ポケットモンスター ルビー・サファイア

ページ名:ポケットモンスター ルビー_サファイア

登録日:2010/06/18(金) 01:08:50
更新日:2023/08/21 Mon 13:45:23NEW!
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新しい冒険が、ここから始まる。



ポケットモンスター ルビー・サファイア』(Pokémon Ruby / Sapphire)
とは、ゲームボーイアドバンス(以下GBA)用のゲームソフト。日本では2002年11月21日に発売された。



・目次



■概要


あの『ポケットモンスター金・銀』に次ぐ待望の『ポケモンシリーズ』第三作品目である。
ちなみに日本語版ロゴの下に書かれている英語表記が「pocket monster」から「Pokémon」になったのもこの作品。


新・ポケモン、はじまる。


見たこともないポケモン。



謎が深まるストーリー。



2対2のバトル。



新しい冒険が、ここから始まる。



ゲームボーイアドバンス


ポケットモンスター ルビー
ポケットモンスター サファイア


パッケージの伝説のポケモンはルビーがグラードン、サファイアがカイオーガ
御三家キモリアチャモミズゴロウ



アニメは『ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』が本作と対応している。



本作の開発は2000年のポケットモンスター クリスタルバージョンの発売時から始まっており2001年3月7日に本作の発売決定が告知された。また2001年当時本作は 「ポケットモンスター ゲームボーイアドバンス版(仮)」と呼ばれていた。



他のシリーズと比べて最初のパートナーによる難易度の差異は少なめ。
ハードが当時の最新機種であるGBAに移ったためグラフィック面の性能が大幅に向上しシリーズ初の完全カラー化に成功。


他にも


という新しい遊び方が追加される等システム面が大きく向上している。
個体値努力値の仕様も大幅に変更された。
その関係で特攻と特防がシステム的にも完全分離し(第二世代では第一世代と互換性を保つ関係上、個体値に関しては「特殊」のままだった)、新しくキトサンが登場した。
ただ本作では技の物理・特殊はまだタイプごとで統一されている。



冒険の舞台は九州地方(沖縄県含む)をモチーフとしたホウエン地方
このホウエン地方は前作までのカントージョウト地方からかなり遠い場所にあるという事になっており、前作までのポケモンも生息していないものが多数いる。


カントー地方が舞台である後述のFRLGと同じポケモンも生息しているが、
風土が違うためか覚えるわざ・わざを覚えるレベル・野生ポケモンの持ち物といったものが異なっている。
このことはワンナップ著の公式攻略本でも取り上げられている。



預かりシステムの管理人マサキの友人であるマユミ。
また、ボックスに1500匹のポケモンを預けられるGC用ゲームソフト 『ポケモンボックス ルビー&サファイア』には、彼女の姉であるアズサが登場している。



今作で主人公と敵対するのは前作のロケット団のようなマフィア的存在が悪の組織でなく、
海を増やすのが目的のアクア団と大地を増やすのが目的のマグマ団という環境保護団体となっている。
詳しくはマグマ団/アクア団を参照。


そして超古代の伝説のポケモンが重要な存在として描かれるなど、そのストーリーはより壮大でファンタジー風になっている。


また、ルビーではマグマ団が、サファイアではアクア団が主に敵対組織として登場(片方は味方として登場)し、
バージョンごとに微妙にストーリーが異なるのも特徴(どちらも大筋は変わらないが)。




その様々な変更点から、あらゆるポケモンシリーズでも高い評価を得る…と思いきや、発売前後は主に金銀までのファンからの評価があまり良くなかった。


その理由の最たる物としては、過去作品との互換性が一切無くなり通信が出来なくなったという事であろう。
これは努力値・個体値の仕様と通信の内部仕様が変わったため。
ちなみに通信の仕様はそもそもGBAとGBは繋ぐことが出来ない。その為もし努力値などの仕様が前作から変わらなかったとしても互換切りは発生していただろう。
このためルビー・サファイアには登場しない過去作のポケモンの入手はしばらくお預けとなった。
前作までのパートナー達との交流が完全に途絶える事で多くのトレーナーが悲しみに暮れたとか…
ただ、バグポケが通信で送られてくる心配がないという面も少なからずあると思われる。


過去作のポケモンも内部データ上では存在しており、
後に発売される『ファイアレッド・リーフグリーン』や『ポケモンコロシアム』との通信で入手可能となっている。
だが新たに育て直しになる事や、続編を売る為の鬼畜商法とも取れる点からこれでもまだ納得がいかない人が多かった。
先述の通り、そもそも通信自体がハード面で不可能なのでどうしようもなかった話ではあるのだが。



また他にも問題点として


  • 金銀のようにクリア後に他地方に行けず、ストーリーが金銀と比べてボリューム不足(サントラのブックレットによれば行く方法は秘密、という扱い)
  • 他シリーズと比べて海が多めで、波乗り移動が面倒になりややストレス
  • オダマキ博士の子供であるライバルの扱いが微妙(ライバルというより先輩)
  • 時間システムの劣化(夜にならない)
  • 個体値・努力値の仕様が変わり、更に性格の要素も加わったため、仕様を理解している人としていない人との差が広まった

等が挙げられる。


本作がちょうどインターネットが本格的に普及し始めた時期に発売された事もあり、良くも悪くもプレイヤーの意見が可視化されるようになったとも言える。また第一世代の頃にポケモンを始めたプレイヤーの多くが年齢を重ねてポケモンを離れていったこともあって、RS期当初はこのままポケモンそのものが展開終了になるのではないかという危機感まであった。


