ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド

ページ名:ザ_ハウス_オブ_ザ_デッド

登録日:2019/12/20(金) 00:56:27
更新日:2024/05/16 Thu 10:13:49NEW!
所要時間:約 15 分で読めます



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ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド hod hodシリーズ ゾンビ 大アルカナ タロットカード ガンシューティング セガ アーケードゲーム セガサターン ss sega ゲーム model2 バーチャガン




「助けて・・このままでは皆が・・」




概要

ザ・ハウス・オブ・ザ・デッドとは、1997年3月にセガが発売したアーケード用ガンシューティングゲームである。
その後シリーズ化され、ゲーセンのガンシューティングを代表するシリーズの1つとなった。
英語のタイトル「The House of the Dead」を略して「HOD」と呼ばれることが多い。なお「HOTD」という略記も見られるが、某漫画と混同される可能性がある点に注意。


ゲームシステムや特徴など

これまで兵士などの人間を撃つことが多かったガンシューティングゲームにおいて、「ゾンビ」を敵役に据えた事が大きな特徴。
今では当たり前の様になっているが当時としては珍しかった。*1
銃火器を使う敵は一切存在せず、基本的に接近攻撃が主体なため的としては狙いやすい。
しかし、人外ならではの耐久力を持つため倒すまでに何発も撃たねばならず、近づかれることそのものに恐怖感を与える。
敵が基本的に頭が弱点で、頭を撃てば早く倒せるというシステムはその後のシリーズにも引き継がれていくことになる。


ルート分岐システムも本作の大きな特徴の1つ。*2
ステージのオブジェクトを撃った(壊した)り、研究員の救助イベントの成否などによってルートが変わる場面がある。
これによりプレイごとに違う展開にすることができ、クリア目的なら敵の少ないルートを選び、逆にスコア狙いなら敵の多い方にあえて行くなど攻略における戦略性が生まれた。
後のシリーズにも存在するが本作は多く、特にチャプター2までは細かく展開が変わる。
本作のみ特定の場面で特定の敵の攻撃を受けると突き飛ばされてルートが分岐する場面がある。この時はライフが1減る。残りライフが1の場合であっても問答無用でコンティニューの是非を受け付けてから次の場面に進む。


規制の緩かった時代のためか本作は残虐描写の演出が過激でスプラッター要素が強い。
ステージ中に串刺しにされた死体が転がってたりする。また、ゾンビを倒したときに派手に赤い血*3が噴き出したり目玉が飛び出したりする。
この演出はゲーム性にも反映されておりゾンビが身体欠損する。*4
攻撃される寸前に腕を撃ち落として空振りさせたり、武器を腕ごと没収させることも可能。
ただし、下半身だけはどんなに撃ってももげないため、一時的な足止めは出来ても完全に動きを止めることは不可能。
また本シリーズには時間経過やダメージを受ける等でゲーム内の難易度が可変するランクシステムが実装されており、
ランクが高いと、頭を含む上半身を丸ごと吹き飛ばしても下半身だけで突進してくる脅威の生命力を見せつける事もある。
ちなみに続編と異なり、プレイしていないデモ画面中でも容赦なく出血や部位欠損する。斧持ちゾンビの「シリル」の上半身が吹っ飛ばされるルール説明デモはインパクト大。


本作の武器は1度に六発まで装弾できるハンドガン。
リロードはアーケード作品では唯一画面外を「撃って」行う。
またガンコントローラーの仕様の関係上、撃つ度に画面が一瞬白くフラッシュする。


本作の敵配置は全体的に不意打ちが多く、画面が切り替わったと同時に攻撃される寸前になっていたりと初見殺し要素が強い。
その分配置を覚えてしまえば、『2』よりはエグイ配置が少ないこと、ザコ敵からの攻撃の回避手段が豊富なこと、ライフ回復の機会が多いことなどからシリーズの中でも難易度は低めである。*5


ゲーム筐体はライトアップ型のSD筐体と大きなスクリーンのDX筐体の2種類が用意されている。



ストーリー

1998年11月。
遺伝子研究所「DBRコーポレーション」の研究員が突然失踪してしまう事件が起こった。
DBRコーポレーションは秘密裏に活動している政府の機関故に、事件は表立ったものにならなかった。


1998年12月。
国際諜報機関「AMS」は同年8月に突如解任されたDBRコーポレーション元所長の「Dr.キュリアン」に不審な行動があると睨み、
失踪事件との関連を調べるためにキュリアン邸に「DBR研究員」として特殊工作員数名を送り込んだ。
その結果、キュリアンがマッドサイエンティストに変貌。彼の計画が最終段階に突入している事を突き止め、同時に研究員も危ない事が告げられる。
だが12月18日、AMSの介入を察知したキュリアンは「自らの存在と研究を蔑ろにした人類への復讐」という恐るべき野望の元、
突如外部との連絡を断ち、研究員達を拘束してしまう。


