aklib_story_すべきこと

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すべきこと

ヴィグナは任務を終わらせた後に好きなバンドのライブに参加する予定だった。しかし現実は願った通りに運ぶわけではなく、彼女が選んだのは……


[ヴィグナ] 待て!

[ヴィグナ] 逃げるな、おとなしくやられなさい!

[前衛オペレーターA] おい、ヴィグナ、あんまり突っ込むな!

[前衛オペレーターA] おい、今日のヴィグナはどうしてあんなに気合いが入ってるんだ?

[前衛オペレーターB] 知らないのか? 俺たちが一時拠点にしている街で、ロックバンドのライブがあるらしい。ヴィグナはそいつを楽しみにしてるんだ。

[前衛オペレーターA] そうだったのか。なるほどな。

[前衛オペレーターB] ほら、急いで追いつくぞ、何かあったら大変だ。

[前衛オペレーターA] ああ。

[前衛オペレーターA] おいヴィグナ、お前の気持ちはわかるが、あまり先走るなよ。

[ヴィグナ] う……わかりました、すみません。

[前衛オペレーターA] いや、謝らなくていいって。別に責めてるわけじゃない。ただ少し心配しただけだ。

[前衛オペレーターB] そうだ。お前はよくやってる。少し急いてる感じはするがな。でも判断力を失ったわけじゃないし、やるべきこともやっている。成長したな、ヴィグナ。

[ヴィグナ] へへっ、毎日鍛えてますから!

[前衛オペレーターA] ハハッ、大したもんだ。俺がお前くらいの年の時はそんなに厳しい鍛錬なんてしてなかったよ。

[前衛オペレーターA] お前の張り切り具合からすると、今日ライブするって奴らはきっとすごいんだろうな。

[ヴィグナ] はい! あたしの大好きなバンドなんです!

[ヴィグナ] それに、あたしたちが任務で滞在している都市でちょうどライブが開かれるなんて……こんな機会は滅多にありませんよ!

[前衛オペレーターB] たしかにな。

[ヴィグナ] ロックのライブはレコードで聴くのとは大違いなんです。お二人も一緒に行きませんか?

[前衛オペレーターA] ハハッ、やめとくよ。ロックは俺には少し騒がしすぎるからな。

[前衛オペレーターB] 俺もだ。だがヴィグナがライブに行けるよう、俺たちも頑張るよ。

[前衛オペレーターA] そうだな!

[前衛オペレーターA] チッ! こいつら待ち伏せなんて、こしゃくな手を使いやがって。

[前衛オペレーターB] この規模の野獣の群れなら、恐らくリーダー格の奴がいるはずだ。

[前衛オペレーターA] だな。だが、俺たちが追ってるやつらの中にはいないようだ。もしボスがいれば、ここへ来るまでに見つけてるはずだ。

[前衛オペレーターA] どうする? 周辺を捜索してみるか?

[ヴィグナ] 最後の1匹!

[ヴィグナ] これでもう残りはいませんよね?

[前衛オペレーターB] ああ、もういいだろう。今日はこれで切り上げるぞ。

[前衛オペレーターB] リーダー格は見つけられなかったが、殲滅に出たチームが多いおかげで、今日だけでかなりの数を退治しただろうしな。しばらくは野獣どもだって大人しくなるだろう。

[前衛オペレーターA] ハハッ、そうだな。それに、もしかしたら初めからリーダーなんていなかったって可能性もあるしな。

[前衛オペレーターA] おいヴィグナ、ライブには間に合いそうか?

[ヴィグナ] 今が午後2時10分なので……うーん、船に戻って報告するのに大体1時間、それから街へ出るのに1時間。ライブの開始時間は午後5時……。

[ヴィグナ] 間に合います!

[前衛オペレーターB] そりゃよかった、そんじゃ報告に戻るか。

[ヴィグナ] ただいま戻りました!

[支援オペレーター] お疲れさま。

[前衛オペレーターA] ほかのチームは?

[支援オペレーター] すでにそれぞれミッションを終えて帰ってきてる。あなたたちが最後だよ。

[前衛オペレーターA] そうか。

[ヴィグナ] じゃあこれで任務は完了ですね!

[支援オペレーター] うん、確かにそうなんだけど、ただ……。

[ヴィグナ] どうかしました?

