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風雪一過_BI-6_岐路_戦闘前
ノーシスの裏切りはまさかの演技だと知って、メンヒは大いに失望した。 一方、ドクターはイェラグの問題に介入することを決意し、ラタトスは単独行動を開始する。
[ヤエル] 他の両家に攻撃は仕掛けず、蔓珠院を守るためだけに兵を出す……
[ヤエル] まったく、何が蔓珠院を守るよ。
[ヤエル] これで、蔓珠院を支配する正当な理由ができたというわけね。
[ドクター選択肢1] 公的にも、彼の勝利だ。
[ドクター選択肢2] 歴史は勝者によって紡がれる。
[ヤエル] はぁ、確かにそうみたいね。
[ヤエル] 私もようやく、エンシオディスのやり方が理解できたわ。
[ヤエル] 主権奉還はただの見せかけで……初めからすべてをひっくり返すつもりだったのね。
[ドクター選択肢1] イェラグの人々は神から離れた生活を想像できない。
[ドクター選択肢2] エンシオディスは神なしでどう生きるべきかを知っている。
[ドクター選択肢3] これはイェラガンドの問題ではない。
[ヤエル] そうよ、彼をもってしても、イェラグ人のイェラガンドへの信仰に打ち勝つことはできないはず――みんなそう思っていたわ。
[ヤエル] 大長老も、ラタトスも、アークトスも、私ですらそう思っていた。
[ヤエル] そうね、確かに彼は知っているわ。
[ヤエル] でも、ずっと気になっていることがあるの。
[ヤエル] 神なしで生きるのなら、人々の心から完全に神の存在を消し去らないといけないのかしら?
[ヤエル] あら、私はちょっと感心しただけで、別に落ち込んだりはしていないわよ。
[ヤエル] 信仰というものは次第に人々の枷となる……少なくともイェラグ人のイェラガンドに対する信仰がそうであることは、とうにわかっていたわ。
[ヤエル] でもありがとう。
[ヤエル] ……はぁ、でもこんなこと、巫女に仕えるただの侍女頭には関係ないわよね。
[ヤエル] そういえば、私はてっきり、何故まだあなたに付きまとうのかって聞かれると思っていたけど……
[ドクター選択肢1] 何かを傍観することを選ぶ理由は無数にあるものだ。
[ヤエル] あなたが介入することを選んだ理由が無数にあるのと同じように?
[ヤエル] ……ありがとう、ドクター。
[ヤエル] 私は自分の選択を貫くわ。あなたもそうであることを祈ってる。
[Sharp] ドクター、任務は完了した。
[ドクター選択肢1] あの二人は?
[ドクター選択肢2] お疲れ。
[Sharp] 二人は引き留められなかった。ラタトスからはドクターに謝意を伝えてほしいと言われたが、彼女にも何か計画があるようで、そそくさと領地へ戻って行った。
[Sharp] アークトスも急いで領地へ帰った。あの様子を見るに、兵力を集めてエンシオディスとやり合うつもりかもしれない。
[オーロラ] ドクター、二人をそれぞれの領地に返して、本当に死傷者を出さずに済むの?
[ドクター選択肢1] 自分の家の者たちを抑えられるのはあの二人だけだ。
[ドクター選択肢2] 現状すでに、損害を最小限に留められる方向に進んでいる。
[Sharp] つまり、もしあの二人があそこで捕まれば、激情に駆られた民衆に処刑される可能性もあったということか。
[Sharp] たとえそうでなくても、裁きを受けるのは必至だな。
[ヤエル] 二人は今でこそ裏切り者の汚名を着せられてしまったけれど、両家の──特にペイルロッシュ家の忠実な部下たちは、そう簡単に信じないわよ。
[ヤエル] その時が来れば、紛争にしろ内輪もめにしろ、イェラグは必ず混乱に陥るはず。
[Sharp] だがエンシオディスからしてみれば、たとえこれからどうなろうとすでに大義名分は立ってるわけだ。
[Sharp] 混乱が起こり、その過程で相当な死傷者が出ても、彼なら最終的には事態を収拾することができる。
[オーロラ] ……
[ドクター選択肢1] 彼がただ黙って混乱に任せるだけとは思えないが。
[Sharp] まあそうだな。エンシオディスも苦労して今の状況を作り上げた。それはつまり、彼が民衆に全く無関心というわけではないということだろう。
[Sharp] 俺がカランド貿易に「客」としてもてなされていた時、彼の人となりについて、いくつか耳にした。彼に対する従業員たちの評価はいずれも、先見の明がある人物というものだった。
[Sharp] つまり、彼が公然と事を起こす決断をした今、極めてリスクが大きいように思えるこの策こそが、現状の最も適切な選択肢だったということだろう。
[オーロラ] そうだったら……いいんだけど。
[Sharp] シルバーアッシュ家が過去にブラウンテイル家と比較的親密だったことを鑑みれば、ブラウンテイル家にも当然手駒を多く忍ばせているだろう。そいつらが混乱を抑える役割を果たすはずだ。
[Sharp] 注意すべきはペイルロッシュ家の方だ。彼らの装備や戦術は後進的ではあるが、その規模を侮ることはできない。
[ヤエル] そうね、シルバーアッシュ家との関係も昔から良くないわ。
[ヤエル] それに、ペイルロッシュ家の忠誠心は非常に強固なものよ。たとえ今回のようなことが起こっても、ペイルロッシュ家から寝返る人がいるかどうかは……
[Sharp] だからこそ、あの二人に協力するというドクターのやり方も理解できる。
[Sharp] 一族をまとめあげられるのは当主だけだ……つまり、当主に影響を与えることができれば、より戦略的な計画を実行することも可能になるというわけだな。
[Sharp] だが、ドクター……俺が言うまでもないが──
[Sharp] イェラグの地形は複雑で交通の便も良くない。我々に残された時間はもうわずかだ。
[ドクター選択肢1] まずは二人と話してみよう。
[ブラウンテイル家貴族] ラタトス様、お待たせいたしました。
[ラタトス] こんな時にまで手を借りることになって悪いね。
[ブラウンテイル家貴族] いいえ。私もブラウンテイル家の人間です。こういう時こそラタトス様のお力にならなくては。
[ラタトス] エンシオディスが言っていたこと、信じるか?
