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更新日:2026/03/06 Fri 16:50:49NEW!
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q.e.d. 証明終了 q.e.d. q.e.d.エピソード項目 人形館 市松人形 スタンガン 静電気 ライデン瓶 九尾の狐
キレイな人形ですね
まるで生きているみたいです
もちろんよ
生きているんだから
「銀の瞳」とは、Q.E.D. 証明終了のエピソードの一つ。単行本第1巻に収録。同時収録作は「ミネルヴァの梟<ミネルヴァの梟(Q.E.D. 証明終了)」。
以下、ネタバレにご注意ください。
【ストーリー】
可奈の幼馴染である七沢鈴子の母親の人形を盗難から防いだお礼に、燈馬は彼女の家へと招待された。
鈴子の母、克美は高名な人形師であるがために悪徳高利貸し、阿久津格蔵に幾度となく人形を狙われていたのだ。
克美もそれに備え人形館を設立しようとしていたが、その甲斐空しく彼女の死後、人形館は阿久津の手に墜ちてしまう。
そしてその数日後、人形館へと改装中の七沢邸で阿久津が謎の死を迎える。
市松人形の前で横たわっていた死体も奇妙だが、それ以上に奇妙なのは容疑者たちの意見が食い違い、自分こそが第一発見者だと主張していた事である。
【事件関係者】
母さん!
私も一緒に人形を守るわ!
全て私にまかせなさい
お前が幸せになることだけが私の願いなのよ
- 七沢鈴子(ななさわ すずこ)
演:押元奈緒子
七沢克美の娘で可奈の家の近所に住んでいるお姉さん。吉野とは婚約中。
事件当時は自宅が人形館に改装されているので近くのアパートで一人暮らしをしている。
阿久津の死体の自称第一発見者。
人形館の改装状況を見に来ていたらしく、2階の展示室で死体を発見する。
その後悲鳴を聞いて駆け付けた安岡と吉野がそれぞれ通報に出て行ってしまい死体と二人きりの状況に恐怖を感じ、戻ってきた吉野と入れ違いに展示室から出てそれ以降は1階の管理人室にいたらしい。
現場の展示室から高価な人形が1体無くなっている事に気づき、外部の強盗の犯行だと主張する。
また事件当日、なぜか1千万円という大金を所持していたが、これは誕生日に母から毎年貰ってきた私物の人形を3体も売って作った代金らしい。鈴子が人形を大事にしていた事を知っていた可奈はそれを聞いて驚愕している。
ただしその使い道についてはプライベートである事を理由に事情聴取でも黙秘する。
- 七沢克美
演:江波杏子
人間国宝の候補にも挙がっている高名な人形師で鈴子の母親。
足が弱く車いす生活を余儀なくされているのに加え、大動脈瘤を患っており定期的な健診が必要。
阿久津が人形を盗むのを防いだお礼に燈馬を自宅に招待した。
作るのは主に市松人形だが、彼女の作風は非常に写実的で、むしろ生人形*1のようだと評価されている。因みに作中表記は「生き人形」だがこれだと稲川淳二の怪談<生き人形(現代怪談)になってしまうので注意。
人形を自分の分身のように扱い、かつて多くの人の人生を狂わせてきた阿久津には人形を売る気はない。
そのため自宅を人形館へと改装して法人化させ、人形を人形館の所有物にする事で、阿久津でも容易に売買できないようにしようとしていた。
その他にも、過去に盗まれた人形の被害届を敢えて出さずに取っておき、阿久津を帰らせたい時にチラつかせるなど年相応の強かさも併せ持っている。(拘置所に一晩しか放り込めないようだが、高齢で体力の落ちている阿久津にとってはそれでも苦痛なようで黙らせるには効果的だったようだ)
その一方で、自分も一緒に阿久津から人形を守ると意気込む鈴子に対しては首を振り、「全て自分に任せてあなたは幸せになりなさい」と優しく諭していた。
燈馬を自宅に招いた一か月後、大動脈瘤破裂により死亡。
そして彼女の死後、人形館設立のための出資企業の大半が実は阿久津が仕掛けたペーパーカンパニーであった事が判明してしまう。
特にドラマ版ではペーパーカンパニーの件を生前に阿久津自身から知らされてしまい、失意のままこの世を去ってしまう。
安岡のおっさん
しっかり支えてろよ!