1998年12月20日
事態を重く見た政府上層部は工作員の切り札「トーマス・ローガン」「G」をキュリアン邸に送り込むことを決定。
特にローガンはDBRコーポレーションに自分の恋人「ソフィー」がいた為、個人的な思い入れも強く、二つの返事で任務を快諾した。


キュリアン邸に急行した2人。そこで待ち受けていたのはゾンビのようなクリーチャーが研究員達を襲い、殺害する前代未聞の凄惨な光景であった。
生き残っている研究員を救いつつ、キュリアンの野望を阻止する2人の戦いが始まった…。



本作では後のシリーズで度々語られ、全ての発端とも言える「キュリアン邸事件」を描いている。



登場人物

トーマス・ローガン (Thomas Rogan)

1P側主人公で32歳のAMS所属のエージェント。
コードネームは「EAGER EAGLE」(熱心な鷹)
主人公らしく正義感に溢れており、『Ⅲ』でのG曰く「真っ直ぐでしつこい」らしい。
『4』にて全ステージクリア時の総合ランクでのコメントで彼の名前が出ることから、AMS内でも一目置かれている模様。
事件を解決しソフィーと結婚したらしく、『Ⅲ』では自分の娘であるリサが主人公になり自身もオープニングで少しの間のみ操作キャラクターとして再登場する。
2』ではエンディングによっては登場するが、条件が厳しい。


Agent "G"

2P側の主人公で年齢、本名共に不明のAMS所属のエージェント。
コードネームは「SILVER FANG」(銀の牙)
熱血漢のローガンと比べると冷静で淡々としている印象を受けるが、内に秘めた正義感は強く、それはG単独プレイ時の台詞からもうかがえる。
今回の事件が彼にかなり影響を与えたらしく、『Ⅲ』では性格がやや軟らかくなっている。
『Ⅲ』『4SP』『OK』でも主人公として登場しており、シリーズで最も主人公を務めた回数が多い。
こちらも『2』で序盤で少しだけ登場する。また『4』でもエンディング次第では登場する。


なお、アーケード版ではバグにより一部の研究員からのライフが何故かもらえなかったり、一部のスコアが入らなかったりとやけに不憫。彼が一体何をした・・・。


ソフィー・リチャーズ(Sophie Richards)

DBRコーポレーションの研究員でローガンの恋人でもある29歳。
館から何とか脱出寸前のところまで逃げ出して主人公と出会った直後にHangedmanに攫われ館に連れ戻されるわ、
どういう経緯があったか不明だが逃げ出し館の中で主人公たちと再会した直後にChariotに殴り飛ばされ意識不明になるわと、かなり散々な目に遭っている。
その後の彼女が生還するか、そのまま死亡するか、またはゾンビ化するかはプレイヤーの腕前次第。
『Ⅲ』の展開からすると生還するグッドエンドが正史と思われる。


ちなみに隠しコマンドで主人公の外見を彼女に変更することができる。
あくまで変装のため、デモムービーの内容や台詞は通常時と変わらない。そのため、本編での無抵抗ぶりが嘘のように隠し通路を塞ぐ本棚を蹴りで破壊する等シュールな絵面が拝める。


Dr.キュリアン (DR.Curien)

DBRコーポレーションの元所長で、本作の黒幕。
「ゼロから生命を生み出す」研究が政府に危険視され解雇されてしまう。
『Ⅲ』で判明する事だが、同時期に息子が不治の病に侵され死亡*6してしまい人間不信に陥る。
狂った彼は、自分を蔑ろにした人間に対して復讐するための研究に手を出してしまう。
彼の館は広すぎて整備の手が行き渡ってないのか、ゾンビが荒らし回ったせいなのか結構荒れており場所によっては所々崩れている。
最期は自分の生み出した最高傑作に真っ先に殺されるという、この手のホラー物によくある死を迎える事になる。
本作では終始マッドサイエンティストとして描かれているが『Ⅲ』では彼が狂っていく過程と、父親としての面も描かれた。


研究員

キュリアンの研究に協力させられ、用済みになったから処分されそうになった本作における救助要員。
助ける(又は助けるのに失敗するか見殺しにする)と、ルートが変わる場面がある。
また、助けるとライフをくれる研究員もおり貴重な回復手段となる。
ステージリザルトでは助けた人数が多いとライフボーナスを貰えるため可能な限り救出したいが、
誤射判定もあり撃ち殺すと逆にライフを減らしてしまうため慎重に襲っているゾンビを撃ち抜きたい。


