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危機契約 関連テキスト
——天災。
——いつの頃からだろうか、天災が頻発するようになり、大地は引き裂かれていった。
人々は先人の知恵に倣い、コンクリートと金属で天災から逃れるための住処を建て、これを移動都市と称した。
だが天災は無情にも地上の生命を容赦なく刈り取り、天災にも勝る苦しみをもたらした。
誰かが災難の拡大を阻止しなければならない。互いを敵視し、互いに排斥し合う勢力間の軋轢を解消しなければならない——。
さもなくば、我々は天災の前で滅びを待つしかなくなるだろう。
[ドーベルマン] ……来たな。予定の時間より遅かったぞ。
[アンジェリーナ] ご、ごめんなさい。ちょっと遠回りしちゃって。
[アンジェリーナ] プロヴァンスさんがいてくれて良かったよ。でなきゃ大変なことに……。
[プロヴァンス] レユニオンが各地で起こしてる騒ぎは想像よりもずっと……はぁ、でも何事もなくて良かった。
[ドーベルマン] 想定の範囲内だ。現在のロドスはかなり多くのトラブルに直面している。
[ドーベルマン] とにかく、二人ともご苦労だった。この契約が我々の苦境を和らげられるといいのだが。
[アンジェリーナ] あたしたちも補給物資の確保に苦労してるけど……危機契約の協力者の皆さんも、みんな大変そう。
[アンジェリーナ] みんな誰かが立ち上がってくれることを望んでいる。この停滞しかけた契約システムを再び動かせる誰かが……。
[プロヴァンス] 君、来る途中でずっと言ってたじゃない、ドクターの負担を軽くするとかなんとか——。
[アンジェリーナ] こ、これはロドスのオペレーターみんなの役目だよ!
[プロヴァンス] はいはい。
[プロヴァンス] ……でも、これはすぐに問題を解決できる万能グッズなんかじゃないんだよ。むしろ正反対なんだ。
[プロヴァンス] チェルノボーグが天災にやられた後に、どれほどの連鎖反応が起きたのか、この契約の厚みで説明できるよね。
[プロヴァンス] ロドスを窮地から救うためとはいえ……こんな危険な任務を疲労困憊したオペレーターたちに与えるなんて……。
[ドーベルマン] ……お前が憂慮するのも分かる。しかしロドスには、無傷で前進しようなんて願う権利すら与えられてないのだ。
[ドーベルマン] ましてや真に選択をする者は、私たちでもない。
[選択肢1]失礼する、ドーベルマン教官。
[選択肢分岐1]
[ドーベルマン] ドクター、それとアーミヤ。いいところに来てくれた。
[アーミヤ] あ、ドーベルマン教官。それにアンジェリーナさんとプロヴァンスさん!
[アーミヤ] 任務お疲れ様です。お二人がロドスに戻ってきている、ということは——。
[プロヴァンス] そう、僕たちは協力条約を結び直してきたよ。それと契約に関する内容も、ほとんど持って帰ってきたんだ。
[アーミヤ] 良かった! お二人とも、ありがとうございます!
[アンジェリーナ] なんてことないよ、これもトランスポーターの使命だからね。
[プロヴァンス] 資料は全てドーベルマン教官に渡したからね。あとは全部ドクターにお任せするよ。
[プロヴァンス] もしドクターが担当するって話だけど……そうだよね?
[アンジェリーナ] うん、あたしたちはドクターを信頼してる。
[アンジェリーナ] でも……無理はしないで。いいよね?
[選択肢1]えっと、わかった?
[選択肢分岐1]
[アーミヤ] あ……今のドクターは、たぶんまだ状況がわかっていない……ですよね?
[ドーベルマン] ……ドクターには思い出せないことが多い。だが我々にも君にゆっくりと理解してもらう時間がないんだ。すまない。
[ドーベルマン] プロヴァンス、アンジェリーナ、改めてお前たちには感謝する。ここはもう休んでくれて構わない。
[ドーベルマン] ドクターとアーミヤは私と来てくれ。危機契約についての説明は、歩きながらしよう。
[選択肢1]危機契約? 何それ?
