし

特徴:
鋭い視覚と聴覚を有する。
物音を立てないため位置を特定しづらい。

また、こちらの物音を感知すると水中に潜伏して気配を完全に断って忍び寄ってくる。
そして突然目の前で、水中から姿を現して襲い掛かってくる。
完全に姿を現すまでには数秒を要するため、その間に逃げるといい。

この怪異については、しばしば伝説上で語られる。
龍の子、水の神と伝えられるが、酷く穢れたその姿からは伝説で語られる様な神聖はもはや感じ取れない。

ハイカラ

名称 ーハイカラ
種別 ー徘徊者
外見 ー拡声器のような頭部の女
識別音 ー朗読音声

特徴:
常に不穏な朗読音を響かせている。
その響きに当てられると、精神に異常をきたして錯乱してしまう。
錯乱した際の大声で、付近の別の徘徊者も含めて感づかれてしまう恐れがある。
意識を落ち着かせたら、速やかにその場から移動すること。

ハイカラに視界は無いが音の反響で周囲を把握しているようで彼女の前方の一定の範囲に入ってしまうと灯火の点灯の有無を問わず発見されてしまう。

繭坊

名称 ー繭坊(マユボウ)
種別 ー徘徊者
外見 ー肉の繭、蟲のような赤子
識別音 ーなし

特徴:
勾玉の近くの天井に繭となって張り付いている。
何もしなければ無害だが、近くの勾玉を取ると繭の中から赤ん坊のような本体が現れ襲い掛かってくる。

だが、襲う際にエネルギーを使い果たしてしまうのか一度撒いてしまえば、その後すぐに死滅してしまう。

勾玉を取得する場合は下準備を念入りに済ませ必ず逃げ切ること。

その存在を勾玉に依存しているように思われるが赤子の様で何かの蟲のようなこの存在が何なのかは要領を得ない。

トラウマ

名称 ートラウマ
種別 ー不明
外見 ー不特定
識別音 ー不特定

特徴:
見る人によりその姿が変わる捉えどころのない存在。
その存在を瞳に移すその人の心の闇が、その存在に姿形を与える。

その人の心と深く結びつくためか何処に居ても居場所を察知され、何処まででも追跡してくる。

また、それが発する音は聞く者のトラウマを呼び起こし精神をかき乱す。

幸いにして、速度は人間の早歩き程度なので走って距離を取って逃げ続ける他はない。

虚蜘蛛

名称 ー虚蜘蛛(ウログモ)
種別 ー害虫
外見 ー巨大な蜘蛛

特徴:
引き出しを開ける際に、妙な引っ掛かりを感じた場合その中が虚蜘蛛の巣となっていることがある。
そのまま開けてしまうと虚蜘蛛に襲われてしまうので爆竹であらかじめ追い払っておくといい。

また、通路に大きな巣を貼っている場合もある。
この場合でも爆竹が有効だが、粘着性の糸で歩行が難しいことには用心すること。

異界と呼ばれる場所なら、様々な場所で見かける蜘蛛で虚蜘蛛ある所に異界はあるという。

人繭蛾

名称 ー人繭蛾(ヒトマユガ)
種別 ー害虫
外見 ー巨大な蛾

特徴:
人の皮下に卵を産み付け、孵化した幼虫は内臓を食い破り糸を吐いて人型の繭を作る。

大変凶暴で、繭に近づくと卵を産み付けようと襲い掛かってくる。
ひとたび襲われてしまうと、人繭蛾が諦めるまで走り回って逃げ続ける他ない。

前方を明るく照らし、早期に巣を発見できれば対処はしやすい。
どうしても通行の妨げとなるなら、爆竹で追い払うといい。

よぎりのつぶり

名称 ーよぎりのつぶり
種別 ー害虫
外見 ー蝸牛

特徴:
通路の床や壁にへばりついていて近づいたり、大きな音を立ててしまうと辺り一帯に穢れた霧を噴霧する。

穢れた霧の中に留まるのは大変危険なため速やかにその場から離れる事。

近づかず不用意に刺激しない事が最大の対策である。

穢人

名称 ー穢人(ケガレビト)
種別 ー穢人
外見 ー黒い人のような影

特徴:
穢れから生れ出たという弱く儚い存在。
人のような姿をしているが、彼らに知性があるとは思えずもっと単純な、何かの衝動のようなものに駆り立てられているようだ。

