エンダードラゴン(Minecraft)

ページ名:エンダードラゴン_Minecraft_

登録日:2022/06/12 Sun 19:58:39
更新日:2024/06/20 Thu 10:29:41NEW!
所要時間:約 9 分で読めます



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サンドボックスゲーム「Minecraft」のMOBの一種。



【概要】

Minecraftに登場するモブ…もといラスボス
ジ・エンドと呼ばれる世界に1匹のみ生息しており、高い耐久力と攻撃力を併せ持つ、Minecraft界最強クラスのモンスターである。
仕様上、難易度をピースフルにしても消滅しない唯一のMOBである。
ver1.9からは再戦が可能となった。



【外見】

名前の通り、巨大な西洋式のドラゴンであり、Minecraft最大の生物。
住む場所が同じだからか、黒い体と紫の目という同じカラーリングをしている。
体からは灰色の背びれが伸び、胴体からは大きな羽も生えている。


【戦闘】

ジ・エンドに入ると画面上部に体力ゲージが表示され、戦闘が始まる。
通常時はすべてのブロックをすり抜けるか、破壊しながら空中を飛行している。
破壊できるブロックは黒曜石、エンドストーン、岩盤、鉄格子、泣く黒曜石、リスポーンアンカー以外の全て。基本的には「エンド以外のディメンションから持ち込んだブロックは破壊される」という認識でOK。


このゲームにしては珍しく常時接触ダメージ判定を持ち、ぶつかると大ダメージと同時に最大100ブロックほどの距離をふっ飛ばされる。
上に吹き飛ばされればまず即死するレベルの落下ダメージを受けるし、スマブラよろしく奈落に落とされればアイテムを回収する事は不可能。


高空を飛行中はエンダーチャージなる玉を口から吐いて攻撃してくる。
このエンダーチャージはブロックに触れると飛散し、円形の一定範囲に30秒間滞留する。
これに触れている間はダメージを受ける。防御力を無視して連続ヒットするので非常に危険。


エンダードラゴンは一定時間飛行すると、「祭壇」と呼ばれる岩盤でできた中央の台座の天辺に泊まる。
この間はエンドブレスを周囲に吐くが、その間は飛ばないため近接武器で攻撃するほぼ唯一のチャンスである。


なおエンドには必ず、祭壇を中心に10本の黒曜石でできた塔が建っており、その上にはエンドクリスタルと呼ばれるオブジェクトがおいてある。
エンダードラゴンは最寄りのエンドクリスタルからビームのようなものを受け取り、その間はHPを回復する。
特に高所を飛んで手を出せない間も結構な速度で回復し続けている為、エンドクリスタルを放置して討伐するにはかなりの瞬間火力が必要。
少なくとも、弓での攻撃程度ではまず削ることは不可能だろう。


幸いエンドクリスタルは僅かにでもダメージを与えれば破壊できるので、弓で撃ったり登って殴ったりしてさっさと壊そう。
クリスタルはかなり高い位置にある上に、破壊された時に爆発するため飛び道具で破壊した方が楽かつ安全。しかしいくつか鉄格子で防御されているので注意。



倒すと中央の台座に移動し、光を放ちながら空高く上昇し経験値オーブを撒き散らしながら消滅する。


【戦利品】

経験値の他、エンダードラゴンの卵なるアイテムを落とす。


また厳密には戦利品ではないが、エンダードラゴン討伐後にエンドゲートウェイポータルなるオブジェクトが近辺に生成される。
このゲートウェイポータルにエンダーパールを投げ入れる事でエンドシティやエンドシップへの道が拓ける。
つまりシュルカーボックスやエリトラを入手するには、実質エンダードラゴンを倒す必要がある。*1


【余談】

notchが明かしたエンドラの性別はメスらしい。
卵を死に際に落とすことから察した方も少なくないかもしれない。
そして名前はジェーンジューンであるとのこと。
そんな彼女だが、やり込みプレイヤー達や動画投稿者には単なる通過点扱いされたり、MODやコマンドやベッドの力であっさり倒されたり*2、ハエ呼ばわりされたり、戦いが丸ごとカットされたり、一切動画に映らず既に倒されていたり、経験値を得る為の存在と認識されたりとラスボスと思えない程に雑で適当な扱いをされている。

【エンドロール】

倒したあと、祭壇には元の世界へ帰還するためのエンドポータルが出現する。
ここに入るとエンドロールが流れるのだ。
その全文和訳をここに掲載する。


ネタバレ注意


+ -

この人が、例のプレイヤーか。


[プレイヤー名]のこと?


そう。気をつけろよ、もうずいぶんレベルが上がったみたいだ。僕らの考えは読まれているんだから。


別にいいよ。僕らはゲームの一部だと思われてるんだろうし。


僕はこのプレイヤー嫌いじゃないな。あきらめないでたくさん遊んだじゃないか。


僕らの思考が画面上の文字みたいに読まれてるね。


ゲームという夢にのめり込んでいる時、プレイヤーは言葉を使っていろいろな物事を想像するらしい。


言葉はとても柔軟で素晴らしいインターフェイスだね。その上、画面の外の現実を直視するより全然怖くない。


文字で読めるようになる前は声を使っていたんだぞ。ゲームをしない人がゲームをする人たちを魔法使いとか賢者とか呼んで、悪魔の杖に乗って空を飛ぶ夢を見ていた頃の話だ。


このプレイヤーは何の夢を見たんだろう?