一方で、対戦環境が金銀のような耐久偏重や『DPt』のような火力偏重になっておらず、
非常にバランスが良いと言われている(アブソル等のバランス取りは難しいが…)。
そして戦闘中のテンポの良さも当時はシリーズ中ナンバーワンと言われている。
タイプごとで物理と特殊が決まっていた関係で後の世代と比べて使う技が全然違うのも見所かもしれない、


また、マップが自然豊かであり全体的なギミックも当時としては斬新。その他、BGMの評価も高めで、全体的に金管楽器と打楽器を中心とした楽曲が多い。
ひみつきち」の地味な楽しさや、『クリスタル』ではモバイルアダプタGBが無いと遊べなかった「バトルタワー」がオフで実装されたのも評価が高い。
加えてそれまで非常に煩雑……というか面倒だった育成システムを大幅に簡略化して廃人の敷居を大きく下げ、育成に個性を出せるようになったのも評価できる。
まあそれら込みでも育成時間という点を除けば歴代で一番育成が困難*1な環境だったりするが。


このような理由から、発売後から時が経つに連れて評価は安定した物になっていった。
総合的に見て、金銀に続く後継タイトルとしての役目は十二分に果たしたと思われる。


ちなみにシリーズのお約束に近いがやはり増殖バグの系統は存在している。当時のあまりにもあんまりな仕様から使いたくなった人はそれなりに多いと思われる。




ポケットモンスター エメラルド



グラードンカイオーガが激突するとき、


天空を切り裂き、レックウザが目を覚ます。



2004年に発売されたマイナーチェンジ版。
FRLGと同様にワイヤレスアダプタにも対応している。ちなみにFRLGの教え技も全て本作でも教えて貰うことが出来る。


パッケージのポケモンはレックウザ
ホウエン図鑑を完成させるとオダマキ博士から金銀の御三家を受け取れる
これによりGBAのソフトだけで全国図鑑完成が可能になった。


ストーリーがアクア団マグマ団の両方に敵対する形に変更され、一部ジムリーダーや演出(ムービー)等も変更されている。
なお、何故かマグマ団のカガリがいなくなっている。


そして何よりバトルタワーがバトルフロンティアという様々なルールで遊ぶ事の出来る施設に変更され、
個体値判定の出来る人物や努力値を下げるきのみが追加される等、やりこみ派の人間に非常に優しい仕様となった。
かわらずのいしによる性格遺伝・シンクロによる性格固定が可能になったのも本作から。
それでも後年の厳選のやりやすさからみたらあり得ないレベルの鬼畜仕様だが……。また本作では固定シンボルにはシンクロは無効である。
そのため、主に廃人達から非常に高い評価を得た。


ちなみにエメラルドは対戦の奥深さ・そのやりこみの楽しさなどから、GBA世代のソフトの中でも最高クラスの評価とされている。2022年現在でも中古販売価格はかなり高い。


また、実はGBAの第三世代で唯一「徘徊ポケモンが低個体値にしかならないバグ」が修正されているソフトでもある。
ようするに無限のチケット無しでマトモな個体値のラティ兄妹が入手可能。厳選自体は面倒だが。


ちなみにRSに存在していた増殖バグは修正されたが新しい増殖バグが存在していたりする。金銀のコピーバグより遥かにお手軽である。
それに加えてとある致命的なバグがやはり存在しており*2本作でも任意コード実行が可能だったりする。



■リメイク


2014年5月7日、待望のリメイク版である『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』が発表された。
こちらの欧州以外での発売日は2014年の11月21日。
大切なのでもう一度言うが2014年の11月21日である。ついでに言うと金曜日。


ハートゴールド・ソウルシルバー』以降、日本でのポケモン新作は土曜日発売がお約束となりつつあった中、金曜日である11月21日が選ばれた理由は…この記事を最初から読めばもう分かるだろう。




■余談


本作は

  • ちょいワルトレーナー(ぼうそうぞく/スキンヘッズ等)、(トレーナーとしての)けんきゅういんが一切登場しない
  • 町と道路を繋ぐゲートが存在しない
  • 新手の600族2登場する
  • マニア系トレーナーの登場数が歴代最多(いせきマニア、オカルトマニア、かいじゅうマニア、こんちゅうマニア、ポケモンコレクター)を誇る

作品だったりする。



●時系列の謎


本作は時系列上どこに位置しているのか明確でなく、度々プレイヤーの間で考察されてきた。
以降の本編作品で断片的に推測できる要素が出てきているものの、どれも決定的なものではない。


そんな中で最も有力な説は、FRLGとほぼ同時に進行しているというもの。



そしてリメイク発表の2014年5月7日、金銀からシナリオやキャラクター設定を担当する松宮稔展氏が


赤緑≒RS→金銀≒DPPt→BWBW2XY


であることをTwitter上で明かしている(このツイートは現在は見られない)。



つまり、書き換えると


赤緑青ピカ(FRLG)≒RSE(ORAS)→金銀クリスタル(HGSS)≒DPt→BW→BW2≒XY


となる。
(厳密には、リメイク前の初代と金銀については今の世界観から外れている)



また、そのツイートの直後に


(´-`).。oO(てへ、海野さんと焼酎飲んでて、ニアイコール、まちがえちゃった!


とつぶやいている。




追記・修正はホウエン地方からお願いします。


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*1 理想個体を用意する意味で
*2 普通にプレイしている以上まず気づけないと思うが

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