[選択肢分岐1]
[ドーベルマン] ……そこから説明せねばならないのか? まぁいい、要約して説明する。
[ドーベルマン] 「危機契約」、それは我々が知りうる、あらゆる政治実体から独立した情報交換システムだと理解してくれて構わない。
[ドーベルマン] 各組織、あるいは個人が発した特殊任務を受け取り、任務遂行能力のある者に転送する。
[ドーベルマン] これまで、我々は「危機契約」から来る様々な依頼を引き受けることで、その報酬としてロドスの運営を支える物資を獲得していた。このシステムは、ロドスの重要なパートナーなのだ。
[ドーベルマン] レユニオンが引き起きした蜂起のせいで、我々は「危機契約」との接触が一時期途絶えていた。しかし、トランスポーターたちのおかげで立て直すことができた。
[ドーベルマン] 目下のロドスの状況は、ドクターも知っての通りだ。「危機契約」がもたらすであろう、あらゆる利益について、我々は重視せねばなるまい。
[選択肢1]それで向こうの目的は何?
[選択肢分岐1]
[アーミヤ] 天災がもたらした影響を減らすこと……これが最初の目的です。
[アーミヤ] もともと「危機契約」を設立したのは、天災トランスポーターたちなんです。
[アーミヤ] ……私たちはお互いに必要なもののために動くだけですが、「危機契約」には一貫した理念が確かにあります。
[ドーベルマン] 「全ては、より多くの命を救うために。」彼らはいつもこのような言葉を並べている。
[ドーベルマン] 君の言いたいことは分かっている。このように漠然とした言葉は確かに信憑性に欠けている。だが私たちの過去の連携は嘘ではない。それに今のロドスにも助力が必要だ。
[アーミヤ] ……ドーベルマン教官が仰る通りです。どうであれ、私たちの選択肢は多くありません。
[アーミヤ] ドクター、これらの任務はかなりの難関です。ですがロドスが直面している、行き詰った局面を打破するためには、これが唯一の突破口です。
[選択肢1]わかった、頑張るよ。
[選択肢分岐1]
[アーミヤ] ——ありがとうございます、ドクター!
[アーミヤ] では私がドクターに、契約の具体的な流れを説明します。ドーベルマン教官、ちょっとすみません——。
[アーミヤ] ドクター、見てください。これは今出されている、全ての契約項目です。
[アーミヤ] 「危機契約」には、具体的な任務内容に対して、非強制的な「選択契約」が用意されています。
[アーミヤ] 例えば、特殊目標への対処を求められる場合、私たちは普段と違う敵と遭遇したり、あるいは目的のために特別な戦術を採用しないといけなかったりします。
[アーミヤ] こういった契約はたくさんありますが、もちろん全てが任務の難易度を上げる内容というわけではないですよ!
[アーミヤ] たまには「危機契約」から色んな援助がもらえて、かえって任務の負担が軽くできることもあります!
[ドーベルマン] 支援を合理的に利用するのは別に良いが、目的を忘れるな。援助を求めるということは即ち、ロドスは何も得られないということだ。それは頭の隅に置いておけ。
[ドーベルマン] また、「危機契約」は我々にある程度の自由な選択肢を与えてくれている。だがそれは、決して絶対的な自由というわけではない。
[ドーベルマン] オペレーターたちの作戦エリアは非常に広大だ。つまり我々は複数の契約を同時に遂行することが可能だ。
[ドーベルマン] だが、少し考えてみれば分かることだと思うが、契約には元々互いに相反するものが存在する。
[ドーベルマン] 同時に完遂しようとすると、かえって損をしてしまう。このような状況は避けなければならない。
[ドーベルマン] 当然、同時に複数の契約を進行するのは、作戦の難易度の上昇をも意味する。統括や指揮がうまくできなければ、結果は言うまでもない。
[アーミヤ] 大丈夫です、私はドクターを信じています!
