aklib_story_ヒュムノイの叡智_関連テキスト

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ヒュムノイの叡智 関連テキスト


[ドーベルマン] おめでとう、ドクター。特別推薦選手から報告を受けている。【最終試練場】をクリアしたそうだな。

[ドーベルマン] ルールはまだ覚えているだろう? より効率的な作戦遂行のためには、新たに解放された【拠点】ステージに挑戦し、そこを【防衛】する必要がある。そうすれば、【最終試練場】に【特殊仮想敵】が追加されるシステムだ。

[ドーベルマン] これらの敵を倒すことで、より多くの報酬を得ることができる。

[ドーベルマン] まずは、【拠点】ステージを一つ選んでくれ。

[ドーベルマン] 【拠点】ステージでは、オペレーターにその場を【防衛】させることができる。拠点防衛が確認された時にのみ、対応する【特殊仮想敵】が【最終試練場】に追加で出現する。

[ドーベルマン] 【拠点】ステージでは、クリア後、ステージに参加した全オペレーターに拠点を【防衛】させるか否かを選択することになる。

[ロドスオペレーター] ドーベルマン教官、確認したいんだが……【拠点】を【防衛】させているオペレーターは、ほかの拠点や【最終試練場】での作戦に参加することはできないのか?

[ドーベルマン] その通りだ。勝手に持ち場を離れることは許されない。【拠点】に不確定要素をもたらすからな。だが、ルールによると、防衛地点からはいつでも撤退することができる。そうして、より合理的な人員配置を行うこともできるだろう。

[ドーベルマン] 我々の目的は、【最終試練場】での挑戦に備え、最高戦力を残しておくことだ。

[ドーベルマン] より多くの拠点を占領することは、競技参加小隊が更なる心身の消耗に耐え、【最終試練場】でより危険な課題に立ち向かう準備ができている、という意味を持つ。追加される敵がどれほどの実力を秘めているかは、我々には未知数だ。

[ロドスオペレーター] 話していてもしょうがない。敵がどれほどの実力かは、やり合ってみれば分かることだからな。


[ロドスオペレーター] 報告。最初の【拠点】で【防衛】状態への移行に成功した。周囲を観察してみたが、成功後、会場の雰囲気が変化している。今後も、この変化に基づいて【防衛】状態の確認が取れそうだ。

[ロドスオペレーター] 最初に追加された【特殊仮想敵】が【最終試練場】に入った。

[ロドスオペレーター] 【最終試練場】の情報も更新されている。

[ロドスオペレーター] なるほどな……【特殊仮想敵】の【最終試練場】への到着を確認。これで、このステージにいる敵に挑めるってわけだ。

[ドーベルマン] ああ。注意点として、【特殊仮想敵】を倒すことで追加の報酬を得られるシステムであることを忘れないように。また、敵の追加に応じて、【最終試練場】への入場時には理性の消費量も増加するので、そちらも留意しろ。

[ドーベルマン] もし【特殊仮想敵】が防衛ラインを突破しても、耐久値は減少しない。さらにこの場合、ステージ終了後は、増加分の理性が返却されることとなる。詳細は【理性返却説明】で確認するように。

[ロドスオペレーター] 了解。

[ドーベルマン] 私から伝えるべきことは以上だ。ドクター、以降はすぐさま挑戦を開始するも、より多くの拠点を防衛させるも、そちらの判断に任せる。連鎖競技の作戦指揮は、その全権がドクターに委ねられているからな。


[???] ……この提案は……我々への信用からくるものだろうか。それとも他に意図があってのことなのだろうか?

[???] それを確かめる方法はありませんが……でも、これがチャンスであることは疑いようのない事実だと思います。

[???] ……では、今回は「この人物」に頼むとしよう……

[選択肢1](話しているのは誰だ?)

[選択肢分岐1]

[アーミヤ] あっ、ドクター、来てくださったんですね。

[ドーベルマン] ドクター。

[ケルシー] いいところに来たな、Dr.{@nickname}。

[選択肢1]遅刻だったか?

[選択肢分岐1]

[ケルシー] どうやら君も、己のルーズさを多少は自覚しているらしい。

[選択肢1]……

[選択肢2]話し合いがあるとは聞かされていないが……

[選択肢分岐1,2]

[アーミヤ] 安心してください、ドクター。今日は時間通りですから。

[アーミヤ] 実は今、ケルシー先生やドーベルマン教官と一緒に「連鎖競技」について話し合っていたんです。

[選択肢1]連鎖……競技?

