英国面

ページ名:英国面

作成日:2015/06/02 Tue 22:04:15
更新日:2024/01/15 Mon 10:32:04NEW!
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「第三善を戦場に送れ。次善は間に合わない。最善は遂に完成しない」

――イギリスの物理学者・レーダー開発者

ワトソン・ワッソ




概要

英国面(British Side)とは、イギリス特有の変態的表現方法、或いは傾向の一つである。
元々は某所の軍板で生まれた言葉であり、イギリス製兵器の珍妙さを一言で表す言葉として生まれたものである。
その珍妙さも多岐に渡り、

  • そんな発想普通しねーよ!
  • これって問題ありまくりじゃないか?
  • その見た目どうにかならんのか?
  • どうしてここまで凄まじいちゃぶ台返しをするんだ
  • まともなもん作ったと思ったら使い方が変だった、何を言ってるのかわからないと思うが(ry

…など、様々である。
ただし、そんな英国のキテレツな発想が世界をガチで変える例もあったりするから侮れない。
日本の言葉にナントカと天才は紙一重、って言葉があるしね。


主に「実用性・性能を求められる極限環境」である兵器に出やすいが、民生品や文化でも英国面が炸裂することがある。


こんなキテレツな発想すんのは英国しかねえよ、と言いたいところだが、
海外にも紅茶とマーマイトに毒されたような発想する奴らがたまーに出るから油断できない。
良く上がるのがナチスドイツであろう。だが彼らのそれは似て非なるモノである。
相違点は、ある課題について「イギリスは変態な発想で解決する、ドイツは変態な技術で解決する」ところ。
共通点は、「そうやれば解決するのはわかってるが、普通やらねぇよ」を本気でやらかしてしまうところ。


ちなみに英語圏にもほぼ同等の意味の「British Sense」/「British Humor」という言葉があるそうで。
だが明らかにユーモアで済まされないようなぶっ飛んだものも少なくないがまあ気にしないでおこう。


根底にあるもの

飽くまで素人の編集者の独断と偏見であるという前置きを付け加えたうえで書かせてもらうと、
いわゆる英国面が発生する根底には「特定の目的に文字通り全ステータスをぶち込む」という点があるのではないかと思う。
「英国製兵器は一点特化、特定の目的に強い」と度々評されることがあるが、
これは言い換えれば「ある目的に特化するという思想で設計開発されている」ということでもある。
例を挙げるならば、

  • トールボーイ・グランドスラム→「一発で目標物を破壊する」
  • サラブレッド→「競馬で速く走って勝つ」
  • ピールP50→「街中での下駄代わりのクルマ」
  • ハンドレページ・ヴィクター→「高高度からの核攻撃」
  • ロールス・ロイス RB162→「リフトエンジン用小型ジェットエンジン」
  • リライアント・ロビン→「バイク扱いで維持費の安いクルマ」
  • ドレッドノート→「艦隊決戦」

というように、明らかに特定の目的に全ステ振ったような設計思想のものが目立つ。
それも他国であれば「バランスや扱いやすさを考慮して、これ以上はやめておこう」と躊躇するポイントを通り越してしまう。
その結果、奇妙な外見や或いは極端で癖の強い特性が発現する…というのが英国面の正体であろう。
但しその分、目的にピッタリ嵌れば下記のように全世界レベルで革新をもたらしてしまう爆発力を秘めている。


英国面の例

以下、紳士の所業の数々を挙げる。


発想の時点でアレなやつ

英国的な発想で生まれた紳士のアイテムの数々。
航空母艦・ライフル銃・VTOL機などその分野の先駆けとなった、あるいは新ジャンルを確立してしまったものもあるが、
あまりにブッ飛んでいて時代の徒花止まりのものも幾つもある。


英国面のレジェンドにして、説明不要の自走式爆弾。
爆弾詰めたボビンにロケットエンジンをしこたまくっつけて転がす。制御不能。
こんなのイギリス人じゃなければ思いつかないだろう*1


  • トールボーイ&グランドスラム

ところでこの爆弾を見てくれ。こいつをどう思う?
すごく…大きいです…
以上、これでだいたい説明終わり。5tとか10tの爆弾なんて普通はやらんわ。*2
ただし本当に「爆弾を大きくしただけ」だったことが幸いしてか、作戦準備及び事後処理が死ぬほど面倒*3なだけで、地下に隠匿された司令部の破壊など戦果として十分評価できる結果を残している。
ちなみにグランドスラムは現在でも「世界一炸薬量の多い制式採用された航空爆弾」の座にある。


  • ディズニーボム

上記の地震爆弾シリーズと並ぶ、バンカーバスターのご先祖様。
簡単に言うとロケットエンジン付きの爆弾。
飛行機から投下するとロケットエンジンで加速して敵軍の地下施設をぶち抜いて爆発する。
…なお、この名前の由来は、とある軍人がディズニー映画の「爆弾が建物を突き破る」シーンを見て、「これ本当にできそうだからやろうぜwww」と言い出したことがきっかけで作られた爆弾であることに由来する。


  • LAM

リアル空中機雷。
とはいってもSFやファンタジーにあるような「宙に浮いている機雷」ではなく、
敵機の目の前に大量にパラシュート付き爆弾をばら撒くだけなのだが。


  • ALARM

数十年の時を経て帰ってきたLAM。
ものすごく簡単に書くと「パラシュート付き対レーダーミサイル」。
パラシュートを使ってその場に滞空し、敵のレーダー基地が「よし、やり過ごせたな…」と再度電源をONにしたら、
「かかったなアホが!」とばかりに残ったロケットに再点火してレーダー基地を攻撃するという回りくどい代物。
基本的に対レーダーミサイルは妨害やレーダー波発信停止への対策がとられているのがデフォなのだが、文字通り空中待機するのはコイツくらい*4
ただし空中待機云々を除けば対レーダーミサイルとして十分に実用的な部類であり、湾岸戦争でイラク軍の防空網を攻略するのに活躍した。


パルプを混ぜた氷ででっかい空母を格安に作ろうぜ!という発想の氷山空母。


  • アウトワード作戦

発火装置などを搭載した気球でドイツを空襲する、英国流風船爆弾


  • ハボックMk.I タービンライト戦闘機

「ドイツの爆撃機を夜間迎撃したいから、飛行機に強力なサーチライトつけようぜ!」
という発想でアメリカから輸入したA-20ハボックに強力サーチライトを搭載。迎撃?ハリケーンに任せよう。
もちろん失敗している。
一応は一機倒しているとか。


  • ホーカー ハリケーンMk.IIB「ハリボマー」

ホーカーハリケーンに7.7mm機銃×12丁、500ポンド爆弾×1発を搭載した脅威の弾幕バカ仕様の戦闘爆撃機。
実際に対峙したドイツ軍パイロット曰く「クリスマスツリーが突っ込んでくるように見えた」とか。


  • ビッカース ウェリントン

第二次世界大戦で活躍した布張り機体の爆撃機。アニオタ的にはガンダムシリーズでラー・カイラムなんかを作った「ヴィックウェリントン社」の名前の元。
ソードフィッシュと並ぶUボートの天敵。
標準製造時間は60時間、最短製造時間は23時間50分である。
爆撃任務からはお役御免となった後も使い勝手の良さから沿岸哨戒に訓練に輸送にと使い続けられ、大戦終了後の45年秋まで生産された名作爆撃機。


ソ連の進軍を食い止めるために計画した核地雷。
低温による電子機器の故障を鶏の体温で食い止める。
しかもこれを「発電用原子炉」と偽ってドイツとソ連の国境線にしこたま配置する計画だったというのも色んな意味で英国らしい。
(機密文書公開時期的に)何故四月馬鹿じゃなかった。


  • スカイフック

ホバー中のハリアーをクレーンでつかむ艦載機発着装置。
間違っても「スカイロッド」ではないし、ボルガ博士お許し下さいもできない。


  • シング対空火炎放射器

汚物(急降下爆撃機)は消毒だぁ~!
艦載用なのだが、発射すると火の粉が甲板に降り注ぐ


  • ホームガード・パイク

ダンケルク撤退戦で武器大量に失って、「もうなんでもいいから武器作れ!たとえ槍でも構わん!」と喚き散らした役人の言葉を そ の ま ま 解釈して、
水道管に銃剣を溶接して作った急造品の。イギリス版竹槍。


  • スミスガン

こちらもホームガード・パイクと同じ本土決戦用の兵器。
車輪の中央に対戦車砲を大量に付けた簡易型対戦車兵器。ご使用時は90度横倒ししてください。
間違っても「人力パンジャンドラム」だの「イギリス版クーゲルパンツァー」だの言ってはならない。
ちなみに車両に牽引させるとぶっ壊れる。


  • インディペンデント重戦車

多砲塔戦車を世界中に流行させた元凶。戦車の中にデパートを作ってしまった


  • ウェルバイク

空挺部隊向けの折りたたみ式バイク。
折りたたみ自転車にエンジンを付けたような外見をしており、専用カプセルに入れて飛行機から投下できる。


  • ボールトンポール P.100

デファイアントでお馴染みボールトンポールの毎度おなじみ珍兵器。
要はイギリス式震電なのだが、脱出するときパイロットが推進式プロペラに巻き込まれるのを防ぐため
チャー研よろしく機首の下半分が「ガバッ」と開いて「パイロット君、ボッシュート!」
素直にプロペラを爆破なりしろや


  • スイングアーム式脱出装置

マーチンベイカーが考案した最初期の脱出装置
機体に装着されたアームでパイロットを「ポイッ」と放り投げる。


  • ピールP50

ギネス認定世界最小のクルマ。テレビ局の廊下を走れるくらい小さい自動車なんてピール製かTOYOTAのアイツくらいのもんだろう。
バックギアが無い(あまりに小さいので省略された)ため、バックしたい場合は手で押す。某平成ライダーもビックリであろう。
ちなみに50代のおじじが一人でバックさせられる程度には軽いので一応無茶ではない。
なんとコイツハイブリッド車仕様の復刻品が今も生産されている


  • HST

ディーゼル機関車牽引の高速列車。列車としては輸出(オーストラリアにXPTとして輸出)もされたくらいに大成功なのだが、
客車がモノコック構造でコケると派手に壊れて大惨事になるとか、ドアが外に広くとか、色々アレ。
間違っても「Hentai Shinsi TrainでHST」と言ってはならない。


空前絶後の海上電車。といっても「千と千尋の神隠し」のアレのような姿ではなく、海中の台車から伸びるアームで海上の客室を支持する。


  • グレート・ウエスタン鉄道

「軌間むちゃくちゃ広くすれば高速でも安定する=列車速く走らせられるZE☆」という安易過ぎる考えで作られた、空前絶後の2140mm軌間の鉄道。
1435mm標準軌の約1.5倍…。


  • ロムニー・ハイス&ダイムチャーチ鉄道

グレート・ウエスタン鉄道とは正反対の、軌間381mmの軽便鉄道。
どれだけ狭いかって、日本の軽便鉄道*5でメジャーな762mmの更に半分。
遊園地の豆汽車?いいえ、れっきとした公共交通機関たる私鉄です。
しかもこの鉄道の創設理由はオーナーの趣味だとかなんとか。


  • ダージリン・ヒマラヤ鉄道

イギリス植民地時代のインドに建設された軽便鉄道。
「トンネル掘ると金かかる」という理由でトンネルを一切使わずにループとスイッチバックだけで標高差2000mを突破する実に脳筋紳士的な鉄道。