[ブラウンテイル家貴族] まさか、きっとあなたを陥れたのです。
[ラタトス] ……
[ラタトス] 頼んでおいたものは?
[ブラウンテイル家貴族] シルバーアッシュ家からブラウンテイル家まではなかなかの距離ですが、すでに駄獣車は用意し、話も通しておきました。
[ブラウンテイル家貴族] ラタトス様とスキウース様の準備が整い次第、必ずやお二人を無事にブラウンテイル家の領地までお送りいたしましょう。
[ラタトス] ……領地の動向は?
[ブラウンテイル家貴族] 大典での出来事が広まった後すぐに、領地の周縁に位置するいくつかの町が、シルバーアッシュ家の旗を掲げました。
[ブラウンテイル家貴族] 中心に近いエリアに現状動きはございませんが、しかし……
[ラタトス] ああ。エンシオディスの息が掛かった奴がうちの領地にどれだけいるかくらい、私もわかっている……数えだしたらキリがないだろうね。
[ラタトス] エンシオディスに何か動きはあるか?
[ブラウンテイル家貴族] シルバーアッシュ家の戦士がすでにカランドの麓と中腹に駐屯しております。
[ラタトス] フンッ、有言実行というわけか。
[ブラウンテイル家貴族] 周辺の民衆は皆彼らを歓迎しておるようで、まったく恥知らずな連中です。
[ラタトス] あいつらはアークトスの大典での反逆行為を目の当たりにしている連中だからね。
[ラタトス] アークトスの「罪」をまざまざと見せつけられた領民たちが、一番あいつを疑っていることだろう。
[ラタトス] まあアークトスの話はいい。それであんたはどうだ、エンシオディスにどれだけうまい汁を吸わせてもらった?
[ブラウンテイル家貴族] それは……決してそんなことは──
[ラタトス] 下手な演技だね。別にごまかさなくたっていいのに。
[ブラウンテイル家貴族] ……皆出てこい、ラタトスを捕らえろ。
[ブラウンテイル家貴族] ……
[ブラウンテイル家貴族] ……!?
[ブラウンテイル家貴族] ぐっ……
[ラタトス] この程度の罠も見破れないようじゃ、この家の当主なんてやってられないよ。
[スキウース] ラタトス、駄獣車の準備ができたって……
[スキウース] どうしたの!?
[ラタトス] どうしたんだと思う?
[スキウース] ……あたしたちを売る気だったの?
[ラタトス] へぇ、珍しく頭が回るみたいだね。
[スキウース] 皮肉言ってる場合じゃないでしょ。
[スキウース] ……味方はあとどれだけいるのかしら?
[ラタトス] どれだけ? はぁ、どれだけだろうね……
[ラタトス] スキウース、自分がどれだけのことをやらかしたか、自覚はある?
[スキウース] あたしは……
[スキウース] こんなことになるなんて思いもしなかったのよ……
[ラタトス] ……はぁ。あんたは思いもしないことだらけだね。
[スキウース] どうしようもなかったのよ! あたしはただ……自分もブラウンテイル家の力になれるって証明してやりたかったの!
[スキウース] ……あたしはただ……
[スキウース] ただあんたの力になりたかったの……
[ラタトス] ……
[スキウース] ラタトス……とても疲れてるみたいだけど、大丈夫?
[ラタトス] 全然大丈夫じゃないって言ったら?