[支援オペレーター] 実は——

[支援オペレーター] Cチームが、ミッションの最中に、リーダー格らしき野獣が率いる群れに襲われてね……あまりに敵の数が多すぎたから、一旦撤退してきたんだよ。

[前衛オペレーターB] ほら見ろ、俺の言った通りだ。

[前衛オペレーターA] 何を得意気に……俺だって言ってただろ!

[支援オペレーター] 私たちが都市政府と交わした契約には、「住民の外出を妨げる野獣の脅威を排除する」って明確に規定されてるんだ。

[前衛オペレーターB] つまりは……もう一度行って、その脅威を徹底的に排除しなくちゃならないってことか?

[支援オペレーター] そう……でも状況が変わったから、メンバーはもちろん新たに編成し直す。だから別に、あなたたちに参加を強制するわけじゃない。

[前衛オペレーターA] ここまで来たんだ、途中で放り出すわけにゃいかんだろう。

[前衛オペレーターB] ああ、乗りかかった船だからな。しかし……。

[前衛オペレーターB] ヴィグナ、お前は参加しなくていいぞ。ライブに行くんだろ?

[支援オペレーター] え、ライブ?

[ヴィグナ] ……はい、数時間後に始まるんです。

[支援オペレーター] そういうことか。じゃあヴィグナはいいよ。ライブに行ってきな。

[ヴィグナ] ……それはできません。

[ヴィグナ] あたしも参加します。

[前衛オペレーターA] 大丈夫だって。さっきの群れだって大したことなかったろ。ボスが増えたところで、たかが知れてる。そんな危険な任務でもないんだし、俺たちで片付けられるさ。

[前衛オペレーターB] その通りだ、お前の好きなバンドなんだろ、安心して行ってこい。

[ヴィグナ] でも……!

[支援オペレーター] ヴィグナ……気持ちはありがたいけど、本当に遠慮はいらないよ。あなたはすでに今日の任務を終えてるんだから、気兼ねなくライブを楽しんで来ればいいんだって。

[ヴィグナ] ……わかりました。

[ボーカル] アーユーレディ!?

[観客の叫び声] イエー!

[ボーカル] 今夜は、眠れない夜にしようぜ!

[ヴィグナ] おおー!!!

[ヴィグナ] やっぱりライブの雰囲気は、画面越しに見るのとは大違いね!

[ヴィグナ] 二人にも体感してもらいたかったわ。

[ヴィグナ] あの二人にも……。

[前衛オペレーターA] ハハッ、やめとくよ。ロックは俺には少し騒がしすぎるからな。

[前衛オペレーターB] 俺もだ。だがヴィグナがライブに行けるよう、俺たちも頑張るよ。

[前衛オペレーターA] おいヴィグナ、ライブには間に合いそうか?

[ヴィグナ] …………。

[ヴィグナ] はぁ、やっぱりダメだ……。

[観客A] おい、何すんだよ!

[観客B] ちょっと押さないでよ! なんで後ろに寄ってくるの!

[ヴィグナ] どいて! どいてください!

[観客C] ああっ! 俺のポップコーンが!

[ヴィグナ] ご、ごめんなさーい!

[支援オペレーター] あら、ヴィグナ……随分戻るのが早いわね。

[支援オペレーター] ライブは一晩中あるって言ってなかった?

[ヴィグナ] あの人たちは?

[支援オペレーター] あの人たちって?

[ヴィグナ] 今日一緒に任務に出た人たち!

[前衛オペレーターA] この野獣ども、なかなか悪知恵が働きやがる。

[前衛オペレーターB] ああ、俺たちを脅威だと感じた途端、隠れちまいやがった。

[前衛オペレーターA] チッ、連中がここら一帯でずっと好き勝手にやれてたのはそういうわけか。

[前衛オペレーターA] どうする? 一旦戻ってほかのチームから人手を借りるか?

[前衛オペレーターB] いや、もう少し探そう。

[前衛オペレーターB] ヴィグナの前で大口叩いた手前、今戻っても恥かくだけだろ?

[前衛オペレーターA] 確かにそうだな……わかった。

[前衛オペレーターA] ヴィグナか……しかし、あいつは本当にいい奴だよな。

[前衛オペレーターA] あんな真っ直ぐなサルカズはこれまで見たことがない。

[前衛オペレーターB] おいおい、そりゃサルカズを見下してるのか?

[前衛オペレーターA] チッ、バカ言うな。ロドスでどんだけ過ごしてきたと思ってんだ。サルカズに偏見なんか持つわけないだろ?