ゾンビ

キュリアンの狂気の研究の産物であり、本作のザコ敵。
便宜上そう呼ばれているだけで本来のゾンビとは異なり、人間を襲うために人工的に造られたミュータント。
同時期のゾンビものを代表するゲームのゾンビと比べると武器を扱ってきたり、やドラム缶やナイフを投げつけてきたり、工場用のクレーンにぶら下がりながら登場したりとかなりアグレッシブ。
ただしあちらと違い感染によるゾンビ化は基本的には起こらない。*7
腕をもがれても、上半身を吹き飛ばしても、[[柔道技を何度かけても>せがた三四郎]]襲い掛かって来る執念深さも見せる。
詳しくはこちらも参照。


ボス

4体存在するチャプターの最後に倒すべき敵。
HODシリーズのボスはOK以外全て全てタロットカードの大アルカナから名前が取られている。
また、姿や行動も対応するタロットカードを意識している事もある。
シリーズのお約束で戦闘前に弱点が表示され、そこを狙って攻撃をキャンセルしつつ体力を削って倒すことになる。
ラスボスは全て不明となっており弱点が分からない。大体はパッと見で分かるほどバレバレ。ただし本作は比較的わかりにくい方。
作中でボスの弱点を知る媒体は作品によって異なり、本作では1章後半のある研究員から受け取る研究データから知ることになる。


AMS

一部除いたシリーズの主人公達が所属している国際諜報組織。
世界中の難事件に対して工作員を派遣させ、事件の収拾及び解決にあたっている。
活動内容は現地へ派遣、潜入しての事件の調査や諜報活動、敵地で捕らわれた仲間の救出といった危険な任務と様々。。
アメリカ国籍の工作員が多い事や『4』のヨーロッパ支社の存在から、アメリカ主導の組織と思われる。
組織名の意味については現在でも説明がされていないため不明。
現時点で最も未来の出来事にあたる『III』ではある事情から既に解体されている。*8
競合作品の似たような組織と同じく各エージェントにはそれぞれコードネームが付けられているのだが、特に生かされる事なく『2』でなくなった。
一応先に潜入したエージェントを除いて組織内の味方がいない本作はともかく、主人公2人以外に協力するエージェントがいる『2』でもお互い名前で呼び合っている。


新声社が出版したアーケード版『2』の攻略本では「CIAをイメージすれば分かりやすいか」という記述がある。


ステージ

Chapter1 惨劇 -Tragedy-


MISSION:



Dr.キュリアン邸で研究員が多数捕えられた
との情報が入った            


直ちに急行せよ!



1998.12.18 Commander.



車でキュリアン邸に到着した主人公。
目の前でゾンビに研究員が襲われて殺され*9、研究員は仲間を救うように頼み息絶える。
しばらく進むと噴水前でソフィーと出会うが、Hangedmanに連れ去られてしまう。


初っ端から研究員の救助イベントがあるがゾンビに今にも切り殺されそうになっている研究員を同時に2人助けなければならない本作トップレベルに難しい救出シーンが登場する。
この場面のゾンビはどこを撃っても一撃で倒せるものの誤射する危険性も高く、初見で2人救出するのは非常に難しい。
1面にしてルート分岐が最も多く、前述の研究員2人同時救助の場面で左側の研究員を救助できたか否かでいきなり分岐する。
その後、橋からゾンビに投げ落とされそうになっている研究員を助けられるか否かで館への侵入方法が変わり、これによって地下水路から侵入するか正面から乗り込むかが変わる。
また途中の分岐次第では中庭を通るルートもあるが、館から侵入した場合はある場面でわざと攻撃を受けないといけない為わかりにくい。
そのためデモプレイに登場する場所に行く方法に気づかなかった人もいた模様。
最後の研究員はアーケード版では助けても何かを手渡す素振りがあるにもかかわらずライフが貰えないのだが、これは以降に戦うボスの研究データ(弱点表示のアレ)を手渡しているという設定のため。家庭用移植ではおまけにライフも貰えるようになっている。


ローガン「あの声は・・・・・」
ゾンビ「あの声は・・・・・」
最終的には廊下でソフィーの助けを呼ぶ声が聞こえ、その部屋に向かい再会するが…


Boss:Chariot(Type 27)

