チグリス星人(シルバー仮面)

ページ名:チグリス星人_シルバー仮面_

登録日:2017/06/13 Tue 18:26:39
更新日:2024/02/06 Tue 13:46:55NEW!
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シルバー仮面 怪獣 宇宙人 実相寺昭雄 始まりの敵 特撮 第1話 今週の怪人 チグリス星人 ふるさとは地球 田村保 和田周 戸知章二 ルバンガーキング




1971年に放送された特撮番組『シルバー仮面』の第1話「ふるさとは地球」に登場した宇宙人



【スペック】

  • 身長:2m
  • 体重:125kg
  • 好物:ジュース
  • 演(人間体):田村保、和田周
  • スーツアクター:戸知章二

【概要】

豹のような姿をしており、背中から大きなコブが突き出ているのが特徴で、このコブの中に脳が入っている。
両手には指が無く、ナイフのようになっておりここから爆発する弾丸を発射して攻撃する。
人間に乗り移ることができ、作中では黒ずくめの男、警察官、光三の姿で行動した。
宇宙侵略を企み、そのために春日兄弟の父である勝一郎博士が開発した光子ロケットを狙って博士を殺害した張本人であり、春日兄弟、特に光三からは激しい復讐心を持たれている。
人間の姿でいる時のみ、
「ウ~~~~ハッハッハッハッハ!!」
と甲高い声で笑う。


チグリス星人の人間態を演じたうちの一人である和田周氏は、脚本家の虚淵玄氏の父親である。



【活躍】

本編開始時点で、既に勝一郎博士を殺害しており、残る兄弟の命と光子ロケットの設計図を狙って研究所を襲い、焼き討ちにする。
何とか逃げ延びた兄弟から設計図を奪うべく、兄弟の中でも特に宇宙人を憎む光三の前に人間の姿で現れ、わざと無抵抗で暴行されているように見せて警察官の姿の仲間に連行させるという手で光三を拉致。
そして、光三を装置に掛けて兄弟の居場所を聞き出すと、光三に乗り移って設計図を奪おうとする。
しかし、光三が残していたスペクトルグラスで見破られると、正体を現して逃走。
追いかけてきた兄弟との銃撃戦の後、登場したシルバー仮面と対決。
格闘の末、シルバー仮面の目から放たれた閃光を受けて身体が炎上、火達磨になり倒された。


作中では2名登場しているが、もう一人のチグリス星人の行方は不明。



【第1話】

記念すべき第1話に登場した宇宙人ではあるが、「シルバー仮面」という作品がメジャーとは言えないという事もあって、残念ながら知名度は低い。
しかし、この第1話はかなり特殊な作品のため、シルバー仮面やチグリス星人は知らなくても「真っ暗で何をやってるのか分からない特撮番組」として知っている人もいる。


まず、開始して研究所が襲われるシーンから始まるのだが、この場面が本当に真っ暗で明るいのは車のライトや炎、爆発のぐらいしかない。
宇宙人の正体を見破る場面も暗闇で目が光るだけ、シルバー仮面の初登場シーンでさえも分からないという有様であった。
しかも、実はこの一連のシーンはプロローグであり、オープニングが流れるまで約7分も真っ暗なシーンが続いた。


何故、こんな事になったのかというと、出演者のキャスティングやスケジュール調整が難航してしまい先行してクライマックスの対決シーンを撮影する事になった。
ところが、撮影中に事故が発生しチグリス星人の着ぐるみが燃えてしまい、使い物にならなくなってしまったのだ。
つまり、前述の火達磨のシーンは演出ではなく、本当に燃えているのである。
その結果、残りのチグリス星人の登場シーンはかろうじて無事だった頭部のアップでしか撮影できず、あの真っ暗なシーンはそれをごまかすための処置であった。


事故の原因は、殺陣師の高倉英二氏によると着ぐるみには爆発の演出のためか「棒花火」のような物が仕込まれており、当然それは外に出ていなければいけないのだが、アクションをするうちに着ぐるみの中に入り込んでしまった。
それに気づかず、着火してしまったために着ぐるみが炎上してしまったのだという。


この時監督を務めていた実相寺昭雄氏はあまりの熱さにのたうち回る様子を迫真の演技と思い、事故に気づかなかったという。
チグリス星人のスーツアクターだった戸知章二氏は足に大火傷を負ったが、スーツの着脱をスムーズにするために用意されていたベビーパウダーを塗っただけでそのまま撮影を続けたというから驚きである。


現在では中々考えられない事であり、まさに昭和ならではのエピソードである。


ちなみに、このように様々なアクシデントに見舞われた第1話であるが、試写会では好評だったという。


ジャンボーグA』の第2話に登場したルバンガーキングはチグリス星人のおもちゃが怪獣になった怪獣である。



【その他の作品におけるチグリス星人】

『シルバー仮面』並びに『レッドバロン』のリブート映画『BRAVE STORM ブレイブストーム』にも登場。
こちらでは映画作中を通しての敵・キルギス星人の傀儡である宇宙人という設定であり、培養槽で大量生産されている。
作中では人間に擬態して主人公の一人・紅健を襲撃するなど暗躍したが、
終盤における戦いでは集団で春日はるかを襲ったにもかかわらず全員返り討ちにされてしまった。
まぁ役の人はバグスターだったりウルトラマンの相棒だったりするし*1




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  • 実は演じてるのはウロブチの父親 -- 名無しさん (2017-06-13 19:43:29)
  • 正体を現した時の鳴き声が、まんまキーラ。 -- 名無しさん (2017-06-13 20:46:56)
  • ジャンボーグA第1話でも登場してたりする。怪獣の素材となる人形でのだが。 -- 名無しさん (2017-06-14 21:29:03)
  • のたうち回るシーンと火だるまシーンが別カットっていうのがすごいよね。一回助けた後燃やして再スタートという -- 名無しさん (2019-11-20 21:21:33)
  • コロナウイルスの猛威はこのような所にまで…。ご冥福をお祈り致します -- 名無しさん (2020-04-26 12:50:21)
  • 人間に擬態している異星人の正体を暴くツール、スペクトルグラス。「ゼイリブ」にどんだけ先駆けてたんだ? -- 名無しさん (2021-10-16 16:05:54)

#comment

*1 なお撮影自体はその二作より前に行われており、「一見普通のヒロインが実は格闘も得意」というサプライズ演出になる予定だったが、公開は『ブレイブストーム』が最後発となったため成立しなくなった、という逸話がある。サプライズというのも難しいものである。

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