病院行く途中でケガなんざ シャレにもなんねぇぞ
- 吉野保道(よしの やすみち)
演:長谷川朝晴
ベンチャー企業の社長で鈴子の婚約者。
社会人でいながらピアスを付けているなど一見するとチャラいが、克美の存命時には鈴子に代わり通院の送り迎えを律儀にこなしていた。一方でドラマ版では押しが弱くいわゆる草食系男子として設定されている。
普段から資金繰りに駆け回っているようで休みが中々取れないらしい。また起業のために阿久津から高額の出資をしてもらっているため彼には頭が上がらない。
阿久津の死体の自称第一発見者。
事件の2日前に阿久津が人形館に手紙で呼び出されているのを知ったらしい。
差出人は見ていないようだが一応阿久津を心配し、事件当日に鈴子と連絡を取りあい、頼み込んで中に入れて貰う。(自分一人だけでは安岡が中に入れてくれないと思ったらしい)
館内に入ってからは鈴子と安岡を1階に残して一人2階に上がり、展示室で死体を発見する。
その後自分の悲鳴を聞いて駆け付けた鈴子を置いて吉野と1階へ降りる途中で心臓マッサージを思い付き、鈴子と入れ違いに現場に戻って蘇生術を行っていたらしい。
取り調べでは借金の相手が死んだ阿久津である事を水原警部から指摘されるも、「あいつが死んだって借金が帳消しになる訳じゃない」と冷めた目で答える。
奥様一人ではございません
不肖 私も管理人として人形をお守りいたします
- 安岡章(やすおか あきら)
演:真実一路
七沢家の執事。現在は七沢邸を一人で人形館に改装し、その後は管理人を務める予定。
改装も完成が近く、克美の死後も彼女の遺したスケジュールに沿って人形の展示や招待状の送付などの開館準備を行っていた。
鈴子が結婚していないうちは、吉野が七沢邸の敷居を跨ぐ事を許していない。と言っても結婚まで許していない訳ではないらしく、ピアスさえ外せば入れても良いようだ。(かくいう吉野も外す気は更々ないようだが)
阿久津の死体の自称第一発見者。
事件当日は後述の大きな人形を倉庫から取り出し手入れをしようとしていたのだが、1時半頃に突然やって来た阿久津に力ずくで中に入られてしまったため作業は一時中断。
仕方なく1階の管理人室で彼が帰るのを待っていたのだが2時頃に今度は鈴子がやって来たため、鈴子の邪魔になりかねない阿久津を追い出そうと2階へ上がったところで展示室で死体を発見する。
その後は警察への通報のために1階へと降り、以降は現場には近づいていないようである。
取り調べでも鈴子や吉野が表面上は阿久津に対してお悔やみを言っていたのと違い、安岡は「あんな男死んで清々する」と臆面もなく敵意を露わにしていた。
七沢さんには長生きしてもらってあの美しい人形を作り続けていただきたいですからなぁ
- 阿久津格蔵(あくつ かくぞう)
演:谷本一
七沢克美の人形を狙う金融業者。バブル時代は強引な地上げや会社乗っ取りなどで財を築いた。
燈馬達と初めて会った時も、克美の人形展で展示されていた人形を偽物とすり替えて盗もうとしていた。
その方法も『無関係な一般人に人形の偽物をぶつけ、周囲が展示品にぶつかったと勘違いして落ちた偽物に注意を向けている隙に本物の人形をコートの下に隠し、後は目撃者のフリをして糾弾しつつ自分は本物を外へ持ち出す』という悪質なもの。
幸いにもその場にいた燈馬が企みを解いたため未遂に終わったが、後日その件で鈴子に責められた時も「人形の管理を確かめただけ」と悪びれもせずに言い放つなど人間性も最悪。
事件の2日前に誰かに呼び出されたらしく、事件当日は安岡を突き飛ばしてまで人形館の中に入り、大きな人形の前で横たわって死んでいた。
直接の死因は心臓発作だが、洞機能不全でペースメーカーを使用していた上に、管理人室にはスタンガンがあるため他殺の可能性がある。
また着衣に少し乱れがあったが、吉野によればこれは自分が心臓マッサージなどの蘇生術を試した時の物ではないかとの事らしい。
因みに鈴子は外部犯による強盗だと主張していたが、ポケットの中の財布は無事なままだった。
でもあんたの方から人助け言い出すなんて…脳みそでもネジれたの?
