「う」で終わる動詞の連用形(「て」「た」が続く場合)でウ音便が起こるが、「[おもう=」「[わらう=」など3拍の語は必ず短音化する。
- [こ]ーた[ゆーて]た(=買った〈と〉言っていた)
- [おもて]たんと[ち]ごた(=思っていたのと違った)
語幹がアの音で終わるものは共通語形に置き換わりつつあり、例えば日常での使用頻度の高い「[しまう=」は「[し'もた」がスッと口から出てくるが、使用頻度の低い「[舞う=」は「[まっ'た」が自然に口から出てくる形で、「[も'ーた」はわざとらしい関西弁に感じてしまう。なお、「[も'ろた(=もらった)」を「[も'ーた」と変形させる人もいるが、筆者は「[も'ろた」のみを使う。
祖父母は、「す」で終わる動詞の連用形で特殊な音便形を使うことがあった。活用語尾からサ行子音が脱落し、代わりに後続の「た」や「て」がサ行音化するというもの。イ音便の変形と言われるが、一体どういう経緯でこんな変化が生じたのか不思議である。全国的にも珍しい変化だが、筆者の親世代で既に死語化している。
- {まいらいせ} [もらう](=参らしてもらう)
- {かさ} [かいさろ](=傘を貸してやろう)
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