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11章 関連テキスト

ギルダス一族のリウィアは、かつてアルトリウス一族のパトリシア夫人の侍従であった。

14歳の時に塔楼騎士に選ばれる。

26歳の時、突然の風災が王都を襲った。重傷を負うも、国王の一族および多くの貴族の子らを地下の洞窟に護送した。風災は三日近く続き、付近の村は深刻な損害を被ったが、唯一洞窟周辺は影響を受けなかった。国王の夜警中に病死した。

その後、国王は王宮を洞窟の上方に移すことに決めた。またリウィアの忠義と勇気を称え、彼女が最期を遂げた場所に新たな塔楼を建てた。


リチャード・シーモア、第二代スタッフォード公爵の息子。

16歳の時に塔楼騎士に選ばれる。アスランとドラコの戦において国王を守るため、アスランのパーディシャーの甥を含む多くの敵を打ち倒し殺した。

戦争終結後、アスラン王は捕らわれたリチャード卿を赦免し、公爵継承人としての身分を留保することにした。

41歳の時、国王から哨戒長に任命され、塔楼騎士全体を統率し、世を去るまで職責を全うした。


ルシア・スカマンドロス、第四代白狼伯爵の娘。

ロンディニウム都市防衛軍に入隊し、22歳の時に塔楼騎士に選ばれる。

アスラン王の同意を経て、カズデル遠征中に塔楼騎士の職を辞し、遠征軍に加入する。戦場での彼女は極めて勇敢であり、部下を率いて蒸気騎士と共にカズデルに最も近い砦を攻め落とし、ブラッドブルードの親王一名およびナハツェーラー配下の高級将校数名を殺した。

ヴィクトリアに戻った後、最高戦功勲章を授与され、五年後に父の爵位を継承した。


レイトン・モンタギュー、アンガス・モンタギュー卿の息子。

27歳の時に塔楼騎士に選ばれる。

四皇会戦終結後、国王は凱旋する将士を労うことにした。彼と同僚は国王の護衛につくも、ロンディニウムに戻る途中でガリアの残党の襲撃に遭う。国王を守る際に右腕を負傷して、戦うことができなくなり、塔楼騎士の職務を辞すほかなく、その後議会に入った。

55歳の時にマンチェスター伯爵に封じられる。


ジェフリー・メッツ、ヨーク郡出身。

第二師兵団に所属し、34歳の時に塔楼騎士に選ばれる。

それまでの功績から、49歳の時に国王から哨戒長に任命される。53歳の時、国王の生誕日前夜に宮殿で政変が発生。ロンディニウム都市防衛軍は塔楼騎士の管理から離脱し、メッツは六百の塔楼騎士を率いて夜通し奮戦した。半数以上の犠牲を出すも、惨劇の発生を止めることは叶わなかった。

王宮が占領されても投降することなく、議会により強制的に塔楼騎士哨戒長の任を解かれた。その後入獄し、一ヶ月後獄中で病死。


私の名はフィン・ヘンダーソン。塔楼騎士だ。

ジェフリー・メッツ哨戒長が亡くなる前、彼は私が次の哨戒長になることを望んでいた。規定により、歴代の哨戒長は皆国王に任命されていた。王宮の灯火はすでに消え、正式な任命式を執り行うことはできない。この『塔楼騎士の書』の管理および記録を含む職務の代理を、私が一時的に務めるほかない。

この書には少なくとも数百年の歴史があり、ロンディニウムが建てられた歳月よりも長い。塔楼騎士一人一人の生涯がこの書に記録されている。メッツ哨戒長のページを書き終わったのを最後に、私は筆を置くべきだった――しかし、私の後、この書に記録する者が現れないのではないかと思われてならない。

そこで私は、後の読者のために、慣例を破り、これらのメモを補足記録としてこの書に挟んでおくことにした。


陛下が亡くなられてすでに三年、ロンディニウムは概ね過去の落ち着きを取り戻した。

現在塔楼騎士は五十名足らずである。勤務表を調整し、夜間の警戒時には、各一角に最低でも二名の騎士を配備している。しかし騎士たちの欠勤がやはり増えてきている。二日前、マーシャルとファーガソンが禁令を犯してバーへ飲みに行き、当番に来なかった。同様の出来事は、この月だけでもすでに三回起きている。

昨日、私の古くからの戦友、エドガーも辞職して帰郷することを決めた。出発前、彼は私と最後の夜警を行い、私にも早く塔楼を去るように勧めてきた。かつて塔楼騎士を辞職するには任命時と同様、国王の承認が必要だったが、今は議会に紙の申請書を提出するだけでいい。

エドガーは心底落胆していた。塔楼騎士の栄誉はすでに三年前陛下と共に失われたと思っているのだ。

しかし私は固く信じている。我らの国王が戻られた時、仮に火の光を持った塔楼騎士がおそばにいなければ、それこそ塔楼騎士にとって、二度すすげぬ恥辱になるだろう。

そしてこれが私が今でも生き長らえている唯一の理由なのだ。


十五年が経った。

ここ数年で、馴染みの顔ぶれが次々と去っていった。そして十名にも満たない若者が加入しただけだ。はたから見れば塔楼騎士は、争いから逃れるための、あるいは無用な虚名を得るための名ばかりの肩書になり果ててしまった。

しかし、今日私は一通の手紙を受け取った。この手紙を寄越してきたのは、たった十一歳の少女だ。彼女の姓はモンタギューであり、この書の中でもその姓を見つけることができる。私は当初、彼女も他の貴族の若い子孫と同様に、一時的な庇護を求めにここへ来たのだと思っていた――しかし彼女は、できるだけ早く誓いを終わらせ、真の塔楼騎士になるため、すべての訓練を指導してくれる師を探していると、これ以上ないほど真剣に申し出てきた。

私はイザベル・モンタギューの師となることを決めた。


イザベル、お前がこのページを見ている頃には、私は恐らくお前のそばにいないことだろう。

過去十年間、私はお前に数え切れないほど伝えてきた。塔楼騎士は国王が必ず帰還すると固く信じ抜くのだと。しかし私はお前に伝えていない。これは私や他の先輩騎士が生きるために頼ってきた希望などではなく、絶望の中でも歯を食いしばって生きるよう自分たちに迫るため、あえて背負う荷なのだと。

しかし、お前がこの塔楼に来た歳月の中で、一歩ずつ成長するのを見て、限りなく希望に近づいているという感覚が私には確かにあった。だから、お前の師と同僚たちが下した決定を許してくれ。

イザベル・モンタギュー、お前は最後の塔楼騎士となるだろう。しかしお前の義務は国王の帰還を待つだけではない。

この書を、塔楼騎士の栄誉を、ロンディニウムの数百年に及ぶ切り抜かれた歴史を持って、私たちに代わりヴィクトリアの未来をその目に焼き付けるのだ。


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