aklib_story_マリアニアール_MN-3_ローズ新聞_戦闘後

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マリア・ニアール_MN-3_ローズ新聞_戦闘後

残虐な錆銅騎士に立ち向かったマリア。全力を尽くして何とか引き分けるも、ケガを負ってゾフィアにこっぴどく叱られたのだった。一方で、無冑盟が何やら不穏な動きを始めたようだ。


マリア。

マリア、お前はペガサスの瞳を持っているんだ。

マリア、立ちなさい。ほら、おいで。

[マリア] ――!

[マリア] くっ!?

[錆銅騎士] はぁ……はぁ……まさか今のをかわすとはな!

[錆銅騎士] まあいい。あと少しだけその右手と体が繋がっていることを許してやる……ほんの少しだけだがな。

[マリア] (――涙じゃない、ベタベタしてる。これは、血?)

[マリア] (……血がこんなに……)

[マリア] (心臓が……はち切れそう……)

[錆銅騎士] 滑稽だ……実に滑稽だぜ! お前が武器を振るその姿は、大騎士団の門前に棒立ちしている道化師にそっくりじゃねえか!

[錆銅騎士] その顔を除けば、お前のどこがあの耀騎士に似てるって言うんだ?

[マリア] お姉ちゃんは関係ない! 私は私……絶対に負けない!

[錆銅騎士] いいぞ、そう来なけりゃこっちも気が乗らねぇ。その綺麗なツラを引き裂いてやる、身の程知らずの貴族娘が!

[ビッグマウスモーブ] イングラ! 嵐のような追撃を見せました!

[ビッグマウスモーブ] これは今大会において、ロアー競技場の損壊率が最も高い試合となることでしょう! “競技場のブッチャー”イングラ! 「錆銅」イングラ!!

[ビッグマウスモーブ] つい一か月前、「錆銅」騎士イングラは本シーズン初戦で「風炎」騎士を、両手両足が粉砕骨折するまで殴り続けました!

[ビッグマウスモーブ] ええ、皆様の聞き違いではありません――殴り続けたのです! これが武器を携えて戦う騎士の行いとはとても思えません!

[ビッグマウスモーブ] ロアー競技場で今一番人気のマリア・ニアールも、この「錆銅」の底無しの残酷さからは逃れられない運命なのか? ぜひ皆様の考えを、大きな声でお聞かせください!

[ビッグマウスモーブ] さあ、そういうことだ「錆銅」イングラ! 観客の望み通り、目の前の相手を血塗れにしてやってくれーーー!

[マリア] はぁ……はぁ……

[マリア] (重い――)

[ゾフィア] マリア! 降参して!

[ゾフィア] 黒星が一つ付くだけよ! ポイントを取り返す機会ならまだまだあるから――!

[ゾフィア] マリア――!!

ゾフィアが……何か言ってる?

よく聞き取れない……頭が痛くて……腕も、すごく重いし……

私……今何を……? そうだ、騎士競技! 私は競技場にいる――

早く……目を開けて!

[マリア] はぁ……はぁ……

[錆銅騎士] はっ! いい反応だ――それでこそ引き裂き甲斐がある!

[錆銅騎士] あんまり早く倒れてもらっちゃあ、面白くもなんともないからな。お前の血でその忌々しい顔を塗りつぶしてやるよ……耀騎士の妹!

[マリア] あなただって……もう限界が近いはずだよ。

[錆銅騎士] は? この程度の出血なんざ、傷のうちに入らねぇんだよ!

[ゾフィア] マリア!

[???] うーん……イングラの出場が予定より早まったかぁ……

[???] 国民議会が釈放を早めたのが原因だろうな。ちっ、名ばかりの審判堂が。

[???] 連中は大層な額の金を使ったんだろうな。

[???] まあ……ローズ新聞連合社はお金以外取り柄がないからね。

[???] まったく、胸糞悪いったらありゃしないわね。利益をもたらすのはいつだってクズと世論ばっかり。あの軽口のMCも、全国中継の競技で企業献金だなんだって話を堂々とするなんてね。

[???] 怖くないからだろう。

[???] そうね。じゃあ、あいつらは何が怖いと思う?

[???] 奴らはイングラが敗れるのを恐れている。私なら叩き潰せるがな。

[???] ちょっと、あたしが出るって約束だったでしょ?

[???] でも、その前に……あのニアール家の新星、このまま打開策が見つからなきゃ大怪我しちゃうわ。

[ビッグマウスモーブ] なんと――まだ血肉は飛び散っていません! マリア・ニアール、予想以上にしぶとい!

[ビッグマウスモーブ] さぁ皆様、これ以上迷う必要がどこにあるというのです? このような騎士はまさに尊敬に値する存在ではありませんか!? お忘れなきよう。今シーズンの敬仰手数料はたったの50%ですよ!

[ビッグマウスモーブ] ――いや、待ってください! 状況に変化が!

[ビッグマウスモーブ] ――なんとマリアは、盾を捨ててしまいました! 対峙する二人に果たして何が起きたのでしょうか!? 彼女はあの細い片手剣一本で、巨大な斧をどう捌くつもりなのか!?

[ビッグマウスモーブ] 激しい体格差と力量差に対し、身軽さだけを頼りにどうにか猛攻を躱し続けたマリア、ここにきてようやく真っ向勝負を決心したということでしょうか!?

[ビッグマウスモーブ] もう一度お伝えします! 今シーズンの手数料はたったの半分! 彼女の勇敢な行為に対し、金貨を数十枚捧げる価値は十分にあるのではないでしょうか!?