[スキウース] ……
[スキウース] そう。わかったわ! この件はきちんと自分でケリをつけろって言いたいのね?
[スキウース] あたしが起こした面倒だもの、自分でケリをつけてやるわよ! それにユカタンとメン……えっと、あたしの部下だって今どうなってるかわからないわ。もう一秒だって待ってなんかいられない!
[ラタトス] 待て、どこへ行くつもりだよ!
[スキウース] エンシオディスのクソ野郎のところよ! 今回の件はすべてあたしの個人的な恨みであって、ブラウンテイル家とは何の関係もないって宣言しに行くのよ!
[スキウース] あたしのことは煮るなり焼くなりあいつの好きにすればいい。でもそれ以外の人は──何があっても返してもらうわ!
[ラタトス] ……
お姉様、お姉様! おじい様はどうしてまたお姉様を叱ったの? お姉様はこんなに頑張ってるのに!
お姉様は当主にならなきゃいけないから、それでたくさん叱られるの……?
な、ならあたしが当主になる! それからお姉様を叱らないでっておじい様にお願いするの。あたしが当主になるから、叱るならあたしを叱ってって!
えへへっ、大丈夫だよ、心配しないで。あたしにはユカタンもいるんだから。大人になってもずっと一緒って約束したから、何かあったらきっと助けてくれるわ。ユカタンは頭もすっごくいいの!
それに……
それに、お姉様は叱られても、全然泣かないでしょ?
でもね、お姉様が泣かなくても、あたしはなんだかすごく悲しくなるの……
[ラタトス] ハッ、アハハッ……
[スキウース] なんなのよこのクソ女! どうしてこんな時まであたしを笑うの?
[ラタトス] ハハハ……ハハ……はぁ。
[ラタトス] (本当に、バカな妹を持ったもんだね……)
[スキウース] ……心の中でバカにしてんじゃないでしょうね?
[ラタトス] そんなところかな。
[スキウース] あんたね……!
[ラタトス] はぁ……いいから戻って来な。エンシオディスのとこへ行くのも、これ以上手を出すのもなしだ……そう単純な話じゃないんだから。
[ラタトス] スキウース……最後に私たちが二人でちゃんとおしゃべりをしたのはいつだったかな?
[スキウース] あたしたちがちゃんとおしゃべりしたことなんてある?
[ラタトス] ……ないかもね。
[ラタトス] さて、私は今後どう動くかを考えるから、あんたは戻って自分のことでもやってな。
[ラタトス] 帰り道で捕まらないように気をつけなよ。
[スキウース] それどういう意味? あんたは領地に戻らないの?
[ラタトス] ああ。アークトスは恐らくまだ自分の屋敷には着いてない。
[ラタトス] 少し落ち着いたら、あいつはエンシオディスとやり合うだろう。
[ラタトス] それまでに、やっておかないといけないことがあるんだ。
[スキウース] ……無茶だけはやめてよね。ユカタンたちがまだエンシオディスに捕まってるんだから!
[スキウース] それと……それとあんたもよ。わ、忘れないでよね! 万が一あんたに何かあったら、ブラウンテイル家はあたしのものになるんだから。
[ラタトス] ……
[ラタトス] ブラウンテイル家が……スキウースのものになる、か……
[ラタトス] ……それも悪くないかもな。
[ペイルロッシュ家領民A] 見ろ、アークトス様の部隊だ……
[ペイルロッシュ家領民B] 大典で、アークトス様が大長老に毒を盛ったって……
[グロ] 黙れてめぇら! 考えたらわかんだろ、旦那が毒を盛るなんて真似をするわけねぇだろうが!
[ペイルロッシュ家領民A] それは……しかし……
[グロ] お前、ペイルロッシュ家の人間のくせに、旦那を信じねぇのか!?
[ペイルロッシュ家領民A] ひぃ!!
[アークトス] ……やめろ、グロ。
[アークトス] 民衆に当たり散らしたところで、恥さらしになるだけだ。
[グロ] ですが旦那……!
[アークトス] 今回の件がエンシオディスの罠であろうとなかろうと、今となっては後の祭りだ。何を言っても詭弁にしか聞こえんだろう。
[グロ] ですがこのまま我慢しろって言うんですか、旦那!
[アークトス] 我慢? そうはならん!
[アークトス] フンッ、エンシオディスは確かにやり手だ。だが奴は最大のミスを犯した……何かわかるか?
[アークトス] 大典で、俺を殺さなかったことだ。
[アークトス] 屋敷に戻り次第手下を集め、奴の所に攻め込む。
[アークトス] 自分が犯した過ちがどれほどのものか……エンシオディスの奴に思い知らせてやらねば。
[グロ] はっ! それでこそ旦那だ!
[ヴァレス] その機会は与えませんわよ、旦那様。
[グロ] ヴァレス!?
[グロ] その後ろの奴らは……てめぇ、ペイルロッシュ家を裏切りやがったのか!