[ドーベルマン] ……私もドクターの能力を疑っていない。それはもう何度も証明されてきた。だが、それでも言っておく必要がある。
[ドーベルマン] 契約の内容に基づき、任務の難易度は「ノーマル」と「ハード」の二つに分かれている。
[ドーベルマン] この資料を見ればわかると思うが、難易度は選択した契約の合計危機等級によって決まるのだ。
[ドーベルマン] また、作戦地域によって、その判定基準も変動することがある。とにかく——
[ドーベルマン] 難易度が高いほど、慎重に行動する必要があるということだ。
[アーミヤ] こうした区分はロドスが契約を履行している時に、不必要な損失が出るのを防ぐためでもあります。
[アーミヤ] 私たちは……もうこれ以上、簡単に何かを失うわけにはいけないんです。
[ドーベルマン] そうだ。しかしこれはただの基本的なデータ予測に過ぎない。実戦では思いがけない状況が発生することもある。その時には……頼れるのはドクターの指揮だけだ。
[選択肢1]問題ない、任せてくれ。
[選択肢2]我々は何も失ったりはしないさ。
[選択肢3]……。
[選択肢分岐1,2,3]
[アーミヤ] ドクター……。
[ドーベルマン] ……その様子を見るに、もうどうすべきかは決まったようだな。
[ドーベルマン] プロヴァンスとアンジェリーナは、実行可能な契約書類を全てを持ち帰ってきた。あとはお前たちで目を通してみろ。
[ドーベルマン] ドクター、目下ロドスの状況は決して良いとは言えないだろう。だが今、我々の最も有力な手段は……お前の掌中にある。
[ドーベルマン] お前の活躍に期待しているぞ。
——「危機契約」。
出身不問、種族不問、善悪不問。必要なのは十分な実力だけ——生き残り、目標を達成し、報酬を獲得するための実力さえあれば。
あるいは、危険な目標を達成し、巨額の報酬を獲得しつつ、そして生き残る。
たとえこの先どれほどの災難が訪れようと、「危機契約」は光の届かない場所で、誰にも知られぬ網を張り続ける。
全ては、より多くの命を救うために。
——天災。
——いつの頃からか。大地を引き裂くような激しい天災が頻発するようになった。
人々は先人の知恵に倣い、コンクリートと金属を用いて、天災から逃れるための住処をつくった。これが移動都市である。
だが天災は、厄災から逃れようとする人々を嘲笑うかのように、多くの生命を容易に刈り取り、災害に勝る苦しみをもたらした。
――誰かが災難の拡大を阻止しなければならない。互いを敵視し、排斥し合う勢力間の軋轢を解消しなければならない。
さもなくば、我々は天災の前で滅びを待つしかなくなる――
人類は、生を求めて足掻いた。
その結果誕生したのが「危機契約」と呼ばれる特殊な情報交換システムである。
如何なる政治実体からも独立した危機契約機構は、多くの天災トランスポーターにより運用されている。
基本業務は、各組織、あるいは個人が発した特殊任務を受け取り、任務遂行能力のある者に転送することだ。
天災トランスポーターたちが各方面から集めた情報と資源を、支援が必要な人々に提供し、支援者にはしかるべき報酬を支払う。
ロドスはこの危機契約において、最も実力を認められている組織の一つである。
レユニオンの暴動により、双方の交流は一時的に絶たれていたが……
今再び、人々の精神の如く強靭な架け橋が、ロドスと危機契約機構の間にかけられることとなった。
————努力を惜しまない者たちへ:
出身不問、種族不問、善悪不問。必要なのは、命を賭して目標を達成し、報酬を獲得するのに必要な実力だけである。
数多くの危険な任務をこなし、巨額の報酬を獲得しつつ、生き残ってみせよ。
この先どれほどの災難が訪れようと「危機契約」は陰ながら、人々を繋ぎ続ける。
全ては、より多くの命を救うために。
——「危機契約」。
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