[選択肢分岐1]

[ドーベルマン] ああ。より正確な名称は、「連鎖安全保障競技」だ。

[ドーベルマン] この催しは古代ミノスを起源としている。様々な競技やイベントを愛するミノス人が、各都市間での調和のとれた安全保障演習及び、切磋琢磨する交流を目的に公式的な安全保障競技を作ったのだ。

[ドーベルマン] 現代的な言い方をすれば「軍事演習」によく似ている。だが、今の連鎖競技には、すでに公式的な要素はない。

[ドーベルマン] 競技の再編以来、それは非公式組織による商業的な催しと化したのでな。

[ドーベルマン] 競技参加組織である警備会社が、大会連合委員会を設立したのだ。委員会は様々な地域の公的機関と交渉し、その各地で連鎖安全保障競技を定期的に開催できるように動いている。

[アーミヤ] 今回は、協力組織の推薦があってロドスも連鎖競技に招待されたんです。

[選択肢1]それなら、参加しよう!

[選択肢2]競技への参加に何かメリットはあるのか?

[選択肢分岐1,2]

[アーミヤ] はい。重要なものとして、主催者側が提供する賞金と物資が非常に豊富である、という点が挙げられるかと!

[アーミヤ] ロドスにとっては、これが最も重要なメリットですね。

[ドーベルマン] 一方で各地域や公的組織からすれば、競技開催は現地での影響力を高め、更なる協力関係やビジネスを創出する機会となる。そのため彼らは最先端のトレーニング施設や競技場を喜んで提供するのだ。

[ドーベルマン] 連鎖競技の大会システムにおいて、参加チームには小隊の分散や共同作戦などへの意識を持つことが要求される。より高い点数と順位を獲得するには、綿密な戦術が必要になるということだ。

[ドーベルマン] ロドスのオペレーターたちを全体的に強化するためにも、競技参加はまたとない機会となる。

[選択肢1]そういう話なら、ぜひ参加しなくては。

[選択肢分岐1]

[アーミヤ] ふふっ。ケルシー先生、聞きましたか? 私が言った通り、やっぱりドクターは賛成してくださいました。

[ケルシー] いいだろう、Dr.{@nickname}。だが忘れるな……これは君が自分から受けた仕事だ。後悔するなよ。

[選択肢1]どういうことだ?

[選択肢2]……

[選択肢分岐1,2]

[アーミヤ] ドクター、実は……連鎖競技で好成績を収め、多くの報酬を得るためには強力な指揮官が不可欠なんです。

[アーミヤ] ですから、競技に参加するのであれば、ドクターに指揮を執っていただくことになります。

[選択肢1]自分が、試合で指揮をするのか?

[選択肢2]……

[選択肢分岐1,2]

[ドーベルマン] そうだ。ドクターの指揮と判断は、連鎖競技の試合において必要不可欠なものとなる。

[選択肢1]また一つ、新しい仕事が増えたわけだ……

[選択肢2]競技について、注意点はあるか?

[選択肢分岐1,2]

[ドーベルマン] 連鎖安全保障競技においては、「仮想敵」の部隊に立ち向かうこととなる。その仮想敵から競技メダルと物資を手に入れるんだ。

[ドーベルマン] そして限られた時間の中で、より効率的に多くのメダルを獲得し物資や賞金に交換するためには、別の小隊をそれぞれの「拠点」に駐屯させ、防衛させる必要がある。

[ドーベルマン] 大会審判が拠点防衛を確認した場合のみ、「最終試練」の際、より強力な仮想敵が追加されるというシステムだ。この特殊な仮想敵を倒すことで、更に多くの競技メダルを獲得することができる。

[ドーベルマン] だが、強力な仮想敵に立ち向かう際には、ドクター自身も心身共に消耗が増大することだろう。まだ実力が伴わないと感じた場合は、より堅実な方法でメダルを獲得しても構わない。

[ドーベルマン] つまりドクターは、状況に合わせて臨機応変に判断を下す必要があるということだ。

[アーミヤ] しっかりと指揮に集中しなければ、少しのミスが損失に繋がってしまいます。ですが私は、ドクターならきっと最適な戦術で導いてくれると信じてますから!