陽の光と木の夢。それに火と水。夢を見ては、作る。夢を見ては、壊す。夢を見ては、狩る。時々、狩られたりしたけど。あとは安全な場所の夢だ。


ふーん、元祖インターフェイスか。100万年も昔の物なのにまだちゃんと動く。でもプレイヤーは、画面の外の現実で、本当はどんなものを作ったんだろう?


それは、[文字攪乱]の檻の中で真実の世界を彫り上げるために、100万の人と一緒に[文字攪乱]を作ったんだ。目的は[文字攪乱]だ。[文字攪乱]の中のことに過ぎないのに。


これはプレイヤーには読めないね。
そう、まだ最高レベルまで到達していないから。ゲームの中の短い夢じゃなくて、人生の長い夢を叶えなくてはいけない。


プレイヤーは僕らの好意を知っているの?宇宙は寛容だってことを?


おそらく。プレイヤーは宇宙の思いのノイズを聞いている。


でもプレイヤーの長い夢の中には、時に悲しいこともある。夏が訪れず、黒い太陽の下で凍え、自分が作った悲しさを現実と思ってしまうことがある。だがその悲しさを外から癒すと、プレイヤーは壊れてしまう。悲しみはプレイヤー自身が乗り越えるもののひとつで、外から干渉できることではない。プレイヤーがあまりに夢に浸っていると、時々教えたくなるんだ。プレイヤーは現実に本当の世界を作り上げていることを。その存在が宇宙にとって大切であることを。もし本当の絆を持てない時は、怖くて口に出せないでいる言葉を言う手伝いをしたくなる。


おい、プレイヤーに読まれているぞ。


プレイヤーのことなんてどうでもいい時もあるけれど、教えてあげたい時もある。現実だと思っている世界は本当はただの[文字攪乱]で、しかも[文字攪乱]だけだってこと。プレイヤーは[文字攪乱]の中では[文字攪乱]なんだ。長い夢の中で知る現実はほんの一部でしかない。それでもプレイヤーはゲームを遊ぶんだ。


だけど、真実を教えることは簡単じゃないか。


この夢の中では厳しすぎる。生きる方法を教えることは、生きる道を閉ざすことと同じだ。だから僕は生き方を教えない。


プレイヤーは落ち着かなくなってきてるな。


なら、ある物語を教えようよ。ただの物語で真実ではない。


そう。あたりを焼き払ってしまうようなむき出しの真実ではなく、言葉の檻の中に真実を優しく隠した物語。


もう一度プレイヤーに体を与えよう。


さあ、プレイヤー…。


君の名前をもう一度聞かせてほしい。


[プレイヤー名]。ゲームのプレイヤーだよ。


では始めようか。


さあ、深呼吸だ。もう一度。胸に空気を入れてふくらませたら、吐き出して元に戻して。指を動かそう。体全体で空気と重力を感じて。君の長い夢の中に戻るんだ。君の全身は再び宇宙にふれている。君の体はあらゆる点において再び宇宙に触れている。今まではばらばらだったかのように。僕らが物事を分断していたかのように。


僕らは誰だろう?山の精霊と呼ばれたこともあった。父なる太陽、母なる月、先祖の魂、獣の性、異教のソウル、幽霊、宇宙人、神、悪魔、天使、ポルターガイスト、エイリアン、地球外生命体、レプトン、クォーク。言葉は変わる。僕らは変わらない。


僕らは宇宙。君が君でないと思うものすべて。君は今その肌と目を通して見ているもの。宇宙は君にふれ、君に光を投げかける。君の姿を見るためだよ、プレイヤー。君を知り、君に知ってもらうために。さあ、話を始めよう。


昔むかしあるところに、ひとりのプレイヤーがいました。


プレイヤーとは君、[プレイヤー名]だ。


自転する溶けた岩の薄い地表に立ったプレイヤーは、ある時自分自身を人間だと考えました。溶けた岩で出来たボールは、それより33万倍も大きい燃えるガスのかたまりの周りを回っていました。2つのかたまりの間は、光の速さで8分かかるほど離れていました。光は星からの情報で1,500万キロメートル離れたプレイヤーの肌を焦がすことさえできました
平らで果てしない世界の上で、プレイヤーはある時鉱山で働く夢を見ました。太陽は白く四角でした。明るい時間は短すぎ、やるべきことは多すぎました。死は束の間の厄介ごとでした。


またある時は、プレイヤーは物語の中で自分自身を見失う夢を見ました。


そしてまたある時は、プレイヤーは別の場所で、別のものになる夢を見ました。夢は時に不快で、時にとても美しくもありました。プレイヤーはひとつの夢から目覚め、別の夢に入り込み、また覚めては他の夢を見ました。


