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怒号光明_M8-6_再会の為の「離別」_戦闘後
ロスモンティスを外に残し、一人でタルラと対峙することを決意したアーミヤ。彼女は反対するロスモンティスに命令を下す。「生き延びろ、そしてみんなを生き延びさせろ」と……
[盾兵] ハァ、ハァ……
[盾兵] ロドスの医療技術……確かに俺たち以上だ……
[アーミヤ] 各地の感染者集落に医療スタッフを派遣するのも私たちの計画の内ですし、必要な医療技術です。ただ紛争地帯に関しては、普通の医療オペレーターだけでは危険なので、まだ手が届いていませんが。
[盾兵] ああ、もう……大丈夫だ。応急処置でなんとかなる。
[ロスモンティス] 敵は撤退したよ。戦場が広くなった。でも、私もしばらくアーツは使えないから、潜伏してる相手は見つけられない。
[盾兵] ならば俺たちの隊の魔族にやらせよう。彼らならお手のものだ。
[盾兵] 感謝する、ロドスの戦士よ。お前が勇敢に戦ってくれたおかげで、こちらも死傷者を出さずに済んだ。
[盾兵] ロドスのリーダー……コータスよ、一人で司令塔に行くつもりか?
[アーミヤ] ……はい。ですが、そうならないかもしれません。
[盾兵] どういうことだ?
[アーミヤ] タルラと対峙する瞬間は、私一人かもしれませんが――
[アーミヤ] ひょっとしたらもう一人、龍門の戦士が参戦するかもしれません。とはいえ、今の段階では私一人だと仮定しています。
[盾兵] お前一人でどうやってタルラを討つ? お前は大尉ではない。
[アーミヤ] それは皆同じです。人が増えるほど戦闘での制限も増えますし、タルラのアーツは、パトリオットさんよりも短時間で戦場を制圧することが可能です。大勢で行っても意味がありません。
[アーミヤ] 一小隊は連れて行きますが、それは司令塔内にほかの敵もいるはずだからです。
[盾兵] それだけで足りるのか?
[アーミヤ] 小隊メンバーを信じていますから。彼らは様々な状况に対応できる頼りになる戦士たちです。私たちでも対処できない場合は、あなたたちに協力を要請します。
[盾兵] 俺たちを決戦から排除するつもりか?
[アーミヤ] いえ、私はそうやってこの戦闘を主導するつもりはありませんよ。ただ、遊撃隊の皆さんには遊撃隊にしかできない仕事をお願いしたいんです。
[盾兵] ほかの連中が司令塔に入るのを阻止してほしいということか?
[アーミヤ] はい。
[ロスモンティス] ……アーミヤ、私を行かせたくないの?
[アーミヤ] 司令塔の外の戦場の方が安全ですから。
[ロスモンティス] 一緒に戦うのはイヤなの? 二人でタルラに立ち向かおう……!
[アーミヤ] ロスモンティスさん、タルラのアーツは強力なエネルギー系です。あなたは物理系ダメージの対処には長けているかもしれませんが、タルラの炎は――
[ロスモンティス] でも……! でもあいつは……あいつはAceを殺した。私の家族をたくさん殺した!
[ロスモンティス] なんで一緒に行っちゃダメなの?
[アーミヤ] ……
[ロスモンティス] 炎が苦手だから? でも私、前も苦手なこといっぱいあったけど、頑張って克服したよ! どうすればいい? どうすれば連れてってくれるの?
[アーミヤ] ……タルラを憎んでいるんですね。
[ロスモンティス] そんなの、当たり前じゃない! 憎んじゃダメなの?
[アーミヤ] ロスモンティスさん……
[アーミヤ] その問いへの答えを私は持ち合わせていません。それに会ったこともない人を憎んではいけないなどとも言えません……
[アーミヤ] ただ、ロスモンティスさん……ここで別れる前に一つ命令します。
[ロスモンティス] 命令?
[アーミヤ] はい。
[ロスモンティス] 「命令は絶対に守る」――それはエリートオペレーターのなすべきことだって、ケルシー先生が言ってた……
[アーミヤ] そうです。
[アーミヤ] 私たちが出発する前にLogosさんが言ってました。パトリオットさんが強敵と呼んだ人は、彼のこれまでの人生でもほとんどいないって……
[アーミヤ] そして彼は、ほかの人を符号や特徴、装備などで呼ぶことを好み、名前や種族で呼ぶことはあまりないと。
[アーミヤ] ですが彼は、あなたをフェリーンと呼びました。
[アーミヤ] 彼はあなたを認めたのかもしれません。
[ロスモンティス] あの人はアーミヤのこともコータスって呼んだよ。何を認めたの? 私の戦ってる恐ろしい姿? 私、そんな怪物みたいに思われるのは嫌だよ。
[アーミヤ] ……怪物扱いの話をするのなら、パトリオットさんは怪物扱いされてもうどれだけになるかもわかりませんよ。
[アーミヤ] 確かに、私たちの身体には恐ろしいアーツが備わっています。
[アーミヤ] ですが彼は、私たちを人と見なしました。私たちを……人間だと。
[ロスモンティス] 同類だってことなんじゃないの? 他人から……ずっと恐れられ、嫌われているモノ。
[アーミヤ] いいえ。遊撃隊の戦士や、他のレユニオンのリーダーに従っていた戦士、そしてロドスの戦士たちを見てください……
[アーミヤ] 良い行いは人から尊敬され、悪い行いは嫌われます。
[アーミヤ] 私たちのあらゆる行為は他人が私たちを判断する材料となります。あなたの隊のメンバーはあなたを信頼し、盾兵はパトリオットさんを信頼しています、私たちがケルシー先生を信頼しているように。
[アーミヤ] ロスモンティスさん、あなたに命令します。生き延びてください。そして、可能な限りみんなを生き延びさせてください。
[アーミヤ] それが最優先事項です。たとえ私が死んでも、来てはいけません。
[ロスモンティス] でもアーミヤは……私の友だちなんだよ! アーミヤを……一人で死なせるなんてできない!