  • スリップコーチ

急行列車に接続されたスリップコーチ専用客車を走行中に切り離して惰性と客車のブレーキだけで駅に停車させ、後で普通列車や支線列車に連結して回収させるという緩急接続。突放の逆バージョンと言えるかも(客が乗ってる車輛でやるべきかは別にして)。
蒸気機関車には「加速が鈍い」という弱点があり、燃費と効率を上げるには極力減速・停車しないようにしなければいけない…
という訳で編み出されたのがこの危険極まりないこの手法である。
ちなみに急行がホームのない走行線上を通過する場合、駅近くに止めて構内入れ替え用の機関車でホームに止まる。
100年以上も行われたが、運用中の事故は一切無かったらしい。ソドー島では事故ってたけど
当たり前だが現在はやってない。


旅客用ヘリコプター。先端にジェットエンジンの付いたローターをグルグルしてテイクオフする。


  • ロールス・ロイス RB.162

リフトエンジン用の超小型ターボジェットエンジン。プラスチック製。
繰り返す、プラスチック製である。


  • スマートゴミ箱「Bin」

側面のスクリーンを利用したCMなどの情報表示と同時に、ゴミと一緒にスマホのWi-Fiを経由して個人情報まで集めるビックリドッキリゴミ箱。
データを収集出来るが故に安く設置出来る(税金投入0な上に少々の時間公共情報を表示させることも同意させた)ことが理由で広まりかけたが、
当然というか実態が広まると評判が悪くなり過ぎで即お蔵入りに。
ただ日本含めて他の国でも似た様な発想のものはハード・ソフト問わなければ結構ある(俗にビッグデータとか言われているものの収集)ので凄く突飛な発想でもなかったりする。
ただそれを自販機とかネットアンケートとかじゃなくて何故かゴミ箱でやろうとするのが英国面の英国面たる所以だが


  • アーチャー自走対戦車砲

魔改造バレンタイン。
但し砲撃は尻から出る(主砲が後ろ向きに付いている)
しかも、砲尾が操縦手にぶつかるため、操縦手は戦闘中外で留守番*6というとっても素敵なおまけつき。
構造があんまりすぎたためか某ゲームではゲームシステム上の前後が史実と逆にされ、また別の某ゲームでは史実通りの前後となったせいで百戦錬磨の英国紳士すら「マトモに"前進"するべきではない。砲撃の時だけ"前"を向けばよろしい」とwikiで解説する始末。
…とはいうものの、元々この手の車輛は撃ったら敵に捕捉される前にすぐ移動しなければいけないため「(当時の英軍で最強の威力があった)17ポンド砲を運用でき」「射撃体勢からそのまま後方に離脱することができる」本車は結構評判が良かった


  • ジャンピングタンク

塹壕が戦車の行く手を阻んでいる!さてどうする?
車体を伸ばして力業で乗り越えるか?
否、ジャンプで飛び越えるのが紳士の作法だ。
とかなんとかいう会話があったか知らないが、塹壕を飛び越えるためにバレンタイン歩兵戦車にロケットブースターをしこたまくっつけた空飛ぶ戦車。
空中での姿勢制御?マリオやランドマスターみたいにそんなことが出来ると思ってんの?
…てな訳で、空中での姿勢制御はクソ難しく、しかも制御に失敗すると逆さまにひっくり返って着地するハメに。


  • 駆逐艦ズビアン

英国海軍「ここに艦首が魚雷で吹っ飛ばされた駆逐艦と、艦尾が機雷で吹っ飛んだ同型艦があるじゃろ? これを、こうじゃ!」
大破した別々の船の艦首と艦尾を悪魔合体させて復活! させた、ニコイチ駆逐艦
なんというか、艦これとか戦艦少女とかアズレンとかでこいつを出せと言われたら運営側が困りそうである。
ちなみにこの何とも言えないひびきの名前は元となった駆逐艦「ズールー」と「ヌビアン」から取られている。名前までニコイチってあんた。
英国海軍「『復活のフュージョン!ズールーとヌビアン』なんてどうだ」
しかもこれでいてUボートを撃沈するという武勲もしっかり挙げてるんだから侮れない。


  • 宿泊船ポーク&パイン

こちらは上記ズビアンの逆パターン。
Uボートの攻撃で真っ二つになった駆逐艦「ポーキュパイン」に、新造の艦首と艦尾を繋ぎあわせて2隻の船にした海のプラナリア。
なおポーキュパインの綴りは「Porcupine」でありそのまま分解してもポーク(Pork)とパイン(Pine)にはならないのだが…まあ突っ込んだら負けだろう。


  • グラスホッパーLCT(R)

重雷装巡洋艦ならぬ重墳進砲上陸用舟艇
甲板上にロケランをありったけ搭載し、弾幕を張って上陸支援をするというとんでもないボート。
斉射したら壮観だろうな。


  • チャリオット作戦(サン=ナゼール強襲)

第二次世界大戦の序盤にて。
イギリス海軍「ティルピッツ怖いお…どうにかしてあいつ封じないと」「よし、奴のネグラとなりそうなフランスのドックをぶっ潰すぞ」
まあここまでは分かる。で、どうやって潰しに行ったかといえば…
旧型駆逐艦をMA☆KAI☆ZOUして爆薬を満載し、ドックに向かってKA☆MI☆KA☆ZE。
なお爆弾は時限式であり、乗員ごと艦を爆破したわけではない。
結果ドックを潰す事自体は成功したが、英軍側の帰還者は参加者622名中228名。残りは戦死か捕虜となった。
ちなみに上記228名のうちほとんどは件の爆弾艦に随行していたイギリス軍の艦で脱出したのだが、5人はドイツ軍の包囲を突破、当時中立国だったスペインまで脱出しイギリスへ帰還するというとんでもない方法で帰還している。確かにこの5人は単なる海軍兵士ではなくコマンドス(特殊部隊)だったのだが…それにしたってなんだこいつら。
あと、駆逐艦は中々爆発しなかったため、ドイツ軍からは駆逐艦をぶつけてドックを破壊しようとしたと勘違いされて
失敗かと心配になってる捕虜に対して「あんなんでドック破壊できるわけねえだろwwwバーカバー(ドッカーン!!)」されたとかなんとか。
なお、同じ「チャリオット作戦」の名を冠した作戦は元植民地でも考案されたが没となった模様、なぜってアラスカの一部に水爆でダイナミック土木工事をして港を作るなんてまともな頭があれば止めるだろうよ。


  • マジックラウンドアバウト

ラウンドアバウト(環形の交差点。駅前ロータリーの小さい版みたいなの)を二重にし、さらにその間に極小のラウンドアバウトを設ける…
要するに遊星ギアみたいな形状に道を配置したラウンドアバウトという頭が痛くなりそうな構造のもの。
「慣れればむしろ便利」とも言われているし、確かに移動ルートを考えなければ出入りの自由度は高いだろうが…


引退した地下鉄車両を電気式ディーゼルカーに魔☆改☆造した車両。個別記事参照。


  • ホーカー・シドレー アンドーバー

下記のアブロ748が強力なSTOL性を備えているなどで何かと使い勝手が良かったので、軍用輸送機版も作ってみた、というのがこいつ。
だが元ネタのアブロ748は旅客機として生まれた飛行機なので、単に積み下ろし用のランプを付けただけではランプが地面に届かなくて車両が自走して入れない。
これをどうやって解決したかというと…主脚(胴体の車輪)を少し曲げて「屈む」事ができるようにして解決、ってわけ。


  • MC51

MP5並の短いレイアウトで7.62×51mmフルロードNATO弾をフルオートで撃つという正気とは思えないコンセプトで開発された特殊部隊向けアサルトカービン。
スプリングフィールドM14を知っている人ならこれがどれほど危険かつ無謀な試みであるのかはご存知だろう。詳細は変態銃にて。


  • ステルス機関車「サー・ギルマー」

第二次世界大戦中、物資輸送を担う蒸気機関車をドイツの戦闘機や爆撃機からの攻撃から守りたい。
よし、煙突3本に増やして排煙を煙幕に使おう!
無論、役に立たなかった。
改造したのはサザン鉄道リーダー級蒸気機関車の生みの親であるオリバー・ブレイド。
キャラが立っているからかきかんしゃトーマスに登場した。


  • ヴィッカース スワロー

上述のトールボーイとグランドスラムの生みの親であるバーンズ・ウォリス博士が考案した超音速旅客機。後に爆撃機に変更された。
エンジンはターボジェット4発、垂直・水平尾翼を持たない無尾翼機と、ここまでなら昔の超音速機にありがちな設計なのだが、
この機体がアレなのは、尾翼どころか操縦翼面(昇降舵とか方向舵とかエルロンとか)まで全部取っ払ってしまったところ。
じゃあどうやって操縦するんだといえば、可変後退翼に取り付けられた4基のエンジンを上下左右にぐねぐね動かして方向転換する。
他にも離着陸時は視界確保のためコクピットが機体からもぐら叩きめいて飛び出してくる仕組みになっていたり、旅客機版では安全に気を使って座席が全部後ろ向きに配置されていたりと、ツッコミどころに事欠かない機体。
予算不足により実機が製造されることは無かったものの、この機体のために開発された可変翼技術がのちに米国でF-111(世界初の実用可変翼機)の開発に用いられた。


何らかの問題を抱えているもの

発想としては光るものがある…が、何らかの洒落にならない欠陥を抱えてたり運用に難があったりそもそも実用化自体が叶わなかった者達。


世界初の空母。ただし最初の頃は前方にしか飛行甲板がなくて着艦は命がけ。
まあ世界初で色々手探りだったから仕方ないよね。


  • A38ヴァリアント 歩兵戦車

バレンタイン歩兵戦車の派生車の一つ。
シャーマン戦車よりも軽い27tの重量で、ティーガーも真っ青前面装甲114mmを目指したチャレンジ精神の塊。
当然いろいろ無茶があり、重いを通り越して運ちゃんをぶん殴ってくるシフトレバー(このお陰でたった21km走っただけで運ちゃんがギブアップ)、
動く歩兵の盾たる歩兵戦車にも関わらず榴弾砲どころか前方機銃すら積んでない、というか主砲が豆鉄砲。
あまりに突っ込みどころが多すぎて、イギリスの戦車開発学校では「まずこいつのおかしいところを探してみよう」「そして、こんなの作っちゃダメだぞ!」という…要は晒し者になっている始末。
尚、あまりに突っ込みどころが多すぎて「間違い探しは朝早くからやらないと終わらないぞ」とすら言われているらしい。
誰が呼んだか「戦車界の実写版デビルマン」。


  • MkⅤカヴェナンター 巡航戦車

WW2を控えMkⅣより車高を低くした新型戦車が大量に欲しい、という軍部の要求に応えるため大量生産されたサウナ
理由は後部にエンジン、前部にラジエーターを配置してしまったので、冷却配管が車内を通ってしまうから。
それでいてエンジンもオーバーヒートしやすいという欠陥を抱えているので実戦で使い物になるわけないのだが、要求通り1700両も作ってしまったので専ら訓練用に使われた。


武装がコクピット後部の砲塔だけ、しかも前に撃てないという問題ありまくりの戦闘機。
一応登場当初はそれなりに戦果を上げてはいた。
皆大好きデファイアント。


  • フェアリー バラクーダ

単葉雷撃機。
元々「複葉雷撃機の後継機を」という要求に応えて開発されたシロモノだが、
初期型は設計ミスでコクピットの配管がパイロットに顔射をぶちかまし意識を失わせるというとんでもない欠陥を抱えていた。
…あ、エロい方の顔射を想像した方、ご期待に添えなくて申し訳ない。こいつが噴き出すのはよりにもよってエーテル(麻酔性有り)を含んだ液体であり、飛行中にやられると死に直結するので。


