aklib_story_喧騒の掟_ENTRY_序章

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喧騒の掟_ENTRY_序章

バーの中でトランプをしていたシチリア人のカポネとガンビーノ。居丈高な口をきく彼らは、龍門で最も厄介なバーのオーナーを怒らせてしまった。


p.m.11:37 天候/曇天

龍門サンセット通りのとあるバー 裏口に一番近い汚れたテーブル

[カポネ] スペードのジャック、これでストレートフラッシュだ。また俺の勝ちのようだな。ガンビーノ。

[ガンビーノ] あぁん? 勝ちだって? 馬鹿言うんじゃねぇ。テメェはカード捌きが遅えから、イカサマが見え見えなんだよ。

[カポネ] また負け惜しみか?

[ガンビーノ] 黙れ。

[カポネ] 黙れだと? 昨夜お前が黙ってれば、この俺もあんな苦労をしないで済んだがな。分かってんのか?

[ガンビーノ] この野郎、口の利き方に気をつけろ! カポネ、テメェは龍門に長くいすぎて忘れてるかも知れねぇが、ボスはこの俺だ。

[カポネ] イキってないで座れ、この間抜け野郎。シラクーザの商売がどんどん悪くなってんのは、お前がそうやってすぐキレるせいだろうが。

[ガンビーノ] そういうテメェは、龍門に来て七、八年にもなるのに、やったことといえば龍門スラングを覚えたぐらいじゃねぇか。俺たちのパイプが細くなっていくのを、ただポカンと見ているつもりか?

[カポネ] よく言うぜ。少なくとも昨日、あの方から支持を得たのはこの俺だということを忘れるなよ。しかもお前、危うく俺の仕込みをフイにするところだったよな。

[カポネ] それと、この龍門では俺たちは対等のハズだったよな。なぁボスさんよ。

[ガンビーノ] 鼠王の連中が龍門でやったやり口なんざ、シラクーザじゃあ使い古されたペテンばかりじゃねぇか。

[カポネ] だがお前はシラクーザのせっかくの手札を台無しにしたよな。

[ガンビーノ] あん? 俺の手札で一番ダメなのはテメェだよ。

[カポネ] いいか? よく考えろ。俺たちは必ず居場所を勝ち取るんだ。この疲れ切って裏社会が蠢く街、龍門でだ。ここが俺たちのファミリーの次の故郷になる。

[ガンビーノ] 俺たちの拠り所はシラクーザだけだ、カポネ。あのときテーブルから追い出され、尻尾を巻いてシラクーザを離れるしかなかった恥辱を忘れるんじゃねぇ。

[カポネ] そんな思い込みで喰っていけるなら、誰も苦労はしないだろうな。

[ガンビーノ] フン。

[カポネ] 線を越えなければ、俺たちはいつも通り大手を振って動くことができる。龍門にとっては「必要悪」ってやつだな。それがあのウェイが決めたルールだ。

[ガンビーノ] ……しばらくぶりに会ったが、テメェはますます人をイラつかせるようになりやがったな。

[カポネ] それはお互い様だぜ。ボスさんよ。

[ガンビーノ] テメェ――!

[???] こんなところでガタガタやってんじゃねぇ! タダでもこのマズすぎるシャンパンにイライラしてんのによ。邪魔くせぇ、空き瓶でも持って表でやれや。

[ガンビーノ] あぁ? 失せろ。テメェには関係ねぇ。

[???] 俺のこの店でそんな口利くなんていい度胸じゃねぇか。

[???] ウチの店はな葬式をフルセットでやれるオーダーだって受けられるんだぜ。もしお前らが運よく共倒れになったら、二人セットで二割引きにしてやるからよ。

[カポネ] おい……こいつは……。

[ガンビーノ] ……シラクーザを離れると、俺たちは所詮この扱いだ。テメェがシチリア人だってことなんか、誰も覚えちゃいねぇよ。

[???] は? お前が誰かなんて知ったこっちゃねぇよ。

[ガンビーノ] チッ! おいカポネ、こんな胸糞悪いバーなんか吹っ飛ばしちまおうぜ。そうすりゃ街も少しは小綺麗に見えるだろうさ。ウェイだって怒りゃしねぇ。

[カポネ] 黙れ! 奴を挑発するな!

[???] あぁ?

[エンペラー] 誰の趣味が胸糞悪いって?

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