戦車。
ガスマスクのようなヘルメットを被った、ロボットを思わせる機械的な鎧と大きな斧を装備したゾンビ。
ソフィーとの再会直後。部屋の上から突然降ってきてソフィーを壁へ叩き飛ばしてしまう。
普段は警備員のような事をやっているらしく、侵入者を排除するために造られた。
弱点は鎧の右胸に空いた穴。以前潜入したエージェントとの死闘の末につけられたもの。直しておいてやれよ。*10
大きな斧を構えながらゆっくりと迫って斧で攻撃と威圧感がある。
しかし、弱点を撃たれると怯みながら大きく後退してからから再度同じ方法で近づこうとするため、慣れてしまうとハメやすい。
ある程度ダメージを与えると斧を振り回しながら接近してくるため、動きが大きくなりやや狙い難くなるが弱点を撃たれると大きく後退しハメパターンに持って行きやすいのは変わらない。
このパターンから更にダメージを与えると鎧を脱ぎ捨てるという奇行に走り、全身弱点となってしまう。
体から出ている触手で相手の体液を吸って体力を回復する為らしいが、動きが単調な上に元々の体が大きくその上で全身弱点とただの的でしかない。
こうなってしまうと最早雑魚同然の弱さだが、1度撃った場所は骨が露出し攻撃が通らなくなる点のみには注意。ちなみに体色は血の色の設定によって変わる。


リメイク版では脱衣後の本体の体色が黄色になった。あと各動きの変態具合もマイルドになった。
鎧装備時の弱点の判定がオリジナル版よりシビアなためやや手強い。脱衣後の弱さは相変わらず…なのだが、日本版では独自の表現規制(後述)のせいで余計な部分で苦しめられる事に…。


Chapter2 復讐 -Revenge-

「Drキュリアンを止めて。でなければ大変な事に‥」というソフィーの最期の言葉を聞き届け、館の別館らしきところに侵入する主人公。
サブタイトルの「復讐」はソフィーを殺されたことに対する意味だろうか?2P側のみのプレイではソフィーが単なる救出要員でしかないGのため、少し意味が通じなくなる。*11


不意打ちが多い本作の中でも特に初見殺し要素が強いチャプター。
ステージ開始と同時にベントリーがドラム缶を持って待ち構えており、そこを回避しても次々と不意打ちが襲い掛かって来る。
初っ端からこんなんであるが、道中は特に宙づりで目の前に突然出てくるエビタン-bが凶悪。見てから反応するのが難しく、初見はほぼダメージを喰らうと言って良い。
主なルート分岐は最初に固まっており床を撃ち壊す、そこをスルーしたらエレベーターのボタンを撃って上を下に変えることで分岐する。
エレベーターで下に行くルートは敵が多くスコア稼ぎには向いているが、その分難易度が高い。
後半の研究施設らしき場所を抜けつつ屋上のバルコニーに到着する。
そこにはチャプター1でソフィーを連れ去ったHangedmanが研究員2人を吊り下げて待ち構えていた。


キッキッキッこの先に行けると思うなよ
お前もこうしてやろう


Hangedman (Type 041)

吊された男。むしろ吊るしている側だが気にしてはいけない。
人語を理解する知能の高さを持ち、挑発的なセリフを喋るコウモリ男。
先ほどの研究員2人を上空から落としてから、襲い掛かって来る。
本作の初心者キラーで数多くのプレイヤーを葬ってきた。
弱点は翼以外の全身と大きめだが、空中で動き回るシーンが多いため当てやすくはない。
第一段階は手下のコウモリゾンビのデビロンをけしかけてくるので撃ち落とす。
この時Hangedmanは動かないため的同然だが、撃つのに夢中になっていると突撃してきたデビロンに噛みつかれる羽目になる。
デビロンの迎撃に成功する毎にけしかけてくるデビロンが1体ずつ増えていく*12のだが、Hangedmanの周辺を多数のデビロンが飛び回ってる中でこちらへ向かってくる奴らを見分ける必要があるため、判別が遅れるとやはり噛まれる。画面が暗い筐体だと凶悪な攻撃と化す。
デビロンを全て撃ち落とすかHangedmanに一定のダメージを与えると次の段階に移行する。
フラフラと∞の字を描くように飛び回りながら爪で引っ掻きに来る。
これが狙い難く、更に引っ掻きを仕掛けてくる際は画面左右端から等迎撃しづらい軌道で突っ込んでくるケースが多く、数発当てないと攻撃をキャンセルできず厄介。この攻撃が主に初心者キラーと呼ばれる要因。
ここである程度ダメージを与えると逃げて姿を消した後に、不意打ちで主人公をバルコニーから落とそうとしてくる。
主人公は間一髪で屋根の淵にぶら下がり転落することは避けられたが、この状態で遠くから突進してくるHangedmanを撃ち落とさなければならない。この時リロードはどうやっているのかは黙っておこう。
遠くから飛び込んでくるので的が小さくなるが、動きが直線状なので先ほどのパターンに比べると攻撃は当てやすい。