生者にとって代わろうとでもいうのか生者を視認するとにじり寄って掴みかかってくる。
掴みかかられた際は、穢れは移されてしまうものの振りほどけばすぐに穢人は消滅する。

足が遅いので、距離を離してしまえば脅威にはならない。
音には基本反応しないが、爆竹の音で祓うことが出来る。

機械人形

名称 ー機械人形
種別 ー機械
外見 ー大きな人形

特徴:
これを怪異という括りで記していいのかどうかは意見の分かれるところであろう。

祭殿を守護するこの人形は聴覚に当たる機能が完全に壊れているらしく、どんな大きな音にも反応しないが視力はまだ機能している。

それぞれ持ち場が決まっているらしく起動した場所を中心に一定範囲内を巡回し続けるようだ。

ある男の手記

名称 入手方法
ある男の手記 1

各ステージ(上級以下)でまれに見つかる。

どのステージで取得しても、ナンバーは取得した順番通りになる。

カルタ「古書収集家」で出現率増加。

ある男の手記 2
ある男の手記 3
ある男の手記 4
ある男の手記 5
ある男の手記 6
ある男の手記 7
ある男の手記 8
ある男の手記 9
ある男の手記 10
ある男の手記 11
ある男の手記 12
ある男の手記 13
ある男の手記 14
ある男の手記 15
ある男の手記 16
ある男の手記 17
ある男の手記 18
ある男の手記 19
ある男の手記 20
ある男の手記 21
ある男の手記 22
ある男の手記 23
ある男の手記 24
ある男の手記 25
ある男の手記 26
ある男の手記 27
ある男の手記 28
ある男の手記 29

ある男の手記 30

+内容-内容
名称  
ある男の手記1

1.
大正9年
倉津隆一

”雨ノ四葩”
私がその名を初めて聞いたのは11歳の時だった。
実家の縁側で春風にあたりながら、寝たきりの祖父を横目に一人将棋を差している時のことだった。

突然祖父が口を開いた。
『アマノヨヒラ』へ行きたかったと。
そこで生き別れた妹に一目会いたかったと。

ある男の手記2

2.
そう言うと、祖父はゆっくりと箪笥の引き出しを指差した。
その中には赤い珊瑚の玉がついた簪(かんざし)が入っていた。
祖父は、もし私が祖父の妹に会うことがあれば、彼女にその簪を渡してほしいと私に頼むと、それが祖父の最期の言葉となった。

ある男の手記3

3.
『アマノヨヒラ』
私はどこかにそのような地があるのだろうと思った。
しかし父も母も、学校の先生も、そんな地名は聞いたことがないという。
私は日本地図や世界地図を引っ張り出して『アマノヨヒラ』を探したが、いくら細かく探しても見つからなかった。

私はいつの間にか、この謎の虜になっていた。
それは、世の不可思議についていつも祖父に問うていた私への、祖父からの置き土産であった。

ある男の手記4

4.
それからというもの、私は古今東西のあらゆる書物を読み漁っては「アマノヨヒラ」を探すことを日課とし、気がつけば齢は18となっていた。
京都帝国大学へ入学した後も、私の「アマノヨヒラ」への探求心は益々強まっていった。
3年も経てば、大学図書館の蔵書にもあらかた目を通してしまったが、依然として手がかりは何も掴めずにいた。

ある男の手記5

5.
そんな時、私は何かと理由をつけて東京帝国大学の保存書庫に保管されている歴史書の閲覧の許可を取り付け、東京へと向かった。
そして、書を開くとその一節に「雨ノ四葩」の文字を発見した。

