西武ドーム

ページ名:西武ドーム

登録日:2017/11/09 Thu 23:29:44
更新日:2024/02/15 Thu 13:45:59NEW!
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埼玉西武ライオンズ 埼玉県 所沢市 西武鉄道 渡辺美里 野球場 プロ野球 ドーム球場 西武ドーム



西武ドームとは、埼玉県所沢市にあるドーム球場。2023年現在は命名権の導入により「ベルーナドーム」と名乗っている。かつては「インボイスSEIBUドーム」だったり「グッドウィルドーム」だったり、「メットライフドーム」だったりもした。
埼玉西武ライオンズが本拠地としている。


この球場最大の特徴は

既存の球場に屋根をつけたドーム球場

であること。


元々は1979年に「西武ライオンズ球場」として山を削って作られた球場で、1997年から2シーズンにかけてオフに屋根を架設する工事を行った。
この時に両翼95m、中堅120mだったグラウンドをそれぞれ100m、122mに拡張しており、この影響でフェンスが両翼側に行くにつれ高くなっている。
なお、1998年シーズンにドームと改名したが、スタンド部分にしか屋根がなかったため雨天中止が防げず、皮肉なことにエルニーニョの影響で多雨だったこの年には雨天中止のプロ野球記録を更新している。
また、屋根がない頃は外野席が天然芝だったこともあり立ち入り制限があった*1。しかし屋根をつけたことにより芝が枯れてしまったことから外野席を人工芝化、またドーム化以前内野席で応援活動を行っていた応援団は移転後数年かけて外野に移転している。
この他西武グループは当初ドーム部分を「構造物」とすることで税金や法律対策をしようとしていたようだが結局「建築物」認定されてポシャったとか。


そもそも「建物」として認定されるには「外気と完全に分断される」、「基礎によって地面に完全に固定されており、容易に動かせない」、「人荷の滞留性がある」と認められることが大事なのだが、後者2つはクリアしてるとして「駅のホームや競技場の観客席の上に屋根がある場合、屋根の下部分は床面積に入る」といった前例と同じと判断され、建物に認定されたと思われる。


このためドームなのに「ドーム…?」と思わせるような事が多い球場。
まず、屋根は柱で支える方式のため柱と柱の隙間がある。当然外野にもあるのでホームランがここを抜けていくと場外弾。すなわち、西武ドームはドームなのに場外弾が出る
また、球場内には柱の隙間から風を取り入れる方式なのだが、多少の開口部で済むはずがなく、かと言って日差しも遮っているほか、球場が山の中に立地しているため冷気が下に行く春と秋は寒く、逆に熱気が籠る夏はサウナと見る側にとっては酷な球場。このため、「5月あたりが一番見やすい」と言われている。飲み物の販売のあるプロ野球開催ならまだしも、飲み物の現地調達手段が少ないライブに十分に対策せずに行くと熱中症になる…というか実際に患者が出ている。
また、山を削って作られたことから、外野バックスクリーン(西武球場前駅の目の前)のメインゲートから内野席に向かうには長い坂道を登らなければならない。また選手も出入口まで長い階段を通って引き上げなければならない。尤も西武が勝った時にはバックネット裏から引き上げているのだが…
西武はFAでの流出が12球団一であるが、その理由として球場の構造があるとされている。


ここまで長々とデメリットを書いてきたが、いいところも多い。
まずアクセスは郊外にしては良好。イベント開催日には臨時のレッドアロー「ドーム号」が新宿・池袋~西武球場前間に運行される。また、レッドアローではないが東急東横線東京メトロ副都心線からも直通列車が走ることもある。


この他多摩都市モノレール・上北台駅までシャトルバスが出る時もある他、東村山駅まで歩く猛者もいるという。
またスタジアムグルメは力を入れているせいかかなり高い定評を得ている。内野スタンド中段にはレストランが設けられていたり、狭山茶の売り子がいたり。また球場が密閉されていないおかげで消防法上火が使えるためメニューは肉系が中心でお祭り感満載。
ただ、野球の時はまだしもコンサートの時となるとレストランは開いていない。さらにドーム周辺で食べ物を手に入れるには駅前のファミリーマート1箇所だけ。当然開演前には大混雑になるので出来れば出発時、遅くとも所沢駅近辺で食料調達をしておくべきである。


また、外野席は芝生席。このため空いていれば夢のホームランボールキャッチもしやすい。かつてパ・リーグ全体で客が入らずガラガラだった頃の西武戦中継ではよく落ちてきたボールに群がるファンの姿が映っていた。
また近年のライオンズがゲーフラ推しのせいかレフト側外野席では多彩なゲーフラが見られる。コンテストもたまにやっている。
しかし、2019年シーズン以降の外野指定化などもあってかゲーフラは大幅に規制強化された。


シーズン中はライオンズのホームゲームが開催されているが、この他にもコンサートが数多く開催されている。
かつて屋根がなかった頃には渡辺美里が毎年コンサートを開いており、未だに西武球場には西武黄金時代の他にも渡辺美里のイメージが結びついている人は多いはず。近年ではAKB48やEXILEなどの人気アーティストの他、アニソン系アーティストも多く開催しており、アイマス(M@STERS IDOL WORLD2015、シンデレラガールズが3回の4回)やうたプリ、ラブライブ!サンシャイン!!BanG Dream!ラブライブ!スーパースター!!などが過去に開催。
ただ、ドームのようでドームでないためか、ドームツアーには含まれないことが多い。
この他、2018年まで毎年5月には「国際バラとガーデニングショウ」が開催されており、この期間中ライオンズはビジターゲームを組んでいる。


かつては西武のホームラン、勝利時の花火も恒例だったが、屋根を付けたことで煙が充満してしまい、プレーの邪魔になるためホームラン花火は廃止になり、その後経費削減で映像を流すだけになった。


ドーム付近には西武の二軍球場・西武第二球場や西武の若手寮である若獅子寮など、まさに「ライオンズタウン」ともいうべき施設の数々が立ち並ぶ。ただ堤家撤退後の西武の経営難からかなり老朽が進んでいることでも有名で、若獅子寮辺りはそれを象徴する施設となっていた。
だが所沢移転40年事業でこれらの施設の改修・建て替えが決定。今後に期待が持たれる。



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  • マウンドの件もあるし正直全部立て直したほうが良いんだろうなあとは思う -- 名無しさん (2017-11-10 09:52:26)
  • ガキの頃に「ドーム球場って屋内じゃないんだな」と思い込んだ最大の原因。外周から見下ろすようにして入っていく構図は割と好きではあるんだが -- 名無しさん (2017-11-10 10:00:28)
  • 花火見れないのかなちい -- 名無しさん (2019-04-01 23:29:50)

#comment

*1 土日祝日、夏休みやゴールデンウィーク、優勝のかかったゲームや日本シリーズしか立ち入りできなかった。

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