このように普通に戦っても十分強いのだが、ボスの頭に攻撃する度にヘッドショットのボーナス点(120点)が入る隠し要素がある。
道中のゾンビ全てにヘッドショットを決められる程の極まったレベルになると、ここの稼ぎの出来でスコアに差がつくようになるので、
ただでさえ小さい上に動き回って当てづらいボスの頭をひたすら狙うという胃が痛くなるような行為に走ることになる。


リメイク版では弱点がオリジナルの翼以外の全身から胴体に変わっている他、第一形態時の周囲のデビロンへ指示を出す時の台詞が「Die!」から「Attack!」へ変わっている。
よく見るとボンテージ風の中々際どい服装をしている。奴かキュリアンの趣味なのだろうか・・・?
第一形態のデビロン突撃の速度低下や第二形態の突進時に必ず画面真ん中に寄るようになったりと、オリジナル版で猛威を振るった攻撃が対処しやすいように調整され、パターンを把握すれば倒しやすい強さに収まっている。
なお、後述のHarmitと共にボスの頭に攻撃する度にヘッドショットのボーナス点が入る隠し要素はリメイク版では削除された。


Chapter3 真実 -Truth-

館の工場らしきところに侵入した主人公。
キュリアンが待ち構えている最深部を目指す。


機械的な外見をしたミュータントという設定が強調されたゾンビが増え、これまでに登場したゾンビの改良型のようなものが登場してくる。
主なルート分岐は前半と後半の2つあり左右のどちらのエレベーターに乗り工場に行くか水路に行くかと、巨大な溶鉱炉の部屋を上ルートで進むか下ルートで進むか。
エレベーターに乗っている最中にも近距離から容赦なくドラム缶や斧をぶつけようとして来るので油断しないようにしよう。
余談ではあるがここで登場する研究員は、主人公が駆け付けるまで一体どうやってゾンビをやりすごしてたのかと思うシチュエーションが多い。特に最初のゾンビが3体いる檻に閉じ込められていた研究員。
溶鉱炉の部屋を抜けるとキュリアンが待ち構えており、ペットのHermitを刺客として差し向ける。


Hermit (Type 6803)

隠者。
白く硬い殻に覆われた巨大蜘蛛。そのおぞましい外見に似合わず普段は大人しいらしい。
弱点は頭。
接近して脚の爪で引っ掻きに来るが弱点である頭があまり画面中央から動かない上に、ダメージを受けると怯みながら後退するので非常にハメやすい。
ある程度ダメージを与えると白い泡を吐き出してから接近してくるが、弱点があまり動かないのは変わらず泡さえ落ち着いて撃ち落とせればやっぱり簡単にハメられる。
最終パターンはようやく学習したのか弱点の頭を脚でガードしながら接近してくるが、ある程度近づくとガードを解いてしまうという微妙な残念さを持ち合わせている為、やっぱり簡単にハメ(ry
どのパターンでも一貫して真ん中から弱点があまり動かないので真ん中を撃っていれば倒せるボスと公式にも言われてしまっている。照準を固定しながら鬼連射が出来る家庭用では尚更。
ゲーム後半なのにもかかわらず雑魚扱いされているかわいそうな虫だが、戦闘開始直後は意外と距離が近いので不意の一発を貰いやすい点だけには注意が必要。


ちなみにこのボスもHangedman同様に頭を撃つ度にヘッドショットのボーナス点が入るため、スコアラーから執拗に頭を猛連射される。哀れ。


リメイク版ではオリジナル版よりも生物的なデザインになって気持ち悪さが増した。
攻撃内容はほぼオリジナル版と同じだが第二形態では頭を大きく動かすようになったので「画面中心付近を連射すればOK」とは行かなくなっている。
第二形態の泡攻撃の泡の色も黒寄りの色に変わってるので見落としやすい点も注意。