私は何度も自分の目を疑った。
遂に、青春の全てを捧げた大いなる謎の尻尾を掴んだのだ。
この時の興奮と衝撃は、生涯忘れぬだろう。

ある男の手記6

6.
書にはこう記してあった。

”古来、龍に仕えたとされる巫女の末裔。その一族に口伝でのみ伝わる内容をここに記す。大いなる渦を治める地、四葩の龍が座す地、その地はいつしか雨ノ四葩と呼ばれるようになった。神々は未だ現れず人々が精霊を恐れ巨石を立てていた時代、龍と巫女は大渦を治めその地に安寧をもたらした。”

ある男の手記7

7.
別の一節にはこうあった。


”巫女の末裔は古くから龍を奉り信仰を保ってきたが、時代と共にその信仰も口伝も失われつつある。”

”一族は祈雨や祈晴の名手として名を馳せた時代もあった。その儀式では生贄の首を括って木から吊り下げて、面を着けた巫女が渦のような舞を踊ったとされるが、詳しい内容は現在に伝わっていない。”

この儀式の生贄がてるてる坊主の発祥だとする説もあったようだ。

ある男の手記8

8.
この書には、「禍津分神 神話」と題した、大渦を治める龍と巫女の物語の口伝を纏めた別冊があるらしいのだが、この書の行方は分からずじまいだった。

さらに調査を続けると、この口伝を伝えていた巫女の末裔というのが、どうやら私の家系であることが判明した。
祖父の妹は、この血筋ゆえに雨ノ四葩と何らかの接点を持ち、祖父の元へと帰ることが出来ない事情でもあったのだろうか。

ある男の手記9

9.
この歴史書の内容は大きな収穫ではあったが、肝心の雨ノ四葩の場所については分からずじまいだった。
親戚中に尋ねても、一族が何か偉い巫女の末裔らしいという情報はあれど、それ以上のことは何も分からなかった。
ようやくの思いで大いなる謎の尻尾を掴んだと思った私は、再び煙に巻かれたような心持ちになった。

それからしばらく時が経ち、文学博士の学位を文部大臣殿から授かった後も、私は研究の傍ら雨ノ四葩の手がかりを探し続けた。

ある男の手記10

10.
そんなある日、私の元に奇妙な客が現れた。
羽振りの良さそうな身なりをした、腹が出た狸のような男だった。
その男は開口一番、雨ノ四葩の名を口にした。

よもや、私以外にその名を口にする者がいようとは思いもしなかった。
長年を孤独に研究していた私は同志を見つけたような気持ちになり、大人げなくもその場で踊りだしたい気持ちになった。

よく覚えていないが、もしかしたら本当に踊っていたかもしれない。

ある男の手記11

11.
昂る私に構わず、男はこう続けた。

「私は雨ノ四葩にあるという不死の秘術を求めています。その地へと繋がる扉は少々捻くれ者でして、ひょんなことで迷い込むことはあれど、意思を持って足を踏み入れることは出来ません。ですが、雨ノ四葩と所縁のある巫女の末裔の貴方であれば、あるいは…」

ある男の手記12

12.
不死の秘術、雨ノ四葩へと続く扉。
まさかそんなものが在ろうとは。
長年を雨ノ四葩の研究に費やした私をして、初めて聞くことばかりだった。

この男は一体何者だろうと不思議に思った。
彼はただ「火垂屋」と名乗り商いを生業にしているというが、それ以上のことは、はぐらかされてしまって分からなかった。

ある男の手記13

13.
私が血眼になって探し求めた雨ノ四葩への道が、初めてハッキリとその姿を表した瞬間だった。

この時、私は確信していた。
この機会を逃せば私は一生、雨ノ四葩へ到達することは叶わないだろうと。

素性の知れぬ怪しい男ではあるが、答えは決まりきっていた。
私はこの男の言う通り、雨ノ四葩への扉があるという場所まで案内されることにした。

この翌日、歳が18離れた弟の成人式があったのだが、こればかりは行ってやれそうになかった。

ある男の手記14

14.
私は祖父の形見である珊瑚の玉の簪を携えて、その日に臨んだ。
私はてっきり、どこか遠い秘境か外国にでも連れていかれるのかと思っていたが、そこは何の変哲もない良くある町の裏山だった。