別にそこまで途方もない理由はありませんよ
言ってることがくい違うのが気に入らないだけです
- 燈馬想
演:中村蒼
この漫画の主人公兼ホームズ役。
可奈に強引に人形展に連れられた時には友人にかけられた容疑を晴らしつつ阿久津に盗まれかけた人形を取り返した。
そのお礼に七沢邸へと招待されたのだが、その帰り際に見た阿久津と七沢家のやり取りから、「克美に万一の事があれば誰も阿久津に太刀打ちできなくなる」と危惧していた。そして皮肉な事に克美の死後、その不安は的中してしまう。
事件当日は数学の小テストに備えて可奈に勉強を教えていたのだが、人形館にパトカーが止まっているのが気になる可奈について行った結果水原警部に見つかってしまい、取り調べが終わるまで隣室で待機させられる。
しかし壁を通じて取り調べの声が聞こえたためそれを元に推理を行っていた。推理中は集中するあまり一種のトランス状態に陥っていた。
可奈からは事件解決に積極的な態度を訝しがられたが、「言ってることがくい違うのが気に入らないだけ」と笑顔で返し、彼女をたじろがせた。
- 水原可奈
演:高橋愛
この漫画のヒロイン兼ワトソン役。
克美の人形展が催された時には賑やかしとして友人たちや燈馬を連れて行っていた。
人形を作って貰ったらどうかとかつては鈴子に勧められた事もあったようだが、「人形遊びは好きじゃないから」と言って断っていたらしい。
だが作って貰っていたならば現在なら3百万円もの高値がついたであろう事を燈馬に教えられ一人ショックに耐える。
事件当日は自宅で燈馬から勉強を教わっていたが、人形館にパトカーが止まっているのが気になって覗いていたところ水原警部に見つかって隣の空き部屋に放り込まれる。
取り調べ中は燈馬の推理のために窓から部屋を脱出。警官の隙をついて現場である展示室を検証する。
- 水原幸太郎
演:石黒賢
可奈の父親にして警視庁捜査一課の警部。
安岡の通報により現場に駆け付け、3人に口裏を合わせられないうちに個別に取り調べを行う。
出刃亀しようとしていた可奈たちを見つけて空き部屋に押し込めたものの、壁越しに取り調べの内容を聞かれるとは思ってなかったようで、結果的に燈馬に情報を提供する形になった。
取り調べでは強盗犯を主張する鈴子に対して阿久津の財布が無事であることを指摘したり、吉野には借金について敢えて煽るようなことを言って本音を聞き出すなど、相手の痛い所を突いてその反応を見る事が多い。
【キーワード】
- 人形館
克美は自宅を人形館へと改装して法人化させ、人形をすべて寄贈して人形館の所有物にする計画を立てていた。(鈴子が嫁いでいってしまったら住むには広くなりすぎるからというのもあったようだ)
生前に遺しておいたスケジュールに沿って彼女の死後も安岡により改装は続けられており、事件の翌月には開館する予定。
1階には管理人室が、2階には展示室が設置されているが、他にも空き部屋がいくつかあるのが確認できる。
燈馬の指示を受けた可奈が調べたところ、展示室に敷かれた絨毯はアセテート製との事。
- 大きな人形
人形館の2階で展示されていた人形の一つ。阿久津はこの人形の目の前で死んでいた。
可奈と同じくらいの(ドラマでは子供の背丈くらいの)身長で人形館所蔵の物では一番大きい。
事件当日に安岡により倉庫から展示室に運ばれたばかりだったが、保管中にカバーが剥がれていたようで埃だらけになっていた。
その瞳は銀色で、更に着物にはなぜか九尾の狐<白面金毛九尾の狐の柄がデザインされている。
また可奈曰く、その顔つきは誰かに似ているらしい。
- 市松人形
他にも展示室には一般的な大きさの市松人形も多数展示されている。
事件後、その中でも特に高価な人形が1体紛失していた事が鈴子の指摘により発覚した。通報した安岡は言われるまで気づかなかったようだ。
- スタンガン
1階の管理人室の安岡の机の中にあった物。
「阿久津はチンピラを差し向けて客足を遠のかせてからそれを理由に人形館を乗っ取るつもりだろう」と考えた安岡により、護身用に管理人室に常備されていた。
ペースメーカーに異常を起こせる事から凶器の可能性が浮上するが、その指紋は全て拭き取られていた。
- 七沢鈴子
現場から市松人形を持ち去った人物であり、阿久津の死体の本当の第一発見者。
人形館の改装状況を見るために来たと証言していたが、彼女の本当の目的は阿久津に会うことだった。
阿久津の会社にアポイントを取ろうとしたところ人形館に出向いていると聞き、彼を追ってきたのである。
ところが2階の展示室で死体を発見して悲鳴を上げた時に、安岡と共に本来ならいるはずのない吉野が現れたため、彼が阿久津を殺してしまったと勘違いしてしまう。
そこで彼をかばうため、現場から出ていく時に市松人形を1体持ち去って強盗の犯行だと主張したのである。
ちなみに1千万円を持って阿久津に会おうとしていたのは、吉野の会社の借金を清算しようとしていたため。
阿久津の吉野への借金をなくせば阿久津に対する弱みを減らせると考えたのである。
母のような強かさこそ持たないものの、彼女も彼女なりに何とかしようと考えた末の行動であろう。