[選択肢1]努力するよ。

[選択肢分岐1]

[ドーベルマン] それから……連鎖競技のテーマと、出現が予測される仮想敵に合わせて、ロドスは毎回特別推薦選手を派遣し、ドクターに同行させる予定だ。

[アーミヤ] 心配ありませんよ、ドクター。特別推薦選手の方は、私とケルシー先生、それにドーベルマン教官の三人で審査して選抜したオペレーターなんです。作戦中は、きっと存分に力を発揮してくれますよ!

[選択肢1]三人は、一緒に来ないのか?

[選択肢分岐1]

[アーミヤ] ……

[ケルシー] ……

[ドーベルマン] ……

[ケルシー] この程度のことで、私を煩わせないでくれ。

[アーミヤ] じ、実は、終わってない仕事がたくさん残ってまして……

[ドーベルマン] オペレーターの訓練は私の仕事だが、いつまでも彼らを見てやれるわけでもない。彼らがどのようにして指揮に従い、戦闘において力を発揮するかを考えるのはドクターの仕事だ。

[選択肢1]……仕方ない。

[選択肢2]面倒事を押しつけられてる気もするが……

[選択肢分岐1,2]

[アーミヤ] 連鎖競技に参加するには、複数小隊の戦力確保が必要になります。ドクター、今のうちにオペレーターへの指示や用いる作戦を検討して参加メンバーリストを作成するのはどうでしょう……

[アーミヤ] あっ、ちょうどいいところに!

[アーミヤ] ドクター、今回の特別推薦選手が到着しました。

[選択肢1]いくらなんでも早すぎないか!

[選択肢2]とっくに話はまとまっていたということか?

[選択肢3]……

[選択肢分岐1,2,3]

[アーミヤ] えへへ……では、あとのことはぜひ、特別推薦の方と話し合ってくださいね。

[ケルシー] Dr.{@nickname}、覚えておけ。

[選択肢1]な……何をだ?

[選択肢2]ああ。

[選択肢3]……

[選択肢分岐1,2,3]

[ケルシー] 競技に参加するからには、自らのベストを尽くせ。

[ケルシー] 主催者ごとに競技に求めるものはそれぞれ異なり、仮想敵の行動も千差万別だ。

[ケルシー] 敵の弱点を見つけ出せ。術中にはまることなく、目的を見抜け。

[ケルシー] ――そして、勝利を掴み取るんだ。


[ケルシー] 入ってくれ。

[パラス] あっ、ケルシーさん。それと、ドクターもいらしたのですね。

[パラス] 以前何度か廊下でご挨拶させていただきましたが、こうして関わるのは初めてですね。私が呼ばれた以上、あなたも恐らく「盛大なる催しへの招待」についてお聞きになったことと思います。

[選択肢1]「盛大なる催しへの招待」……?

[選択肢分岐1]

[ケルシー] 今回の連鎖安全保障競技は、ミノスにおける初開催となるからな。

[ケルシー] 実際、今回ロドスを招待し大会委員会やミノス側の責任者との折衝を担当してくれたのは、すべてこのパラス祭司だ。

[パラス] 私を受け入れ、秘密裏に治療してくださったロドスには大きな恩義を感じております。

[パラス] それに、様々な祭典に参加し、祭日の喜びを享受して、力比べを行うこと……これはすべての勇者が心の底から望むことであり、栄誉への渇望の表れでもありますから。

[パラス] 大恩ある友人たちのため、双方にとって有益かつ愉快な催しについてお伝えするのは当然のことですよ。

[ケルシー] 聞いての通りだ、Dr.{@nickname}。ことの仔細は、今回の特別推薦選手であるパラスから存分に聞くといい。私にはまだ他に対処すべきことがあるのでな。

[パラス] はい。それでは良き一日をお過ごしください、ケルシーさん。

[パラス] ……

[選択肢1]......

[選択肢分岐1]

[パラス] はぁ……ケルシーさんとは何度もお話ししているのですが、未だに緊張してしまいます。

[パラス] ドクターがより活発で、打ち解け合ってお話しできる方であるよう願うばかりですよ。

[パラス] 祭典への愉快な道程を往き、目覚ましき雄姿を披露して、ロドスの卓越した資質と能力の発露をことごとくすべての人に享受させて差し上げましょう! それではドクター、これより……

[シデロカ] ハァ、ハァ……そ、その前に、ちょっと……待ってください!