  • ロールス・ロイス ヴァルチャー

液冷エンジン「ケストレル」を上下にニコイチした変態エンジン。
無茶な構造が災いして信頼性なにそれ美味しいの。


  • アブロ マンチェスター

で、そのヴァルチャーを搭載した大型爆撃機。
あんなゲテモノエンジン使っているから当然といえば当然だけど、故障しまくりで一年半で退場。
ただし空力性能は悪くなかったので、まともなエンジンの「マーリン」に交換してランカスターとして生まれ変わる。


  • スピットファイア(グリフォン搭載モデル)

THE・英国軍戦闘機スピットファイアにロールス・ロイスのグリフォンエンジンを搭載したモデル。
大出力と引き換えに元々ヤバ目の航続距離が更に短くなる、さらにはエンジンのパワーに機体が耐えられないと重大な欠点が次々生まれる始末。
但しその運動性能は非常に高かった。いわばリアル「エース専用機」。


  • スーパーマリン ナイトホーク

ステルス機の方のナイトホークではない。飛行船迎撃用の四葉機。
見た目がジブリ映画に出てきそうなくらいにゴツい。
それだけではなく計画値の最高速度(120km/h)が出せず97km/h止まり、高度3000mまで上がるのに1時間以上かかる始末。
ただ、飛行機としてはAPU(電源用の補助エンジン)を実用機として初めて搭載した画期的な飛行機だったりするのだが。


英国紳士自慢の弾が出る打撃武器…じゃなかった、ライフル。個別記事参照。
最新バージョンではマトモと言える品になってはいる。


  • PIAT

バネで弾を発射する対戦車グレラン。
当然それ相応の強力なバネが必要であり、気を抜くと「ビヨョーン、ドカーン」。


  • ブラッカー・ボンバード

でっかい据え置き式PIAT(というかこいつを小型化したのがPIATであるが)。
問題点?PIATと大体同じ。


  • SIP手榴弾

本土決戦用の自称「手榴弾」…って、どう見ても火炎瓶なんですけど、これ?
しかも発火剤に燐を用いているので、保管時は水中に入れる必要あり。


  • No.74粘着手榴弾

これも本土決戦兼イギリス陸軍用対戦車手榴弾。敵戦車の装甲の薄い場所にくっつけて破壊するという発想としてはありふれたものだが、粘着物質は磁石ではなく、超強力接着剤
ここでいう「粘着」とは本来「へばりつく」という意味でベタベタするという意味ではないが、こればかりは本当に文字通りの粘着手榴弾
扱い方を疎かにすると軍服にくっつく。トドメに表面が汚れた戦車には非常にくっつき辛いことが発覚。戦場は泥も埃も舞う環境なのだが……にも関わらず250万発も生産された。更なる欠点が、 使用者本人が戦車に直接これをぶちかますのが一番効率的という旧日本軍ばりの肉弾戦前提の設計だったりする。


「バイクです」と言い張って税金安くするために作られた三輪自動車。
安定性…そんなものはない。


  • VC-10

ジェット旅客機。4発リアエンジンが災いして旧式エンジンしか積めなくてさっぱり売れなかった。
但し旧ソ連に「Il-62」としてパクられた。しかもソッチのほうが数も多いし使用年数も長い。


  • デ・ハビランド ジャイロン

超音速機向けターボジェットエンジン。
「こんなデカ過ぎ重すぎ燃料食い過ぎのエンジンなんて使えるかボケ!」と一蹴されて不採用。
そりゃターボジェットエンジンでCFM56並みの推力10t級なんて目指したら…


試作ヘリコプター。もうなんというか色んな意味でアレすぎる究極ゲテモノヘリ。
一言で言うなら「英国紳士が英国紳士たる所以を完璧に表現したヘリ」、或いは「ヘリの形に具現化した英国面」。


大人気ジェット戦闘機F-4のイギリス軍向けバージョン。
エンジンがJ79からロールス・ロイス スペイ ターボファンエンジンに変更されている。
このため燃費は良くなったが最高速度が低下する結果に。そりゃ「ドッグファイトを考えると過度の最高速性能は無駄になる」なんて意見もあるけどさ…
ちなみに現地のミリオタはエンジン名を取って「スペイファントム」と呼ぶのが普通らしく、『世界の傑作機』などではこちらの名称が使われている。


  • ファイアストリーク

赤外線誘導ミサイル。
一言で言って「突っ込みどころしかないミサイル」。
弾頭が後方にある、
方向舵(後部)を機体前方のアクチュエータで操作する、
そしてそのアクチュエータの動力源は機体後部のコンプレッサーで作った圧縮空気、
部品にヒ素化合物が使われているためか取り扱い時は防護服必須(だがなぜか素っ裸で取り扱っている写真が多数見つかる)、
とどめに雲の中では敵機を追尾できない。


  • ブローパイプ

歩兵用対空リモコンミサイル
…え、今なんて言った?
うん、リモコンミサイル。
発射後に歩兵がリモコンでミサイルを操作し敵機にぶち当てる。カメラ?そんなものはない。
こんな代物を航空機にどうやって当てろと…BF4か何か?
実際フォークランド紛争で、プロペラ機を11機墜とすために数百発を要した模様。


  • APT

車体傾斜式高速列車。発想は間違ってないということを日本とイタリアが証明したけど、コイツ自体はトラブル多発で計画ごと中止。
間違っても「An Pontan TrainでAPT」とか言ってはならない。


  • サザン鉄道リーダー級蒸気機関車

とある英国のマッドエンジニアが創り上げ(てしまっ)た変態SL。
電気機関車やディーゼル機関車のような箱型ボディに両運転台でボギー台車を履いているという変態的な構造をしている。
もちろんこのような形状になったのは理由があり、蒸気機関車の最大の泣き所の一つ・『終点で向き変える必要がある』という難点を解消し、電車用の洗車機で洗車出来るようにして効率化する事。
前後の運転台を通路で繋げる為、ボイラーを片側に寄せてあるのだが、そのせいでバランスが悪くなった。
石炭をくべる機関室は車体中央にあり、箱型ボディで密閉されているお陰で中はサウナ状態。しかも、出入り口は片側にしか無いから横転すると運が悪ければ閉じ込められる。
さらに駆動機構は日本でも地雷と化した3シリンダー方式、それも前後の台車2台分存在する上、何故か普通はガソリンエンジン用のスリーブシリンダーを使っている。おまけにチェーン駆動まで採用と変態機構てんこ盛りで故障連発。


  • ネイピア・デルティック

ディーゼル機関車。
メインエンジンは元々船舶用に開発された代物な上、シリンダーを三角形に配置するという複雑怪奇極まりない構造。
(本項目を追加した編集者は「鉄道ファン」の記事でこの機関車を知ったが、当時は(文章だけというのもあって)何を言っているのかさっぱりわからなかった)
だがその複雑怪奇な構造と船舶用の巨体を無理矢理機関車に押し込んだのが災いして信頼性なにそれ美味しいの。
しかし特急列車を牽引できる性能を有する機関車が当時はこいつだけだったということで、
大量の予備部品を用意して力業で運用を続けるというこれまた紳士的な方法で乗り切った。お前はB-29か。
尚、ネイピア社はこいつのエンジン以外にもかっ飛んだエンジンをこれでもかというほど作っている模様で…。


  • 前後相対式フルフラットシート

ブリティッシュ・エアウェイズがビジネスクラスで初採用した座席レイアウト。
前向きと後ろ向きに座席を交互に配置するもの。
一人あたりの専有幅が広くできるなどの利点があるが、その配置上乗客の半数は後ろ向きに座らせられるという「地雷」を踏む欠点がある。


  • 20フェンチャーチ・ストリート

高層ビル。ガラス張りの外部で凹面鏡を作ってボヤ騒ぎを引き起こすお騒がせなビル。


  • ロンドン・シティ空港

ロンドン近郊のウォーターフロント地区に建設された空港。
立地的にはロンドン市街地に近い便利な空港なのだが、
市街地に近すぎて騒音の小さな小型機しか発着できないとか、アプローチの時は急降下で攻める必要あるとか色々アレ。


「エリート」のイメージもある有名な競走だが、その実態は「トップスピード全振り」で交配を重ねた品種であり、
虚弱体質で怪我しやすい・気性が荒い・音や光にビビりやすい…など、特に乗用馬として見た場合には致命的な欠点をこれでもかというほど抱えまくっている。
実質「競馬専用馬」。


  • ウィンズケール原子炉

核兵器用のプルトニウムを製造するために建設された原子炉…なわけだが、
空冷式というマジキチ構造を採用している。
ええ、放射性物質をそのまま屋外に垂れ流します。
何でも「ウランをプルトニウムに変えるだけだし、熱も放射性物質も大した量は出ないだろう」と甘く見積もったらしいが…


  • イギリスの原発事情

他の殆どの国が原発の原子炉といえば沸騰水型や加圧水型が主流の中、イギリスではガス冷却炉が主流。
…そしてこのガス冷却炉というやつは、「毎日燃料棒の位置を入れ替えないと効率よく燃えない」という割と面倒な点がある。
じゃあなんでそんな面倒な原子炉が主流なのよ、だって?
実のところ、(原発建設当時の)イギリス国内には発電用の核燃料を濃縮する施設が無かったので、「効率悪い上に扱いもクソ面倒だけど天然ウラン"も"使える」ガス冷却炉を『使うしか無い』という話。


個性的な外観のもの

英国紳士的なセンスのデザインの持ち主たち。
これらがかっこ良く見えてきたらあなたも立派な英国紳士。


第二次大戦でも現役で活躍した万能複葉機。
しかも活躍できた理由に至っては「性能低すぎてめっちゃ遅いから最新型では逆に対処できない」というアレすぎる理由。
ぅゎ複葉機っょぃ。


  • アブロ シャクルトン

リンカーン爆撃機をベースとした哨戒機。前面デザインが強烈。


木製の高性能爆撃機。
速度のために砲塔取っ払ったら文字通り「戦闘機より速い爆撃機」となり、目立った自衛装備を持たないにも関わらず損耗率は結構低かった。
ぅゎ木造機っょぃ。


  • ブラックバーン ブラックバード

複葉雷撃機。生産性を重視した結果機体の多くが直線的デザインで構成されている。


  • デ・ハビランド シーヴィクセン

複座式全天候型ジェット戦闘機。
だが乗員席は一見すると一人分しかない、じゃあもう一人(レーダー担当)はどこに乗り込むのか?
…運ちゃん用のコクピットが、微妙に左右非対称な位置にあるのわかるよね?
で、その隣に何やら不穏なハッチがあるのに気づいたよね?
多分これで「まさか…?」と思った人、はい正解。レーダー担当はこのハッチの下に入り込む。誰が呼んだか通称「炭鉱穴」。
とは言え当時のレーダーはやたらめったらデカイので、こうするしか無かったのであるが。
で、「シー」ヴィクセンってことは、海軍仕様じゃない「ヴィクセン」もあるのか?うん、あったよ計画だけなら。
そう、無印ヴィクセンはイギリス空軍にキャンセルされてしまったのだ…*7*8
こんなのでも意外なことに「扱いやすい」と評判の飛行機だったらしい。


  • BAC ライトニング

英国最後の国産超音速戦闘機。エンジンが縦に2段重なった双発機。
結果胴体内に燃料タンクを設置できなかったため、胴体下に追加燃料タンクを設けたり主翼の上に増槽を搭載したりした。着いたあだ名が「子持ちシシャモ」
ただ強力なエンジン推力や良好な運動性から防空戦闘機としては優秀な機体であり、特に上昇力はF-15やSu-27に引けを取らなかったという。


  • ショート スペリン

ジェット爆撃機。
主翼にターボジェット2発を縦配置で積んだエンジンポッドを取り付けている。
なぜそこまで縦配置にこだわる?


