形容詞

ページ名:形容詞

過去形を除く連用形でウ音便が起こるが、シク活用の形容詞(「しい」で終わる形容詞のこと)は語幹をそのまま伸ばした形を使う(「よろしく」だけは慣用的に「]よろしゅ'ー」という形も使う)。語幹がアの音で終わるものも、ウ音便形ではなく語幹を伸ばした形を使うことがあり、特に「て」が接続する場合に多い。結果として、どの場合も語幹を伸ばせば連用形というふうに規則化させている。

  ~くて ~くなる ~くない
_よい=(_ええ=) ‾よ'ーて ‾よ'ーなる ‾よ'ーない
‾こ'い ‾こ'ーて ‾こ'ーなる ‾こ'ーない
‾あ'つい _あつ'ーて _あつ'ーなる _あつ'ーない
‾く'らい

_くら'ーて

_くろ'ーて

_くら'ーなる

_くろ'ーなる

_くら'ーない

_くろ'ーない

‾すく'ない

‾すく'なーて

‾すく'のーて

‾すく'なーなる

‾すく'のーなる

‾すく'なーない

‾すく'のーない

_おいし'い _おいし'ーて _おいし'ーなる _おいし'ーない
‾あたら'しい ‾あたら'しーて ‾あたら'しーなる ‾あたら'しーない

上の例で示したように、2拍・3拍の形容詞では音便の前にアクセントの核が来て、4拍以上の形容詞では核が一つ前にずれるが(「_おいし'い」と「_しんど'い」は例外)、3拍の形容詞でも前にずれることがしばしばある。

  • _あつ'ーて→‾あ'つーて
  • _あつ'ーなる→‾あ'つーなる
  • _あつ'ーない→‾あ'つーない

「て」以外に接続する場合は短音化することもあり、特に「]はよ'ー」は「{はよ}[ゆーて]」(早く言って)のように頻繁に短音化する。もっとも、日常会話で使用頻度の低い形容詞では共通語形を使う方が多く、使用頻度が高いものでも「_無い=」は例外的に共通語形を常用する。共通語形を使う場合は、どの形容詞でも「く」の前にアクセントの核が来る。

過去形「た」に続く連用形は共通語と同じく「‾あつ'かった」のような形であるが、「て」に続く場合でも「‾あ'つーて」とともに「‾あつ'かって」という形を使うこともある。なお、例のようにアクセントは「かった」「かって」の前に核が来るが、母や祖父母の発音を観察すると「_あつかっ'た」のように低起式化した上で核が後ろにずれていることも多い。

「~ことない」という表現を使うことが共通語よりも多い。例えば「{きょう}は {なん}も {ええ} [こ]と {ない}」(=今日は何も良いことがない)のような用法は共通語と変わらないが、「[ちょっ]と [あじ] [こ]いこと {ない}?」(=ちょっと味が濃くない?)のように「~くない」を念押しした言い方としても「~ことない」を使う。

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