ジャンボーグA

ページ名:ジャンボーグA

登録日:2010/12/31(金) 12:17:11
更新日:2023/10/03 Tue 13:51:05NEW!
所要時間:約 4 分で読めます



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円谷プロ ジャンボーグa セスナ 特撮 ジャンボーグ9 グロース星人 ハヌマーン ジャンボット 円谷プロ創立10周年記念番組 ※主人公です 70年代特撮ヒーロー mbs 毎日放送 ギスギスシーン多し ホンダz(360) モビルトレースシステム 叫べ!ナオキ! ジャン・ファイト! 観戦に定評のあるpat 山浦弘靖 黒田義之




ジャンボーグA


それは、エメラルド星より贈られた宇宙サイボーグのことである。


立花ナオキの腕時計が光るとき


「ジャンファイト!」の掛け声でジャンセスナが変化し


立花ナオキはジャンボーグAの目の奥で操縦するのである。




『ジャンボーグA』とは、1973年に毎日放送と円谷プロダクションが製作・放映した特撮TV番組及び劇中に登場する宇宙サイボーグである。




放送データ

製作会社:円谷プロダクション
     毎日放送
音声形式:モノラル放送
放送期間:1973年1月17日 - 1973年12月29日
放送時間:毎週水曜日 19:30 - 20:00
  話数:全50話
 主題歌:ジャンボーグA (歌:子門真人)





あらすじ

地球から遥か15光年彼方にあるグロース星の住人・グロース星人は遂に地球侵略を開始した。


グロース星人の操る怪獣「キングジャイグラス」と「地球パトロール隊・PAT」は戦うが初代日本支部隊長・立花信也を失う。


立花隊長の弟で大利根航空に勤めるパイロット兼整備係の立花ナオキは、兄の仇討ちの為に無謀にもセスナで特攻し、撃墜される。
しかし死の寸前に宇宙の平和を願うエメラルド星人に助けられ、地球を守る使命と共にロボット・ジャンボーグAを授けられる。


今ここに、ナオキとグロース星人との戦いが始まった!





概要

1973年(昭和48年)に円谷プロダクションが『ウルトラマンタロウ』『ファイヤーマン』と並び、円谷プロ創立10周年記念として製作した全50話の特撮テレビ番組。
前作『ミラーマン』のスタッフが引き続き制作に当たった。


怪奇色の強かった前作、「原点回帰」や「現代のおとぎ話」を標榜していた兄弟作に比べて本作は「単純明快なヒーローアクション」を目標として製作されているのが特徴。


本作の原点となったのは遡ること1966年、『ウルトラマン』の1話の脚本が難儀していた頃に平行して小学館と雑誌展開先行のヒーロー企画として巨大ロボットへの興味が明記されていたことに始まる。
その後、1969年に円谷プロの田口成光が提出した企画が翌70年から小学館の学年誌にて漫画『ジャンボーX』、『ジャンボーグA』として掲載された後、1972年春に毎日放送によって円谷プロ用に放送枠が確保され、放送に至った。


また、ミラーマンとは世界観を共通しており、その登場人物も中盤から物語に登場した。
だが本作が1973年、ミラーマンが1980年代の時代設定なので矛盾している。





登場人物


◆立花ナオキ
演:立花直樹


ジャンボーグA及びジャンボーグ9のパイロット。兄の信也が隊長を務めている為にPATとも関わりを持つが、所属はしておらず民間の大利根航空に勤めている。*1


熱血漢で情に厚いが、直情的で人の話を聞かずに先走る悪癖があり、良く言えば若い、悪く言えば暴走しやすい青年。
むざむざと兄を死なせたこともあってか、序盤ではPATをまるで信用しておらず、第2話の「俺、PATの連中には虫が好かねぇんだ、これからもせいぜい逆らってみるぜ」、第3話の「PATチームなんかにあの怪獣がやっつけられるもんか」という発言からもそれが感じ取れる。


その性格からエメラルド星人や周りの忠告を無視してピンチになることも多く、第12話ではこの無謀さが仇となり、岸隊長を殉職させてしまうこととなった。その後、物語を通して冷静さや判断力を身につけ、成長していった。
まぁ、無鉄砲で頭に血が昇りやすいのはさして変わらなかったが……


かつてはキックボクシングの選手で、その戦闘力がA&9の操縦に活かされている。


名前は演者の芸名「立花直樹」から取られたものであり、企画書の名前は「牧洋介」だった。
演者の立花直樹は本作が初主演で、後に『ザ・カゲスター』の姿影夫役で再び主演を務めた。



◆立花和也
演:香山高寛


立花隊長の息子でナオキの甥の小学生。年相応に生意気な性格。
ジャンボーグAを父の生まれ変わりと信じており、強い依存心を抱いている。



◆立花茂子
演:桜田千枝子


和也の母。ナオキの義理の姉にあたる。
夫の死後はPAT基地内でスナック・PATを経営している。



◆伴野大作
演:田崎潤


大利根航空社長。
かつては地球防衛活動に従事しており、PATにもしばしば協力する。
ナオキをしばしば怒鳴りつける事こそあれど、彼の良き理解者であったが35話以降は登場しなかった。





