本家より有名になったスピンオフ作品

ページ名:本家より有名になったスピンオフ作品

登録日:2019/10/16 Wed 21:06:48
更新日:2024/05/13 Mon 10:45:11NEW!
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スピンオフ 外伝 創作 魔導物語 ぷよぷよ 桃太郎伝説 桃太郎電鉄 とらいあんぐるハート 魔法少女リリカルなのは ほうれんそうマン かいけつゾロリ なめこ バブルボブル 修羅の刻 中原小麦 コメント欄ログ化項目 本家より有名 パズルボブル ウーバーイーツ




ここでは、元々別の作品からのスピンオフだったのに、いつのまにか本家より有名になってしまった作品群を紹介する。



概要

「スピンオフ」というのは、元々人気のある作品を元に作られているわけであり、その作品の元からのファン層への求心力が高く、確立済みのキャラクターを用いることで低コストに魅力的なキャラを出せるというメリットもある。


だが、あくまで本家が「主」で、スピンオフが「従」という立場だったはずが、いつのまにかスピンオフの方が人気が出てしまい本家よりも長く続いてしまうことも世の中にはままあるから面白い。
スピンオフシリーズの方が長く続いてしまうと、そのことをよく知らない新規層からは本家の方が外伝のように扱われてしまうことすらある
場合によっては、後述する『かいけつゾロリ』『魔法少女リリカルなのは』『ぷよぷよ』等のように、本家の存在が理由の如何に問わず実質的に無かった事にされてしまうケースもある。


なお、ここでは「スピンオフ/外伝の方が圧倒的に知名度が高く、本家の存在の方がマイナーになっている作品」のみ取り上げ、例えば『マリオ』シリーズ*1に対する『ヨッシー』シリーズ、『ワリオ』シリーズのように「スピンオフの知名度が高いがそれ以上に本家が人気」な作品は取り扱わない。



本家より有名になったスピンオフ作品たち


アニメ・漫画

スピンオフ元『アトム大使


群像劇の要素もあるが、主人公格はしいて言えばケン一君だった『アトム大使』から、
地球人と難民の間の大使として活躍したロボットの少年アトムを主役として始まった作品。
後に『アトム大使』を『鉄腕アトム』の設定に合うように改作した『鉄腕アトム 大使の巻』として組み込まれるなど、
まさに逆転現象が起きた。


  • フクちゃん

スピンオフ元『江戸っ子健ちゃん


元は、戦前の新聞の4コマ漫画『江戸っ子健ちゃん』の脇役だったが、次第に人気を獲得。
『フクちゃん』のタイトルで独立連載を開始、戦中~戦後と戦中末期の休載期間や連載誌を転々としながらも昭和11年から昭和46年まで連載された。
戦前には実写ドラマ化、戦中には劇場版アニメ、戦後の昭和32年には、当時5歳だったフリーザ様の声優が声を当てるラジオドラマも作られた。
更には、昭和57年にテレビアニメ化され、スピンオフ元である江戸っ子健ちゃんが脇役として登場するという逆転現象まで起こしている。


  • カムイ外伝

スピンオフ元『カムイ伝


まさにタイトル通り『カムイ伝』の外伝として始まったのに、本家を差し置いて先にアニメ化された作品。
主人公は一応両方カムイだが、『カムイ伝』は群像劇に近くカムイは3人の主人公の1人(それもメインではない)であったため、
一応カムイが単独主人公ならスピンオフの範疇であろう。


スピンオフ元『だらくやストア物語


元々は『だらくやストア物語』の登場人物・二階堂信之介の少年時代のエピソードを編集者の提案で設定を変えて新連載として独立させたもの。
独立の際に大幅に設定が変更されたためキャラクターとしてはほぼ別人となっているが、一人称や名前の漢字表記などに二階堂信之介の頃の名残が残っている。


スピンオフ元『ほうれんそうマンシリーズ


元々ゾロリはみづしま志穂作の『ほうれんそうマン』シリーズにおける悪役だったのだが、『ほうれんそうマン』シリーズが終了するのに伴い、ポプラ社側が「また再開するまでの繋ぎ」として、挿絵担当の原ゆたかに物語も書いてくれと提案して始まったのが『かいけつゾロリ』シリーズ。
しかし、その後は年2冊ペースで精力的に発刊されていったことで、いつのまにか「スピンオフ作品である」ことはほとんど認知されなくなっている。実質的な続編とも言える。
そもそも子供向け書籍であることから、読者層の入れ替わりが非常に激しいのもその一因かもしれない。


なお、『ほうれんそうマン』から引き続き登場しているのはゾロリ本人と妖怪学校の校長、ゾロリママ(扱いがシリーズ間で若干異なる)の3人ぐらいであり、スピンオフ要素は実はほとんどなかったりする。
レギュラーキャラでゾロリの子分である双子のイノシシのイシシとノシシすらも『かいけつゾロリ』シリーズが始まってからの登場人物であり、『ほうれんそうマン』の方には影も形もない。
一応スピンオフっぽい設定として『ほうれんそうマン』でのゾロリの居城であるゾロリ城に続く「ゾロリ城パート2建設」がゾロリの目標のひとつに掲げられているが、最初からかいけつゾロリシリーズとして企画されたアニメ版とその派生作品では単に「ゾロリ城建設」としている。
またゾロリの本に付属する『ゾロリしんぶん』の4コマ漫画に登場するヒロインの「うさぎちゃん」がほうれんそうマンのヒロインであるうさぎの「すみれちゃん」がモチーフになっている点や、ゾロリの妄想の結婚相手にしばしばうさぎの女性が出てくる点がスピンオフ元からの名残りとして挙げられる。


ちなみに後にイシシとノシシを主人公とした『イシシとノシシのスッポコペッポコへんてこ話』というスピンオフのスピンオフもシリーズ展開されている。


余談だが、タイトルの「ほうれんそうマン」とは、主人公である豚の少年ポイポイがピンチの時にほうれんそうを食べて変身したヒーロー……
とまぁ言うまでもなくほうれんそうを食べてパワーアップするポパイをオマージュしたキャラクターなのだが、後述する通りポパイは「読者受けが良かったためスピンオフで主役を務めたら本家より人気になってしまったキャラ」というむしろゾロリ的な立ち位置にあったりする。
ポパイをオマージュした主人公がポパイにされたのと同じことをされるとは不思議な巡り合わせである。ヒロイン争奪戦についてはポパイ同様にゾロリに勝利したのはせめてものの救いか