[アーミヤ] ロスモンティスさん、私は約束します!
[アーミヤ] 必ず生きて戻ってくると。
[アーミヤ] だから何があっても、誰がどうなったと聞いても、私たちは自分の決めた、自分たちの目標を何よりもまず達成しましょう。
[アーミヤ] 私たちは生きるんです。
[アーミヤ] この命令は、同じくこの場にいる全員に下します。
[アーミヤ] 生きてください。
[アーミヤ] チェルノボーグ救援作戦は、命を救うためでした。
[アーミヤ] 中枢区画潜入作戦も同様に、命を救うためです。
[アーミヤ] 私たちは「目的のためなら命を捨てられる」なんて言いません。
[アーミヤ] 命は貴く、大切で、かけがえのないもの。
[アーミヤ] 誰も――誰一人として、皆の代わりに自分の命を費やすことなどできません。
[アーミヤ] ……必要な犠牲なんてないんです。
[アーミヤ] 犠牲が必要だなんて考え方は、間違っています。
[アーミヤ] Guardさん!
[ロドス前衛オペレーター?] ……はい、アーミヤさん――いえ、ロドスのリーダー。
[アーミヤ] レユニオンに対しても、同じことを伝えたいです。
[盾兵] ……
[盾兵] コータス!
[アーミヤ] はい。
[盾兵] ここは俺たちに任せておけ! フェリーン、行くぞ! 子ウサギのために、戦場を理想的な状態にしてやろう。
[ロスモンティス] えっ……アーミヤ……
[アーミヤ] 絶対やり遂げましょう。ロスモンティスさん。
[ロスモンティス] ……
[ロスモンティス] わかった。絶対やり遂げる。
[アーミヤ] はい、お願いします。
[アーミヤ] アーミヤ小隊、ついてきてください!
[アーミヤ] 皆さん、生きて再会しましょう!
[ロドス前衛オペレーター?] 必ず……
[盾兵] また会おう!
[ロスモンティス] じゃあ、私たちもやることをやろう。
[盾兵] ならば、遊撃隊式で行くとしよう。
[盾兵] 俺たちにはこの戦場は狭すぎる。行くぞ! この街全部を俺たちの戦域にする!
[盾兵] ロドス、準備はいいか?
[ロスモンティス] うん!
[ウェイ] もう一度言ってくれ、チェン警司。
[チェン] 聞き取れなかったのでしょうか?
[ウェイ] はっきり聞き取れたよ。あまりに明瞭すぎて、きっと言い間違えたのだろうと思ったのだ。
[ウェイ] チェン警司、それは君の職務範囲外だ。
[チェン] 法律は国ごとに異なれど、正義に国の区別はありません。
[ウェイ] ヴィクトリア王立前衛学校で何を教わったのかね? 事は堅実に、高望みは慎めと習っただろう?
[チェン] 学校はもう卒業しました。今は一人の龍門警官です。
[チェン] そこまで仰るのなら復唱します。よく聞いてください。私の願いは近衛局に入り、その後、特別督察隊に加わること。そして――
[チェン] この都市を守り、よりきれいな街にすることです。あのようなことをもう二度と起こさせないためにも。
[ウェイ] あのようなこととは、何のことだ?
[チェン] わざととぼけておられるのでしょうか? それとも本当にボケたのですか?
[ウェイ] 言葉に気をつけたまえ、チェン警司。
[チェン] ……はっ! 申し訳ありません、長官。
[チェン] ウェイ長官に申し上げます。私が言及しているのは今から十年前、龍門が外部勢力に侵入された上、市民が誘拐され、未だに行方不明のままとなっている事件のことであります。
[チェン] 私は近衛局入局後も、龍門の失踪者の更なる調査と追求を推進して参る所存です。
[ウェイ] チェン……自分が何を言っているかわかってるのか?
[チェン] 重々承知の上です、長官。
[ウェイ] ……ではこうしよう。君の近衛局入局に反対はしない。だが、もし続けられなくなった時は私に言うといい。
[ウェイ] それで、チェン警司。君は近衛局で何年務めたいと思っている?
[チェン] ……
私は答えなかった。
ここ数年ずっと考えていた。自分はいつまでできるのか、いつまで続けられるのかと。
ただ、今になって気付いたのは、その答えはそもそも私に決められるものではなかった、ということだ。
最近、赤霄が私の手の中でどんどん「なまくら」になっていく……私はいつになったら理解できるのだろう? 絶影とは、影を掴んで離さないのではなく、手放して決して振り返らないということを。
「絶影の剣、棄つるに当たりて即ち棄つ。」
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