地球パトロール隊 PAT

「Protective Attack Team」の略称。
怪獣や宇宙人の侵略など、あらゆる脅威から地球を防衛することを目的とした組織。
後に前作のSGMと共闘、新メンバーとして一部のメンバーが合流し、戦力を強化した。
詳しい解説は項目へ。





登場ヒーロー

ジャンボーグA
ジャンセスナが変身する宇宙サイボーグ(ロボット)。詳しくは項目を参照。
9もそうだが、ジャンボーグは完全なロボットであって本来なら「サイボーグ」という表現は正しくないのだが、ムック紙『ウルトラマンAGE』によれば「人間がロボットに搭乗する」のを「人間と機械が一つになる」と解釈するうえで敢えて「サイボーグ」の呼称を使っているとのこと。



ジャンボーグ9
27話から登場したジャンカーZが変形するロボット。詳しくは項目を参照。


ちなみにナオキは義姉の茂子に借金してジャンカーZを購入した。



◆エメラルド星人
身長:2.5m~40m
体重:100kg~2万t
地球の兄弟星・エメラルド星に住む平和を愛する宇宙人。ウルトラの星とは友好関係にある。
彼らもグロース星人の侵略を受けており、地球を守る余裕のない自分達の代わりにジャンボーグをナオキに託した。
必要に応じて巨大化出来るが、地球の環境では行動が制限される為にカラータイマーを装備する。
劇中ではジャンボーグAを託した初代エメラルド星人、初代の息子カイン、ジャンボーグ9を与えた三代目の三人が登場した。


この中でもカインは怪獣フリーザーキラーの不意打ちからAを庇って短いながらも戦闘を行い、命を落とした。





グロース星人

地球人よ。我々グロース星人の戦いの合言葉を教えてやる。


「殺せ!奪え!焼き尽くせ!」


よいか!


「殺せ!奪え!焼き尽くせ!」だ!


地球を我々のものにするのだ。ハハハハハハハ!



地球から15光年の彼方にある不気味な惑星・グロース星に住む凶悪な宇宙人。
「殺せ・奪え・焼き尽くせ」を合言葉に全宇宙の支配を目論み、地球やエメラルド星に侵略の魔の手を伸ばした。



アンチゴーネ
声:森山周一郎


初代戦闘隊長。声は紅の豚のポルコと同じ。
手に持ったのような・アンチスティッカーからの光線で怪獣を作り出すことが出来る。
彼の配下はPAT単独はおろかナオキ一人に翻弄されたり自滅したりとあまりパッとした印象はないが、立花、岸と二人のPAT隊長を殺害に成功している。



マッドゴーネ
声:池水通洋


二代目戦闘隊長。
凶悪な作戦が得意で、配下もジャンキラーやダブルキラーなど強力な怪獣が揃っていて幾度となくA&9を苦しめた。
自身の戦闘力も高いが、角が弱点でここを攻撃されると弱ってしまう。
角は電極コイルや雷神がモチーフ。額の「Y」型の模様はデザイナーの米谷佳晃のイニシャルをアレンジしたもの。
アンチゴーネが断末魔に「兄貴!」と叫んだ直後に出現したことから、関連書籍には「アンチゴーネの兄」と断定しているもの、「兄と思しい」と推測しているものが見受けられるが、米谷佳晃は自著で「アンチゴーネの兄貴格という意味で、正式な兄弟関係にはない」と、この説を否定している。



サタンゴーネ
声:戸田皓久(第32~38話)、内田稔(第39~46話)


グロース星の名門・サタン家出身の三代目戦闘隊長。
魔術的な技や作戦が得意で、何かと前線に現れるがすぐに撤退したり巨大化までしたのに見ているだけだったりとあまり強敵感はない。
しかし、失敗続きでとうとう死刑宣告を受けると戦って死ぬことを望み、処刑用の爆弾を自らの体内に収めて改造手術を施した改造サタンゴーネとなって最期の攻撃を仕掛けてきた。



宇宙魔女ババラス
声:武智豊子、太田淑子(笑い声)


サタンゴーネの祖母。強力な魔法や呪いが武器。
1000年の眠りから目を覚まし、孫の不甲斐無さを見かねて地球に来襲、配下のオネストキングと共に2段構えの作戦でナオキとPATを苦しめる。
なお、サタンゴーネの失態の映像を映して叱責するシーンがあるが、映された映像はすべて前任マッドゴーネの作戦だった。
第42話に登場したババラスの秘密基地はウルトラマンタロウのZAT基地のセットの流用。



デモンゴーネ
声:田中信夫(男)、加川友里(女)