[パラス] おや?

[パラス] ああ、コリニアの戦士よ。再び私の前に姿を現してくださるとは。

[パラス] ブリッジを離れ、オフィスに向かう途中で連絡が途絶えてから何度も捜したのですよ。先ほどはどうして、私の元を去って行ってしまわれたのですか?

[シデロカ] ドクターの前で誤解を招くようなことを言わないでください。勝手に歩き回っていたのはあなたじゃないですか。誰かと話していたかと思えば、突然ブリッジからいなくなって……

[パラス] 無論、いかなる時も勇者と巡り会う機会を逃すわけには参りませんので!

[パラス] 人生は慌ただしき行進の連続。言葉によって他人と心通わすことができるのならば、それが僅かな言葉による繋がりであれ、その機を逃した悲しみよりはいいものです。

[選択肢1](パラスは何を言っているんだ?)

[選択肢2]二人はまるで別のことを話しているみたいに聞こえてくる。

[選択肢3]……

[選択肢分岐1,2,3]

[シデロカ] ……とにかく、あなたがどこへ行っていたかは知りませんが……ドクターを見つけた以上は、自分の任務をしっかりと遂行してください。

[シデロカ] こほん。まず、第一にやるべきことは、今回の連鎖競技のテーマについて――つまり、「ヒュムノイの叡智」に関する情報をドクターに詳しく説明することです。

[シデロカ] そして第二に、大会参加者の人選を提案し、トレーニング及び大会参加を行うだけの時間があるかどうかを確認しなければ……

[パラス] 哀れでか弱き祭司パラスよ。以前のあなたは教条に縛られた生活に囚われ、一日中神殿の規範に従って行動していました。運命は今再び、あなたにあれとよく似た日々を送らせようとしています……

[パラス] このまま従うつもりですか? ……いいえ、それはなりません。勇敢なるパラスよ……抗いなさい。勇気を持って、つまらぬ条理に抗うのです!

[シデロカ] 祭司……さん、何よりもまずは目の前の仕事をこなすことです。それと、お話はドクターと私が理解できる言葉でお願いします。

[パラス] うう……そう仰るのであれば、この不本意な生活を耐え忍ぶしかないようですね。

[パラス] ドクター、この度の競技について疑問点がありましたら、何でも私にお聞きください。あなたの智慧が欺かれぬよう、言葉は霊羽獣へと変じ、あなたの耳へと届けられることでしょう。

[選択肢1]では、連鎖競技について教えてほしい。

[選択肢2]ありがとう。

[選択肢分岐1,2]

[パラス] ええ。さて、どこからお話ししましょうか……では、この度の連鎖安全保障競技はミノスのヒュムノイ地区での開催となる、というお話から参りましょう。

[パラス] 連鎖競技の開催理念はミノスにその起源があり、今回はヒュムノイの軍事訓練基地を再建する機会があったことも伴って、競技開催のためのあらゆる条件が非常にスムーズに整いました。

[パラス] 手厚い賞金や物資だけでなく、競技への参加によって実力を向上させることもできます。そして何より……

[パラス] これは営利団体間でのみ行われる競技ですので、よからぬ思惑を持つ公的機関に遠慮する必要もありません。

[選択肢1]……本当か?

[選択肢分岐1]

[パラス] 彼の地は英雄に祝福されし土地。ミノスの大地で陰謀が息づくことなどありません。ですからどうかご安心ください、聡明にして慎重なるドクターよ。

[パラス] 一度訪れていただけば、利益目当ての残忍な争いなどではなく、競技精神を尊重するミノス人の在り方を感じ取ることができるでしょう。

[パラス] 力を取り戻しつつあるミノスにとって、この精神を大地に広め、動乱のさなかにある平和をより強固にすることほど、重要なことはありません。

[シデロカ] ただしこれは、コリニアを除いて……のことですが。

[パラス] もちろん、商業的繁栄を選び取り、妥協する人々もまた、存在することでしょう。

[パラス] ですが……毅然としてコリニアを去った戦士よ。あなたが大切にしてきた純真な精神は、今ではもう十分このロドスで発揮されているのではありませんか?