スピンオフ元『ミクロマン』『ダイアクロン


タカラトミーの代表作であるIPにして世界が誇る変形玩具と言うべき存在なのだが、
元々は同社が旧タカラ時代に発売した二つの玩具シリーズの一部商品を統合した上、独立した設定等を付加した事によって誕生した物。
コンボイ司令官も元々は「バトルコンボイ」という名称の人間が操縦するロボットだったり、破壊大帝メガトロンも「ワルサーP38」というミクロマンだったりしている。


一方でスピンオフ元の作品は、前者は後に少年時代の三浦大知が主題歌を担当した事で知られるアニメ作品が登場したり、後者は近年新シリーズの展開が行われたりしているのだが、依然としてスピンオフと比べて大きく知名度が劣っているのは事実である。


  • ナースエンジェル 小麦ちゃんマジカルて

スピンオフ元『[[The SoulTaker ~魂狩~>The SoulTaker ~魂狩~]]』


大人気邪道魔法少女と名高い中原小麦も本来はタツノコダークヒーローアニメのヒロイン。
元々は主人公・伊達京介と敵対するホスピタルのミュータントだったが、彼にベタ惚れして裏切った。
以後、毎回変わるコスプレと共に無邪気なキャラでハードなストーリーの癒し的存在となった。


しかし、『マジカルて』だと『魂狩』の物語はテレビドラマでの出来事という設定。
こちらの小麦ちゃんではエキセントリックな邪道魔法少女として活躍。
ライバルキャラの国分寺こより/まじかるメイドこよりと共に元作品を食ってしまうほどのハジけっぷりを見せつけた。


スピンオフ元『[[とらいあんぐるハート3 〜Sweet Songs Forever〜>とらいあんぐるハート]]』


大人気魔砲少女も元はエロゲのおまけから生まれた。
高町なのはは『とらハ3』のサブヒロインであり、『魔法少女リリカルなのは』はファンディスクでのパロディ企画だった。


しかし、2004年に『魔法少女リリカルなのは』がテレビアニメ化されたことを皮切りにテレビシリーズだけでも4作(+@)、劇場版アニメも複数制作され、ゲーム化、漫画化と完全に独自シリーズとして独り立ちした。
本編はがメインを張っているためそちらの出番が多く、更にアニメと原作版とはストーリーがかなり異なっている。
アニメの方でなのはの家庭があまり描かれないのは、その辺の事情もあるのだと思われる。


ただしシリーズが長くなるにつれて原作由来の要素はさらに減っていき*2、時系列で最新となる『魔法戦記リリカルなのはForce』では主人公である高町なのはのみとなっている。
また、『とらハ3』(ないしシリーズ全般)について原作者から言及される事も激減し、実質的に『とらハ3』その物を無かった事にしている節も見られる。
まあ『とらハ』シリーズがエロゲなうえに『3』以降特に展開もされてないので、存在が限りなく薄まり続けるのは自然な成り行きではあるのだが……


  • アカギ~闇に降り立った天才~

スピンオフ元『''天~天和通りの快男児~''』


元々は作中で伝説の男とされ、主役を食うほどに人気がありファンの間で葬式も行われている赤木しげる
その若き頃を描こうとスピンオフが作られることになったのだが、更に人気を上げスピンオフ元よりだらだら長くなるという素晴らしい結果を生んだ。
他にも『HERO -逆境の闘牌-』も『天』のスピンオフである。
ちなみに『アカギ』からもまた、悪役・鷲巣巌を主役にしたスピンオフ『ワシズ -閻魔の闘牌-』『ワシズ 天下創世闘牌録』が発表されている。


スピンオフ元『''修羅の門''』


ゲームにおける桃鉄とぷよぷよが如く、漫画部門において代名詞的存在。
古流武術「陸奥圓明流」の歴代伝承者たちと、彼らと同じ時代を生きた武芸者や英傑たちと歴代陸奥の嫁との出会いと激闘を描いた。
そして時代は流れ、当代の陸奥圓明流伝承者・陸奥九十九の活躍を描くのが本家こと『修羅の門』である。
本家が長期休載していたり、『刻』の方だけアニメ化されたりすることから「本家より有名になったスピンオフ作品」の代表例とされていた時期もあった。
本家の方が長いこともあるのか、最近はこのネタも以前より聞かなくなった。


ちなみに『修羅の門』にはもう一つスピンオフ作品があるのだが、そちらはサッカー漫画*3また、ブームに乗って陸奥圓明流伝承者が異世界召喚されるスピンオフも登場した。


  • モノノ怪

スピンオフ元『怪~ayakashi~


謎の男・薬売りを主人公兼狂言回しにしたホラーアニメ。
元々は日本各地の怪談をモチーフにしたオムニバス作品『怪 ~ayakashi』のエピソードの一つ「化猫」を単独シリーズ化したもの。
後に発売された『モノノ怪』のDVD-BOXでは『怪 ~ayakashi』版の「化猫」も一緒に収録するという措置が取られている。


また、漫画版は当初タイトルは『モノノ怪』なのに内容は『怪 ~ayakashi』版の「化猫」というややこしい状態になっていたが、
後に出版社を変えて『モノノ怪』のエピソードがコミカライズされた際に『怪~ayakashi~ 化猫 モノノ怪前日譚』と改題されて他エピソードとの関係がわかりやすくなっている。


  • 玄人のひとりごと

スピンオフ元『少年雀鬼-東-


自称「玄人」である南倍南の玄人へのこだわりをネタにした麻雀・食通・時事ネタ漫画。
毎年年末に1年を振り返りつつ麻雀をするのが定番ネタになる等、20年にわたりビッグコミックオリジナルで連載された中島徹の代表作だが、主人公である南倍南は元々『少年雀鬼-東-』の脇役だった。