火垂屋の後に続いて獣道に分け入ってしばらく進むと、その大きな背中越しに人の声が聞こえてきた。
開けた場所に出たと思うと、池のほとりに憲兵団の一団が陣取っていた。

ある男の手記15

15.
憲兵隊は、これから戦争でも始めるのかという出立であったが今はコーヒーを淹れて各々休んでいるようであった。

何故このような場所に憲兵隊がと火垂屋に問うと、彼らは私の客だという。
恐らく、彼らも不死の秘術とやらに関係しているのだろうか。
どこかきな臭さを感じつつも、私は本題の雨ノ四葩への扉について訪ねた。

ある男の手記16

16.
火垂屋が言うには、この山の付近で鏡のような水面さえあれば、ただの水溜まりでもどんな場所でも雨ノ四葩への入り口に成り得るという。
ただ、その入り口に遭遇することは極めて稀で、狙って入れるものではないという事らしい。

そこで、雨ノ四葩と深い関りがあった巫女の末裔である私が呼ばれた訳だが、他にも色々と私には入り口を開く条件が揃っているらしかった。

ある男の手記17

17.
この池が入り口になるというのは少々信じ難かったが、私は言われるがまま水面を覗き込んだ。
水中は灰暗くて見通す事が出来ず、まるで冷たい暗黒の大穴が地底の果てまで続いているような気がした。

その時、暗闇の奥底から、誰かに呼ばれた気がした。
その声を聞こうと耳を澄ますと、意識がぼうっとして、ハッとすると水面が目の前にあった。

その瞬間、私は平衡感覚を失って水面に倒れこんでしまったようだった。

ある男の手記18

18.
霞んでいく意識の中、私はどんどん水底に沈んでいくのを感じた。
頭上で幾度も水面が弾ける音がした。
恐らく、憲兵達が私の後を追ってなだれ込んできたのであろう。
その音たちもすぐに意識の外に追いやられると、私の意識は暗く静寂な水底に消えていった。

ある男の手記19

19.
目を覚ますと、そこは随分と古い造りの古民家であった。
私は茣蓙の上に寝かされ、囲炉裏の炎の熱が冷えた体に心地よかった。

寝たままで頭を回すと、囲炉裏を挟んで反対側に壮年の男が座っていた。
彼は、私が起きたことに気付くと暖かい茶を淹れてくれた。

ある男の手記20

20.
彼は、名をヤクモと名乗った。
ヤクモ殿が言うには、ここは雨ノ四葩と現世の境界の地だという。

雨ノ四葩を現世と区別すること、つまりは、雨ノ四葩は我々が住む世界とは一線を画していると言うことに私は驚かなかった。
むしろ、ストンと腑に落ちた。

道理で、いくら人生を費やして探せども見つからぬはずである。

ある男の手記21

21.
ヤクモ殿は雨ノ四葩の色々な事について、惜しげもなく教えてくれた。
その話はどれも大変に興味深かった。

あれほど情報が少なかった雨ノ四葩について、これほど詳細に知れる機会が来ようとは。
ヤクモ殿の知識は私にとって正に宝の山であった。
その時とったメモ書きの内容は、後日、別冊にて纏める事とする。

その話の中で、私の祖父の妹は確かに雨ノ四葩へ来ていたという事が分かった。
ここで渦津分神(マガツクマリノカミ)という神の下、神子という役職を与えられて、今でもその職を全うしているという。