男と女の2つの顔を持つグロース星の総司令官。
強大な超能力の数々とビームや冷凍ガスなどを発射する仕込み杖が武器。
サタンゴーネの死後、自ら地球侵略に乗り出す。
他の指揮官とは違い怪獣は保持していないが*2、非常に強力な戦闘力と超能力、そして凶悪な作戦でナオキとPATを窮地に追い込んだ。
設定では「グロース星総統グロースゴーネの娘とグロースゴーネの側近が合体した姿」らしい。



◆グロースゴーネ
グロース星の総統。
デモンゴーネの設定でその存在が語られるのみで直接登場はしていないが、最終回ラストでグロース星の墓場に響き渡る不気味な声の主こそ、このグロースゴーネではないかと言われている。



◆グロース星人
グロース星の兵士。
地球人に変身したり憑依したりして潜入工作を行ったり、純粋に戦闘要員だったりと様々な任務に従事している。
『ミラーマン』に登場したインベーダーの色違いが大半だが、サタンゴーネの配下には怪獣バタフライングを簡略化したような強化戦闘員も存在する。*3
世界観が同じなので、ひょっとするとインベーダーとは近い種族なのかもしれない。





余談

番組のオープニング映像は、大空を飛翔するジャンセスナの実写映像だけであり(後に、大地を疾走するジャンカーおよび運転するナオキの姿が加わる)、ジャンボーグや怪獣は一切登場しない異色のものである。


本作はタイでも放送され、好評を博した。
その結果、現地のチャイヨープロダクションと円谷プロの合作映画『ジャンボーグA&ジャイアント』が存在する。
日本未公開だが、ハヌマーンと共演したウルトラマンや仮面ライダーより先にタイ進出を果たしている。
現在の著作権はチャイヨープロにあり、円谷プロも権利を主張していない為、完全な形で視聴するのは困難になっている。



ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』では、リメイクヒーローのジャンボット登場に加え
数々のオマージュ要素が盛り込まれている。








畜生、グロース星人め!俺が追記・修正してやる!
ジャン・ファイト!


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  • 最終話は侵略を諦めないグロース星人の声で終わったけど、あの後も戦いは続いたのかな。それとも、幹部を4人も倒された事で弱体化して、それに乗じたエメラルド星人の反撃にあって、地球再攻撃する間もなく滅びたとか? -- 名無しさん (2014-03-27 20:10:11)
  • ジャンボーグAの作風は後にウルトラマンレオに受け継がれるんだな -- 名無しさん (2014-08-17 10:05:20)
  • 本編中の立花「ナオキ」の性格を見ていると、「僕、立花直樹です」で始まる立花「直樹」の爽やかな予告にギャップを感じる -- 名無しさん (2014-08-17 20:22:44)
  • ババラスがトラウマ -- 名無しさん (2014-11-30 14:54:23)
  • ナオキの私物じゃないジャンセスナを勝手にジャンボーグAに改造したり、本人の都合も聞かずに京一郎を勝手に新操縦者に任命したりと、エメラルド星人って地球人の都合を考えないところがあるな -- 名無しさん (2015-03-19 23:25:17)
  • 確か、デモンゴーネはグロース星の総司令グロースゴーネの娘とグロース星軍のNO.2が合体した姿らしい。 --   (2015-11-17 01:22:59)
  • 登場した怪獣のデザインは、今でも有名なウルトラ怪獣のデザインを取り入れている。フリーザーキラーはペスター、キングビートルはバルタン星人といった具合に。 -- 名無しさん (2015-12-15 20:36:12)
  • ダークゴーネはグロース星人の残党なんかな? -- eba (2016-01-04 08:55:29)
  • ダークゴーネはダークゴーネで、『別宇宙のグロース星』の出身なのかもな、後、ババラスの説教の際の映像を見るに、マッドゴーネはサタンゴーネの直属だったのかも。 -- 名無しさん (2016-04-24 06:27:20)
  • 今見ると、グロース星人側の戦果も中々だな、途中でヒーロー二人を相手に戦い抜いたり、防衛チームの隊長を2人も殺害、レギュラー隊員も殺害…ウルトラマンレオ程、作風がハードではないが、今じゃ中々出来んな -- 名無しさん (2016-04-24 06:35:52)
  • デモンゴーネは男女一体の本当の『両性具有』という、かなり珍しい部類の敵幹部だな、ガッチャマンのカッツェ様を思い出す、リメイクされた場合はどんな風になるのか…。 -- 名無しさん (2016-04-24 06:40:07)
  • ↑7 初代ウルトラマン「せやな」 -- 名無しさん (2016-12-14 08:55:45)
  • ドラえもんに「ジャンボーグX」という漫画が登場したことがある -- 名無しさん (2020-02-14 14:11:53)
  • 第3戦闘隊長・サタンゴーネは今だったら確実にネタキャラ化されてる逸材。 -- 名無しさん (2020-07-03 17:28:26)

#comment

*1 しかし、PAT絡みの仕事を受けることも多々あった。
*2 終盤になると予算が尽きかけていた都合による
*3 というより、強化戦闘員のスーツを使い回すことが前提でバタフライングがデザインされた。

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