  • ドロップ

スピンオフ元『ドロップ


2007年に月刊少年チャンピオンで連載を開始し、2024年現在も前日譚にあたる『チキン 「ドロップ」前夜の物語』が連載中の長編ヤンキー漫画。
完全に独自路線に突き進んで久しいため忘れられがちだが、大元の原作はお笑い芸人の品川祐が書いた半自伝的小説であり、設定上は登場人物達も実在の人物がモデルとされている。


一応2023年に制作された実写ドラマでは品川祐が直々に監督と脚本を担当するなど、品川がまったく関わらなくなったわけではないが。


スピンオフ元『ウォレスとグルミット


元はクレイアニメ『ウォレスとグルミット 危機一髪!』に登場した羊。ただのゲストで名前に関しても日本語訳では「''プルプル''」と呼ばれていたキャラだったにもかかわらず主役を食うほどの人気を獲得しており、現在でもメディアへの出演数や販売されているグッズの種類も圧倒的に多い。アニメ化もされたがパラレルワールドのような扱い。
ちなみに本家『ウォレスとグルミット』は、ウォレス役のピーター・サリス氏の逝去により新作は作られないままになっている。


  • ドキばぐ
  • ジバクくん

スピンオフ元『ジャングル少年ジャン


元々は作者の柴田亜美の代表作『南国少年パプワくん』のセルフパロディ漫画『ジャングル少年ジャン』だった。
しかし連載の合間に掲載されたレポート漫画が好評を博した結果『ジャングル少年ジャン番外編 ドッキンばぐばぐアニマル(後に『ドキばぐ』に改題)』として独立、10年以上続く長期連載となる。


更に別雑誌で『ジャングル少年ジャン』に登場するナマモノを主人公の相棒に据えた漫画『ジバクくん』の連載が開始、アニメ化もされる人気作となる。
一方で、本編の『ジャングル少年ジャン』は『ドキばぐ』に半ば連載枠を乗っ取られる形で未完のまま自然消滅してしまった。
1つの作品から2つのスピンオフが生まれ、どちらもスピンオフ元より有名になったという珍しい例。


スピンオフ元『西遊記(2006年)


元々は当時放送されていた香取慎吾主演のドラマ版『西遊記』とのタイアップ企画だった。
しかし人気が出たのと元々オリジナル色が強かった事からドラマが終わっても引き続き連載されたうえ、
最終回を迎えてなおタイトルを『ゴゴゴ西遊記 新悟空伝』に変更して仕切り直し、
なんとタイアップ元のドラマが終わってから新旧合わせて6年以上連載される長寿漫画となった。


  • ベクター・ケースファイル 稲穂の昆虫記

スピンオフ元:『サイカチ 真夏の昆虫格闘記


『サイカチ』(電子書籍で全4巻)の主人公の師匠であった女子高生を主人公とした続編。全10巻。


  • まんがタイム

スピンオフ元『週刊漫画TIMES


作品ではなく雑誌であるがこちらに記載。
創刊当初は週刊漫画TIMESの4コマ漫画に特化した増刊という扱いだったが、いつの間にか週刊漫画TIMES系列どころか芳文社=4コマ漫画というイメージに。
特に同人作家・新人作家の起用と若い世代向けをコンセプトにした『まんがタイム』の更なる派生誌である『まんがタイムきらら』は「きらら系」という一つのジャンルを確立させ、『まんがタイムきららフォワード』という、4コマ漫画に特化した派生誌から派生した、4コマじゃない漫画に特化した雑誌が生まれる逆転現象まで起きている。
ぶっちゃけ近年では週刊漫画TIMESどころかまんがタイムまできららに食われかけてる感が否めない。


はたして今のまんがタイム系列誌(とくにきらら系列)の読者の何割が、それらの雑誌の歴史を辿っていくと日本初の週刊漫画雑誌*4に行きつく事を知っているのだろうか。


  • ポパイ

スピンオフ元『シンブル・シアター


今では誰もが知っているアメリカアニメのキャラクターだが、元々は前述する作品からの出身者。
当初はハムとその恋人オリーブ、そしてオリーブの兄であるカスターの三人がメインのコメディ作品に登場するゲストキャラクターで、しかも連載開始後10年経ってから1話のみに出るのみだった。
しかし、作中での不死身さが受けて翌年にアニメ化が決定し、オリーブを恋人に据えて現在我々が知るストーリーになった。
つまりポパイは10年越しにオリーブを寝取っ…いや何でもない


  • まことちゃん

スピンオフ元『アゲイン』


栗田まことの元ネタ週刊少年サンデー』で連載された楳図かずおの代表作。
氏の前作『アゲイン』の主人公・沢田元太郎以上の人気を博した元太郎の孫・まことを主人公としたスピンオフ読切から連載が始まり、
『アゲイン』の連載期間が一年ほどだったのに対して昭和平成合わせて5年程連載された。


  • いじわるばあさん

スピンオフ元『エプロンおばさん
元々このばあさんは、作者の長谷川町子氏が雑誌『サンデー毎日』に連載していた漫画の登場人物であった。
彼女は連載後期に準レギュラーとして登場するのだが、ほぼ毎ページにわたり"いじわる"を繰り出す食えないキャラとして登場し、晴れて単独作品化へと相なった。
なお『いじわるばあさん』のレギュラーである息子夫婦も、『エプロンおばさん』の時点で登場している。




ゲーム

スピンオフ元『魔導物語』シリーズ


この手の話題になると間違いなく名前が挙がる作品その1。
元々は、落ちてくるドミノ牌(サイコロ)を特定の順序で並べると消える『どみのん』という作品を、MSX2で発売されたファンタジーRPG『魔導物語』の登場人物を使って作り直したもの。


MSX・FC版の『ぷよぷよ』ではドミノ牌の代わりにぷよぷよが降ってくるくらいしか『魔導物語』の要素はなかったが*5、アーケード版では一人用モードの主軸にCPU戦を置いたことで、主人公と対戦相手役としても『魔導物語』の登場人物が配置され、デモシーンでも終盤の対戦相手は主人公と見知った相手になっている。それ以前の相手とは初対面のような会話をしているは、元々が個人名を持たない通常エンカウントの雑魚敵だから。