Chapter4 終焉 -The House of the Dead-

洞窟のような所を通っていく最終ステージ。
隠し部屋以外のルート分岐と研究員は存在しない。


途中で復活したボスChariotとHangedmanとの連戦があるが、Hangedmanは最終パターンが無くなり全体的に弱体化。
難所だった突撃して引っ掻きのパターンも、引っ掻かれるまでの猶予が長くなってるため対処しやすくなっている。
Chariotは1章ボスの事もあってか攻撃パターンはそのまま。右胸の破損した装甲の弱点も何故かそのままであり、そしてやっぱり脱ぐ。だから直してやれよ!
ただし、この場面のChariotは初回登場時同様上から降りてくるが、落下途中で弱点を狙撃すると空中で被弾モーションをとり、そこで戦闘開始してしまうバグがある。
そうなるとChariotは空中に浮いたまま行動し、場合によってはChariotが接近してもこちらを認識せずにそのまま暗黒世界へ突入してしまい、最悪ゲーム進行不能に陥ってしまうので絶対やらないように。
ボス二連戦を抜けた後にここまでに登場した救助可能な研究員を全て助けていれば、ライフやスコアボーナスが置いてある部屋に入れる。
後のシリーズと違いすぐにラスボス戦とならずゾンビと少し戦う事となる。
不意打ちはないとはいえ、登場するゾンビはいずれも強敵揃いなのでラスボスまでライフを消耗しないようにしよう。
最深部に辿り着き、追い詰められたキュリアンは切り札と言える最高傑作であるMagicianを解放する。
しかし、Magicianは命令を聞かずキュリアンを殺害してしまう。*13
生みの親を殺害したMagicianは壁を破壊して屋外へ逃亡。すかさず奴を追うローガンとG。最後の戦いが始まろうとしていた…。


Magician (Type 0)

魔術師。
本作のラスボスで独特な立ちポーズをする、全身が装甲で覆われた悪魔のような姿のヒューマノイド。
未完成のまま放たれたため装甲が完全ではなく、弱点は露出している左上腕、右下腕、左太股、右脛。
高速移動するため狙い難いが、比較的あまり動かない左太股が狙いやすい。
本作は言語能力も未完成のためか、全てカタカナの片言で離す。
空中浮遊しながら残像が残るほどの高速移動をし、火の弾を生成できるもう生物兵器というより新生命体。
攻撃方法もゾンビゲーというよりドラゴンボールみたいな事になっているが、HODシリーズのラスボスの伝統としてこのハチャメチャさは引き継がれていくことになる。
第一パターンは移動し火の弾を放ち移動するを繰り返す。弱点を撃って体力を削らないといけないが夢中になって火の弾を撃ち落とし損なわない様にしよう。
ダメージをある程度与えると、高速移動を繰り返しながら接近し火の弾をぶつけにくる第二パターンに移行する。
慣れない内は動きに翻弄されタコ殴りに遭うが、一発でも当てれば怯んでくれるのが救い。
更にダメージを与えると第一パターンと第二パターンをもう一度繰り返すことになり、更にダメージを与えると最終パターンに移行する。
火の弾を貯める動作をした後上空に放つ。第一パターンと違い火の弾を貯める動作をしている時は無抵抗のため体力を削るのに専念できる。
上空に放たれた火の弾は数が多いため撃ち漏らしがないように。
体力を削り切ると、


イツノヒカ・・・・
カナラズフッカツ・・


と言い残し爆発する。
後に2回復活しAMSエージェントの前に立ち塞がる事になるのはまた別の話。


リメイク版では弱点の装甲欠損部分に脇腹が追加されたほか、両腕の弱点部分が何故かオリジナル版とは逆になっている。
攻撃内容は順序がオリジナル版からやや変更され、第一パターンの火の弾発射攻撃をメインに時折第二パターンの高速移動2回後に突進殴りと最終パターンの火の弾打ち上げが挟まれる形となっている。一定体力以下になると火の弾打ち上げのみになるのはオリジナル版と同じ。
体力設定が追加要素である特殊武器前提の調整となっており、特殊武器解禁前のハンドガンのみだとやたら長引く。



シリーズで数多く登場するこれまで辿った道を戻るスタッフクレジットを経た後にエンディングの分岐がある。
スコアが62000点以上(コンティニュー回数は不問)であればソフィーが生存するグッドエンド。
スコアが62000点以下+下一桁目が0であればソフィーがゾンビ化するバッドエンド。
それ以外ならソフィーが死亡したと思われるノーマルエンドとなる。


グッドエンド狙いはゾンビが多く稼げるルートを選び、可能な限りのアイテム回収とゾンビへのヘッドショットが鍵となる。
上記の隠し部屋も到達できればグッドエンドの条件に近づきやすくなるため、こちらも狙っていきたい。
バッドエンドはノーコンティニューで見る場合、逆にヘッドショットをしない等の工夫が必要になるため、やや難しい。
腕に自信がある方は挑んでみるのもいいかも。コンティニューありならラスボス戦でわざとコンティニューしてその際に違うプレイヤーで再開すればコンティニューフラグを立てずにそのままバッドエンド直行出来るのは内緒