[前衛オペレーターA] けど、お前に対しては偏見があるかもしれないな。

[前衛オペレーターB] はあ? なんでだ?

[前衛オペレーターA] ムカつく野郎だからだ。

[前衛オペレーターB] はいはい、全部俺が悪いですよっと。

[前衛オペレーターB] でもまぁ、俺もヴィグナは気に入ってる。今日だって俺たちをライブに誘ってくれたし、さっき任務がまだあるって聞いた時もついてこようとしただろ?

[前衛オペレーターB] 真っ直ぐな上に、責任感もある。これはそう簡単なことじゃない。

[前衛オペレーターB] だが、ああいう良い子にやりたいことをやらせてやるのも俺たちの仕事だ。だから無駄話はやめて、急いで探すぞ。

[前衛オペレーターA] チッ、お前の口のうまさだけは認めてやるよ。

[前衛オペレーターA] ん? 九時の方向から物音がするぞ。

[前衛オペレーターB] 何かが走る足音みたいだ、俺たちを追って来てるのか……?

[前衛オペレーターA] 別のチームか?

[前衛オペレーターB] わからんが、用心した方がいい。

[ヴィグナ] …………。

[ヴィグナ] あれっ? 確かにあの野獣はこっちの方へ走っていったはずだけど……見失っちゃった?

[ヴィグナ] 先に来てるはずの人たちも見当たらないし……参ったな。

[前衛オペレーターA] ヴィグナじゃないか! どうしてここにいるんだ?

[ヴィグナ] あっ、こんなとこにいたんですね!

[前衛オペレーターB] やつらの足音がしたからな、急いで来たんだ。

[前衛オペレーターB] ライブに行ったんじゃなかったのか?

[ヴィグナ] こっちが心配で結局戻ってきちゃいました。

[前衛オペレーターA] マジか、もったいねーな。

[前衛オペレーターA] いたっ! おい、なんでケツを蹴るんだよ?

[前衛オペレーターB] そういう言い方はねーだろ。

[前衛オペレーターB] ヴィグナ、本当にいいのか?

[ヴィグナ] はい。やっぱり任務の方が重要だと思いますから。一応支援部に、参加申請をしてから来ました。

[前衛オペレーターB] よし、じゃあまた俺たちと一緒に行くか。

[前衛オペレーターA] ってかヴィグナ、お前背中に何背負ってるんだ?

[ヴィグナ] あっ、これはあたしのギターです。サインしてもらうために持ってたんですが、急いでたのでそのまま持ってきちゃいました。

[前衛オペレーターB] ハハッ、よーし行こう! それじゃお前、早速野獣どもを追っかけてこい。

[前衛オペレーターA] はあ? なんで俺なんだ?

[前衛オペレーターB] デリカシーのない奴に、文句を言う資格はない。

[前衛オペレーターA] チッ、わかったよ。

[前衛オペレーターB] ヴィグナ、行くぞ。今夜中に野獣どもを片づける!

[ヴィグナ] はいっ!

[前衛オペレーターA] こっちだ、巣穴を見つけたぞ!

[前衛オペレーターB] ほかの二つのチームに信号を送れ、一斉に攻撃を仕掛けるんだ。

[ヴィグナ] あたしが行きます!

[野獣のリーダー] グオォッ!!!!

[ヴィグナ] くらえ!

[野獣のリーダー] グフゥッ……!

[ヴィグナ] やった! 倒しました!

[前衛オペレーターA] お見事だ、ヴィグナ!

[ヴィグナ] えへへ。

[前衛オペレーターB] ふぅ、これでやっと一件落着だな。ここで少し休んでから、残党がいないか確認して戻ろう。

[前衛オペレーターA] そうだな。ヴィグナ、お前も少し休め。

[前衛オペレーターA] ん?

[前衛オペレーターB] ヴィグナ、どうした? ギターなんか取り出して。

[ヴィグナ] へへ、お二人にもライブを聴かせたいって言いましたよね?

[ヴィグナ] ライブに行けなかった代わり、と言っちゃあなんですけど、あたしの演奏を聴いてください!

[前衛オペレーターA] おお! そりゃいいな!

[前衛オペレーターB] ハハッ! そんじゃ、ほかの奴らも呼んで来ようぜ。今夜は俺たちのロックスター、ヴィグナの初ライブだ!

[ヴィグナ] へへっ……アーユーレディ?

[ヴィグナ] 今夜は、眠れない夜にしようぜ!

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