国民的パズルゲーム『ぷよぷよ』の知名度が高い一方、マニアなゲームパソコンでしか出てなかった元ネタの『魔導物語』の知名度は格段に落ちる。しまいには魔導物語関連の商品に「ぷよぷよRPG」のコピーが付くという逆転現象まで起きた。
実際には家庭用ゲーム機にも何回か『魔導物語』が出ていたのだが、ことごとくハード末期の発売になり、シリーズ化できたのはこれまたマニアなゲームギア版だけ*6。それ以外は3部作のうちの第1部しか発売されず、しかも第1部は主人公アルル・ナジャの幼少期の話なので『ぷよぷよ』での終盤の対戦相手が登場せず、どういう経緯で出会ったのか分からない始末。
2000年前後にSS版『魔導物語』を出したり、小説版をそれなりに長期に出していたりした為、初期を知らなくてもその頃知った人も結構いるだろうが、現在は『魔導物語』側の商品展開はほぼされておらず、完全に「『ぷよぷよ』のキャラクター」として定着してしまった。


さらにこれらの制作会社であるコンパイルが経営悪化で「『ぷよぷよ』と、『ぷよぷよ』に登場した『魔導』キャラ」の版権をセガに譲渡し、セガから使用許可を受ける形で展開こそ継続させるも結局再建に失敗しそのまま潰れたため、『魔導物語』のみの版権はアイキ→D4エンタープライズに移ったため。
これにより、たとえ血縁関係にあるキャラでも『ぷよ』の出演有無で版権の管理元が違うという現象が起こっている。*7
このため、厳密に言えば「『ぷよ』キャラが登場しない『魔導物語』」としては2013年に『聖魔導物語』が発売*8されている。……がそれ以降は2022年現在まで、復刻版が発売されたのみである。
2016年には、ぷよぷよをRPGにしたぷよぷよクロニクル』が発売されるという逆転現象も起きている。もっともその前例としても『ぷよぷよBOX』等があったのだが。


ただし、2023年10月にはコンパイルハートから『魔導物語4(仮)』なる続編が2024年夏頃に発売される事が発表された。
アルル・ナジャの続投は現時点では不明であるものの、『魔導物語』シリーズのキャラが登場する事が明言されている為、場合によっては知名度が回復する可能性も高い。


スピンオフ元『''桃太郎伝説''』シリーズ


この手の話題になると間違いなく名前が挙がる作品その2。
見れば分かるが、そもそも『桃太郎電鉄』という作品名自体がダジャレである。
元々は、さくまあきらが開発したもののお蔵入りになった『日本一周トラブルトレイン』という作品を、和風RPG『桃太郎伝説』のキャラクターを使って作り直したもの*9
伝説』もアニメ化されたりと人気シリーズではあったが、20本以上のシリーズが作られた『電鉄』の人気がやはり圧倒的である。
「ももでん」とだけ言われた場合、「桃伝」よりも「桃電」の方が先に思い浮かぶであろう。というかGoogle日本語入力だと後者しか出ませんでした…*10
『電鉄』の方の公式略称は「桃鉄」であり、これは「桃伝」シリーズ展開がストップし、「桃鉄」のキャラデザインが変わり「桃伝」時代の名残がほとんどなくなった現在もCMや宣伝広告では明確に呼び分けられており、公式では「桃電」という呼び方は一切使われたことはない。


「他のメインキャラクターは昔話の登場人物なのに、この夜叉姫という女の子は一体何が元ネタなんだろう?」と悩んだ人も少なくないはず。元々「桃伝」側のヒロインだったため、そのままマスコットとしてシフトしたわけなのだ。
ちなみに『パワプロアプリ』でコラボした際、『桃太郎電鉄』の名義ではあるが、「夜叉姫が閻魔の関係者。かつて桃太郎達は冒険して伝説を作った。」という風に『伝説』部分も黒歴史というわけではないようだ。


ちなみに他のスピンオフとしてアクションゲーム『桃太郎活劇』『桃太郎電劇(略称:桃劇)』といったものも存在したが、これらは現在ではほとんど知られていない。『桃劇』は一応『2』も出たので売れなかったわけではないと思われるが……。


  • パズルボブルシリーズ

スピンオフ元『バブルボブル』シリーズ


元々は固定画面型アクションゲーム『バブルボブル』に登場する泡を吐く怪獣ドラゴンのバブルンとボブルンを使った小規模なパズルゲームだった。
名前もやはり『バブルボブル』→『パズルボブル』というダジャレである。タイトルがそっくりなので混同されることも。
しかし、「泡を狙って発射して同じ色の泡にぶつけて消す」というシンプルでわかりやすいルールと愛らしいキャラクターから一気にタイトーのキラータイトルに成長。
その後、本家『バブルボブル』側の作品展開は割とすぐ止まって移植が細々と出る程度だったのに対し、『パズルボブル』の方はその後も新作が何作も出続けるなど精力的に展開されている。
というかバブルン・ボブルン兄弟は元々は「人間だったバビー・ボビー兄弟が呪いで変えられた姿」という設定だったのだが、今では「泡吐きドラゴンの姿の方が気に入っている」といった調子でむしろ人間の姿で登場することの方が少ない。
また、ルールがわかりやすいことから『パズルボブル』と同様のバブルシューティングパズルの亜流クローンゲームも結構な数出ており、タイトルは知らなくても似たようなゲームを遊んだことのある人は決して少なくないと思われる。


一応、本家アクションゲームの方も2020年になって久々に『バブルボブル4フレンズ』が発売されたので、タイトーもそちらを忘れたわけではないらしい。
なお、主役であるバブルンは『バブボブ4』と同時期よりタイトー公式で着ぐるみ兼バーチャルYouTuberデビューを果たしており、どこぞの緑の恐竜よろしく様々なチャレンジ動画をアップしている。


  • 忍者じゃじゃ丸くんシリーズ

スピンオフ元『忍者くん』シリーズ


ファミコンで発売された忍者くんのじゃじゃ丸を操作するアクションゲーム。
新作は2013年まで作成され、2019年にはこれまでのシリーズをまとめた上で新作『じゃじゃ丸の妖怪大決戦』も収録した新ソフトが発売された。


