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急転直下_4-9_骨の髄まで_戦闘前
隠れているロドス一行の近くに、再びメフィストが現れた。彼はロドスを挑発するように、移動都市の市民に火をつけるという残酷な「意思表明」を行う。 その行為を前に、アーミヤは戦い続ける覚悟を改めて口にし、レユニオンに挑むのだった。
[アーミヤ] メテオリーテさん……
[アーミヤ] ジェシカさんは、一体何を見たんでしょうか……?
[メテオリーテ] ……知らないままでいるほうが、良いと思うわ。
[メテオリーテ] 戦略上関わってくるようなことではないし……気にしないでちょうだい。
[アーミヤ] ……?
[???] おーい、ロドスの虫けらさんたち~。いつまで隠れてるつもりなのかな~?
[アーミヤ] ――!(小声)メフィスト……! 我々の痕跡に気付いたんでしょうか……?
[フロストリーフ] (小声)静かに。……あれは奴の常套手段だ。
[メフィスト] ……あ~あ、残念。出てくるつもりはないみたいだねえ。
[メフィスト] そっちのお友達が入り込んできたことに、気付いてないとでも思ってるのかい?
[メフィスト] まあいいや。それより、見せてあげたいものがあるんだ。きっと君らも気に入ると思うよ。
[メフィスト] と、その前に一つ教えておかないとね。――僕たちのターゲットは初めから、チェルノボーグのすべてだったんだけど……
[メフィスト] ここに至るまで、待って待って待ち続けて……長い間耐えてきて、ようやく――
[メフィスト] ウルサスに……僕たち感染者を迫害した連中に、復讐する時が来たんだ。
[メフィスト] それなのに、ここにいた連中は何をしたと思う?
[メフィスト] 答えは簡単、一目散に逃げ出したのさ。
[メフィスト] まだ僕らが何もしていないうちに――実に素早い反応だったよ。
[メフィスト] 彼らは、移動都市群の連結を解いて、ありとあらゆる手段を使い、全速力で逃げていった。
[メフィスト] ――逃げ場なんてどこにもないのにね。
[メフィスト] 滑稽だろう? この連中は、都市の内部にレユニオンの同胞たちが潜り込み、機会をうかがっていたことに気付いてなかったんだ。
[メフィスト] だから、結局は僕たちに捕まって、相応の罰を受けることになったのさ。
[メフィスト] でも……「相応の罰」とは言ったけれど、臆病で残忍なこの連中に相応しい罰を与えるには――
[メフィスト] 奴らの死骸を、僕らのシンボルマークの形になるように、並べて吊るすくらいはしてやるのが当然ってものだ。
[メフィスト] そうして、感染者が受けてきた不公平な扱い、その一切を最後には打ち砕いてやるという意思表示――
[メフィスト] つまり、僕たちレユニオンからの宣戦布告に使ってやるのさ。
[メフィスト] そのためにも、まずはこの「シンボル」を燃やして、恐怖の象徴として完成させてやろうじゃないか。
[メフィスト] ――さあ、奴らに火を放て!
[レユニオン構成員] はっ!
[メフィスト] アッハハハハ! 燃やせ、燃やせ! この炎で街中を照らしてやるんだ! ロドスの連中に、軟弱な迫害者たちの末路を見せてやれ!
[メテオリーテ] (小声)――いけない!
[ドクター選択肢1] (アーミヤの目を素早く覆う)
[アーミヤ] ドクター……!?
[ドクター選択肢1] 見てはいけない。
[ドクター選択肢2] ……
[フロストリーフ] ……
[フロストリーフ] あの炎は……悪意と狂気にまみれている。
[アーミヤ] ……
[アーミヤ] ドクター、手をどけてください。
[アーミヤ] 私は大丈夫です。
[アーミヤ] ――これは、私がこの目で確かめなければいけないことですから。
[アーミヤ] 彼らの行いには、いずれ必ず向き合わなければなりませんし……
[ドクター選択肢1] (手をどける)
[ジェシカ] なんで……どうして……
[メテオリーテ] ジェシカ……落ち着いて。
[メテオリーテ] ――でも、本当に……こんなことって……
[フロストリーフ] ……そうだな。奴らの罪は重い……
[アーミヤ] ――あの焦げ臭いにおいは、もしかして……
[アーミヤ] …………
[メフィスト] そろそろ出ておいでよ。そこにいるんだろう? ウサギさん。
[メフィスト] 会うのはチェルノボーグ以来だねえ。にしても、さっきから何人かでコソコソやってるみたいだし、作戦でもあるのかと思ってたんだけど……
[メフィスト] まさか、黙って見てるだけなんて……期待外れも良いところだよ。
[メフィスト] 見たところ、仲間をたくさん連れてきたんだろう? それなのに、何もしないつもりなのかい?
[アーミヤ] ――これは、すべてあなたの仕業なんですか?
[メフィスト] 当然じゃないか。
[メフィスト] こうして恐怖を与えるのは、最終的な損害を抑えるためには効果的な手段だからね。
[メフィスト] 人が十人いたとしたら、そのうち一人を殺してやれば――
[メフィスト] 残りの九人はそれに怯えて、抵抗しなくなるだろう?
[メフィスト] だから、これこそが犠牲者を減らす一番の方法なのさ。
[アーミヤ] ……
[アーミヤ] ――――――
[アーミヤ] ――ドクター。
[アーミヤ] 私はもう、あの頃とは違います。
[アーミヤ] あなたは覚えていないかもしれませんが――
[アーミヤ] あの頃の私は臆病で、弱くて、意気地無しで……ただ、ドクターを頼りに、前へと進んでいました。
[アーミヤ] 確かに、今もそう変わらないように見えるだろうとは思います。
[アーミヤ] ですが、私はこれまでに十分すぎるほど惨劇を目にしてきました。
[アーミヤ] ……もちろん、できることなら二度と見たくはありません。
[アーミヤ] それでも、私は……目を逸らさずに向き合わなければ!
[アーミヤ] ……
[アーミヤ] こうして言葉にすることで、自分自身に言い聞かせているんです。
[アーミヤ] 一歩も引けない、引くわけにはいかない――
[アーミヤ] これからも戦い続けなければ、と!
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