余談

移植経験が多い『2』『Ⅲ』と比べると回数が少なくSS版とPC版のみ。
残酷表現が過激なせいだろうか?
SS版は移植度が低くオブジェクトやグラフィックが簡略化されたり、扉を開けた時などにロード時間が入ったりする。
特にロード時間はドアを開けた直後などの不意打ちが多いこのゲームではきつい要素。
とはいえ周辺機器であるバーチャガンに対応しており、繋げばさながらアーケード版の様なプレイが出来る。ただし、テレビがブラウン管でないと反応せず、加えて座標検知のため撃つ度に画面が白くチカチカしてしまう点には要注意。
実際アーケード版において同様の事故が起こったということが報告されている。この点は次回作『2』で改善されている。*14
PC版はSS版を基にしており、一部破壊可能なオブジェクトが追加されたりゲーム中のロード時間が無くなったりする等、移植度はやや向上している。
また隠しコマンド*15を入力すると好きなシーンからゲームを開始したり、ボス含む全ゾンビのモデルおよびモーションを閲覧したり出来る様になる。
本作では製作されながらも未使用に終わった曲が存在するのだが、その内の1曲がそこで聴くことが出来る。他にも何曲か存在するので、興味がある人は「house of the dead unused track」などで調べてみよう。


工場出荷設定の血の色はだが色々問題になったためかになっている店が多い。
またSS版では血の色をにできるオプションが日本版のみ削除されている。
PC版は変更可能だがでありはない。*16
『2』『Ⅲ』は国内アーケード版では赤い血に設定することが出来なくなっている。


当時ヒットしたバイオハザードのフォロワー的な作品に見られることもある本作だが、企画自体はバイオが出る前から進んでいた。
当時のガンシューティングの醍醐味は「遠くの的を上手く狙い撃つ」だったため近づいてくるゾンビではゲームにならないと思われていた。
そのため上司を説得するのには苦労したらしく「ゾンビに銃を持たせろ」とまで言われていた。
その点は何発も撃ちこまないと倒れない体力の導入や、狙い難い動きをさせることでゲーム性を確立した。


『SD』*17では本作のゾンビとボスの一部が再登場する。
20年の歳月を経た為か外見が大きく変わった者が多いが、元々の特徴は捉えている。
なお、『5』も製作する予定であったが、諸事情で白紙となってしまった。


同社が作ったベルトアクションゲーム『ゾンビリベンジ』では「主人公2人がAMSのエージェント」「ラストステージがキュリアン邸」「ラスボスがMagicianを元にしている」など本作の外伝的な内容となっている。


セガキャラクターが参戦するレースゲーム「ソニック&セガ オールスターズ レーシング」ではコースの1つに本作の舞台であるキュリアン邸が採用された。
同作には「愛されるより愛シタイ~THE HOUSE OF THE DEAD EX~」のゾビオとゾビコも登場している。


2020年5月にはゲームセンターCXにてセガサターン版の本作が紹介。同回では奇しくも別のコーナーでタロット占いを行っていた。



THE HOUSE OF THE DEAD:Remake


2021年4月にNintendo Switch向けに本作のリメイク版『THE HOUSE OF THE DEAD:Remake』が発表。日本では2022年4月7日に配信開始。
Switch版配信から2週間後にPlayStation5/Xbox SeriesX(S)/PlayStation4/XboxONE/Windows(Steam)版も発表され、2022年4月28日に配信開始された。


開発担当は『パンツァードラグーン:リメイク』と同じくMegaPixel Studio。
原作の敵配置を忠実に再現した「オリジナル」モードの他にもゾンビが大量に追加配置された「HORDE」モードやアサルトライフル等の追加武器が実装されている。
グラフィックは粗い部分もあるが、原作の雰囲気を概ね残しつつも大きく進化。前述の『SD』で再登場したゾンビやボスも原作寄りにデザインし直す程の凝り様。


一方日本版ではCERO Dのレーティングに収める関係で外見上の部位欠損が発生しなくなり*18、更に研究員の誤射そのものがなくなる規制が施された。特に部位欠損表現の削除は配信までダンマリだった上に、判定がなくなってる部位が視覚的に分かりにくくなる弊害(特にChariot戦は脱衣後の体色が黄色で非常に紛らわしい)も発生しており批判が相次いだ。
その他にもBGMが総じてコレジャナイ感が強かったり、動きがやたらともっさりしているMagicianと、原作を知るプレイヤーからは不評の声が多い。