[アークトス] ……ヴァレス、これまでペイルロッシュ家がお前を悪く扱った覚えはないが、なぜこんなことを?
[ヴァレス] 悪く扱った覚えはない……?
[ヴァレス] ……旦那様、まだ思い出せませんの?
[アークトス] 何をだ? 俺は常に誠実さをもって行動してきたつもりだ。一体何の──
[ヴァレス] そ、それは?
[アークトス] 案ずるな、ヴァレス。
[アークトス] 大長老の霊薬を飲んで邪気を払えば、親父さんは必ず良くなる。
[アークトス] お前の親父さんの怪我は、聖猟中に俺たちを守ろうとして負ったものだ。
[アークトス] 大長老の予想では、隊列からはぐれた後に伝説の山雪鬼に襲われたのだろうということだった……だから霊薬で邪気を払ってやる必要があるんだ。
[アークトス] 親父さんはかなり弱っている……さぁ、俺が飲ませてやる。
[ヴァレス] どうして父上は目を覚ましませんの? 父上の口元に付いた緑色のものは──
[大長老] こやつは穢れに侵されておった……もはやイェラガンドもこやつがここに留まることを許さないようじゃ。
[大長老] これまで、こやつは幾度も蔓珠院に盾ついておった。恐らくその頃からチェゲッタの邪気にあてられておったのじゃろうな……そして今日ついに、聖猟の最中連れ去られてしまったのじゃ。
[大長老] もし霊薬を用いても、こやつの意識と敬虔さを取り戻すことが叶わなければ、それすなわち主のご意志ということじゃ。
[アークトス] ……
[アークトス] 大長老が飲んだ酒は、まさか……!?
[ヴァレス] ええ。
[ヴァレス] 大長老が父上を訪ねた後、霊薬を紛失したことは覚えていらっしゃいますか?
[ヴァレス] 申し訳ございません、旦那様……私は、ずっと半信半疑でしたの。大典において大長老が倒れる瞬間までは……
[ヴァレス] ……
[アークトス] まさか俺が……このアークトスが、大切な将軍を自らの手で……
[ヴァレス] 旦那様、あなたを恨んではおりませんわ。あなたのせいではありませんもの。
[ヴァレス] ですが、イェラグには変化が必要な時が来ているのかもしれませんわ……どうか邪魔をなさらないでくださいますか。
[ヴァレス] もうこれ以上、イェラグに忠誠を尽くす戦士が父上のような末路を迎えてはなりませんもの……
[Sharp] アークトスが途中でトラブルに巻き込まれるのを阻止しろ、か……ドクターの予想はまたもや的中だな。
[Sharp] しかし──
[Sharp] こうなるとわかっていれば、ブレイズも連れて来たんだがな……武力戦に特化したエリートオペレーターの中でも、山間部のような立体的環境で優れた機動性を発揮できるのはあいつだけだ。
[Sharp] イェラグで列車が止まると、これほど不便になるとはな。
[Sharp] はぁ……仕方ない。行くか。
[ノーシス] ……
[少年エンシオディス] どうしても行かなきゃだめなのか?
[少年ノーシス] ああ、父さんと母さんが決めたんだ。イェラグにはもうエーデルワイス家の居場所はない。
[少年エンシオディス] 俺はおじさんとおばさんがやったんじゃないって信じてる。もちろんお前も絶対無関係だって。
[少年ノーシス] ……でも僕は信じられないんだ。
[少年エンシオディス] どういう意味だ?
[少年ノーシス] 二人が本当に何もやっていないのか、僕にはわからないんだ。それに……僕が間接的な共犯者じゃないって確信も……
[少年エンシオディス] ……だとしても、俺はお前を許すよ。
[少年エンシオディス] お前ほど俺の父上を尊敬している奴はいないって知ってるから。
[少年ノーシス] ……エンシオディス、僕たちの夢をまだ覚えてるか?
[少年エンシオディス] もちろんさ。
[少年エンシオディス] 俺たち二人でイェラグをどこよりも強い国にする、そうだろう?
[少年エンシオディス] ……でもお前は行ってしまうんだ。
[少年ノーシス] 戻ってくるよ。
[少年エンシオディス] ほんとか?
[少年ノーシス] ああ……父さんと母さんはヴィクトリアに引っ越すつもりらしい。僕はそこの学校に通う。
[少年ノーシス] これはチャンスなんだ。僕はあそこで最先端の知識を学んで、それを身につけたら、戻ってきて君の力になるよ。
[少年エンシオディス] ……ふんっ、お前って奴は。
[少年エンシオディス] 俺も一つ伝えておくよ。まだ誰にも話してないことがあるんだ。
[少年ノーシス] なんだ?