ある男の手記22

22.
私はどうやら、巫女の末裔として禍津分神から特別に神子へのお目通りが許されたらしい。

それを聞いて、ふと私は私の後に続いた憲兵達や火垂屋がどうなったのかが気になった。
ヤクモ殿は少し呆れた様子で答えた。

「ああいう輩はいつの時代も絶えんな。」
「忠告はしてやった。」

そう言うと彼らについてはこれっきりだった。

ある男の手記23

23.
私は祖父の遺言を全うすべく、神子を訪ねることにした。
禍津分神が私をこの世界に招いたこと、それには必ず何らかの意図があるという事らしく、神子に会う事はその意図を汲むことにもなるという。

古民家を発つ前にヤクモ殿に何かお礼をしたかったが、生憎持ち合わせがなかった。
そんな時、ヤクモ殿は彼の背の影に置いてあった袋のようなものを取り出した。

憲兵達と一緒に落ちてきたものらしいが、それが何なのか見当がつかず私に尋ねたかったようだ。
それは、池のほとりで憲兵達が飲んでいたコーヒーの豆だった。

ある男の手記24

24.
私はしめたと思った。
研究室の学生の間でも、私は無類のコーヒー好きだと知られている。
私自身、美味しいコーヒーを淹れる腕については少し覚えがあるつもりだ。

ヤクモ殿にコーヒーの美味しさを知ってもらうことで、彼から頂いた宝のような知識への恩返しができればと考えた。

ある男の手記25

25.
私がコーヒーを淹れて見せると、ヤクモ殿は最初訝しげに黒い液体を眺めていた。
しかし口に運ぶや途端にその表情は華やいだ。
ヤクモ殿はコーヒーをいたく気に入ったらしく、私が去った後も是非自分で淹れてみたいという。
私はコーヒーの淹れ方や様々な飲み方について余すことなく彼に伝えた。

気がつけば随分とヤクモ殿と話し込んでしまっていたが、私は神子を訪ねるため、惜しみつつも古民家を後にした。

叶うのなら、またいつか彼とコーヒーを交えて語り合いたいものである。

ある男の手記26

26.
雨ノ四葩はその名の通り、常に雨をたたえた美しい世界だった。
輝く紫陽花が水滴に反射し、しとしとと降る雨音が心地良い。

しかし、そこにはどこか物悲しい気配も孕んでいた。
散見される人骨や、現世から投影される人気のない建造物が退廃的な雰囲気を醸しているからだろうか。

それとも、ヤクモ殿から教わったこの世界の成り立ちや、神子の使命を知ってしまったからだろうか。

雨ノ四葩を歩いていると、まるで世界には自分しか存在しないような気になる。
それは淋しくもあり、それでいて何処か心地の良い気持ちだった。

ある男の手記27

27.
神子への道のりは特に危険もなく平穏なものだった。

ヤクモ殿が言うには、神子の代替わりが大体180年周期で行われていて、その代替わり前の10年ほどの期間は相当に危険な世界になるらしい。

その時期に当たらなくて良かったと思うべきか。
それとも、その時期に見られる穢れや怪異といったものを体感出来ない事を嘆くべきか。
一研究者としては悩ましいところである。