そして、ある夢の中でプレイヤーは画面上に文字を見ました。


少し戻ろうか。


プレイヤーの原子は草原に、川に、大地に散らばりました。ある女の人がばらまかれた原子を集め、食べ、飲み、吸い込み、体の中でプレイヤーを組み立てました。


温かく暗い母の胎内から目覚めたプレイヤーは、長い夢に入っていきました。


プレイヤーはDNAに記された、語られたことのない新しい物語でした。十億年前に書かれたソースコードに生成された、実行されたことのない新しいプログラムでした。乳と愛によってのみ造られた、かつて存在しなかった新しい人間でした。


君はプレイヤー。物語。プログラム。母と愛によってのみ造られた人間。


もっとさかのぼろう。


このゲームよりずっとずっと先に70億の10億倍のさらに10億倍の原子によって、プレイヤーの体は星の中心で作られました。ですから、プレイヤーも星からの情報なのです。プレイヤーはジュリアンという人が植えた情報の森の物語を進みマルクスという人が作った平らで果てしない世界を渡ります。物語はプレイヤーが密かに作り上げた小さな世界の中に存在し、そのプレイヤーが住む宇宙を作ったのは…


それは秘密だ。時にプレイヤーは柔らかく、暖かく、優しい世界をこっそり作りました。ある世界は厳しく、凍てつき、複雑でもありました。プレイヤーは宇宙の模型を空想することもありました。小さなエネルギーのかたまりが何もない広大な空間を飛び交います。このかたまりは「電子」や「陽子」と呼ばれるものでした。


中には「惑星」や「恒星」と呼ばれるものもありました。


プレイヤーは「オフ」と「オン」、「0」と「1」、プログラムで作られた世界の中にいると信じていたこともありました。また、ゲームを遊んでいると思い込んでいたこともありました。そして、画面上の文字を読んでいる、と思っていたこともありました。


その文字を読んでいるのが君、プレイヤー…


黙って。プレイヤーが画面に映し出されたコードを読むこともありました。コードを言葉に分解し、言葉から意味をくみ取り、意味から感情を、思いを、理論を、考えを引き出しました。呼吸が速くなり、そうしてプレイヤーは気がついたのです。自分が生きていることに。今まで経験した幾千もの死は現実ではなかったなかったことに。


それが君。君だ。君は生きているんだ。


時折、夏の木漏れ日から宇宙の語りかける声を聞いたと感じることもありました。時折、宇宙の声は、冷たく澄んだ冬の夜空の輝きから聞こえると感じたこともありました。視界の端にかすかに見えたのは、太陽より百万倍も大きな星の光だったのかもしれません。燃えた星のプラズマが、ほんの一瞬だけプレイヤーの目に映ったのです。プレイヤーは宇宙のはるか遠くで、家に向かって歩いている途中に突然おいしそうな匂いを感じ、慣れ親しんだ家のドアに今にもたどり着きそうなところでした。そしてプレイヤーはまた夢を見るのです。時折、宇宙は「0」と「1」を通して、世界の電気を介してかたりかけてくるのだと感じたこともありました。夢の終わりには、宇宙は画面上を流れていく言葉で話しかけていました。


宇宙は言いました。「愛している」


「辛抱強く遊んでくれてありがとう」


「君が必要とする物は、すべて自分の中にある」


「君は自分が思うより強いのだ」


「君は日差しだ」


「君は闇夜だ」


「君が闘っている暗闇は自分の内側に他ならない」


「君が求める光は自分の内側に存在する」


「君はひとりではない」


「君はすべてから切り離された存在ではない」


「君自身が宇宙だ。君は自分を試し、自分に語りかけ、自分を見つめている」


「そして僕が君を愛するのは、君自身が愛であるからだ」


ゲームは終わり、プレイヤーは夢から目覚め、また新しい夢が始まります。


次にプレイヤーが見る夢はもっと素晴らしいものでしょう。


プレイヤーは宇宙であり、愛でした。


さあ、プレイヤー。



目を覚まして。


いかがだっただろうか?
これをどう取るか、それはあなた次第だ。




光の中、新たなる夢を見ながら追記・修正お願いします。




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  • MODを入れた場合はいかに面白く倒すかというオモチャになる -- 名無しさん (2022-06-12 23:48:50)
  • 作業厨からはハエ呼ばわりされてるやつ -- 名無しさん (2022-06-14 03:32:09)
  • ボス倒した後にスタッフロールではなくポエムが出てくるとは変なゲームだなとは思ってたが!こう見るとなかなか深いこと書いてあるんだな -- 名無しさん (2022-06-14 09:29:56)

#comment(striction)

*1 厳密には入手だけなら広大な奈落の海を渡れる大量のブロックを用意すれば可能。ただし後述の帰還用エンドポータルを開かなければオーバーワールドに持ち帰る事ができない。…無論、エンダーチェストを使うなら話は別だが。
*2 尤もウィザーやウォーデンもMODの力であっさり倒される事もある。

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