  • 3Vボマー

第二次大戦後に開発された3バカ、じゃなかった、「ヴァリアント」「バルカン」「ヴィクター」の爆撃機三兄弟。


  • BAE ニムロッド

元祖ジェット旅客機ことデ・ハビランド コメットが元ネタの対潜哨戒機。
と聞けばまあよくある話だけど、MR.2以降は対空ミサイルぶっぱできたりするし、
AWACS試験のAEW.3は外見がいろいろと恐ろしいことに。
で、最終形態のMRA.4はあれこれ詰め込み過ぎた結果「P-3C買ったほうがはるかに安いよ!」という状態にも…。


艦上対潜哨戒機。人呼んで「世界一醜い飛行機」。でも性能は結構優秀


  • TOG2重戦車

塹壕超えるには車体長くしたらいいんじゃね?と、冗談のようなLOOOOOOOOOONGな車体になった戦車。
TOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOG!!!


ヘリの代用品として開発されたヘンテコな軽飛行機。
Zガンダムでのアムロの自家用機でもある。


  • ショート スカイバン

機体断面が四角い小型輸送機。


  • ブリストル フレイター

レシプロ式輸送機。外見は作画崩壊したボーイング747。


  • ブリテン・ノーマン アイランダー

小型レシプロ旅客機。
異様に間隔の広い主脚(横風対策)や「ドアを開けて直接座席に着座する」という乗用車のようなスタイルなど、
旅客機としては1世代遅れた設計が多いが、それ故短距離用旅客機として非常に使い勝手がよく、各国で使用されるに至っている。
旅客機界のソードフィッシュ。


  • ブリテン・ノーマン トライランダー

上記のアイランダーのパワーアップ版。
垂直尾翼にレシプロエンジンをもう一台追加するという奇っ怪なスタイルになっている。


  • ホーカー・シドレー トライデント

ボーイング727に似た形状の3発リアジェット方式のジェット旅客機。というかこっちが元ネタ
これに加えて世界初となる自動操縦による着陸が認可された先進的な機体!...だったのだが、

  • メーカーの販売力不足
  • ローンチカスタマーの英国欧州航空(BEA)が、メーカーが提示した当初案を「大き過ぎる」と難色を示し、結果より小さい機体とすることで妥協してしまったこと
  • メインエンジン(ロールス・ロイス「スぺイ」ターボファンエンジン)の推力不足

といった事情で総生産機数117機と商業的には失敗してしまった。当初案に近いスペックだったB727は1700機以上生産されたのは皮肉以外の何物でもないだろう。
そんなものなので、ストレッチ型(胴体延長型)のトライデント3は既にパワーアップが限界に達していたスペイ×3発に加え、
さらに尾翼の付け根に先述のRB.162を離陸補助用ブースターとして一発追加した「3+1発ジェット機」という奇怪な機体となっている。


  • アームストロング・シドレー ダブルマンバ

フェアリー ガネットのエンジン。
ターボプロップエンジン「マンバ」を2つつなげて二重反転プロペラを駆動するという奇怪な仕様。


  • HOTOL

英国流スペースシャトル
「滑走路からテイクオフしてそのまま宇宙に飛び出せるスペースプレーン」というSF世界でおなじみのスタイルを本気でやろうとした結果。
なんだか垂直尾翼が機首についているとか、エアターボラムジェットを採用するとか(決して理屈としては間違っていないが明らかに人類には早すぎる代物でもあるのだが…)、
挙句の果てにはロシアからAn-225を借りて上空で放り投げて発進させる(おい滑走路からのテイクオフどうなった?)とか、
燃料満載するとランディングギアが重量に耐えられなくなるので緊急着陸の際は燃料を問答無用で投棄しなければならないとかツッコミどころ満載。


  • BAC マスタード

これも英国流スペースシャトルの案。
同じ機体を3つ重ねるという脅威の三つ子宇宙船。
ちなみに宇宙に飛び出すのはそのうちの一機のみ、残りの二機は単なるブースター役。


英国が誇る最新鋭ミサイル駆逐艦にして、回るパーティーコーン。
現在の駆逐艦のトレンドである平面多面体レーダーマストも、英国にかかれば奇天烈な外観とギミックが付加される。


  • エンフィールド STEN(ステンガン)

ホームガードパイクよりはいくらかマシな水道管、もとい、ヤケクソ戦時急造短機関銃。
名前をもじって「Stenchステンチ(=悪臭)ガン」「ブ女の●●」の蔑称をもつほど貧相極まりない銃だが、
必要な時には間に合っているし性能や使い勝手も当時としては悪くなかった様子。
生産効率を追い求めすぎてダメ性能になったMk.3のことは忘れてあげよう。
あまりに簡素な構造が幸い(?)して、枢軸国占領下のレジスタンスや末期のドイツ軍なんかがヤケクソでコピーした。
ちなみにこんなんでもちょい役とは言えガンダムにそれっぽいのが出てきている*9。宇宙世紀まで残ったのか…


  • HB 876

航空機による散布を想定した地雷。
殺傷力を確保するために中の金属球を効率よく撒き散らすにはどうにかして「立った状態で」ばらまきたい。
でも飛行機からばら撒く以上、いちいち地上で立て直すというのはできない。じゃあどうする?
…英国紳士はこの問題を「複数の金属製の脚を展開して自立させる」という方法で解決した。
だが問題はその(自立機構の)形状、円筒形の地雷本体の周囲に放射状に金属製の脚が生えているという(今にもカサカサと動き出しそうな)凄まじくキモいデザイン。
お前は「遊星からの物体X」のスパイダーヘッドか。
ハイラル住民なら「ブレスオブザワイルド」に出て来る戦闘ロボット・ガーディアンを想像してもらえば大体合ってる。


  • ファイアフラッシュ

イギリス初の空対空ミサイル。サンダーバードの原子力旅客機とはおそらく関係がない。
母機のレーダー波で誘導されるビームライディング方式、いわゆる「誘導ミサイル」であるが、
ミサイルのロケット噴射の排気で誘導用の電波に悪影響あるんじゃね?と心配した結果、
非常に変な形(ミサイル本体の前部にロケットエンジンが2つ括りつけられている)をしている。
まあ本家wikiから引っ張ってきたこの画像で全てを納得しろ・・・無理か?

*10


  • ティレル(タイレル) P34

F1コンストラクター「ティレル」が開発した、空前絶後の6輪式F1カー
「空気抵抗減らしたいから小さいタイヤ使いたい・・・」
「でもタイヤ小さくすると接地面積が減ってグリップ力が不安だお・・・」
「そうだ!タイヤ増やせばええんや!」
てなわけで前輪を小径タイヤ×2にしたってわけ。
しかも、これがなかなか強かった。
その後、「さすがにちょっと強すぎる」として初出場から7年、P34の撤退(チーム事情によるもの)から6年で、F1レギュレーションが『4輪車形式以外のシャーシは認めない』と改訂された*11
新世紀GPXサイバーフォーミュラの世界で6輪がデフォになっていったのとは真逆である。


  • ブルドッグ

闘牛用に改良された結果があの顔つき。


  • シャイヤー / シャイアー

超大型の馬車馬体高は標準で180cm前後、体重に至ってはトンの単位が当たり前というリアル黒王号
重装備の騎兵に耐えうる馬として改良された結果、このような巨体になったと言われている。
ちなみに体高約2m、体重1.5tの巨漢が「世界一巨大な馬」としてギネス記録に認定されている。


  • シェトランドポニー

上記のシャイヤーとは対象的な超小型のポニー。
大きさ的にはわんこに毛の生えた程度。
原産地であるシェトランド諸島の厳しい気候に適応した結果、このような小型馬になったと言われている。
「特殊な条件に合わせて特異な姿に進化した」という点では、ある意味で「野生の英国面」とも言えるかもしれない動物。


  • ウェンロック&マンデビル

ロンドンオリンピックのマスコットキャラ。こんな不気味なキャラクターを考えつくあたりが如何にも英国的である。


  • フェアリー式機関車

蒸気機関車はバックに難があったり方向転換したりしなきゃならないので不便である。
その問題を解決すべく、機関車を双方向に合体。カーブし辛い欠点は台車に関節を付ける。これで解決!
で、炭水はどこに置くんだ?


  • Q1型蒸気機関車

イギリス流戦時設計。
冗談も何もなしに「蒸気機関車」として必要ないものは徹底的に廃されている。ボイラーに車輪がついて走っていると言わんばかりのその姿は要検索。
フランケンシュタイン?みにくいアヒルの子?褒め言葉だね、ケッケッケ。
設計者?上記のリーダー級やステルス機関車を設計したオリバー・ブレイド。


どうしてそんな使い方をするんだ

比較的大人しめのものを作っても、使い方でやらかす事もある。
最後の最後まで気は抜くな。


  • アブロ ランカスター

エンジンをマーリンに交換して帰ってきたマンチェスター。
最大搭載量10000㎏*12を誇り42年から45年まで156000回もの作戦に従事、600000tもの爆弾をドイツ領内にまき散らしたした化け物重爆撃機。
その搭載能力からグランドスラム筆頭のヘンテコ爆弾をいろいろ積まれるハメに。


3Vボマーの末っ子の大型爆撃機。
本来の目的の核攻撃が不要になったので空中給油機に改造されたが、フォークランド紛争で遠く離れたアルゼンチンの基地を爆撃するために
「ヴィクター同士で空中給油を繰り返して、一定間隔でヴィクターを配置しバルカンの航続距離を伸ばす」という死ぬほど非効率な作戦に従軍したことがある。7回やって5回は最後まで成功裏に終わったとのこと。


お手軽簡単歩兵戦車。
数作られまくったためにアーチャー自走対戦車砲などの変態兵器に改造された例多数。


  • ホーカー ハリケーン

単葉戦闘機。
一部布張りという前近代的な機体だがこれまたお手軽安価に作りまくれる機体だったため、変態兵器に改造された例がいくつかある。
空戦型バレンタイン。


  • アブロ 748

YS-11に似た形状をした小型ターボプロップ旅客機。
強力なSTOL性能などで何かと使い勝手がいいためか、「ホーカー・シドレー アンドーバー」や「BAe ATP」などの奇っ怪な派生機が幾つも誕生している。


最近何かと話題のマイコンボード。
元々は教育用に開発されたものだがどういうわけか教育現場だけでなく世界中のコンピュータマニアの間で人気となってしまった。
確かにHDMI出力対応やSDカードをストレージとするなど汎用品ばかりでなんとかなるため予算が安上がりになるとはいえ、
どうしてこうなった。


ダイナミック仕様変更

初号機とは完全に別物になった?
仕様変更の内容が予想の斜め上すぎる?
だがそれがいい。


  • BAe146

小型ジェット旅客機。元々は双発ターボプロップ機だったが設計変更しまくって「小型ターボファン4発」となった。


  • BAe ATP

上記アブロ748を劇的ビフォーアフター!した機体。
もう少し詳しく書くと胴体を延長して乗客数を増やし、
さらにエンジンが6枚羽プロペラの(ちょっとキモイ)新型ターボプロップエンジンに交換されている。