なお、元々スピンオフ元にあたる『忍者くん』はUPLが開発したアーケードゲームであり、ファミコン版の移植を担当したジャレコが独自にスピンオフ『忍者じゃじゃ丸くん』を作ったという経緯である。
『忍者じゃじゃ丸くん』はUPL側には全く許可を取らないまま発売されたため、当時UPL社員だった藤沢勉は否定的な発言をインタビューで述べていたこともある。
後にUPLもジャレコも共に倒産した等もあり、シリーズを重ねる内にこの兄弟設定は言及されなくなり自然消滅したかのような扱いだったが、2019年の新作『じゃじゃ丸の妖怪大決戦』で久しぶりに「兄は忍者くん」と設定に明記された。
…が、それまでの間にそれぞれ独自にシリーズを重ねていたことにより、「兄」の『忍者くん』の舞台設定は戦国時代で果心居士の弟子かつ伊賀忍者の頭領とも懇意なのに対し、「弟」の『じゃじゃ丸くん』の舞台は江戸時代で甲賀忍者の出身など、兄弟間で明らかに設定の大きな乖離が発生している。


  • LEAF FIGHT TCG

スピンオフ元『LEAF FIGHT 97


Leafのファンディスク『初音のないしょ!!』に収録されたミニゲームの一つ。『雫』『痕』『To Heart』『DR2 NIGHT雀鬼』『Filsnown -光と刻-』と、それまで発売された作品のキャラ総出演のお祭り作品RPGであった。なおゲームシステムはポケモンのパクリ


このゲームにおけるデフォルメキャラの絵は漫画家のあずまきよひこが担当していたのだが、これをそのまま利用してトレーディングカードゲームとして発売。当時のTCGブームと、発売と同時期に連載開始したあずま氏の『あずまんが大王』の人気が爆発したことも追い風となり大人気となる。
その後エキスパンションとして、後発ゲームのキャラクターも追加されていくこととなる。


スピンオフ元『プリンス・オブ・ペルシャ』シリーズ
UBIソフトを代表する、3Dアクションゲーム。
元々は『プリンス・オブ・ペルシャ』シリーズの4作目「時間の砂」のスピンオフとして始まった作品で、開発初期のタイトルは『Prince of Persia: Assassins』だった。
「アサクリ」の方はコンスタントに新先が発売される人気作である一方、「プリンス・オブ・ペルシャ」の方は日本ではSFC版が少し知名度がある程度。
2010年の『忘却の砂』から、2024年の『失われた王冠』まで、14年間完全新作が出ていなかった。


スピンオフ元『おさわり探偵 小沢里奈


「なめこ」は元々は私立探偵小沢里奈の助手兼マスコットキャラクターだった。
しかし、スマホ版小沢里奈の販促として配信されたアプリの一つで育成ゲームの『なめこ栽培キット』から人気に火が付き、育成だけでなくパズルゲームやリズムゲーム、アニメなどの派生作品も多数作られている。
なめこ自身も今や主人公の里奈よりも知名度が高く、グッズ化やアニメ化もされている。
小沢里奈シリーズも3作目まで続いているシリーズではあるのだが、十分な知名度は得られておらず、タイトルから『どきどき魔女神判!』みたいなエロギャグゲーだと思っている人も後を絶たない。そういう要素は一切無いのであしからず。*11


スピンオフに派生してからもなめこの職業が「探偵助手」となっていたり、里奈の執事であった「じい」が栽培のサポートキャラとして登場しているなど、原典の要素は残っている。
暫くは栽培キットシリーズの正式名称にもゲーム内容とはほとんど関係のない「おさわり探偵」という単語が申し訳程度につけられていたが、2015年リリースの初代及びSeasons(第2作)のHDリメイク版以降はとうとうそれすら無くなった


スピンオフ元『Titan Fall』シリーズ
両方とも項目があるので詳しくはそちらに譲るが、元々はタイタンフォールと世界観を共通した別作品で
Apex Legendsが割と常識外れの大ヒットを起こし、そちらに開発リソースを集中するため発表済だったタイタンフォールの新作が公式により凍結させられてしまった。


  • ボンバーマンシリーズ

スピンオフ元『爆弾男
どちらかというと世界観を一新したリメイクに近い。主人公は帽子を被った人間で、敵も風船だけ。



テレビ番組

  • パンチDEデート

スピンオフ元『ナイト・パンチ


「ひと目会ったその日から」「恋の花咲くこともある」のフレーズでおなじみ、西川きよしと桂三枝がMCを務めた視聴者参加型恋愛バラエティ番組。
元々は関西ローカルの深夜番組の1コーナーであったが、好評により全国ネットの独立番組となった。


  • ベストヒット歌謡祭

スピンオフ元『11PM


元々深夜番組『11PM』の企画だったのだが、「全日本有線放送大賞」として独立番組となった。
「全日本有線放送大賞」は2000年で終了したが、その流れを汲んだ「ベストヒット歌謡祭」が2003年から毎年秋に放送されている。


  • 八方・今田の楽屋ニュース

スピンオフ元『ナイトinナイト


そのものずばり、吉本芸人の私的話題を面白おかしく伝える暴露コーナーの元祖的存在。
元々は朝日放送で当時帯番組として放送されていた「ナイトinナイト」の木曜コーナーであったが、終了後の2003年末から年末特番として復活。


  • はじめてのおつかい
  • 大家族スペシャル

スピンオフ元『追跡


元々は日テレ系の19時台帯番組『追跡』の1コーナーであったが、好評によりシリーズ化。
『追跡』終了後も特番として不定期放送が行われている。


  • やりすぎ都市伝説

スピンオフ元:『やりすぎコージー


元々はテレ東系の番組『やりすぎコージー』のコーナーの1つであったのが大反響につき派生。
本家終了後も不定期で放送される人気番組となる。


スピンオフ元:『びっくり日本新記録


1975年10月5日から1985年10月6日まで放送されたスポーツバラエティ番組『びっくり日本新記録』
内の1競技として、同番組で第1回が放送され、第2回から単独番組となった。
天候やスポンサーの懐事情による中断を挟みつつも今なお続く長期シリーズとなった。
同じようにバラエティの1コーナーから単品番組になったスポーツ物として『小学生クラス対抗30人31脚*12』がある。