[少年エンシオディス] エンヤとエンシアが成人したら、俺はイェラグを離れるつもりだ。
[少年エンシオディス] お前と同じで、たくさんのことを学んだら、また戻ってくる。
[少年ノーシス] ……未来の当主がイェラグを長い間離れるだなんて、そんなことしていいのか?
[少年エンシオディス] いいさ。その時は、お前に会いに行くよ。
[イェラグ戦士A] おいノーシス、メシだ。
[ノーシス] ……
[イェラグ戦士A] チッ、黙ってりゃどうにかなると思ってんじゃねぇぞ。
[イェラグ戦士A] 今はシルバーアッシュ家の全員が、てめぇを殺してやりたいほど憎んでるんだ。
[イェラグ戦士A] 旦那様と巫女様にあんな真似しやがって。旦那様の命令でなきゃ、メシどころか、水すらお前にやりたくねぇんだよ。
[ノーシス] ……
[イェラグ戦士A] 黙りこくってメシも水も要らねぇってか。
[イェラグ戦士A] だったらちょうどいいや。この部屋でくたばっちまいな!
[ノーシス] ……
[青年エンシオディス] ノーシス、随分と変わったな。
[青年エンシオディス] 以前のお前は、笑顔の代わりに鼻で笑うことなどなかったし、面と向かって人のことを無価値だと言うこともなかった。
[青年ノーシス] 変わったのは君の方だろう。
[青年ノーシス] 以前の君なら自分の地位を武器にすることも、社交辞令を重んじることもなかったはずだ。
[青年エンシオディス] 貴族たちと付き合うためには、身につけざるを得ないのだ。
[青年ノーシス] より素晴らしい研究をするためなら、私は他人にどう見られようと構わないがな。
[青年エンシオディス] 何の研究をしている?
[青年ノーシス] 生命科学、それと源石解析だ。
[青年エンシオディス] 一筋縄ではいかなそうだな。
[青年ノーシス] 君は? 見たところ貴族たちの中で、ある程度の地位を築いているようだが。
[青年エンシオディス] お前がイェラグを離れる時に、私たちが交わした言葉をまだ覚えているか?
[青年ノーシス] ……
[青年エンシオディス] 私はイェラグを飛び出して良かったと思っている。
[青年エンシオディス] 外に出てみてようやくわかった。門戸を閉ざしていても独力のみで世を渡っていける──そんな時代は終わった。
[青年エンシオディス] 過去百年、国家間においては数え切れぬほどの交流や衝突があり、クルビアのように衝突を経て急速に台頭する国がある一方、ガリアのような強国が、衝突により徹底的に滅ぼされることもあった。
[青年エンシオディス] 諸国が天災により分断される時代はまさに終わりつつある。往来の拒絶はもはや現実的な選択肢ではない。
[青年エンシオディス] イェラグがもし今までのように、門戸を閉ざしてさえいれば平穏な生活を送れると思っているのなら――
[青年エンシオディス] 我々を待ち受けているのは、破滅のみだ。
[青年エンシオディス] 千年の平和と安らぎはすでに終わった。他人が扉を叩くのを何もせず待ってばかりではいられないのだ。主導権がイェラグにあるうちに、門戸を開き歩み出さなければならない。
[青年エンシオディス] 手を貸してほしい、ノーシス。
[青年ノーシス] ……フンッ。
[イェラグ戦士A] はぁ、マジでイライラするな。
[イェラグ戦士B] 文句言うな。こっちまでイライラしてくるだろうが。
[イェラグ戦士A] しっかしわからねぇな……どうして旦那様はノーシスを閉じ込めておくだけにしてんだ?
[イェラグ戦士A] あんな裏切り者、さっさと首をはねちまえばいいじゃねぇか。
[イェラグ戦士B] わかってねぇなお前は……ただ単にあいつの首をはねるだけじゃ、旦那様の怒りは収まらねぇだろ?
[イェラグ戦士B] 旦那様はノーシスにあんなに良くしてやってたってのに、その恩を仇で返したんだぞ。
[イェラグ戦士B] たっぷり痛めつけてやらねぇとダメだろ?
[イェラグ戦士A] それもそうだな……けどよ、すぐにでも他の両家とやり合うことになるんだろ? 俺は早いとこ前線に行きてぇぜ。
[イェラグ戦士B] チッ、この戦闘狂が。あっ──
[イェラグ戦士A&B] 旦那様。
[エンシオディス] ノーシスの様子は?
[イェラグ戦士A] はい、すでにまる一日、飲まず食わずです。
[イェラグ戦士B] ひと言も発しないどころか、俺たちが呼んでも反応すらしません。
[エンシオディス] 私が話してこよう。
[イェラグ戦士A] はい。
[イェラグ戦士A] ……旦那様はノーシスと何を話すってんだ?
[イェラグ戦士B] さあな。
[イェラグ戦士A] ノーシスの奴は、旦那様にとっちゃ腹心の部下だったろ? だからその面目を保って死なせるために毒酒を渡す……とか?