  • ハンドレページ ダートヘラルド

試作機はレシプロ4発、でも量産機はターボプロップ双発というありえない設計変更。


  • ロールス・ロイス エイヴォン

最初期の軸流式ターボジェットエンジン。開発途中で試作一号機とは全くの別物になる。


必要なときに間に合わなかったもの

イギリスだって毎回変態なものばっかり作っているわけじゃない。
ちゃんと性能もデザインも使い勝手も優れたものも生み出している。
でも出てくるのが遅すぎる?アーアーキコエナーイ。


  • グロスター ミーティア

ドラクエの馬姫様ではない。イギリス初のジェット戦闘機。
(第一世代ジェット戦闘機としては)比較的真っ当な機体だが…第二次大戦には間に合わなかった。
だが操縦性は良好であり、「プロペラ機からの乗り換え用」としてはなかなかの人気だった。


  • ブリストル ブリタニア

大型ターボプロップ旅客機。
「ささやく巨人」の異名を持つほどの静粛性を誇り、また飛行性能も良好だったが…
登場した時は既に旅客機もジェットエンジンの時代だった。
…なんかアメリカにもL-188とかいう奴がいたような。


カードゲームではなくて戦艦のヴァンガード。
色々とクセモノ揃いのイギリスの軍艦の中では最もバランスの取れたフネだったが…
就役したのは1946年つまり戦後。その頃にはもう「艦隊決戦」そのものが時代遅れであり、実戦は経験しなかった。


その他

英国的なセンスが炸裂しているもの。


但し朝食、シチュー、ハッシュドポテト、ローストビーフは除く。
あと軍用レーションもそこそこ評価が高いそうで。


  • 紅茶に対する情熱

イタリアでいうパスタとピザ、日本でいう白米とマグロに匹敵するものが紅茶。
核戦争時の一番の問題が「シェルター暮らしだと紅茶足りるのか?」だったり、ティータイムのために砲撃を一休みしたり、戦車にお茶を淹れる装備があったりと並々ならぬ物がある。


  • ノーモアティーバッグ

そしてそんな紅茶への情熱が生み出したのがこれ。
簡単に言うと「濃縮紅茶エキスのスプレー」。
カップの中に一噴射してお湯を注ぐだけで紅茶ができるという逸品。ティーバッグより若干高価なのは便利さとの引き換えと言えよう。


ビール酵母エキス。イギリス人すら好き嫌いが分かれる。
成城石井辺りでは「イギリスの納豆」とかいうある意味的確すぎる表現で紹介されていた。


  • 幽霊物件

普通は「幽霊が出る住宅・マンション」なんてもんはその時点で価値が大幅に下がってしまうのが常だが…
イギリスでは逆に「幽霊が出る?それだけ歴史ある物件ってことじゃないか!」とかなんとかいう理由で逆に価値が大幅に上がってしまうらしい。


  • BBC

英国の公共放送。モンティ・パイソンTopGearを筆頭とした奇行の数々で有名。


  • ブリストル自動車

自動車メーカー。航空機や鉄道車両で有名なブリストルが第二次大戦後に自動車部門として設立した。
レトロな外見の自動車に最新の機構を詰め込み、日本円換算で万で4桁の価格で販売するという実に紳士的な自動車メーカー。
いわば「自動車業界の近江鉄道」。


  • TVR

自動車メーカー。「超軽量のボディ+超ハイパワーのエンジン=最強」という紳士らしく漢らしい設計思想の元、さまざまなスポーツカーを販売している。
その軽量化たるや「保安規定に定められてないから搭載しなくても車検通る*13」としてエアバッグすら全廃したほど。快適装備?ないに決まってるだろ。ランエボのRSグレードとかにだってないんだし。
それどころか超ハイパワーにも関わらずABS、トラコン等の運転補助装置すら一切なしという徹底ぶりで操作を少しでも誤ると豪快にケツが滑ってブッ飛ぶ。
ちなみになんやかんや言ってグランツーリスモの初期作品とか昔からゲームにいたりするのでwiki民でもヤバさを体験するのは容易。
特にグランツーリスモは日本での知名度上昇に貢献した上に、『初代』から『7』まで欠かさず参戦している皆勤賞。そして初代の国際A級・ミッション7はみんなのトラウマ。
2006年一度倒産するも、2017年に「グリフィス(三代目)」と共にめでたく復活!…と思いきや「グリフィス」の製造が中々始まらない様子。果たしてどうなるやら。


  • サーブラウ スピード12

そんなTVRが送り出した最強のマシンと言える存在がコレ。「自社製の最強のV6、2つ載せればもっと最強じゃね?」という狂った発想で開発された800馬力オーバーのV12エンジンを搭載。
加えて大柄ボディにも関わらず約1000kgの軽量ボディに後輪駆動とおぞましさ全開の超じゃじゃ馬スペック。ABS?トラコン?勿論そんなものはない。気が狂ってる。
が、流石に危険すぎたため社長自ら「ちょっとこれは売れない」と発言。最終的に1台だけオーナー販売されたんだけどね…


  • SuperDry極度乾燥(しなさい)

(しなさい)まで含めて正式なブランド名。「SuperDry極度乾燥(しなさい)」で正式名称である。
英国発のファッションブランド。
正しく使い方を間違えた日本語をあしらったアパレル製品で世界的に人気を博した。
由来はお馴染みのスゥパァドゥルァァァァイ。それを2003年頃の機械翻訳に突っ込んだ結果がこの珍妙な名前である。
流石に変な日本語と知れ渡った……かは定かでは無いが、2020年に「SuperDry 冒険魂」と無難な名前になっている。SuperDry が残っているせいで2023年現在アサヒの商標権についての申し立てにより日本では禁輸品


  • アパッチデサント

AH-64の機外に兵員を掴まらせて突撃!
タンクデサントを超える暴挙。しかし参謀さんや指揮官さんたちが大真面目に考えた作戦である。
いやまあタンクデサントも戦術的合理性の帰結なんだけどね。


  • バッター

いわゆる海軍精神注入棒。そう、これもイギリス発祥である。


  • レア社

ゲームメーカー。「ブラストドーザー」のプラチナメダル事件や、ガチムチのカエルが戦うゲーム「バトルトード」など、
明らかに英国遺伝子を保有している姿が随所に…。
ちなみにそのバトルトードだが、日本製の名作ベルトアクションゲーム「ダブルドラゴン」があっちで大受けしたためクロスオーバーまでやってしまっている。
変なもんに巻き込むんじゃねえ!


  • パラジェット・スカイカー

モーターパラグライダーで飛ぶクルマ。


  • 不思議の国のアリス

よーく考えてみればキ○ガイ寸前の登場人物や存在そのものが不条理な世界など、英国的センスにあふれる作品ではなかろうか。


  • タイタス・クロウ

英国紳士の手にクトゥルフ神話が渡った結果が… ど う し て こ う な っ た 
アニヲタ的には「斬魔大聖デモンベイン」の主人公、大十字九郎の名前の元といえばいいかもしれない。
("タイタス・クロウ"→"たい+(たす) くろう"→大十字九郎)


  • 銃剣突撃

21世紀でもイギリス軍は時々実戦でやっている。全長の短いL85でやっている。
そんなんだから改修成功後もL85が鈍器とか言われるんだ。


  • 巨大オナラマシン

「ドーバー海峡越しにフランスに向けて放屁音を届けたい」という意味不明の極地のチャレンジのために制作されたマシン。
形状は巨大な人間の尻。
ちなみにチャレンジは無事成功したとのこと。


  • マン島TTレース

ある意味世界一かっ飛んだ(バイクだけに)バイクレース。
安全設備もへったくれもないどこにでもある普通の公道を、300km/h超で大☆爆☆走するマジキチレース。
但しこのレースは世界のバイクメーカーにとっての登竜門的な存在でもある*14のだが。


  • マン島

というかこのマン島自体も実に英国面な土地。
どういうことかというとこの島、イギリス国王の私有地なのである。
21世紀の今なお、こんな中世みたいなスタイルが残存しているのも英国面と言えるだろう。


  • グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード

世界の様々な自動車・バイクを集めてヒルクライムでデモランする、車好きにとっては夢のようなイベント。
マシンだけでなくドライバーもまさにオールスター勢揃い。
…だが問題はこの会場。
このイベント自体が公爵家が私的に開催するものであり、会場も当然公爵家の私有地。


ロールス・ロイス製ガスタービンエンジンは「エンジン内の気流が川の流れのようにスムーズ」という意味合いでイギリス国内の河川の名称を付けられている…
なんてのは表向きの話。
それだけではなく「パワージェットW.2」の開発において頑なに水冷式タービンなどにこだわったフランク・ホイットルへの皮肉も入っているそうで。


  • (ブリティッシュ)ジョーク

切れ味鋭い強烈なジョーク(皮肉)の数々。
きかんしゃトーマス」の様な児童向け番組から世界的に有名で大真面目にコメディ史に一石を投じてる「モンティ・パイソン」まで。


イギリスが誇る世界的大ヒットを飛ばしたミニチュアゲーム兼SF/ファンタジー作品。英語圏を中心とした海外では非常に有名な作品だが、日本でもここ数年で知名度が上がっている。
シリーズ内でも特に英国面的な面が強いのはウォーハンマー40Kである。
この作品の凄いところは、とにかく男の子の好きそうなロマン要素ぜんぶ突っ込んだ壮大なる宇宙戦争


筋肉ムッキムキの肉体強化された宇宙海兵隊やら傲慢な宇宙エルフ戦闘にしか興味ない脳筋宇宙オーク惑星を喰らい尽くす宇宙怪獣、その他悪魔の軍勢を率いる邪神や宇宙カルト、巨大ロボット騎士団などが銀河の覇権を賭けて戦うとんでもなくカオスな作品として知られている。


SF作品なのにレーザーなどの光線が飛び交う中で刀剣などの武器で戦ったり、魔法や超能力などの要素も存在するなどファンタジー要素も強い。
日本の作品で例えたらFSSにブリティッシュ的なひねくれやセンスを混ぜたような作品といってもよいだろう。


  • グランドナショナル

イギリスの春の風物詩である障害競馬。
その施行距離は7200m。日本で最も長い距離を走る中山グランドジャンプでさえ4250m、この距離はステイヤーズステークス2周分である。
当然障害の数も40個と桁違いに多く、その難易度も苛烈で「カーブ途中に置かれている障害」が2つ、中には「着地点が踏み切り点より高い位置にある」という障害まである。
このため、毎年のように半分以上が落馬、完走しただけでガチ栄誉として讃えられるほど。
しかし、動物虐待という声も上がりながら有馬記念ばりの売上を叩き出す年もあるんだから凄い。これにはイギリス競馬のある事情が絡んでいる(後述)。


歩く英国面なお方たち

英国面という概念を擬人化したかのような、強烈な個性あふれる愉快なお方たち。


  • ジョン・アーバスノット・フィッシャー

イギリス近代海軍の父であり、ドレッドノート級や空母の生みの親。
……なのだが、30cm砲搭載潜水艦「M級」、火力偏重で紙装甲の巡洋戦艦「インコンベアブル」などの変態兵器も発案。
「速度」「火力」の2点にこだわりすぎるという、ある意味正統派の英国面の持ち主。
しかし、蒸気タービン推進潜水艦「K級」には流石にか強硬に建造に反対した。


  • バーンズ・ウォリス

トールボーイ、グランドスラム、反跳爆弾の発明者。
空戦型フィッシャー。


  • ネビル・シュート

詩人兼兵器開発者という意味不明な肩書を持つお方。
ご存知パンジャンドラムの生みの親。陸戦型フィッシャー。


英国陸軍が誇るリアルチート兵士。
第二次世界大戦のまっただ中でクレイモア片手に突撃して戦果を挙げたり、
ロングボウでドイツ軍の兵士を倒したり*15と、こいつの周りだけ時代が1世紀ずれているのか或いはお前はFE世界から迷い込んできたのかと言いたくなるような戦果を叩き出す。
ちなみにコマンドー部隊の創始者でもある。