ある男の手記28

28.
神子の祭壇に着くと、神子の世話役と思われる不気味な黒装束の人物が待っていた。
彼女の案内で広間に通されると、そこには神子が座っていた。

私は神子が半分木のような姿になっていることに驚いたが、更に驚いたことはどう見ても彼女の年齢がまだ10代前半かそこらのように見えたことである。

神子が祖父の妹だとしたら、彼女の年齢は106歳になるはずなのだが、この若さは神子に宿り受け継がれているという禍津分神の力故なのだろうか。

ある男の手記29

29.
私が珊瑚の玉の簪を神子に渡すと、彼女は涙を流して喜んだ。
それは、彼女が7歳になった時に母から七五三の祝いの品として貰った、大切なものらしかった。

「辛く苦しいお役目に押し潰されそうだったけど、これさえあれば頑張れる。ここまで届けに来てくれて、兄の遺言を遂げてくれてありがとう。」

そう彼女から礼を言われると、その後はお互いに知らない祖父の語り合うなど、昔話に華が咲いた。

この時、禍津分神が私を招いた狙いが何となくわかった気がした。
その神様はきっと、とても人情味がある神様なのだろう。

ある男の手記30

30.
どれだけそうして話していただろうか。
いつの間にか私は眠りに落ちたようで、気がつくとそこは良く見知った光景だった。

現世に戻った私だが、これからやるべき事ははっきりとしていた。

私には巫女の末裔として、    雨ノ四葩研究の第一人者として、雨ノ四葩の事や神子達の献身的な働きを後世に伝える責務がある。

こんな現実離れした事を信じる者は少ないだろう。
しかし、どれだけ変人だのとバカにされようが、そんなことは今に始まった事ではない。

私は声を上げ続けよう。筆を走らせ続けよう。
こうしている間にも彼女達は、人知れず霖雨に朽ちてゆくのだから。

 

 

その他

名称 入手方法
ある神子の日記の断片

行方知らずの風穴にて、鏡で戻った場所の左手側の、神子の木の根元に落ちている。

くしゃくしゃの手紙 1

追憶の水底でまれに見つかる。

ナンバーは取得した順番通りになる。

カルタ「古書収集家」で出現率増加。

くしゃくしゃの手紙 2
くしゃくしゃの手紙 3
くしゃくしゃの手紙 4
表彰状

達成率を最大値まで上げてから、
ギャラリーにある古びた鳥居に向かうことで入手できる。
「集めたアーカイブ数」の項目にカウントされない。

内容

+内容-内容
名称 内容
ある神子の日記の断片

今日は久しぶりに花を刺した。
すごく痛いけど,そのあとは体の中のどろどろした感じが
すっきりして楽になる。
花を刺すとき,いつも遠くから誰かの声が聞こえる気がする。
あの優しい声は誰なんだろう?

ーーーーーーーーーーーーーー

強くて優しい婆や。
婆やとはいつも一緒にいるけど,一度も素顔を見たことがない。
でも私にはわかる
私と話すとき,婆やはいつも面の下で悲しい顔をしている。

婆やに笑ってほしくて,きれいな石で髪飾りを作ってあげた。
口ではとても喜んでくれたけど,私にはわかる。
面の下は,いつもよりもっと悲しい顔をしていた。

ーーーーーーーーーーーーーーー

婆やをちゃんと喜ばせてあげたい。
風穴に行ったらもっと綺麗な石があるかな?
あそこには絶対に入っちゃだめって言われてる。
だけど,少しだけなら・・・

くしゃくしゃの手紙 1 ママへ

いつもうるさくてごめんなさい
ママはしぐのことをおこるけど
しぐはママが大すきです
だからしぐのことをきらいにわならないでください

しぐれ
くしゃくしゃの手紙 2 ママへ

でんしレンジこわしてごめんなさい
これからはまたおおなかがへった時は
もうピザがない時とかは
ちゃんとがまんできるようになります

しぐれ
くしゃくしゃの手紙 3

ママへ

おたん生日おめでとう!!
おじさんといっしょに作りました!

食べてね!食べてね!
きっと元気になるよ!
おいしかったらまた作るからね!

しぐれ

くしゃくしゃの手紙 4 体育の時間にせなかが見えちゃった
みゆちゃんのママも,さきちゃんのママの
ベルトでぶたないから何これおって言われた
しぐはいい子だから
ころんだだけだよって言ったんだ
表彰状
+ネタバレ注意-ネタバレ注意