[イェラグ戦士B] お前、歴史小説の読みすぎだろ。
[イェラグ戦士B] しかし──
[エンシオディス] ラタトスは大長老側に付いたようだ。
[ノーシス] いずれそうなることはわかっていただろう。
[ノーシス] 君の行いのすべてがイェラグのためであることなど、誰が信じる。
[ノーシス] 会社の者たちでさえ、そのほとんどが「自分はカランド貿易という会社のために働いている」と、そう思っている。
[エンシオディス] ……直接的に戦争を起こすのは、苦し紛れの最終手段でしかない。
[ノーシス] 君には懸念点が多すぎるのだ。
[ノーシス] 実際、他の両家を滅ぼしてイェラグを再建する方が、君が今考えている「体裁の良い」やり方よりもはるかに楽だ。
[エンシオディス] 暴力のみで権力を奪い取れば、イェラグはその者を心から受け入れることはない。
[ノーシス] ならば、私がやろう。
[ノーシス] 私が懸念することなど、君に比べればはるかに少ない。
[エンシオディス] ……お前が何をやると言うんだ?
[ノーシス] とぼけるなよ、エンシオディス。
[ノーシス] 考えたことがないとは言わせない。
[ノーシス] 罪人の子、そしてカランド貿易の汚点である私が再び裏切るのは、ごく自然な流れだろう。
[エンシオディス] ……
[ノーシス] エンシオディス、私は君の駒ではないし、部下でもない。
[ノーシス] 私は君のビジネスパートナーだ。
[ノーシス] たとえ君が同意しなくても、私はそれを実行する。
[ノーシス] いや、君が同意しないというならば、むしろその方が都合がいい。私たちの茶番劇が、より真に迫って見えるからな。
[ノーシス] 元よりこのイェラグに私の居場所はないのだ。それが私を受け入れようと受け入れまいと、そんなことはどうだっていい。
[ノーシス] 悪名を少しばかり多く背負うだけだ、どうということはない。
[エンシオディス] ……
[ノーシス] ……
[エンシオディス] ……
[エンシオディス] 今何を考えている?
[ノーシス] 君は二十年前と何も変わっていないと思ってな。
[エンシオディス] というと?
[ノーシス] 完璧主義で、自信過剰。
[ノーシス] 君は常に「完璧な結果」を得ようとし、そして自分ならそれを得られると確信している。
[エンシオディス] 「完璧な結果」か。それはつまり、アークトスとラタトスが我々の目の前に立ちはだからず……
[エンシオディス] 大長老もイェラグに起こる変化を素直に受け入れ、その後すべてが自然と私たちの望む段階へと移行する、と言ったところか。
[ノーシス] それは完璧な結果とは呼べない。せいぜい完璧な夢物語程度のものであることは、君もわかっているだろう?
[ノーシス] 彼らには、君と私が見ているものは見えない。ならば、彼らに我々と同じ考えを持つことを期待すべきではないのだ。
[エンシオディス] だが、お前と私の考えもすべてが同じというわけではない。
[ノーシス] 繰り返すが、私は君の駒ではないし、部下でもない。
[ノーシス] 私には私の考えがある。我々が共に歩んでいるのは、互いの考えに多くの共通項があるからに過ぎない。
[ノーシス] それとも君は、些細な考え方の違いから、本当に私を裏切り者として処分しようというのか?
[エンシオディス] ……
薄暗い明かりの下、エンシオディスがノーシスに手を差し伸べた。
[エンシオディス] 私はただ、お前という親友がいることを幸運に思っているだけだ。
[ノーシス] ……
一瞬の沈黙の後、ノーシスはようやく手を伸ばし、エンシオディスの手を握った。
[ノーシス] 言っただろう、悪名を少しばかり多く背負うだけだと。そんなことにはとうに慣れている。
──握手を交わす二人の姿は、あの頃のままだった。
[エンシオディス] アークトスはすでに兵を集め始めている。
[ノーシス] ラタトスは?
