aklib_story_喧騒の掟_CB-EX2_南轅北轍_戦闘後

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喧騒の掟_CB-EX2_南轅北轍_戦闘後

負傷し龍門から逃げ出したガンビーノとカポネは小道で再会した。だが彼らの決闘はやはりいつものように中断されてしまう。二人の前に、招かれざる客が現れたのだった。


[マフィア] 鼠王さん。

[鼠王] おぉ、お主らか。

[マフィア] あの人たちは、どうなりましたか?

[鼠王] ワシは言ったはずじゃ。この街には血を流す必要がないのじゃよ。彼奴らがもし逃げおおせたなら、逃がしてやれ。

[鼠王] かつての主君を案ずるのは良いことじゃ。お主らは自らの忠義と引換えに他の仲間が生きる権利を得た。それはお主らの中にまだ善良さが残っている証拠だ。しかしそれ以上の要求は無用じゃ。

[マフィア] ……は、はい。ですがあの後のことは、既に龍門のルールを明らかに超えていました……。

[鼠王] お主らは学習が速いよのう。

[鼠王] 聞くと、シラクーザの遥か遠い昔——まだひっそりと生きていた頃のマフィアの間には、暗黙のルールが伝わっていたらしいのう。

[鼠王] 誰もがこのルールを黙認し、それに従っていたのじゃ。激動の時代の中で、マフィアというものは、意外にも最も信用のある集団だったのじゃ。

[鼠王] 彼らは人情を盾にして、あちこちで戦争を起こし、とうとう今日まできた。

[鼠王] 龍門には龍門の法があり、ワシにはワシのルールがある。

[鼠王] ペンギン急便にも、彼らの好き勝手なルールがある。皆それぞれに違うルールがある、ただそれだけなのじゃ。

[マフィア] ——。

[マフィア] 鼠王さん、もしあの時ボスが……ガンビーノさんが初めてお会いした時に剣を抜いていなかったら、今のような状況にはなっていたでしょうか?

[鼠王] ワシは奴に機会を与えた。そう一度だけではない。後にも先にも、何度も与えたのじゃ。

[鼠王] ただ時にはな、特に駆け引きをするような場では、第一印象がとても重要なのじゃ。わかったかね?

[マフィア] ……わかりました。

[ガンビーノ] ……ハァ、ハァッ。

[ガンビーノ] 出口……あそこか……! もうすぐ!

[ガンビーノ] ――誰だ!? 出てこい!

[カポネ] やはり死んでなかったのか、そりゃあ意外だな。鼠王のやることもそこまで徹底的じゃないってことか。

[ガンビーノ] ……テメェに刺された傷がまだチクチクしてるぜ。カポネ、テメェの方から俺の前に現れてくれて嬉しいぜ。

[ガンビーノ] これで俺自身の手でテメェを殺せるからな。

[カポネ] 龍門中の連中が俺たちを追っている。お前のことで時間を無駄にしたくないな。

[カポネ] だから、速攻で決着を付けようじゃねぇか。

[ガンビーノ] テメェにはファミリーを裏切った代償を払ってもらうぞ——。

[???] はは、ファミリー、ファミリーねぇ。

[???] 本当に懐かしい響きだね。うーん、ところで、キミたちテキサスには会ったかい?

[カポネ] こ、この匂いは……!

[ガンビーノ] ……落ちぶれ狼。なぜ龍門にいやがる?

[ラップランド] テキサスがここにいるからさ。当たり前じゃないか?

[ラップランド] しかしさ、子分を連れてシラクーザから逃げ出して来た奴に、ファミリーを名乗る資格があるのかな? シチリア人だと自称する資格があるの?

[ラップランド] キミたちが誇りにしていた栄光と歴史を奪ったあの……ミズ・シチリアご本人は、それを許したの?

[ガンビーノ] ——黙れ! 俺の前でその女のことを口に出すな!

[ガンビーノ] テメェはただの裏切り者だ。俺たちにとやかく言う資格なんてお前には——。

[ラップランド] うるさいよね、ゴミクズが。

[ラップランド] あれー、キミたち怪我してるんだ? この嗅ぎなれた血生臭さ、狼の血ね。そうか、これがいわゆる「故郷の匂い」ってやつかな?

[ラップランド] テキサス、変わったでしょ?

[ラップランド] 本当に、めちゃくちゃ変わったんだよ。シラクーザの古い馴染みが訪ねて来たっていうのに、まさか生きたまま龍門を離れることを許すなんてね?

[ラップランド] これは良くないね。お客さんに失礼だよ。ありえないでしょ? でも大丈夫だよ。あの子にできなかったこと、つまり後始末はボクがするからさ。

[ラップランド] もしシラクーザの馴染みの首が目の前に転がってたら、あの子も少しショックになるかな。そうだよね、いいこと思いついたよ……。

[ラップランド] キミたちさ、あの子は逃げられると思う? ファミリーの影から、あの過去から?

[ガンビーノ] ……カポネ、踏ん張れ。

[カポネ] ハッ、まさか俺と共闘するとはな? お前の栄光とファミリーはとうした?

[ガンビーノ] お前が急所を避けたことに免じてだ。

[カポネ] フン、ビビってるのか?

[ガンビーノ] 俺はあのアマに殺されることだけは御免だよ。

[カポネ] ……そうだな。どうせ死ぬなら、俺だって五体満足で死にたいさ。

[ラップランド] アハハハ、キミたちもう震えているんだね。

[ラップランド] ちゃんと立てないのにボクと戦えるのかい?

[ラップランド] いいね、実にいい。目の前で死に物狂いでもがくのを見るのも、暇つぶしにはちょうどいいね。

[ラップランド] さて、今から、十秒あげるよ。

[ラップランド] 逃げてごらん。

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