しかし法的な問題(連帯保証人でもないであろう鈴子が書類も介さずの借金の肩代わりは可能なのか、など)を抜きにしてもこの方法はかなり危険。
阿久津にとって吉野への借金は人形館を追い詰めるためのいわば『人質』でもあるため、彼からすればそれを手放す事を大人しく受け入れるとは思えない。もし二人きりで会ってしまえば下手をすれば金を取られた上で借金は据え置き、なんて事もありえたかもしれない。
そう考えると阿久津が死んでいて金を渡さずに済んだのはむしろ幸いだったと言える。
- 吉野保道
事情聴取で阿久津の生死と借金は関係ないと漏らしたように、仕事の相手でしかない阿久津を心配して他の仕事を抜け出してきたという彼の行動は矛盾している。
実は彼は、手紙の差出人に『七沢』の名が入っているのを見ていたのである。
鈴子が自分と同様に阿久津に良い感情を抱いていないのを知っている事もあり、何か早まった事をするのではと考えて人形館へとやってきたのだ。
つまり吉野が本当に心配していたのは阿久津ではなく鈴子だったのである。
また第一発見者の鈴子が犯人かもしれないと考え、阿久津がまだ手紙を手元に持っていないか死体を探り、事情聴取ではそれを蘇生術をしていたと誤魔化したのである。
だが手紙の存在を知ってから事件当日までは2日あったものの、当の鈴子は借金返済のために金策に走っていたので、その間に彼女と連絡を取る事が出来ず、やむなく当日に人形館に直接出向くことにしたのである。
更に放り出せる仕事の量にも限度があったのか時間ギリギリになってしまい、結局鈴子や阿久津とはニアミスしてしまったようだ。
- 安岡章
鈴子がやって来た時に阿久津を追い出そうとして自分が2階に上ったと証言しているが、これは噓。
何故なら鈴子は最初から阿久津に会うつもりで人形館に来たため、彼を追い出しに行こうとした安岡を止めたからである。
警察への通報後、たまたま机の上に置きっぱなしにしていたスタンガンが目に付いた彼は、鈴子がこれを使って阿久津を殺したのではないかと咄嗟に考えてしまう。
そこでスタンガンの指紋をふき取った上でわざわざ机の中にしまう事で自分に疑いを向け、更に自分が第一発見者だと主張したのである。
ただし、燈馬も指摘しているが実はこれは彼の早とちり。本当に鈴子が犯人なら、安岡より先に1階に降りなければスタンガンを机の上に戻せる訳がないのだ。
なお、スタンガンを使えない鈴子や人形館に入れない吉野と違い安岡には一応犯行は可能である。
だがその場合、死体を放置している事から誰かに死体を発見させようとした事になり、第一発見者と主張している状況と矛盾する。よって彼の犯行でもないと言える。
いずれおまえもオレのコレクションになるんだ
ピッ
- 阿久津格蔵
その死因はESDと呼ばれる静電気によるペースメーカーの故障。
展示室でアセテート製の絨毯の上を歩いていた阿久津には負の電荷が溜まっていた。
そんな時に彼は安岡が倉庫から出したばかりの埃だらけの人形に目を付ける。
人形の顔を拭いてやるつもりで安岡が出していた絹の布で彼は人形の顔を拭いたのだが、それにより人形には正の電荷が溜まっていた。
その状態で阿久津は人形に触れてしまったため、両者の間に通電が起こってしまったのだ。
要するに彼は事故で死んでしまったのである。
ただし、現在ではESDによりペースメーカーが異常を起こす可能性は医学的に否定されているので注意。
とは言え原作でこのエピソードが掲載された1998年当時では静電気に対してペースメーカーの安全性が断言しきれなかったため、そこまで問題はなかった。
しかし2009年放送のドラマ版では技術の進歩により安全性が既に確立しているにも拘らず当時のままの描写にしてしまったため、、放送後に日本ペースメーカー協議会から抗議を受けてしまい、NHKが公式サイトで謝罪する事になってしまった。
因みに似たような事例では「金田一少年の事件簿」におけるこの短編<女医の奇妙な企み(金田一少年の事件簿)の存在が挙げられる。
2000年に連載された原作では「ペースメーカーを付けた患者のそばでは電磁波の出る携帯電話の電源を切る」という描写があったが、2016年に放送されたアニメ版ではその描写がカットされているのだ。
最もあちらでは犯人を追い詰める決め手に過ぎなかっただけだからこそ変更が効いたのだが、こちらでは被害者の死因に関わってくるため変更の仕様がなかったのかもしれないが…。
追記・修正は
静電気除去グッズを購入してからお願いします。
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項目変更&link_copy(text=項目コピー) &link_diff(text=項目変更点)&link_backup()& link_upload(text=アップロードページ)
阿久津さんはね…殺されたんです
計画的に
招待状の手配や人形の展示の全てを指示できた人
ただ一人阿久津さんと戦えた人…
一番人形を愛していた人…
そして何より…
自分の娘の幸せを願った人…!
