物語 - とある魔法店の店番

ページ名:物語 とある魔法店の店番

男の計画は、順調に進んでいた。

狙いの魔法店にいる店員は、単なる小娘で武術や魔法の心得は無い。

店主は魔法使いだが、この時間は昼寝をしている。

この店は裏路地にあるので、衛兵はすぐにはやってこない。

典型的なカモだ。男は舌なめずりをした。

 

計画通りの時間帯に男は魔法店に入った。

古い絨毯を踏みしめて、店員の前まで来た。

「金目のものと魔道具、全部よこしてもらおうか」

店員は息をのむと、すぐに手近な魔石を取ろうとしたが、男は乱暴に払いのけた。

「抵抗したって、無駄だぜ。お前が魔法を使えない事は調査済みだ」

男は笑ったが、女の店員は落ち着き払って呪文を唱えた。

アイス・スパイク

その瞬間絨毯が輝きだして、空中に現れた氷柱が、男を貫いた。

店の奥から店主がやってきて、呻いている男に対して言った。

「こんな場所にある魔法店が、これくらいの備えをしていないとでも思ったのかい?」

店員はいそいそと床に敷いていた、力を失ったマジックロールを取り換え始めた。