[マリア] はぁっ……はぁっ……

[錆銅騎士] ほう? 剣に淡く光を纏わせたか……やるじゃないか小娘、これがお前の最終手段か?

[錆銅騎士] はっ、いいだろう! その細い腕をもぎ取って、その喉をお前自身の血肉で塞いでやる――

勝たな……きゃ……絶対に……

私、何やってたんだっけ……騎士競技って、相手を殺さなきゃいけなかったっけ……

盾は、いらない……どうせあいつの斧は止められない……

でも、あいつも怪我してる。いや、あいつは怪我なんて気にしてない……殺戮を楽しんでるだけの、化け物だ……

こんな……こんな敵を前に私はどうすれば……敵? あいつは騎士のはずじゃ――

騎士……?

「騎士とは、大地を照らす崇高なる存在だ。」

[マリア] あっ――!

[マリア] いっ、たたた……

[ゾフィア] ……目が覚めたのね。

[マリア] おばさん……? どうして……あ!

[ゾフィア] 思い出した?

[マリア] ……私、負けたの?

[ゾフィア] そうよ。

[マリア] ……

[ゾフィア] でも、イングラも倒れた。二人のポイントに変動はないわ。

[マリア] そ、そうなんだ。はぁ……よかっ――

[ゾフィア] 全然よくないわよ! 怪我したのよ?

[ゾフィア] あんな相手、最初から棄権しておけばよかったのよ。一試合放棄するだけなんだから。ポイントは後からでも十分追いつくのに!

[ゾフィア] 称号を得て、貴族の名を保つのが目的でしょ? だとしたら、君がこんなに傷つく必要は――

[マリア] 私……私、棄権なんて考えたこともなかった。

[ゾフィア] マリア!

[ゾフィア] ……深刻な怪我に至らなかったのは不幸中の幸いだったわ。あのイングラ相手に五体満足で戻ってこられただけで、これ以上の好運はないのよ!

[ゾフィア] もし重傷を負ってしまったら、メジャーの参加資格を得たって何にもならないのよ!?

[マリア] ……たしかにあいつは強かった、けど――

[ゾフィア] 騎士には見えなかった、でしょう? 彼の一族は元々地位も名声も十分にある。彼にとって騎士競技は暴力を楽しむ場所でしかない。オルマー・イングラはそういう奴なの。

[ゾフィア] マリア。今度また同じような怪我を負ったら、もう二度と大会には出場させないから。

[マリア] でも――

[ゾフィア] 姉さんの言う通りにしなさい!

[マリア] わ……わかったよ……

[ゾフィア] ほら、動かないの。じっとしてて。

[ゾフィア] 引き分けだったとはいえ、これから君にオファーをしてくる企業はますます増えていくはずよ……私とマーティンおじさんとで断っておいてあげるから、君はしばらく安静にしていること。

[マリア] うん……

[マリア] あ……その剣は?

[ゾフィア] 私が昔使っていた剣よ。この前のトレーニングの時に引っ張り出してきたの。

[マリア] でも、どうしてそれを今……?

[マリア] (だって、おばさんはもう……)

[ゾフィア] ……別に。特に理由はないわ。

[ゾフィア] でも、万が一イングラが君に何か非道なことをしていたら、たとえ国民議会に立たされようと、私は彼をこの剣で殺していたと思う。

[マリア] そ、そこまで考えなくてもよかったのに……

[マリア] ちょっとだけ、見せてくれる? もうずっと使ってないんでしょ?

[ゾフィア] ダメ。おとなしくしてなさい。

[マリア] ベッドに横たわってばっかじゃ体がなまっちゃうよ……

[ゾフィア] ダーメ。

[マリア] ゾフィアおば――姉さん! お願い、これっきりだから! あとは家でちゃんといい子にしてるから!

[ゾフィア] ……はぁ、ますます君の実の姉に似てきたわね。

[ゾフィア] わかったわよ、はい……言っておくけど、変な改造はしないでね。これでも大事にしてるんだから。

[マリア] えぇ? かなり埃被ってるけど……

[ゾフィア] 大事にしまっておいたから埃を被ってるの!

[禿頭マーティン] なんだ君たち、そんなに荷物を抱えて。どこへ行くつもりだい?

[老騎士] どこって、マリアの見舞いに決まっとるじゃろうが。

[老職人] イングラの野郎、嬢ちゃん相手にあそこまでやるなんて、絶対に許せん!

[禿頭マーティン] 別に二人が行く必要はないんじゃないかな。ゾフィアがしっかりと面倒を見てくれているはずだよ。

[老職人] じっとしてられないんだよこっちは! イングラの最後の一振り、あんたも見てただろ? 後遺症でも残ったらどうするんだ!?

[老騎士] 老いぼれとはいえ、騎士と職人が揃っておれば、何かしらの役には立てるじゃろうて……

[禿頭マーティン] じゃあ、ムリナールに出くわしたらどうする気だい? 両手で二人ともつまみ出されるのがオチじゃないかな?

[老騎士] あ……あの小僧が!? ニアールの旦那が健勝じゃった頃は、アレにそんな度胸はなかったじゃろうが! 実力行使されても身をかわすことくらいできるわい!

[禿頭マーティン] ……ん? 二人が出て行った途端にお客さんか。どうやら店が繁盛しない理由は彼らのせいだったようだ。

[禿頭マーティン] しかし、こんなに可愛いお客さんが一人でうちのバーに来るなんて久しぶりだよ。ご注文は?

[プラチナ] えーと……

[プラチナ] ……これ。結構いい名前だから、これにする――「棘の涙」。

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