[エンシオディス] これを見ろ。
エンシオディス様\n我がブラウンテイル家は、古来よりシルバーアッシュ家と良好な関係を維持して参りました。近年における多くの対立は、イェラグの未来に対する考え方の不一致がもたらすものと考えております。
今、イェラグの民心が日ごとシルバーアッシュ家に集まりゆくばかりであるのは明らかです。\nこの変革に際し、不要な争いを避けると共に、イェラグの平和を願い──\n私ラタトスはブラウンテイル家を代表し、ここにシルバーアッシュ家に服従を申し出る所存です。
もしこれまでの不和を忘れていただけるのであれば、話し合いのため一度お越しいただきたく存じます。\nまたその際、あなたのご両親の死の真相についてもお伝え致します。\nラタトス
[ノーシス] ……あからさまな罠だな。
[エンシオディス] だが行く価値はある。
[ノーシス] 無意味なリスクを許容できるほど、状況は明らかになっていない。
[エンシオディス] ノーシス、我々はすでに勝利しているのだ。
[エンシオディス] 我々の本来の目的はすでに達成された。今や、ペイルロッシュ家とブラウンテイル家は、イェラグの反逆者となった。
[エンシオディス] ブラウンテイル家に忍ばせている者たちが、我々に代わり世論を誘導してくれるだろう。そしてペイルロッシュ家の者は頑固ではあるが、素直でもある。
[エンシオディス] 領民全員がアークトスの「罪」を理解すれば、ペイルロッシュ家の扉の大半は、自ずと我々に開かれる。
[エンシオディス] となれば、充分な時間をもって今後の計画に当たることができるだろう。
[ノーシス] アークトスとラタトスが、おとなしく引き下がるとは思えない。
[エンシオディス] それがまさに、私がラタトスに会いに行く理由だ。
[エンシオディス] もしラタトスが、私と共にヴィクトリアへ留学に行っていたなら、私にも勝るとも劣らない実力を身につけていたかもしれない。
[エンシオディス] そんな彼女が持てるすべてを振り絞ったカードを切ってきたのだ。付き合ってやらねば、あまりに無粋というものだろう。
[ノーシス] 君はいつかその尊大さに命を落とすだろうな、エンシオディス。
[エンシオディス] たとえそうであっても、今回はそうなり得ない。
[エンシオディス] アークトスに関しても、全く不安材料にならないとは言い切れない……これもまた、このタイミングでお前に出てきてもらう理由のひとつだ。
[ノーシス] あれはただの知性の足りない男だ。奴に何かできるとでも?
[エンシオディス] アークトスだけでは何もできはしないだろう。しかし、そこに関与してくるのはDr.{@nickname}なのだ。
[エンシオディス] あの者の存在こそが、この一局における最大の不確定要素であり、真に備えなければならない相手だ。
[ノーシス] Dr.{@nickname}。
[ノーシス] その者がイェラグに来てから、いくつか予想外の行動を起こしたことは認めよう……しかし、本当に君がそこまで重要視するだけの価値はあるのか?
[エンシオディス] イェラグを全く理解していなかった者が、いつの間にか舞台の大役を担い、我々の計画を大きく混乱させた……
[エンシオディス] 同じことをやれと言われても、私にできるかはわからん。
[エンシオディス] さらには、あの者が次に何をするつもりなのか、そして何ができるのか予測がつかない。何もできないかもしれないし、あるいは──
[エンシオディス] 私ですら思いつかないことを成し遂げるかもしれない。
[ノーシス] フンッ、君に忠告するのはこれが初めてではないが──もし負けることを恐れているのなら、挑戦を楽しんでいるような素振りはやめた方がいい。
[ノーシス] 皆は騙されるが、私を騙すことなどできない。あのカジミエーシュから呼んだ護衛の女もだ。
[エンシオディス] ならばこの反論も初めてではないな――駆け引きを楽しむことと、負けず嫌いは矛盾しない。
[エンシオディス] 駆け引きの楽しみのほとんどは、結果ではなく、勝利へのあらゆるプロセスがもたらすものだ。
[ノーシス] その考えこそ、私が君に最も共感できない点だ……まあいい。私はただ、君がそのような尊大さに殺される前に、君を救い出す機会があればいいと望むのみだ。
[エンシオディス] それについての議論は次の機会に預けよう。いずれにせよ、私がラタトスとの会合に出向いている間は、指揮権をお前に委ねる。
[ノーシス] カランド貿易の者が私の指示に耳を貸すのか?
[エンシオディス] ヴァイス、マッターホルン。
[エンシオディス] 二人が、お前に代わり命令を伝える。
[マッターホルン] ノーシス、事情はすべて聞いた。これまで苦労をかけたな。
[ヴァイス] 僕もまさか、あなたが裏切り者のフリをしていたとは……
[ノーシス] 社交辞令は不要だ。
[ノーシス] チッ、ようやく時間ができたと思っていたのだがな……
[ノーシス] 研究が滞ってどれほど経っただろうか。少なくともここに閉じ込められていれば、本を読むことくらいはできたのだが。
[エンシオディス] お前は私のビジネスパートナーであり、これは我々の共同事業だ。研究をする時間は今後いくらでもある。
[ノーシス] ……それは君が無事に戻ってくることが前提の話だ。
[デーゲンブレヒャー] そろそろ出発よ、エンシオディス。
[エンシオディス] では任せたぞ、ノーシス。
[デーゲンブレヒャー] ……
[ノーシス] ……
[デーゲンブレヒャー] ちょっと気になってたんだけど……大典でのあれ、本気だったの?
[ノーシス] だとしたら何か問題でも?
