aklib_story_局部壊死_6-11_こんな事_戦闘前

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局部壊死_6-11_「こんな事」_戦闘前

子供を守るために、レユニオンに対峙することを余儀なくされたグレースロートは、幸運にもブレイズに救われる。 対話を経て、二人の関係は緩和したのだった。


ううう、ぐすん……。

お腹が空いたよぉ……!

パパは? パパはどこに行っちゃったの?

パパがいなきゃやだ……パパ! パパ!

パパが迎えに来てくれるはずだもん!

[グレースロート] ……!

[グレースロート] 子供?

[グレースロート] Blaze-4、Amiya-1小隊に報告。スラム四番街、破壊された十号建造物の中で、子供の生き残りを発見した。感染者よ。

[子供] ぐすん……。

[グレースロート] ……こんにちは。

[子供] だ、だれ?

[子供] 龍門の人?

[グレースロート] ……君たちを傷つけない人。ウルサス語は下手だけど、敵意はないから。

[子供] なに言ってるの?

[グレースロート] 私と来て、ここは危険だから。

[子供] おじさんがここから動くなって言ってた……。

[グレースロート] ……でも私は君たちと一緒にパパを探してあげられる。

[子供] 本当?

[グレースロート] 本当。

[グレースロート] 後ろに隠れてるのは分かってる。出てきなさい。

[レユニオン構成員] お前は……。

[レユニオン構成員] お前はあいつらと違うな。

[レユニオン構成員] お前は……ロドスか?

[グレースロート] 君たち、下がって。こっちに来ちゃダメ。

[グレースロート] あんたたち、武器を下ろして大人しく私に従って。

[レユニオン構成員] なに?

[レユニオン構成員] 俺たちを助けに来たってわけじゃねぇのか?

[レユニオン構成員] ロドス! お前たちはこのスラムに何が潜んでるか知らねぇのか?

[レユニオン構成員] こうしてやっと待ち伏せの罠を仕掛けたのに……。ここであいつらを奇襲して殺さなきゃ、逃げたっていずれ追いつかれて殺されちまう!

[グレースロート] 子供を囮に使うような奴は、殺されたほうがいい。

[レユニオン構成員] ……何を勘違いしてやがる? 俺たちが殺されればそれで全部終わるとでも思ってんのか?

[レユニオン構成員] たとえ俺たちが殺されたって、あいつらは子供に情けをかけたりはしねぇ。誰一人逃がすつもりなんてないんだ!

[レユニオン構成員] 俺たちが殺されて全てが終わるってんなら、子供なんて使わず自ら命を差し出すさ!

[レユニオン構成員] お前にだって攻撃してないだろ!

[グレースロート] あいつらって……もしかしてあの黒装束たちのことを言ってるの?

[レユニオン構成員] そうさ、あいつらを知ってんならわかるだろ! ここの奴らを皆殺しにするつもりだ!

[グレースロート] そんなの言い訳にならない。あんたたちを制圧した後、保護してもらえるよう申請するから。ここは大人しく私に従って。

[レユニオン構成員] この状況で誰がお前を信じるんだ!? お前のそのクロスボウで撃たれて死ねば、保護も何もあったもんじゃないだろ。

[グレースロート] 一時的に命は保証してあげられる。

[レユニオン構成員] もう構うな、そいつをやっちまってまた待ち伏せをすればいい!

[レユニオン構成員] 集合命令と撤退ポイントの情報は受け取ってんだ。もしここで死んだら、子供たちを守るために死んでいった親たちに申し訳が立たない。あいつらだって俺たちの仲間だったんだ!

[グレースロート] チッ……子供たちは離れてて!

[グレースロート] うっ……。

[グレースロート] 私……まだ生きてる?

[???] じゃなきゃどうだっての、死んだほうが良かった?

[グレースロート] ブレイズ?

[ブレイズ] 君が死んだところで、今さらこの大地がどうにか変わるわけじゃないからね。だったら、生きてたほうがマシってもんでしょ。

[グレースロート] 敵は……あのレユニオンたちは? 子供たちはどうしたの?

[ブレイズ] ……。

[ブレイズ] グレースロート、私は君のことを誤解してたみたい。ごめん。

[グレースロート] 子供たちはっ!

[ブレイズ] ああもう! レユニオンは片付けたよ! 子供たちも避難させた! 人の話を最後まで聞いてよ!

[グレースロート] 必要ない……子供たちが無事ならそれでいい。

[ブレイズ] ……君って本当に相手を怒らせなきゃ気が済まないんだね?

[グレースロート] じゃあ、何を誤解してたの?

[ブレイズ] 君が感染者の子供たちのために奮闘してる様子を、見させてもらったんだ。わぁお、君ってばいい女~。

[グレースロート] あんた、お世辞が下手ね。

[ブレイズ] 思ったことをそのまま口に出しただけだって! これまで君は血も涙もない非感染者で、ロドスに入ったのはもしかするとスパイ目的だと思ってた。それが私の誤解。

[グレースロート] もし私がスパイだったら、確かにこういう方法で相手の信頼を得ようとすると思うけど。あんたが手当もできない馬鹿じゃなければだけど……。

[グレースロート] 手当をしてくれたの?

[ブレイズ] これでもエリートオペレーターだし、それも私の仕事のうちだよ。

[ブレイズ] 君の言う通りかもしれない。

[ブレイズ] でも、もし仮に君が本当にスパイだって知っても……君が正しいことをしたのは揺るぎない事実。そしたらまずは君を助けて、それから取り調べにかけてたかな。

[グレースロート] 私は逃げるかもしれないよ。

[ブレイズ] できもしないことを妄想しないほうがいいよ。私より速く走れるっての?