  • つくってあそぼ
  • しぜんとあそぼ

スピンオフ元『ともだちいっぱい


1990年から放送の幼稚園・保育所向け教育番組『ともだちいっぱい』の曜日別コーナーだったが、1995年に『ともだちいっぱい』が終了し単独番組となった。
『つくってあそぼ』は内容変更されなかった一方で、『しぜんとあそぼ』は進行役のお姉さんとキャラクターが番組卒業、当時はまだ珍しかったHD撮影映像にナレーションを被せた自然ドキュメンタリーへ路線変更している。
ちなみに『ともだちいっぱい』も1989年の人形劇番組『やっぱりヤンチャー』に、ワクワクさんゴロリをはじめとした新キャラを加え設定変更したスピンオフ番組だった。 


スピンオフ元『グルグルパックン


1994年から放送開始された特別支援学校・学級の小学生向け教育番組『グルグルパックン』内の体操コーナーが、1999年の番組終了とともに独立し単独番組となった。
その後も番組名や内容・出演者の変更を経てシリーズ化され、2020年現在も放送中。
『グルグルパックン』は試作版があり、1993~94年の年末年始特番として放送、ストレッチマンも登場し役者も同じなのだが、衣装にはなんと頭のトンガリが存在しない。


  • SASUKE

スピンオフ元『筋肉番付


ご存知名もなき男のオリンピック。本当にオリンピック競技の候補になるとは
元番組も足掛け7年間放送された人気番組だが、収録中に重傷者が立て続けに出たことが問題視され打ち切りとなっった。
一方で、『SASUKE』は元番組打ち切り後も単独の不定期特番として放送を継続しており、今や本家とは無関係な番組みたいに捉える視聴者も増えてきている。


  • ガリベンガーV

スピンオフ元『超人女子』『超人女子とズケ女


VTuberを全面的に取り入れたテレビ朝日の教養バラエティ番組。
元々は『超人女子』という、筋肉番付の女性版のようなスポーツバラエティ番組であり、その後、一風変わった職業の女性にMCがズケズケと質問するトーク番組『超人女子とズケ女』へと内容を変更。
そのスピンオフ番組として始まったのが『超人女子とズケ女プレゼンツ 超人女子戦士 ガリベンガーV』であった。
2つの元番組はいずれも1年以内に終了しているが、ガリベンガーVは個性豊かで自由奔放なVTuberと、彼女らを見事にさばいてくバイきんぐ小峠英二氏のキレのあるツッコミに人気が集まり、4年以上にわたり放映され続けている。
2022年には『謎解き戦士!ガリベンガーV』へと改題され、「超人女子」とも「超人女子とズケ女」とも無関係な番組として続いている。


スピンオフ元『人気者でいこう!


いまや正月・改編期特番としての地位を不動のものとした、ABCテレビ制作のバラエティ番組。
様々な企画を行っていたバラエティ番組『人気者でいこう!』による企画の一つ「芸能人格付けチェック 〜お前たちは果たして何流芸能人なのか!?〜」が初出となっており、当時は浜田雅功に加えて俳優の内藤剛志、堀部圭亮の三人が司会進行を行っていた。
また、同番組にて行われた派生企画「芸能人常識チェック」も、後に一つの番組としてスピンオフ化している。
余談だが、元企画では当時準レギュラーの志村けんが「バカ殿堂入り」を果たしている。


  • 青春アカペラ甲子園 全国ハモネプリーグ

スピンオフ元『力の限りゴーゴゴー!!


日本におけるヒューマンビートボックスの普及に多大な貢献をしたこの番組も、元々は、「力の限りゴーゴゴー!!」というネプチューンをメインとした青春ドキュメントバラエティ番組の企画として2001年に開始したが、わずか1年後の2002年に番組が終了し、本企画も一旦終了。
その後、2007年より単独の不定期番組として復活し、以降休止もありながら年1~年2のペースで放送されている。


  • ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ

スピンオフ元『とんねるずのみなさんのおかげでした


「モノマネはもっとコアに、もっと深いところへ入っていかなければならない」をコンセプトに、細かすぎて周囲に伝わりづらいモノマネ芸を持つ者達にスポットを当てるゴングショー形式のモノマネ大会。
『とんねるずのみなさんのおかげでした』内のコーナー『博士と助手〜細かすぎて伝わらないモノマネ選手権〜』が初出となっており、本家も20年近く放送された人気番組だったが、本家終了以降も、独立番組として『土曜プレミアム』枠にて不定期放送が行われている。



小説

  • 母を訪ねて三千里

スピンオフ元『クオレ


『クオレ』はイタリアの小学校が舞台のお話で、この話では授業の教材的な扱いでいくつか劇中劇の話が読まれるのだが、その中の1つがこれである。
本家を差し置いて世界名作劇場で先にアニメ化されたり、ここだけ単行本になるなど優遇されることが多い。


  • コーデリア・グレイ

スピンオフ元『ダルグリッシュ警視シリーズ


推理小説といえばこの人。シリーズは『女には向かない職業』と『皮膚の下の頭蓋骨』の2作だけだが、『女には向かない職業』によってミステリーの歴史に燦然と輝く存在になる。
無論ダルグリッシュ警視シリーズも高い人気を持ち歴史も長いのだが。


  • 冒険者たち ガンバと15ひきの仲間

スピンオフ元『グリックの冒険


みんなのトラウマ、イタチのノロイと戦うドブネズミも、もとはリスのグリックを主人公とする作品の登場人物だった。
ガンバを主人公とする『冒険者たち』が書かれた後、それを原作としたアニメ『ガンバの冒険』が有名になってしまい、シリーズの続編も『ガンバとカワウソの冒険』というガンバが主人公の作品になった。
一応、アニメには「クリーク」というグリックを元にしたと推測されるキャラも登場するが、名前が似ていることとリスであること以外は全くの別人(別リス)である。



ドラマ

スピンオフ元『Enough Rope


犯人視点で物語が進行する倒叙物ミステリーの金字塔として有名な本作だが、
実はシリーズの始まりが本当に犯人が主人公の単発ドラマだった事はあまり知られていない。
シリーズの原型となったのは1960年の生放送番組用に制作されたシナリオ『Enough Rope』、及びそれをベースにして作られた舞台劇『殺人処方箋』であり、この時点では犯人の精神科医が主人公という扱いだった。
しかし公演すると、脇役だったコロンボ警部が主人公以上に人気を集めたため、今度は彼を主役にしたバージョンの単発ドラマ『殺人処方箋』を製作。こちらもヒットし、それがTVシリーズ『刑事コロンボ』誕生に繋がったという。