  • エイドリアン・カートン・デ・ウィアート

ジャック・チャーチルの同類、或いは大英帝国版舩坂弘


  • ジェレミー・クラークソン

TopGearの司会者。番組を見ればわかる。


  • チャールズ・ゴードン・レノックス(第11代リッチモンド侯爵)

先述のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの主催者にして創始者。
「カーレース大好き!」の一念で大イベントを企画し、現在まで毎年続けている(他にも「爺さんそういやレーシングコース作ってたっけな」で復活させたりと熱心に活動)、ジェレミーと並ぶクルマ好きの雄。
ちなみにフェスティバルのホスト役は外注している。…嘘は言っていない。大手自動車メーカーに依頼するのだって外注には違いない*16のだから。


  • ジョナサン・スウィフト

おなじみガリバー旅行記の作者。本職は司祭。
ガリバー旅行記「だけ」でファンタジー作家だと勘違いしてはいけない。この他にもかっ飛んだ著書を連発している。
つかガリバー旅行記自体が実態はry


  • MI5とMI6を始めとする諜報機関の皆様

アメリカやロシアのそれと肩を並べるほどの超優秀な諜報機関をイギリスは持っている。が、傍から見ればアホ過ぎ回りくど過ぎの作戦を大真面目に立案・実行する。

  • ミンスミート作戦(上陸作戦の障害となる敵部隊を移動させるためだけに、病死者に軍服を着せて偽造機密文書をもたせてドイツの海岸に漂着させてドイツ側に偽情報を伝える(病死者の遺族に許可を取る、偽の葬式を上げる、偽の恋人役に国内から女優を募るなど無駄に徹底させた)という作戦。ちなみに作戦は大☆成☆功逆にこんだけやっといて失敗したらどうするつもりだったんだ
  • 新聞広告で職員募集

英国面で世界を変えてしまった

変態ということは、裏を返せば「誰も思いつかなかった新しい方法をとった」ということでもある。


  • 鉄道

英国で生まれた人類を変えた発明品の代表格。日本の鉄道の師匠にもあたり、現在に至るまでいろいろな教訓を残してくれている。


  • 地下鉄

世界中の大都市の交通機関として建設されている地下鉄も当然ながら英国発祥。
ただし当初は蒸気機関車牽引、つまり地下トンネルに蒸気機関車を爆走させるという暴挙に出ていた。


  • 戦車

塹壕対策の秘密兵器として、「陸上戦艦」と銘打ってトラクターに装甲と大砲を載せたのが始まり。
当時はどう見ても不格好な珍兵器であり、投入直後も目立った戦果は挙げられなかったが、今では陸戦の花型に。


  • 主力戦車(MBT)思想

「特化したものはないが走攻守全てに他より優れる戦車を*17」「重戦車でも中戦車でも、ましてや巡航戦車でも歩兵戦車でもない、1車種で戦車隊の主力を張れる戦車を」として生み出されたセンチュリオン戦車
結果的に現在までこの設計思想が現代の戦車開発の主流となっており、M1エイブラムスから10式、あるいは東側のT-54/55やT-62まで本車(というかMBT構想)の影響を受けた戦車はたくさんある。


こいつの登場で、それまでの戦艦すべてを文字通り「過去のもの」へと変えてしまった。
あまりにインパクト強すぎて、すごすぎるものを表す慣用句としても「弩級」とか使われるくらい。


  • 空母

上にあるように航空母艦を世に送り出したのもイギリスである。


  • ホーカー・シドレー / BAe ハリアー

説明不要のVTOL機。
VTOL機は世界各国が研究してしたが、実用的と言えるのは長らくハリアーのみだった。
これが実用化されなければF-35B型も無かっただろう。


  • 缶詰

みなさんご存知缶詰もイギリス発祥。
元々はフランスの瓶詰めにヒントを得て、
「瓶詰めって便利だけどガラスだから落とすと割れるしなあ…」
「そうだ!金属製の缶に詰めよう!」となったのが始まり。
…ただし「缶切り」が発明されるのはその半世紀後のアメリカ。
じゃあどうやって開けてたかって?そこに銃剣の付いたライフル銃があるじゃろ?


  • 競馬

元々世界各地に馬を競わせる行事はあったのだが、それをスポーツとして昇華させたのはイギリス。
先述のサラブレッドを生み出し、更に「競走馬の血統と競走結果の記録、それらを管理する団体」を誕生させたことによりスポーツとして確立。
大英帝国の興隆と共に全世界に広まっていった。


一方で平地競馬が貴族の遊びから、障害競馬が狩猟に端を発する祭典から発展していったこともあり、「平地競馬は社交の場、障害競馬は庶民の娯楽」という観点が強く、「王室主催開催」であるロイヤルアスコット開催やエリザベス二世が馬主をやっていたのもその表れ。
先述のグランドナショナルが有馬記念並みの売上を誇っているのもこういった事情から。


  • MINI

現代のコンパクトカーの始祖と言ってもいい小型乗用車。


  • ARMアーキテクチャ

スマホ、タブレット、3DS、VITAと各種の携帯機器で無双しまくっているCPU。
実は「携帯機器向け特化」の結果、結構奇天烈な設計が多いCPUだが、それ故携帯機器との相性がよく各分野で使われている。


ご存知英国の特撮人形劇。
日本を含めた世界中の特撮に多大な影響を与えた作品。あの円谷英二も『キング・コング』と共に資料としたそうな。


  • AlphaGo / アルファ碁

並のテーブルゲームよりも遥かに複雑な思考が必要な囲碁で人間を負かしたAI。
任天堂の山内溥さん、念願叶いましたよ


  • ダイソン

世界で初めてサイクロン式掃除機を製品化した。
紙パック交換マンドクセとなり、サイクロン式分離機を掃除機に応用したのがきっかけ。
確かに紙パックの交換は不要になったが、ゴミ入れを不用意に開けるとアレルゲンが飛び散るのでゴミ捨てには案外注意を要するとか、吸込仕事率(吸引能力)の割に消費電力が大きいとか、やかましいとか、意外とツッコミ所も多いものの、今ではダイソン以外からもサイクロン式掃除機が発売され一大勢力となってるのは周知の通り。
なお「吸引力の変わらない掃除機」を謳っているが、実際は内部の固定フィルターが詰まっていくことで徐々にだが吸引力は下がっていく。それでも紙パック式のように急激に下がるということはないのだが。


イギリスじゃないのに英国面

鉄道・軍事(特に海軍)に関しては直弟子とも言える国であり、ある意味なるべくしてなったとも言える。
あと島国という点も共通しているのか。


  • 重雷装艦

火気厳禁。


  • キ109

煩いB-29を迎撃するために四式重爆に75mm高射砲を積んだ。和製デファイアント。


  • タイヤ爆弾

日本式パンジャンドラム。実際に開発されたわけではないが。
タイヤに爆薬詰め込んで圧縮空気で射出する爆弾。


  • 草軽電気鉄道

和製ダージリン・ヒマラヤ鉄道。
こちらもトンネルを一切使わず、ループとスイッチバックのみで山あり谷ありの草津温泉-軽井沢間を結んでいた。


  • 113系3800番台

かつて福知山線に潜伏していた、英国紳士も真っ青の秘密兵器。
「妻面を板1枚ないしそこに補強板をつけただけのデザインで処理し、そこに簡易運転台を取り付けて先頭車化改造とする」技法は以後もキハ40系、紀勢本線の113系、伯備線や岡山地区の115系で行われており、デザインはともかく技術的には一定の結果を残している。
ある意味では419系・715系の「必要な車両ではあったのだが、そもそも扉が特急型のままでは通勤電車として使いづらい」が証明された。


  • 国鉄専用型式

国鉄が発注した高速バス専用バス車両。
要求仕様がノンターボで320馬力以上、ゼロヨンタイム29秒以下など当時の自動車工業の水準を大きく逸脱したスーパーカー。


  • 軽自動車

660cc以内の排気量で4人乗り、エアコン・カーナビ・オーディオ・リモコンキー装備は当たり前。そしてお値段もお手頃という変態の極地。


  • 野間馬

あるお殿様が言いました。「121センチ以上の立派な馬は飼育費と報奨金を払って藩が買い取り、それ以下の馬は飼育費を出さないが農民に無償で引き渡す」
農民たちは無償で労働力が手に入ると喜び、馬を小さくしていきました。
こうして生まれた馬は農耕や運搬で活躍し、農民たちの生活はとても楽になったのです。あれ?


西武球場をドーム化する際に「『野外運動場+覆い』として税金を安くする」として吹き曝しにしたのだが、そんな理屈は通らなかった*18
にも拘らず未だ吹き曝しのままで、温度差が大きい埼玉県の、しかも所沢という田舎に掘削構造で作ってしまったことから夏は熱がたまって死ぬほど熱く・冬は冷気が吹き抜けて死ぬほど寒いという大変辛い環境に。
ただドーム化からかなり経ち、その間に野球のみならず音楽LIVEなども行っていることもあって、近年では観戦作法そのものは広まってきてはいる。


  • SF1

シャープ社製スーパーファミコン内蔵テレビ。
ゲーム機にありがちな煩わしい配線がなく、リモコンからの遠隔リセット機能もあってかなり時代を先取りしている。
だがスーファミとしてはカセットをナナメに刺す形になってしまうのと、コントローラーの線自体がそんなに長くないのでテレビからそんなに距離が取れないといった欠点がある。


言わずもがな、英国の分家とも言える国である。米国面も参照。


  • ボーイング X-32

F-35とJSFの座を争った試作ステルス戦闘機。
こいつを設計した奴は、おそらく何かの拍子に祖先の遺伝子が発現したのだろう。


  • ズムウォルト級ミサイル駆逐艦

多分祖先の遺伝子が何かの拍子に発現した結果の産物であろうものその2。
「ぼくのかんがえたりそうのくちくかん」を目指したら…どうしてこうなった。


  • グリッドレイ級駆逐艦

アメリカン重雷装艦。
ぶっちゃけ日米のWW2駆逐艦は重雷装化の歴史とセットと言っても差し支えない。


  • 籠マスト

一時期アメリカ海軍の軍艦で流行ったマスト。
「マスト高くするとトップヘビーになって不安定…」「でも見晴らしとかの問題で高い方がいい…」
「せや!金属板じゃなくて鉄の"編み物"でマスト組めばええんや!」
…てなわけで、鉄を竹籠のように「編んで」構成したマスト。
確かに軽量で頑丈、しかも見晴らしはよかったが、荒天に弱いという弱点が発覚してからはマッハで廃れた。


  • ローリングボム

まさかのアメリカ式パンジャンドラム。
エンジン内蔵の巨大トゲボール爆弾。


変態な技術と変態な発想をする開発者にあふれているためか、
英国にも負けず劣らずのアレっぷり。
その他としては「自国内資源が少ない」というのも影響している。


  • トリープフリューゲル

かの紳士達も創造しえなかったジェット推進で回転するローター「チップジェット」と機体を立てた状態で地面に置く方式「テイルシッター」を融合させた恐るべき代物。


「ウラル爆撃機計画」を発端とする、ドイツ版アブロマンチェスター。
やってること(双子エンジン)も失敗も、だいたいマンチェスターと同じ。
さらに戦略爆撃機のこいつで急降下爆撃までやれと言われた。