[ブレイズ] 信頼ってのは、何もかもさらけ出すって意味じゃない。相手が何をして、何をしないか、その人となりを知ってるってこと。

[ブレイズ] 君が正しいことをすれば、私は全力で支持する。もし間違ったことをすれば、それを正そうとするし、阻止することだってある。それこそが信頼ってものだと思う。

[ブレイズ] だからありがとう、グレースロート。私のことを信頼してくれて、そして行動で私の考えを正してくれて。

[ブレイズ] これまでの態度、本当にごめん。

[グレースロート] ……。

[ブレイズ] でも君のあの説得のやり方は、正直良くなかったよ。あのレユニオンだって、本当は子供を囮になんか使いたくなかったと思う。あの状況で仕方なくああしていたんだ。

[ブレイズ] もしあの場面で予期しない事態になってたら、やっぱり君を取り調べることになってたと思うよ。

[グレースロート] 好きにすればいいじゃない。

[ドクター選択肢1] いい感じだ!

[ドクター選択肢2] ……。

[ドクター選択肢3] 彼女たちの関係、少しは和らいだ?

[アーミヤ] そうですね……少なくともブレイズさんは前向きに考えてるみたいです。彼女は先入観に囚われず事実に基づいて考えられる人です。

[アーミヤ] ロドスのエリートオペレーターが優れているのは、戦闘能力だけではありません。ブレイズさんは人の輪に溶け込み、他人とコミュニケーションをとることにも長けています。ただ、そこには彼女なりの立場があります。

[アーミヤ] 彼女の指揮を執り、その支持を得るためには、彼女の信頼を勝ち取る必要があり、それ以上に彼女を信頼する必要があります。

[アーミヤ] 私はブレイズさんとは長いですが、ドクターも……彼女の支持が得られるよう、色々試してみてください。

[ドクター選択肢1] もう十分やっていると思うが。

[ドクター選択肢2] ……。

[ドクター選択肢3] それには彼女の協力も必要だ。

[アーミヤ] うーん……まだ足りないと思います。

[アーミヤ] ブレイズさんは無頓着そうに見えますが、実は心の中は複雑な人なんです。

[アーミヤ] もう少し時間と経験を積み重ねれば、Dr.{@nickname}もきっとできるようになるはずです。

[アーミヤ] でもそれには努力が必要ですよ!

[アーミヤ] お互いを信頼し合える関係になるというのは簡単ではありません。ですが、絶対に必要なことです。

[アーミヤ] 私たちにはドクターの力が必要ですが、ドクターがその力を戦術レベルでちゃんと発揮するためには、オペレーターの皆さんから信頼されなくてはいけません。

[アーミヤ] 時間の掛かることだとは思いますが、ドクターがこれからもロドスを指揮していくためには、避けては通れないことなんです。

[アーミヤ] ブレイズさんは、エリートオペレーターの中でも強襲のような荒々しい作戦を得意とする方です。しかし戦術に関する造詣はそこまで深いとは言えません。

[アーミヤ] ですがドクターが自身の戦術に基づいて命令を出せば、彼女はその意図を汲み取り、最大限の行動をしてくれます。彼女とドクターの力が上手く噛み合うことで、何倍もの力が発揮できるんです。

[アーミヤ] それが協力と言えるなら、彼女は十分に協力してくれていると思います。

[アーミヤ] それこそ今のように……。

[アーミヤ] オペレーターの皆さんの多くは、ロドスが合理的な命令を出せば、責任感で従ってくれますが、まだ本当に心から信頼してくれているわけではありません。

[アーミヤ] 本当の信頼というものは、相手への理解の上に成り立っています。今ブレイズさんがグレースロートさんを信頼し始めたように。

[アーミヤ] あっ……。

[アーミヤ] 接近中のレユニオンがいるようです。

[アーミヤ] あの様子だと、ブレイズさんたちには、もう少しお互いを理解するための時間が必要ですね。この手のことに関しては、かなり口下手な人ですから。

[ドクター選択肢1] ではできる限り時間を稼ぐぞ!

[ドクター選択肢2] ……。

[ドクター選択肢3] ブレイズは口下手なのか?

[アーミヤ] はい。

[アーミヤ] ブレイズさんは話を弾ませることは得意かもしれませんが、感情を表現するのが苦手なんです。

[アーミヤ] 今ブレイズさんはグレースロートさんに謝ることに時間を掛けているというより、自分の経験則から生じた他人に対する誤解、あるいは自らの根が深い偏見に対して内省しているのでしょう。

[アーミヤ] 非感染者が感染者に偏見を持っているのと同じように……感染者も非感染者に対して偏見を持っているんです。

[アーミヤ] 心の中にある内なる敵は、目の前に見える外の敵にも引けを取らないほど厄介なんです。

[ドクター選択肢1] ならば全ての敵に打ち勝てばいい。

[アーミヤ] ……はい。

[アーミヤ] その通りです。

[アーミヤ] 先程のレユニオンの眼差しには、恐怖が満ちあふれていました。

[アーミヤ] 私たちや近衛局相手に、あそこまで追い詰められることはないかと思います。ましてやなりふり構わず自身の大原則すら歪めさせる程だなんて。

[アーミヤ] 彼らは一体どんな敵に遭遇したんでしょう……一体何が、彼らをあんな風にしたんでしょう?

[アーミヤ] 私たちも……その何かと対峙することになるんでしょうか?

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