ちなみに後日脚本家が生放送番組版『Enough Rope』で初代コロンボを演じた俳優に会ったところ、彼はコロンボを演じた事をきれいさっぱり忘れていたらしい。


スピンオフ元『犯罪捜査官ネイビーファイル


アメリカ海軍犯罪捜査局(NCIS)を舞台にしたドラマシリーズ。
元々は海軍法務部を舞台にした裁判ドラマからの派生作品だった。
本家シーズン8の第20~21話が実質的なパイロット版であり、初期メンバーのギブス、トニー、ダッキー、アビーが先行登場。シーズン9の開始と同時に『NCIS』としての放送もスタートした。
『ネイビーファイル』は2005年にシーズン10で完結したが、『NCIS』は(上記のメンバーは全員去ったものの)2024年現在も継続中。
全米視聴率ランキングNo.1を記録し、『NCIS:LA 〜極秘潜入捜査班』『NCIS: ニューオーリンズ』を始めとするスピンオフのスピンオフが4本も作られるなど、知名度・人気共に本家を完全に上回っている。



音楽

  • ドレミのうた

スピンオフ元『サウンド・オブ・ミュージック


NHKの『みんなのうた』で取り上げられたのを機に有名になり、後に音楽の教科書に載るほどのメジャー曲になった童謡。
おそらく日本人なら誰もが一度は歌った事があるだろうが、元々は名作ミュージカル・映画『サウンド・オブ・ミュージック』の挿入歌を歌手のペギー葉山が独自に翻訳して日本に持ち込んだ物だったりする。


『サウンド・オブ・ミュージック』自体も非常に有名な作品ではあるが、翻訳に際して大幅なアレンジが加えられ舞台である1930年代のオーストリアには合わなくなっている関係で実に40年以上もの間『サウンド・オブ・ミュージック』でこのバージョンが使われた事はなく*13、両者の関係を知らない日本人も多い事だろう。
この手の日本語カバー版が原曲だと思われている曲は結構多い。『グリーングリーン』とか『ヒーロー HOLDING OUT FOR A HERO』とか『YOUNG MAN』とか『GOLDFINGER'99』とか『U.S.A.』とか。


パチンコ、パチスロ

スピンオフ元『ギンギラパラダイス
もともとは権利物だったギンギラパラダイスをデジパチにしたのが海物語であり、現在ではどこのホールにもおいてあり、看板に描かれることもある人気機種になった。なお、復活したギンパラは海とは別路線になっている。


  • CR大工の源さんシリーズ

スピンオフ元『大工の源さんシリーズ
もともとはアイレムのアクションゲームシリーズだった「大工の源さんシリーズ」をパチンコにしたのが「CR大工の源さん」である。
パチンコの方は現在でも新作が作られる人気機種である一方、本家アクションゲームは2008年を最後に新作が作られておらず、パチンコシミュレータ「パチパラシリーズ」の一つとしてパチンコ版がゲーム機で遊べるという逆転現象まで発生している。


  • リオシリーズ

スピンオフ元『スーパーブラックジャック
登場キャラクターは同じであるが、リオがコスプレしないなど、わりかし硬派な作風だった。次にSBJの流れを組んだ『リオデカーニバル』、現在の基礎になった『リオパラダイス』が登場した。
アニメ版やパチンコ版もリオ名義である。
なお、その後も『スーパーブラックジャック2』、えなこ主演の実写の黒歴史の『ハイパーブラックジャックも存在する。



その他

スピンオフ元『3DOソフト「ドラえもん 友情伝説 ザ・ドラえもんズ」』


1995年〜2002年にかけて複数のメディアで展開されていたキャラクターだが、実は元々一つのゲームソフトに登場するオリジナルキャラクターでしかなかった。
しかし同年公開の映画『2112年ドラえもん誕生』の制作にあたり、ゲームとの連動が持ち上がったことでゲスト出演が決定し、転じて彼らを主役としたメディアミックス企画が大きく展開されることになったという経緯がある。
(ちなみにこの映画はゲーム発売より先に公開されたため、本来の出演作よりも先にゲスト出演の方が先になるという奇妙な現象も生じた)


対応ハードの3DOが大ゴケしたこともあってゲームの知名度は低く、「ドラえもんズは知ってるけどゲームのキャラだったのは知らなかった」「ドラえもんズは知ってるけど3DOは知らない」「ゲームは持ってなかったけど単行本未収録の漫画が掲載されている攻略本だけ持っていた」という変な逸話にも事欠かない。


スピンオフ元『源頼光伝説


元々は主人である源頼光酒呑童子退治伝説などにおける脇役、というのが坂田金時(幼名:金太郎)の立ち位置である。
しかし、江戸期になって幼少期の武勇伝が多く語られるようになり、むしろそちらの方が比重が大きくなっていく。
そして「金太郎が頼光に見定められて立派な武士になるまで」を描いた、言わば「坂田金時エピソード0」の集大成こそが今日知られている昔話の『金太郎』である。
源頼光も有名な人物ではあるものの、童謡や絵本の題材となった金太郎の知名度は桃太郎と並んで国民的と言っていい。これもスピンオフに乗っ取られた作品の一つと言える。


  • 宇治拾遺物語

スピンオフ元『宇治大納言物語


平安時代に編纂され後世の書籍にも多大な影響を与えたとされる説話集なのだが、
その内容は失伝し、本家に収まらなかった話を纏めたボツネタ集である『宇治拾遺物語』だけが現代に遺っている。