  • ドルニエ Do31

冷戦期に開発されたVTOL輸送機。
ジェットエンジン合計10台積んで、搭載量は驚愕の3.5t。
おそらくエンジン(R.R製)経由で英国面に毒されたのだろう…。


  • メゴラ1921

主に飛行機で使われていた星型エンジンを搭載したレース用FF自動二輪車。
エンジンは前輪のタイヤの中にあり、タイヤと一緒にぐるぐる回る。
スタンドも前輪側についていて、クラッチもミッションもないのでエンジンの始動はタイヤを直接回したり押し掛けで行いエンジンを切るまで加速し続けるというサーキット専用仕様。
もちろんマフラーもあってないようなものであり、排気ガスも騒音も駄々洩れ。ついでにオイルシートの品質がよろしくなくて燃料も駄々洩れしがち。
それでもバイクとしては当時最速となる最高時速140キロ以上を叩き出しており、1924年にはドイツの国内のレースでぶっちぎりの優勝を果たしたとか。
サーキット以外では信号や渋滞、泥はね水はねもあって絶対に乗れそうにないが、2000台ほど売り上げたそうな。
ただし現存しているのは10台ほど。危なすぎて乗る機会がないもんね…


  • 高射砲塔(フラックタワー)

第二次世界大戦当時に建設された要塞。ドイツ語での綴りは「Flakturm」。
主要な都市を敵の爆撃機から守るため、高射砲陣地などを作る必要が出てきたのだが、残念ながらドイツにはそこまで広くて高い場所はなかなかなかった。
…というわけで効率的な防空体制のため作っちゃったのがこの要塞。めっちゃでかい。
しかもどう考えても爆撃の目標にされるのが目に見えているため、無茶苦茶頑丈な鉄筋コンクリート造。
そのせいで解体するにも無茶苦茶金がかかるため、そのまま放置されているものもいくつかあるんだとか。
そしてその中には水族館や倉庫とかに改装されたものもあるんだとか。


  • ティーガーフィーベル

ティーガー戦車の取説。
…なのだがその実態は簡単に言うと、「ティーガー戦車を美女の姿に擬人化した『ティーガーたん(意訳)』を口説き落とすという体裁で、戦車の扱い方を解説する」という、
色んな意味で未来に生き過ぎた取説。


  • ラインメタル社製戦車砲用サイレンサー

ラインメタル社と音響工学研究所が共同開発した戦車砲/自走砲試験用のサイレンサー。
目的としては周囲への騒音被害を抑えるものという至って真面目なものであり、実際似たようなブツはドイツ以外でもあるものの、
外見が…
…。
……。
………。
完成度たけーな、おい。


  • SIBAS32

シーメンス社が開発したVVVFインバータ。
名前だけ挙げてもたぶん殆どの人はピンと来ないだろうが、
要するに京急でおなじみの「ドレミファインバータ」のこと。
起動時に音階状の非同期音を発することで有名なインバータであるが、
わざわざこんなことをした理由は「インバータの動作音を小さくするのに苦労してる?逆に考えるんだ、動作音を聞いてて楽しい音にしてしまえばいいんだ」というものである。
…たぶん発案者は紅茶とカフェオレを混ぜてそこにビールをぶち込んだものを煽ってたんだろう。
ちなみに制御ソフトを調整することでどんな音でも出せるらしい。


  • ソーダ式機関車

蒸気機関車に代わる新たな燃料として、劇薬の苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を搭載した機関車。
苛性ソーダに水を加えると激しく発熱するので、これを利用して蒸気を発生させてボイラーを動かし、蒸気も再利用しつつ数時間も走ることが出来る。
石炭を使わず無煙無音という画期的な機関車であり、アメリカで導入されたりもした。
しかし蒸気機関車よりエネルギー効率が悪い上にタンクが大きく重いなど走行性能で劣っていた上に、目に一滴でもかかれば失明するという危険な劇薬を扱うため事故が起きた際のリスクも大きい。
このため蒸気機関に取って代わることはできず、また無火SLとしてもすでに圧搾空気ボンベでむりやりピストンを駆動する形式*19が定着していたこと、また苛性ソーダよりは安全性の高いアンモニア蒸気を使用する形式が実用化したこと、さらにディーゼルや電気などの次世代エネルギーを使った機関車*20の登場で姿を消した。


冬戦争・継続戦争時にはマンパワーで圧倒的に劣るため、使えるものはなんでも使い鹵獲兵器も逐次戦線投入、空軍はゲリラ戦というスタイルだったので自国生産の兵器は少ない。
一方で使うだけではなく、独自の改造や拘りも見せる。


  • 高射砲 L-39/44

高射砲が欲しい?20mm弾撃てる対戦車銃をフルオート化して横に並べてハイ完成!
フルオートなのにボックスマガジンてどうなん?


  • サウナに対する情熱

イギリス人が紅茶を愛するように、フィンランド人はサウナをこよなく愛する。現代では国民の約半分に相当する数のサウナがあるとされる。
閉鎖空間があればとりあえずストーブを置いてその上に石を入れ、熱した石に水をかけるロウリュができるようにしてしまう。
その愛たるや車でも電話ボックスでもなんでもサウナにしてしまうほど。
ない時は作れと言わんばかりにテントもサウナにしており、軍にも配備されている。
ちなみにサウナでは熱した石を使ったバーベキューも行う。日本のフィンランド式サウナでもこれはやってない。できるようにならないかなぁ…


  • シモ・ヘイヘ

たゆまぬ鍛錬を欠かさず行った結果、フィンランドが誇るスーパースナイパーになった猟師。
100日間に狙撃銃だけで542人、機関銃では200人以上、狙撃銃以上のキルスコアをたたき出したとされる。
が、終戦一週間前に顎を吹き飛ばされるほどの重傷を負い、本人不在で葬式まで行われた。
生きているという知らせが届いたのは葬式の最中のことである。


帝国時代から現代までヘンテコなブツを数多く生みだし、世界記録を乱立している。
これも全体主義の賜物であろうか。


  • ツァーリ・ボンバ

世界最大級の水爆。
あまりの威力(約100メガトン)に衝撃波が地球を3周した


  • ツァーリ・プーシュカ

世界最大の榴弾砲。重すぎて実戦ではついぞ使われなかった。
現在は世界最大の鐘と並べて展示されている


  • レベデンコ・タンク

通称ツァーリ・タンク。ツァーリ好きだなお前ら!
直径9mの前輪が自慢の三輪戦車。塹壕を乗り越えるのが目的だったようだが、小さな後輪が塹壕にはまって抜け出せなくなるのでボツに。
射撃性能や防御力も低かったそうな。


  • 円形砲艦ノヴゴロド

パンケーキみたいな円盤型船体がステキな砲艦。おかげで砲撃する度に船体が大回転。
浅い河川でも使える形状を追求した結果がこれだよ!
主砲の連射性能が絶望的に低いこともミソ。
これらの使用はスコットランドのエルダー技師が考案し、英海軍造船所のリード局長が賞賛したもの。やっぱりお前らの仕業か
戦艦少女に突如参戦して知名度を上げた。女の子になってもやはり兵器としてマトモな構造ではない*21ようだが。


  • アントノフ A-40空挺戦車

輸送機に積み込むのではなく、翼をくっつけて輸送機で引っ張る空挺戦車。
曳航できる輸送機がなかったのでボツに。当たり前だよ!


  • ミコヤン MiG-9

空気取り入れ口の中に機銃を積んだジェット戦闘機。
射撃はエンストの危機と隣り合わせ。


  • ツポレフ Tu-128

全長30mの巨体のせいで西側陣営から爆撃機と誤認されたこともある、世界最大の迎撃戦闘機
ただし、デカいのは高性能レーダーを積んでいたのが原因なので性能は高かった。
上記のシーヴィクセンが似たような理由であんな形の「複座式」にせざるを得なかったことを考えれば、ある意味真っ当な手法とも言えそうだが…


  • ツポレフ Tu-95&Tu-114

世界最速のプロペラ機。プロペラでは不可能と言われた最高速度950kmを誇る。
なぜターボファンにしなかったし。


  • AITO M9

2025年の発売に向け国家プロジェクトとして開発途上の国産EV。
しかし「醜い」「子供の描いたカバ」「ムルティプラ*22」など既に散々な評価を受けている。
「デザインに変更の余地はある」とは言っているが、そもそも極寒地なのでそこまでしてEVを作らなくても…


創作物にも英国面を感じさせるようなものが登場する場合がある。


  • ザクレロ(機動戦士ガンダム)

モビルアーマー。異様な見た目やクセのある武装はまさしく英国メカのそれ。
あんまりにもあんまりすぎて「あれは威嚇効果を狙ったんじゃないか。うん」と口走るガノタまで出る始末。


超高威力だが一発撃っただけで右腕がぶっ壊れるビームマグナムを、1マガジン5発撃ち尽くすためだけの改修を受けたモビルスーツ。
武装はビーム・マグナム一丁のみ。予備の右腕を4本を背負っていて、一発撃つごとにバックパックのアームで交換する。もうどっちがマガジンだかわからない。
名前通りのシルバーバレットだが、そうなれなければ返り討ちにされるのは間違いない。
ガノタ「バナージなんでよりにもよってそれ持ってくることにしたん…?」


たまに宇宙世紀版パンジャンドラムとか言われたり言われなかったりする、空飛ぶタイヤ。
ふざけた見た目に反して高性能だったので主力兵器として大量生産され、陸海空宇宙をタイヤの軍勢がカッ飛んだ


  • サイクロン(フルメタル・パニック)

イギリス製という設定のアーム・スレイブ。
ヘリからプロペラを外して手足をくっつけたような個性的な外見をしている。
独特な構造が災いし、初期型は転倒しまくるというガチの英国面を見せつけているが、欠陥を改善したサイクロンⅡは運動性の高さから人気機種のひとつに。


  • ヴェネター級スター・デストロイヤー(STARWARS)

操舵用と艦載機管制用の2つの艦橋を持つ。SW世界のクィーン・エリザベス級(空母)。


  • 宇宙戦艦ヤマトシリーズの一部の宇宙艦共(宇宙戦艦ヤマト)

恐らくイギリス製の同名の航空用巨大爆弾が名前の由来。
ミサイルと銘打たれてはいるが、その実態は巨大ドリルで地中を掘り進み目標の地下20mで300tもの爆薬を起爆させる自走地雷とでも言うべき代物。


関連項目

  • 変態兵器 - 英国面…だけではなく、いろんな意味で変態と呼ぶしかない様々な実例。
  • 米国面 - かつての植民地の場合。英国面とは対照的に「(比較的)まっとうな方向からアプローチするが、その一方で合理性や量産性などを優先して雑…もとい簡略化を大幅に行う、資源と財力に物を言わせる力押し」という点が英国面とはまた違った魅力(?)。