表彰状


あなたは Shadow Corridor 2 雨ノ四葩 において
達成率102%クリアを達成されました。
その偉業を称え、ここに表彰いたします。

あなたはこのゲームのすべての要素に挑戦し
数々の困難に打ち勝ち、見事に制覇して見せました。

あなたが102%クリアを達成したことは
開発者である私にとっても大きな喜びであります。

あなたがこのゲームにかけた時間と労力
そしてこのゲームに対する情熱に
私は最大限の感謝と敬意を表します。

ありがとうございます。
そして、おめでとうございます。

SpaceOnigiriGame

禍津分神 神話

名称 入手方法
禍津分神 神話 1

各ステージ(花腐し)でまれに見つかる。

どのステージで取得しても、ナンバーは取得した順番通りになる。

カルタ「古書収集家」で出現率増加。

禍津分神 神話 2
禍津分神 神話 3
禍津分神 神話 4
禍津分神 神話 5
禍津分神 神話 6
禍津分神 神話 7
禍津分神 神話 8
禍津分神 神話 9
禍津分神 神話 10
禍津分神 神話 11
禍津分神 神話 12
禍津分神 神話 13
禍津分神 神話 14
禍津分神 神話 15
禍津分神 神話 16
禍津分神 神話 17
禍津分神 神話 18
禍津分神 神話 19

内容

+内容-内容
名称 内容
禍津分神 神話 1

-1-
太古の昔
人々がまだ神を知らず
岩を砕いて道具とし
精霊を畏怖し巨石を祟めていた頃
山影にひっそりと湧き出る美しい沢をみつけて
人間たちが集落を作った

その湧水をたたえた美しい沢は
時折美しい龍となって人前に現れた

禍津分神 神話 2 -2-
人間は龍を敬愛し
龍は人間を優しく見守った
龍と人間は巫女を通して心を通わせ
龍と巫女はやがて夫婦となり子宝にも恵まれた
禍津分神 神話 3

-3-
ある時 厚い雲が山々を覆い
雨が延々と何年も降り続けた

止まぬ雨は花を腐らせ種を腐らせ
飢えたる屍の山を腐らせ
人の心を腐らせた

禍津分神 神話 4 -4-
山が死臭に満たされ沢は穢れ
そして疫病が村に蔓延すると
多くの村人と同じくして
巫女とその子供達も病に伏した

巫女は最期に龍の立派な鼻下の髭をひと撫ですると
愛の言葉を囁いて永遠の眠りについた
禍津分神 神話 5

-5-
龍は悲しみ 山々に咆哮を響かせながら
巫女の亡骸に手向ける花を探した
しかし探せども探せども
花はどれも長雨で腐り落ちていた

禍津分神 神話 6

-6-
然れども龍は咆哮を響かせ花を探し続けた
龍は巫女が花を愛することを誰より知っていた
そしてついに 龍は山間の影の中に
鮮やかな青を見た

禍津分神 神話 7

-7-
それは長雨にも腐ることなく
凛と咲き誇る最後の一凛
美しい四葩の花であった

龍は四葩の花に恭しく首を垂れると
その花に誓いを立てた

禍津分神 神話 8

-8-
龍はこの恩を忘れない。
龍はこの罪を忘れない。
龍はこの悲しみを忘れない。
龍はこの美しさを忘れない。

そして龍は四葩の花を摘み取ると
横たわる巫女の胸元み添えてやった

禍津分神 神話 9 -9-
巫女を四葩の花と共に埋めてやると
龍から一雫の涙が落ちた
すると巫女を埋めた土からみるみると若葉が芽吹き
あっという間に成長していった

若葉はその勢いのまま龍の体に根を伸ばすと
龍の体に根付いてしまった
禍津分神 神話10 -10-
龍に根付いた四葩の木は青く輝く美しい花を咲かせ
その輝きに触れた者の疫病を払った
巫女との子供達 そして村人達の病魔を払った龍は
降り続く長雨を治めるため
山奥の水鏡をくぐり 禁足の地を訪ねた
禍津分神 神話 11 その地で龍は精霊を訪ねた
精霊は災いと恵の力が混濁し渦を巻く
途方もない水の力そのものだった

渦は恐ろしい穢れをまき散らしたが
龍の体に宿る輝く四葩が
穢れを浄化し龍を守った

龍は雷鳴を呼び矛に纏わせると
大渦の中心を貫いた
禍津分神 神話 12 大渦の勢いが衰えたとみるや
龍は渦を残らず飲み干して
自らの体の中に封じ込めた

そして龍の身に宿る四葩の木は
龍の中の大渦から湧き上がる
途方もない穢れを吸って巨木となった

巨木はあまりの大きさに龍を飲み込み
龍と一体となると そのちに根付いた
禍津分神 神話 13 -13-
龍は二度と此度のとような災厄が起こらぬよう
顎の髭から無数の分身を生みその力を借りようとした