[デーゲンブレヒャー] だったら時間を作ってリハビリすべきね。
[デーゲンブレヒャー] 昔よりも腕が落ちたわ。
[ノーシス] 心配無用だ。
[デーゲンブレヒャー] あなたは辛うじてあたしの相手ができそうだから、気に掛けてあげてるのよ。退屈な日々には飽き飽きなの。
[ノーシス] 術師はただの副業だ。
[デーゲンブレヒャー] もう少し戦えれば、演技もより真に迫ってたはずよ。
[ノーシス] ……
[デーゲンブレヒャー] でも、あなたが感情をむき出しにする姿は初めて見た。
[デーゲンブレヒャー] 悪くない演技だったわ。
[デーゲンブレヒャー] ……演技じゃないんでしょうけど。
[ノーシス] ……
[ヴァイス] ノーシスさん、これから──
[ノーシス] ……メンヒはどこだ?
[ヴァイス] ……メンヒさんは別の部屋で軟禁されています。案内しますよ。
[ノーシス] 彼女は今回の件を知っているのか?
[ヴァイス] いえ……旦那様いわく、あなたから告げてやるのがいいだろうとのことでしたので。
[ノーシス] ……案内してくれ。
[メンヒ] ……
[メンヒ] ノーシス様……
メンヒは靴の中から、大切に隠し持っていた短剣を取り出した。
かつてノーシスが実験の合間に作った彼女へのプレゼントだ。
彼女は虚ろな目で、短剣の刃をそっとなでた。
[ノーシス] ……馬鹿な真似はやめるんだ、メンヒ。
[メンヒ] ……
[メンヒ] ……どこにもお怪我はなさそうですね。
[メンヒ] よかった……
[ノーシス] 私は大丈夫だ。
[ノーシス] むしろ今回は、君に大いに苦労をかけてしまったな。
[メンヒ] 私は……以前に申し上げた通りです。
[メンヒ] ノーシス様のお申し付けであれば、どんなことも辞さない覚悟だと……
[メンヒ] ……
[ノーシス] ……その反応を見るに、今回の件をおおかた察したようだな。
[ノーシス] すべて、私とエンシオディスが計画したことだ。
[メンヒ] ……
[メンヒ] やはりそうでしたか……
[メンヒ] 崖の下で、示し合わせたかのように待機していたシルバーアッシュ家のヴァイスに助けられてから、ずっと考えていました。
[メンヒ] もしすべてが計画されていたものだとしたら、私はその舞台上で、一体どんな役を演じているのだろうと。
[メンヒ] あなたが現れて、ようやく自分の役柄を悟りました……
[ノーシス] ……
[ノーシス] すまない。
[メンヒ] ……謝らないでください。そんな必要、一生ありません。
[ノーシス] メンヒ、君の意志を否定はしないが、私も言うべきことは自分で判断する。
[メンヒ] ……
[ノーシス] エンシオディスと衝突し、カランド貿易を追われ、その後ラタトスと接触した――それらは初めから、計画の一端だったのだ。
[ノーシス] この計画を知る者は最小限に留める必要があった。だから君にも話さなかった。
[メンヒ] ……
[ノーシス] 私もエンシオディスも、この計画の危険性をよく理解していた。
[ノーシス] 私は計画を細部までコントロールすると共に、あらゆる行動に万全を期さねばならなかった。これは普段の実験とは異なり……我々にとって二度とないチャンスだったからだ。
[ノーシス] それにより君に不快な思いをさせたのであれば、私は君に謝らなければならない。
[メンヒ] ……
[メンヒ] いいえ……そんなことは……そんなはずは……
[メンヒ] ……
[メンヒ] どうして……
[ノーシス] 何だ?
[メンヒ] あなたが何を考えていようと、どんな計画があろうと、私は絶対に……
[メンヒ] 絶対に……あなたのお力になるというのに。
[ノーシス] ……
[メンヒ] どうして信じていただけなかったのですか……
[メンヒ] ……私のことは……信じていいのに……
[ノーシス] ……
[ノーシス] メンヒ、わかってほしい。
[ノーシス] 君を完全に信頼していたからこそ、最も重要な役割を、このような胡乱な状態で君に任せた。
[ノーシス] 私は君を信じている──最も優秀な部下として、私の計画に沿って完璧に動いてくれるに違いないと考えたのだ。
[メンヒ] ……
[ノーシス] あまり思い詰めないでくれ。今回、君は本当によくやってくれた。無事やり遂げたのだから、もう気を張らなくていい。
[ノーシス] しばらくは、ゆっくり休んでくれ。
[メンヒ] ……
[ノーシス] ……今は言葉を交わす気になれないようだな。
[ノーシス] また来る。
[メンヒ] ……
[メンヒ] 私を信じている……?
[メンヒ] 心の底から、私を信じると言ってくれた人は……今どこにいるの……
[メンヒ] ……
[メンヒ] ノーシス様……今回、私はあなたを信じられるのでしょうか?
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