「撃ち方やめ!」
「お茶と訂正・追記の時間だ!」


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  • ハーブか何かやつてらつしゃる? -- 名無しさん (2015-06-03 00:43:05)
  • F1では今は亡きティレルの6輪車やXウイングや4輪フロントタイヤ作戦、エイドリアン・ニューウェイの超空力マシン、ウィリアムズのセイウチノーズ等が存在した -- 名無しさん (2015-06-03 00:50:59)
  • なお英国はドレットノートの登場によって「過去のもの」を大量に保有することになった -- 名無しさん (2015-06-03 01:01:57)
  • レア社のゲームは完成度もさることながら、対象年齢詐欺ばりの難易度やブラック過ぎるジョークが印象的だったな… -- 名無しさん (2015-06-03 01:15:16)
  • 遂にこの項目が出来てしまったか...対歩兵武器を搭載設計してないほh -- 名無しさん (2015-06-03 01:38:21)
  • 氷山空母は含まないのかと思ったけど実際に完成したものだけなのね -- 名無しさん (2015-06-03 01:53:51)
  • ↑3 任天堂の元を離れてマイクロソフトに言ったら余計酷くなってたな、ただでさえエグいのが散見されたバンジョーシリーズすら可愛いレヴェル -- 名無しさん (2015-06-03 02:20:54)
  • 紅茶に関してはどっかの動画で「砲火後ティータイム」とか呼ばれてたな -- 名無しさん (2015-06-03 09:06:13)
  • でもそのトールボーイがチャーチルが必要以上に警戒していたティルピッツを沈めたという事実 -- 名無しさん (2015-06-03 12:42:40)
  • 対空火炎放射器を忘れとるぞ -- 名無しさん (2015-06-03 14:08:34)
  • アパッチデサントとか、初めて知ったわ…。英国は一体何を考えてあんなことを思い付くのだろうか -- 名無しさん (2015-06-03 15:30:53)
  • 潜水艦も凄いよ -- 名無しさん (2015-06-03 22:10:36)
  • ↑M級とかK級とかアホだろ -- 名無しさん (2015-06-03 22:12:20)
  • インヴィンシブル級とか、革新的かついい部分も多いんだけどな。 -- 名無しさん (2015-06-03 22:35:59)
  • コメディの歴史を変えたモンティ・パイソンも忘れちゃならん -- 名無しさん (2015-06-03 23:38:27)
  • そう言えばブルテリア犬も英国生まれだったんだっけ? -- 名無しさん (2015-06-04 08:25:17)
  • gtaシリーズのR☆ノースもイギリス企業 -- 名無しさん (2015-06-04 13:40:18)
  • サンダーバードを忘れないであげてください -- 名無しさん (2015-06-04 19:05:03)
  • あと、「イギリスじゃないのに英国面」のとこにドイツの湾曲銃とカナダのロス・ライフルも推したい -- 名無しさん (2015-06-04 21:23:24)
  • ↑2 サンダーバードというか謎の円盤UFOとかキャプテンスカーレットとか含めたジェリー・アンダーソン作品全般やな -- 名無しさん (2015-06-04 22:24:39)
  • 氷山艦隊は禁書で登場して吹いたわw -- 名無しさん (2015-06-04 23:42:02)
  • 英連邦加盟国ならともかく他国の例なんていらんだろう -- 名無しさん (2015-06-05 00:11:04)
  • いやまあ日本はエゲレスの弟子だしアメリカは子孫だし ドイツ? 奴らのは似て非なる何かだ アレ具合はまったくひけをとらないが -- 名無しさん (2015-06-05 13:26:54)
  • ↑あと、日本は元同盟国だし。 -- 名無しさん (2015-06-05 13:27:57)
  • まあさ、他国の事例があまりに多くなってきたら関連項目で適当な記事名つけて分割しようや。 -- 名無しさん (2015-06-05 20:22:01)
  • ↑兵器なら「変態兵器」って項目作るのもアリやな。 -- 名無しさん (2015-06-05 20:27:49)
  • あるよ>「変態兵器」 -- 名無しさん (2015-06-05 20:40:22)
  • ソードフィッシュがあってなんでフルマーの紹介がないのよ -- 名無しさん (2015-06-06 03:37:08)
  • その「変態兵器」の項目、英国面的なものはそう多くないなw -- 名無しさん (2015-06-06 06:56:07)
  • ポンポン砲も英国面って聞いたけどどうなんですしょ。教えて詳しい人 -- 名無しさん (2015-06-07 10:12:19)
  • ↑短い射程に当てにくい弾、曳光弾が使えないので何処を撃っているのかわからない、特に致命的なのが頻繁に壊れるという点。威力だけはある。 -- 名無しさん (2015-06-07 19:55:01)
  • もっとも発想的なアレさはなく、単に駄作というだけなので英国面かというと違うかと。対空兵器ならこれぞ英国面というのがUPというロケット兵器。 -- 名無しさん (2015-06-07 22:15:03)
  • 残虐性が高いと評されるダムダム弾は英国面ですか? -- 名無しさん (2015-06-13 10:17:42)
  • ↑ 変形する弾頭は別に珍しくはない、弓矢の鏃にすらその手の形状はある -- 名無しさん (2015-10-18 12:35:57)
  • そんな英国いいなぁ、移住したいと思ったけど、第三次大戦始まったら、西側だから間違いなくロシアの核飛んでくるだろうからやめたww -- 名無しさん (2016-05-30 13:10:17)
  • 戦車の項目にセンチュリオンがないのはちょっと……。一応MBTの始祖のようなもんだし。 -- 名無しさん (2016-06-04 14:15:39)
  • 冒頭のセリフってなんか覚えあるなと思ったらアレか、エリア88の神崎が仕返しした時のか! -- 名無しさん (2016-08-04 23:27:17)
  • 創作のところに無人在来線爆弾を推したい -- 名無しさん (2016-08-23 12:50:40)
  • 乗り物に爆薬詰め込んで突っ込ませるのはよくある発想だし英国面という程でもない -- 名無しさん (2016-08-23 13:14:21)
  • 無人在来線爆弾は英国面っていうより深夜のテンションの産物だから…… -- 名無しさん (2016-09-22 11:50:48)
  • 「英国面で世界を変えてしまった」にAlphaGOも入れてくれ -- 名無しさん (2016-10-16 14:04:05)
  • ↑同感 -- 名無しさん (2017-01-05 15:54:51)
  • 旧ロシア海軍のノヴゴロド級砲艦も推したいところ -- 名無しさん (2017-05-23 01:15:04)
  • 個人的にはビートルズ、デヴィッド・ボウイ、セックスピストルズがイギリスを象徴する御三家。 -- 名無しさん (2017-06-07 22:43:54)
  • ていうか世界にこれだ突飛な発想をする国があるならもう英国面じゃなくねえ? -- 名無しさん (2017-06-13 15:38:18)
  • ↑6深夜テンションじゃなくて、今あるもので最大限の火力をと考えた上での兵器だから。実際真面目に考察してた人が「妥当」と判断してる -- 名無しさん (2017-09-10 12:27:31)
  • ↑深夜テンションってのはメタな意味でじゃない? -- 名無しさん (2017-09-29 00:08:25)
  • ↑メタな意味での深夜テンションてなんだよ -- 名無しさん (2017-11-12 12:12:11)
  • 長かったので前半を格納しました -- 名無しさん (2018-01-06 13:41:40)
  • 世界を変えた英国面ってとこにSASも欲しいね 特殊部隊の先駆けだし… -- 名無しさん (2018-06-28 12:54:58)
  • ティーガーフィーベル、こいつ第三帝国製なのかよ…。あいつら未来に生きてたんだな -- 名無しさん (2018-11-15 10:35:39)
  • SIP手榴弾だけど。あれって、古い家屋の庭とかを掘り返すと出てくる事があるんだとか。理由は、本土防衛の為に大量に作られ各家庭に保管箱入りで配られたとか。 -- 名無しさん (2019-05-01 19:50:08)
  • おいそのTOPセリフは…とツッコもうとして、中東流も相当以上に英国面的センスなのを思い出して言葉をなくした -- 名無しさん (2019-05-01 20:05:11)
  • 英国面というネーミング自体の由来はやっぱりフォースの暗黒面? -- 名無しさん (2019-07-30 07:40:41)
  • EU離脱で「ポピュリズムはポピュラー」とやらかしたらタイが乗っかった -- 名無しさん (2020-03-18 11:25:25)
  • デルティックエンジンは本来、船舶用でそっちでは成功作。今でもギリシャ海軍にて現役で稼働。してる。 -- 名無しさん (2020-05-30 23:22:21)
  • センチュリオンってベン・グリオンに改造されるまでは性能的には重戦車の域を脱していない気がする -- 名無しさん (2020-06-05 17:16:33)
  • 英国人が紅茶を愛するように、フィンランド人はサウナを愛している(人口当たりの普及率50%) -- 名無しさん (2021-03-03 19:39:10)
  • ↑家庭ひとつじゃなくて国民1人につき50%って十分凄くない? -- 名無しさん (2022-04-06 14:19:48)

#comment

*1 ただ、一応検討レベルであれば日本やアメリカもほぼ同一コンセプトの爆弾(砲弾?)を言い出してはいるのだが、「実験しなくても結果は明らか」として試作まで進めなかった。逆に何で実験まで漕ぎつけたんだ英国。
*2 1t以上で大型爆弾と言われる
*3 一個完成させるのに1か月かかる、特注の爆撃機が必要、高コストすぎるため作戦中止で投下しなかったときはそのまま持って帰る(普通の爆弾は適当なところを見つけて捨てて帰る)為無駄な燃費がかかるなど
*4 普通は「発信元をGPS座標として記憶し、レーダー波が止まったらとりあえずそこへ飛ぶ」「妨害電波を受けたらその受信源へ飛んで先に妨害を潰す」形。例えばアメリカのAGM-88 HARMなど
*5 黒部峡谷鉄道とか三岐鉄道北勢線とか
*6 ただしこれについては反証となりそうな文献もある
*7 空軍は初飛行した1951年に採用と配備を決めていたが、よりにもよってその翌年に航空ショーで展示飛行中に空中分解して墜落、乗員や地上の人々含め29名が死亡・60名が負傷という大惨事を起こしてしまった(ファーンボロー航空ショー墜落事故)。原因は機体前縁部の設計不良であり、この事故を受けて空軍は採用をキャンセル、ヴィクセンの競合機で採用競争に敗れたグロスター・ジャベリンを採用した。
*8 類似の経緯を辿った英軍機としてホーカー・シーフューリーなどが存在する。こちらもヴィクセン同様空軍だけがキャンセルして海軍向けだけになってしまった。
*9 『0080ポケ戦』ジム寒冷地仕様のマシンガン。元々OVA三部作は実在ミリタリモチーフが結構多い
*10 出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/ファイアフラッシュ、2016年9月22日閲覧
*11 ただしF1レギュレーションは「バランスブレイカーの抑制」「安全性確保」の2つの観点から割としょっちゅう改定されているのだが
*12 あのB-29でも最大搭載量は9000㎏弱
*13 もちろん英国の車検基準。海外ではおそらく通らない国も多いと思われる
*14 例えば黎明期のHONDAの参戦と3年目の優勝。その後レース・一般販売共に大メーカーに成長するのはご存知の通り
*15 当然だが第二次世界大戦におけるロングボウでの戦果は彼のものが唯一である
*16 ちなみに本邦からは2005年にHONDAが初の日本から選出。のちにトヨタ自動車とMazdaも経験
*17 WW2の戦車の場合、多くは何がしら犠牲になった部分があったり、「バランスは良いがあくまで重戦車であり、運用性は悪い代物」だったりした
*18 1回目の提出した次の返事で「いくらなんでも屋根のある建築物扱い以外はできない」と言われた、とされることもある
*19 現在でも日本国内一部の保存機がこれで動いている。ただ当時はこの用途よりも「火気厳禁の工場における貨物・貨車の受け渡し」の需要が大きかった
*20 本線は当然、工場内線でも準備や操作がはるかに簡単なバッテリー式電気機関車が広まった
*21 砲撃するとコマみたいに高速回転し、被弾するまで止まらなくなる
*22 フィアット社のSUV。Aピラー下のハイビーム用ライトやDピラーの丸角、変な形のバックライトなど珍妙なデザインで「歴史上最も醜い車」に選ばれた。しかも非力で重いのでMT専用という弱点まで抱えている

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