しかし分身のほとんどは巨木に縛られた
龍の言うことを聞かず方々に散ってしまった

次に龍が鼻下の立派な左右の髭から分身を作ると
それぞれ力ある立派な分身が生まれた

そして龍は自ら鱗を剥ぎ 涙を一雫流すと
それぞれを鼻下の髭の分身に託した
禍津分神 神話 14 -14-
分身が1つを右ノ八文雲継といった

龍は右ノ八文雲継に剥いだ鱗を持たせ
それを楔として禁足地の各地に打ち付けさせた

楔は結界となり龍をその腹の中の大渦ごと
巨木の中に封印した

その仕事を終えると右ノ八文雲継は
龍と大渦の封印を守るため
禁足地の境界の守護者となった
禍津分神 神話 15 -15-
分身が1つを左ノ八文童子護といった

龍は左ノ八文童子護に涙を一雫持たせ
それを巫女の子に代々継承させた

龍の涙を受け継いだ巫女の子は神子となり
巨木の結界から漏れ出る穢れの浄化を担った
禍津分神 神話 16 -16-
そして龍は最後に右ノ八文雲継と
約束を交わした

遠い未来 龍が衰え穢れに支配される日が来たなら
その時は龍を殺し その力を受け継いで
再び大渦を治めよと

それを最後に龍は結界に閉ざされ
二度とその姿を見るものは無かった
禍津分神 神話 17 -17-
そうして龍は大渦の災厄を治め
長く降り続いた雨は止んだ

それからといもの
災いは転じて恵となり
雨は適度に大地を潤し
人々は繁栄を謳歌した
禍津分神 神話 18 -18-
龍が眠る清浄なる四葩の巨木
そして降り続ける恵の雨を讃えて
禁足地と忌避されたその地は
いつの頃からか雨ノ四葩と呼ばれるようになった
禍津分神 神話 19 -19-
今も彼の地に龍は座し
荒れ狂う腹の内は休まる時を知らず

龍は誰が為 その身を穢す
その穢れに塗れた御身こそ
渦を分かつ津の神なり

 


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コメント

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名無し
ID:MjViMTA4Y

ある男の手記の内容を追記。
気になる点があったらガンガン追記・修正おねげします。

返信
2024-05-13 14:57:19

名無し
ID:N2U2N2Y0Y

アーカイブその他、くしゃくしゃの手紙4の下に「表彰状」
達成率102%のご褒美として取得可能

返信
2024-04-30 16:08:58

名無し
ID:MjQyOWY1Y

>> 返信元

編集は誰でもお気軽に

どうぞ、ご記入ください

返信
2024-04-18 04:37:34

名無し
ID:OTIyZThlO

アーカイブの中身も良ければ記入して貰えませんか…?

返信
2024-04-18 04:09:57

名無し
ID:ZDQ2NzVlN

>> 返信元

確認不足でした、指摘ありがとうございます。機械人形だけ買えてなかったみたいでした

返信
2024-04-13 09:49:32

名無し
ID:N2RmYzRmZ

>> 返信元

このページには83個の実績が書いてあるので全て取得したのなら83/83になるはずです。
怪異見聞録など見落としていませんか?

返信
2024-04-13 01:05:24

名無し
ID:ODc2NGQ0M

アーカイブここに記載してるのは全部取得したはずなんだけど、82/83って表示されてる・・
くしゃくしゃの手紙って実は5があったりする?

返信
2024-04-12 20:20:10

名無し
ID:ZjkyNTY1N

見つけました

返信
2024-04-07 22:04:09

名無し
ID:ZjkyNTY1N

ある神子の日記の断片が探しても見つかりません

返信
2024-04-07 16:33:56

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