Q.E.D.
失敗する可能性もあった…
それでもあの人は残りの命を賭けたんです
そしてあの人形を…現し身として残した…
- 七沢克美
娘の幸せを願い、阿久津を計画的に殺害した真犯人。
問題の大きな人形は眼の中を空洞にして内側に銀紙を貼る事で非常に静電気が溜まりやすくなるよう設計されていたのである。(燈馬は電気コンデンサと同じ原理で電気を溜める『ライデン瓶』のような物だろうと推測している)
いわばこの人形は阿久津を殺すために作られた凶器だったのだ。
吉野が見た手紙の差出人も実は克美。克美が作っておいた人形館開館の招待状を安岡はスケジュールに沿って指定された日に投函したのだが、阿久津宛の招待状にだけは実際の開館日より早い日を指定していたのだ。
阿久津がまだ改装中で開館もしていないはずの人形館に強引に入ってきたのも、その日を開館日だと思い込んでいたからだと考えれば頷ける。
燈馬がこの可能性に気づいたきっかけは着物の柄。九尾の狐が封じられた殺生石には触れると死ぬという伝説があるように、この人形にも『手を引かなければ死ぬ』という意味合いを込めて最後の警告を与えていたのだ。*2
その他、ドラマでは人形の身長がちょうど車いすに座った克美と同じくらいまで低くなっており、阿久津が倒れる瞬間の回想では人形に克美の姿がオーバーラップして見えるような演出がされている。
ただし前述の通り現在ではこの方法での殺害はほぼ不可能である。
スタンガン並みの電圧を起こせるならばまだ分からなくはないかもしれないが、一般的なスタンガンの電圧は5万~100万ボルト、一方でコップ大のライデン瓶で溜められる静電気はせいぜい1万ボルト。残念ながら現実的ではないと言える。
時代が時代なら可能だったかもしれないトリックと言えるだろう。
実は見てもらいたいものが…
人形の眼ですか?
やはりお気づきでしたか
- 安岡章
安岡は大きな人形を展示室へと運んだ時、人形の瞳が銀色である事がどうやら気になっていたらしい。
そこへアセテートの絨毯や手紙(招待状)が克美の遺した指示によるものだった事も合わさり、克美に対する疑惑が生まれてしまう。
燈馬にはまだ自分たちに語っていない真相があるのではないか…それはあの人形の持つ銀の瞳と関係があるのではないか…
そう考えた彼は更なる真相を聞くために、鈴子が吉野と式の打ち合わせに行っている日を選び、人形の眼球を持って燈馬と可奈の元を訪れた。
そして敬愛していた主人が犯人という悲しい真相を燈馬から教えられ、涙を流したのだった。
お願いです!!
このことは鈴子様には…
僕はもう…このことに関してはなにも…
誰にも話すつもりはありません…
それが正しいやり方なのかどうかわからないけど…
ただ…それが一番…
いいような気がするんです…
- 七沢鈴子
- 吉野保道
安岡は鈴子に自分の行動を悟らせないため、彼女が吉野と式の打ち合わせに出掛けている日を選んで燈馬を訪ねに来ていた。
そして鈴子に真相を知らせたくない安岡の希望to燈馬の意思により二人には真相は伏せられる事となった。
本シリーズには『真相を知りながらそれを公にしない』という結末を迎えたエピソードが時折見られるが、本作はその結末を迎えた最初のエピソードとなっている。
以上……証明終了です。
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*2 ドラマでは燈馬たちの小テストが古典になっており、かつその内容で九尾の狐と殺生石に触れることで事前に視聴者に予備知識を与えている。

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