  • 考える人

スピンオフ元『地獄の門


オーギュスト・ロダン作の世界で最も有名な銅像の一つであるあの『考える人』も、実はスピンオフ作品だったりするのである。
彼は元来ダンテの『神曲』を元にして地獄の光景を描いた高さ6メートルもある超巨大なブロンズ像、『地獄の門』のてっぺんで思索にふけっていた。
しかし、デカすぎて上の方がよく見えないと判断されたのかどうかは定かではないが、後にこの頂上の考えている男だけが独立して拡大されたのだ。それが『考える人』である。
よって、「考える人は何について考えている?」という雑学クイズの答えは、「地獄について考えている」というのが正解になる。
あとこの人はダンテ、もしくはロダン本人を表しているという説もある。後者だった場合、自分の作品全体よりその一部である自分自身が有名になってしまったことについてどう思っているのか…


余談だが、ロダン生存中はこの像は型こそ作られたが鋳造はされず、実際に作られたのはロダンの死後である。

番外


両作品とも「後に挙げたほうが先に世に出ているがマイナー、知名度の高い方は世界観を共有して先発側の主人公も本人として登場」という点は同じなのだが、
発表時期が重複している、先行側の登場人物の誰かが主人公で新規側が始まったわけではない*14など、
スピンオフというより、クロスオーバーで新シリーズに旧作キャラが出てくるパターン(『Dr.スランプ』と『ドラゴンボール』など)に近い。


スピンオフ元『''湘南純愛組!''』


主人公が続投する続編であってスピンオフではないが、派生タイトルの方が圧倒的知名度を得ている類似例。


スピンオフ元『けものフレンズ(ソーシャルゲーム)


どちらかというとコロコロの悟空伝のようなタイアップやメディアミックスの類。「すごーい!」「たーのしー!」のような台詞で人気を博したアニメであるが、原作はいまいち人気があるとは言えず、アニメ放送時にはすでにサービス終了していたという悲劇のアニメ化であった。


スピンオフ元『ストリートファイター


2が存在するなら当然1もある。だが、格ゲーブームを作り出したのは2単体であり、1はその原型となり一定の評価は得たものの、評価としては数あるアーケードゲームの一つであった。
なお、『ファイナルファイト』は『ストリートファイター'89』という仮題であり、こちらはジャンルが別なのでスピンオフと言えるだろう。


  • ボンバーマン

スピンオフ元『ロードランナー


『ロードランナー』の主人公のロボットは実は脱走した敵ロボットで、地下帝国で爆弾を作っていた時代の物語が初代『ボンバーマン』である。
……という設定なのだが、実はハドソンのでっち上げ
本来の『ロードランナー』の開発であるブローダーバンド社はこの設定を一切認知していない。
面倒くさがって『ロードランナー』の敵キャラを『ボンバーマン』に流用したのが真相とのこと。


スピンオフ元『エアーコンバット


元々「初代エースコンバット」はアーケードゲームだった「エアーコンバット」の続編「エアーコンバット22」の家庭用移植版で、商標の都合で「エースコンバット」に改題したものである。
エアーコンバットは1995年稼働開始の「22」で終了したが、エースコンバットは四半世紀近くに渡って展開が続く人気シリーズとなっている。
ちなみに「エース」のゲームシステムその他は「エアー」をそっくりそのまま移植したものではなく、家庭用に色々手直しされている。



どちらもタイトルに「外伝」と銘打たれているが、そもそも本編が存在しない作品。
ただし前者については『セクシーヒストリー(通称うっふん白書)』というセクシーコマンドーの成り立ちが描かれた書物が作中に存在し、
その内容が描かれた回のタイトルが「セクシーコマンドー伝」だったため、これを本編とネタ半分に解釈されることもある。



  • アニヲタWiki

スピンオフ元「アニヲタの集い


よくよく考えてみれば、我らがアニヲタWikiそのものが、元々はケータイサイト「アニヲタの集い」のワンコンテンツであり、当Wikiは「集い」が突如閉鎖されてしまったことを受けて派生した、言ってみればスピンオフである。
オリジナルが消滅してしまった今、単純に知名度を比較するのは現在となっては困難であるが…。



関連項目

脇役が本家自体の主役になってしまった場合。





追記・修正はアニヲタWiki(仮)の派生サイトが誕生しそれがメジャーになってからお願いします。


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*1 ただし、マリオ自身のデビュー作は『ドンキーコング』シリーズであり、ある意味『マリオ』シリーズ自体がスピンオフ作品とも言えなくもなく、ドンキーの方も今の『スーパードンキーコング』の流れを汲むシリーズのほうが初代より知名度は高いだろう
*2 『StrikerS』以降では、原作となったメーカーであるivoryが事実上解散されているからか、原作者の欄から社名が消えている。
*3 川原正敏はサッカー漫画を描きたかったのだが中々編集が首を縦に振らず、最終的に「修羅の門 第弐門」が連載されるにあたって「作画は別の人に任せ、修羅の門のスピンオフ作品としてなら」ということで連載にこぎつけた、という経緯がある。
*4 創刊は1956年11月であり、2023年現在も継続中
*5 ドミノの名残として、MSX・FC版ではぷよぷよが6色だった。
*6 ゲームギア版は『ぷよぷよ』発売以前から企画が進められていたため。つまりゲームギア版だけは『ぷよぷよ』の人気にあやかった作品ではない。
*7 ぷよぷよに出演経験のあるウィッチと、魔導にしか出演していない彼女の祖母・ウィッシュ
*8 発売元は営業権(いわゆる新作を作れる権利)を獲得したコンパイルハート。『ネプテューヌ』『アガレスト戦記』などで有名。なおややこしいが旧コンパイルの仁井谷氏とは現在無関係
*9 その名残として、初代『桃鉄』には「日本一周すちゃらかトレイン」という副題がついていた。
*10 2021/5/3現在
*11 念の為説明しておくと、ニンテンドーDSのタッチパネルを利用した探偵ゲームなので「おさわり探偵」なのであって、「おさわり」するのはあくまで現場や証拠品である。でも「タッチ機能でおさわり」だけ抜き出すと「どき魔女」とあまり変わらないように見える不思議。
*12 元はウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー、本家より後に終了。
*13 一応、『サウンド・オブ・ミュージック』を原作にした世界名作劇場「トラップ一家物語(TV放送版)」ではこちらのバージョンのカバー版が主題歌に使用されている。
*14 例えば月野うさぎは『セーラーV』にも出てくるが『セーラームーン』の連載が始まってからの登場であり、『セーラーV』に元々出ていたキャラではない。

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