[シデロカ] ……そうですね。

[パラス] では、難しい話はこの辺りにして……早速行動に移りましょうか、ドクター。我々にはまだ準備すべきことが山のように残っているのですから。

[パラス] 人員確認や戦術策定、装備のメンテナンスに配備、すべてを出発前にこなさなくてはなりません。

[選択肢1]パラス、ロドスの勝算はどの程度だと思う?

[選択肢分岐1]

[パラス] 憂慮なさる必要はありません、ドクター。

[パラス] あなたの前に立つ者こそ、祭司パラス。英雄の導きを受け、競技参加を代表するべくロドスへと来たる者――

[パラス] 私はロドスの実力を知っています。我々ロドスの勇者たちは、己の欲する一切を手に入れるべく往くのです。

[パラス] 「勝算」……そのような曖昧にして虚無に等しき数字や統計は全くの無意味ですよ、ドクター。

[パラス] それでも敢えて「勝算」を語るとするならば……勝利を掴むため、最も重要となる要素は、他でもない我々自身といえるでしょう。


「勝利の角笛は高く鳴り響いた――」

「英雄の意志は、すべての勇敢なる魂へと受け継がれるだろう!」

[シデロカ] ……外は賑やかなお祝いムードですよ、パラスさん。

[シデロカ] だというのに、そんな浮かない顔をして……その表情だけ見たら、まるで私たちが惨敗したみたいじゃないですか。せっかくロドスが勝利のメダルを手に入れたというのに。

[パラス] コリニアの戦士……ああ……私は決して、己のために悲しんでいるわけではないのです。

[シデロカ] ……分かっています。今のあなたは、まだ公に姿を現すことはできないんですよね。

パラスの手が、ほんの少し縮こまる。少しためらった後、彼女はため息をつき、頷いてそれを認めた。

[シデロカ] 正直なところ、初めに任務を受けた時は理解に苦しみました。

[シデロカ] なぜあなたの動向へ常に気を配り、あなたの周りで「トラブル」が起きるのを防ぎ、さらには……あなた自身が「トラブル」を起こすことを警戒せよ、という命令を受けたのか。

[パラス] 戦士シデロカ……あなたならきっと、今やその真意を理解したことでしょう。

[シデロカ] はい。競技に参加したロドスのオペレーターたち……その中には、たくさんの「感染者」がいますから。

[シデロカ] 競技に参加した全組織中、感染者を雇って正式なオペレーターとしているのは我々ロドスだけです。

[シデロカ] 出かけるにも大きな制限を受け……それだけでなく、ほぼすべての生活を競技の敷地内で行うことになっています。

[シデロカ] 初めてミノスに来た感染者オペレーターたちにとって、これが彼らに与えられた最大限の活動範囲になります。

[パラス] ええ……不変なる鉄の掟と人々の心に根差した偏見……なんと心痛む隔たりなのでしょう。

[シデロカ] つまり、あなたが必死でロドスを競技に参加させようとしたのは……それを変えたいと思ったからでもある、ということですか?

[パラス] うっ……

[パラス] 戦士よ、私は様々な場面に立ち会った経験がありますが……言葉の中には、口に出すことによって羞恥心をもたらすものもあるのです……

[シデロカ] これのどこが恥ずかしいって言うんですか。

[パラス] お、お分かりでしょう。故郷へ戻ることには胸いっぱいの期待を抱いていますが……自分の無力さを思うと、悲しみとの間で揺れ動いてしまうのです。

[パラス] ……ミノスであれ、ロドスであれ、私がここで異質な行動を取ることを許しはしないでしょう。

[パラス] ですので……あなたが言ったように、私はすでに心中でははっきりと分かっていたのです。今回の旅は、ミノスが私に進入を許す範囲の最深部へと到達しているのだ、ということを。

[パラス] たとえ辺境のヒュムノイであっても、この山には神話の英雄たちの魂と意志が宿っているのです。そんな場所で思い切り戦うことができるというのは、私にとって大きな意義のあることなのです。

[シデロカ] ……本当に、何一つ方法はないのですか?

[パラス] コリニアが作り上げたビジネスの夢から、既にあなたが目覚めたように……今ミノスを振り返った私もまた、美しくも少し荒唐無稽な夢を見るばかりではないのですよ。

[パラス] あなたは、今回の競技を楽しめましたか?

[シデロカ] もちろんです。私もミノス人である以上、闘争心が消えることはありませんので。

[パラス] ふふっ……勇敢なる戦士よ。私にとって、それ以上満足のいく感想はありません。


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