このページでは、ストーリー上のネタバレを扱っています。 各ストーリー情報を検索で探せるように作成したページなので、理解した上でご利用ください。 著作権者からの削除要請があった場合、このページは速やかに削除されます。 |
統合戦略2 月次小隊7
[シャレム]お嬢様方、何かお飲みになられますか?私が取りに行きましょう。
[アイリス]ではお紅茶をお願いできるかしら?
[メランサ]じゃあ私はレモンジュースで、シャレムさん。
[シャレム]紅茶に……レモンジュース……ですね、ご一緒にティースタンドは如何ですか?
[アイリス]いいですわね、それもお願いしますわ。
[メランサ]ありがとうございます。
[シャレム]では、少々お待ちを。
[メランサ]一緒にお茶を飲むはずだったのに、いつの間にかシャレムさんにもてなしてもらうようになってしまいました……
[アイリス]いいじゃないですの、積極的にもてなしてくれる人がいるのは。
[メランサ]それはそうですけど……
[アイリス]そうだ、コレについて何か知ってることはありませんこと?
[メランサ]これは……紅い半券、ですか?
[アイリス]夢のお城に戻って資料を漁っていたら、本のしおりとして挟められていましたの。
[アイリス]おばあ様は留守ですし、ベナに訊いても知らないと言うものですから、お茶会に参加されるヴィクトリア人にお訊きしたいと思いまして。
[アイリス]一体どういう演目のチケットなのか……とっても気になりますの!
[メランサ]好奇心はフェリーンを殺してしまいますので、少しは警戒したほうが……
[シャレム]おや、その半券……
[アイリス]あら、シャレムさんには心当たりがありまして?
[メランサ]よかったですね、アイリスさん。知ってる人が見つかって。
[シャレム]申し訳ありません、今思い出しますので。
[アイリス]いいんですのよ、ゆっくり思い出して頂ければ。
[メランサ](静かにお茶を啜る)
[シャレム]あぁ、思い出しました。
[シャレム]これは——
[アイリス]これは?
[メランサ](尻尾フリフリ)
[シャレム]ロンディニウムにあるケーキ屋の割引券ですね。
[アイリス]……あなた……
[アイリス]ウソをつきましたわね?
[シャレム]まさか、ウソをつく理由なんて——
[メランサ]この深紅色、あまりロンディニウム人の好みじゃないですね……
[アイリス]へぇ?色と関係がありますの?
[シャレム]うん……
[アイリス]あら、顔色が変わりましてよ、シャレムさん。
[アイリス]この色合いを見るに、おそらくは——クリムゾン……その後に続く名前はなんだったかしら?
[シャレム]フッ……
[シャレム]ご明察です、ミス・アイリス。
[メランサ]クリムゾン劇団。
[シャレム]ええ、それはクリムゾン劇団の演目チケットの半券になります。
[アイリス]しかし、演目情報なんて何も書かれておりませんわよ。
[シャレム]演者は役によって操られ、演目は役によって自発的に決められます。
[シャレム]ですので、チケットに上演される演目を記す必要はないのです。
[シャレム]ミス・アイリス、その半券はどこで見つけたのですか?
[アイリス]夢のお城の書庫ですわ、おおかたおばあ様かほかの者たちが残していったんでしょう。
[シャレム]夢のお城……それはヴィクトリアに伝わる、あの古い伝承にある城のことですか?
[アイリス]ええ、うん、そうですわ。
[アイリス]クリムゾン劇団もそれと似たようなものなんですの?
[シャレム]それであなたの好奇心が満たされるのであれば、喜んでお答えしましょう。
[シャレム]ええ、クリムゾン劇団もそれと同じような存在になります。
[シャレム]しかしそれは神出鬼没なおぞましい悲劇……子供たちが夢見る素敵な願望の類のものではありません。
[メランサ]シャレムさん、あの……大丈夫ですか?
[シャレム]……申し訳ありません、少々我を見失ってしまいました。
[シャレム]ミス・アイリス、それを知ってどうするおつもりで?
[アイリス]……元の場所に戻したほうがいいかしら?
[メランサ]それが一番いいんじゃないでしょうか?
[シャレム]そうして頂けるとありがたいです、ミス・アイリス。
[アイリス]話してるうちに、お茶が冷めてしまいましたわね。
[アイリス]よろしければ熱いお茶を淹れ直してくださらないかしら、シャレムさん?
[シャレム]フフッ……
[シャレム]ええ、喜んで。
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