追記・修正はキュリアンの野望を止めてからでお願いします。


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  • 死んだキャラがゾンビ化するのはホント謎よね。ミュータントに殺されただけじゃなくて屋上から身投げしたゴールドマンもゾンビ化してるし -- 名無しさん (2019-12-20 09:24:59)
  • 作成乙。今まで無印の記事無かったのね -- 名無しさん (2019-12-20 09:34:47)
  • キュリアンの息子が助かったのはキュリアンの研究をもとに難病の治療法が開発されたから、という設定を見た記憶があるのだが、本当だろうか -- 名無しさん (2019-12-20 10:05:44)
  • オーバーキルでのGを見た後だと1のGがすごく落ち着いて見える -- 名無しさん (2019-12-20 14:23:42)
  • ↑×2 3の攻略本かな? すくなく -- 名無しさん (2019-12-20 16:00:35)
  • 充実した内容の記事、素晴らしい 次回作はラスボスがデビルでシリーズ完結作になるのかな -- 名無しさん (2019-12-20 19:33:07)
  • ↑ SDで言及された七つの大罪の内、嫉妬=月だから、次回で消化仕切れない可能性がある。後、1のリメイクの話が先っぽい、 -- 名無しさん (2019-12-21 00:44:50)
  • タロットはDEVILで使いきるから、次々回があったら七つの大罪になるのかな。MOONのどこら辺が嫉妬かよく分からないけど -- 名無しさん (2019-12-21 00:55:22)
  • SDまで一通りやったが、1がやってて一番楽しかったな。2は敵が硬すぎる、3は銃が重すぎる、4は敵が多すぎる、って案配で。 -- 名無しさん (2019-12-21 02:22:04)
  • 次回作でラスボスがデビルで通常ボスが復活ボスっていう可能性もあるんじゃない? -- 名無しさん (2020-01-04 10:02:00)
  • 部位欠損は実際グロくもあったけど、爽快感もあったな。 -- 名無しさん (2020-07-27 12:16:11)
  • リメイクはまだ先かねぇ、まぁコロナの情勢上アーケード作るのは難儀だろうから仕方ないけど -- 名無しさん (2020-12-22 12:33:08)
  • 一作目リメイクキターーーーー  日本語版もでるよね?? -- 名無しさん (2021-04-15 21:27:02)
  • ハーミット随分リアルキモくなったけど、少しは強くなってるんだろうか。相変わらずの癒し枠でもそれはそれで -- 名無しさん (2021-04-15 21:35:10)
  • コロナでゲーセンが落ち目なこの時勢に、ちゃんと作ってくれてうれしい -- 名無しさん (2021-04-15 21:52:13)

#comment

*1 それまでもSNKの「ビーストバスターズ」など全くない訳ではなかったが、ゾンビを撃つガンシューティングをメジャーにしたのは本作の影響が大きい。
*2 このシステムも同社の「レールチェイス」シリーズで既に存在していたため初と言う訳ではない。
*3 設定で緑などに変える事が可能。
*4 後の作品でも腹に穴を開けたりすることが可能だがここまで派手ではなく、ゲーム性にも本作程は絡まない。
*5 あくまで「HODシリーズ内では」であり、アーケードゲームな事もあり難易度は高め。しかし、1コインクリアは十分に可能。
*6 そう思い込んでいただけで実際は生きていた
*7 全くない訳ではなく、あっても死者が蘇生する形だがこのゾンビ化する現象についてシリーズで詳しく語られることがない。
*8 『4』の後の話である『SD』では組織がまだ健在のため、その後解体されたものと思われる。
*9 記念(?)すべきシリーズ初の犠牲者。HODシリーズのお約束として救助要員のシステムがある作品では最初に合う民間人はどうやっても助けられない。
*10 つまりこのエージェントがいなければ、こいつは実質弱点無しと言う事になる。『SD』ではこの状態で再登場する
*11 G単独でプレイするとソフィーの反応もローガンに比べると淡泊になる。
*12 最大4体で1体→2体→3体→4体の繰り返し。迎撃に失敗して噛まれると1つ前へ戻される。
*13 『2』にて、こうなった原因となるマジシャンのプログラムを書き換えた人物が判明する。
*14 アーケード版のみ
*15 メニュー画面でCtrlを押しながらskidmarxと入力するとチートメニューが、更にCtrlを押しながらcreatureと入力するとクリーチャーテストが解禁される。ただし前者のコマンドを入力しないと後者のコマンドが反映されない点に注意。
*16 海外版では赤も含めて5色に変更可能
*17 スカーレット・ドーンの略。事実上のアーケード5作目。『4SP』を含むなら6作目
*18 破壊した部位は黄色く塗りつぶされ、判定もなくなるため敵の腕を撃って攻撃を回避するテクニック自体は一応原作同様に使える。

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