aklib_story_喧騒の掟_CB-6_1026P.M._戦闘後

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喧騒の掟_CB-6_10:26P.M._戦闘後

ガンビーノファミリーは全力を出すペンギン急便にあっさり敗北した。だが、バーが破壊されたことに激怒したエンペラーは、ついに真正面からの決闘をやろうと決断する。


[エンペラー] よぉ、シラクーザの負け犬ども。もう弾切れか? 俺はまだ生きてんぞ。

[ガンビーノ] 流石はエンペラーだ。あんだけぶち込んだのに、まだグラス持って余裕こいてやがる。運のいい奴め。

[ソラ] ……本気の殺し合いするなら、龍門も黙ってないと思うよ。

[エクシア] ゲームはルールを守らないと、強制退場させられるの知らないの?

[ガンビーノ] ルールだと?

[ガンビーノ] 龍門の警察がここに着く頃には、テメェらはバラバラの死体になってるだろうよ。ペンギン急便。

[バイソン] ……通りにいるのも、全部奴らの仲間みたいです。

[クロワッサン] なんや裏口までびっしりやん。こらキッツいなぁ、あのボス、よっぽど根に持っとったんやな。ホンマ、やることが徹底しよる。

[ガンビーノ] カポネの腰抜け野郎は、鼠王とウェイのヤツを気にしすぎだ。確かにウェイには気をつけねぇといけねぇけどよ。

[ガンビーノ] テメェや、あの鼻につくネズミのジジイは、人をイラつかせるのは一流だが、それ以外は一銭の価値もねぇ。

[エンペラー] へぇ、お前、マジでそう思ってんのか? それとも単にイキりてぇだけか?

[ガンビーノ] たりめぇよ。マジでそう思ってるに決まってんだろ、「エンペラーサン」よ。

[エンペラー] おいクロワッサン、瓶を寄越せ! コイツの大脳皮質を治療してやろうじゃねぇか。

[クロワッサン] せやけどなぁ、ボス。ウチらもう百万もするワインをいわしてもうてんやで。

[エンペラー] ……じゃあ奴らの命の価値はどれぐらいだ?

[クロワッサン] どう考えてもそんなん釣り合わんわ。

[エンペラー] ……。

[テキサス] 本気を出すのか?

[エンペラー] まさか。俺はウェイの坊主との約束はちゃんと守るぜ。龍門の中ではな、ガチで戦わず、命の取り合いせず、ビジネスのいざこざは、全部ビジネスでカタを付けるんだよ。

[エンペラー] まーしっかしよ。今日は俺たち五時間も駆けずり回ったせいで、業務時間が普段の二倍もオーバーしてるんだ。二倍だぞ!

[エンペラー] それだけじゃねぇ。まる一年分の活動物資もダメにしやがった! 車にワイン、それから俺のレコードたち!

[エンペラー] いま、俺のこのバーの不幸な事故で死人が出たとしても、別に何の問題もねぇよな? なぁ?

[テキサス] 了解。

[ガンビーノ] テキサス、この名前を聞いただけでもムカつくんだよ。

[テキサス] 私にお前みたいなシラクーザの知り合いはいない。だがお前は、これからこの龍門からも逃げ出していくだろう。

[ガンビーノ] 俺のファミリーを侮辱したことを後悔させてやるよ。テキサス。

[ガンビーノ] ハッ、龍門に逃げ来た負け犬はどちらか。テメェが一番よく分かってるんじゃねぇか。お前なんざシチリア人に挑む資格すらねぇよ。

[テキサス] ……。

[ガンビーノ] その顔だ、テキサス! 少しはシラクーザの人間らしくなってきたんじゃねぇか。

[モスティマ] ……ん?

[モスティマ] これは意外だね。君も呼ばれていたの?

[???] ええ、一応は。ですが、社交パーティーから抜け出すのもなかなか悪くないですね。

[モスティマ] うーん、こんなマフィアの小競り合いなんて、そこまで付き合う必要あるかな?

[???] 必要性はゼロですね。なので、私はあの面倒な場から抜け出すチャンスを伺っていたんです。

[???] クロワッサン用ハンマーのパーツ発注に、エクシアの銃のメンテナンスと、私には他にも色々とやることがありますから。

[モスティマ] うーん、それなら私も頼みたいかな。

[???] 構いませんよ。本業の他に、同僚たちのためにちょっとした雑務をこなすのも私の職務です。

[モスティマ] このアーツユニット、保管していてくれるかな?

[???] 白のこちらですか。なるほど。その意味、お分かりですよね。

[モスティマ] 今夜はせっかくのお祭りだしね。少しは気楽に行きたいだけさ。

[モスティマ] それを持ってダンスパーティーの会場に飛び込んでしまったら、さすがに混乱を起こすよ。

[???] 了解しました。お任せください。これも私の職務のうちですから。

[モスティマ] フフ、あれこれ言っても、やっぱり仕事になるんだね。君も本当に大変だね。

[モスティマ] 終わったら一杯どう? 私が奢るよ。

[???] 喜んで。同僚と杯を傾ける方が、つまらないパーティーよりもずっと面白いですからね。

[???] でも残念ですが、このままでは「大地の果て」を守りきるのは難しいかもしれません。

[モスティマ] ……で? 君は龍門に帰ってきたばかりなの? 今夜のお祭り騒ぎはどれだけ把握している?

[???] 全て。今回の騒ぎの経緯は、別に複雑なことではありませんし、状況は一目瞭然です。

[モスティマ] 助けに行かなくていいのかい?

[???] お断りです。肉体労働は血気盛んな子たちに任せますよ。私はあなたたちの荷物を預かりながら、お茶でも飲んで、事態が終息するのを待ちますよ。

[???] 鼠王が貴方のことをお待ちである以上、少しは楽しめるかと思いますが。

[モスティマ] 君もね、イース。

[モスティマ] せっかくの安魂夜なのに、そこまで根詰めて仕事する必要ないよ。

[モスティマ] じゃあ、私は先に行くから。

[イース] ……安魂夜ですって?

[イース] なんてこと、安魂夜は休みになるはずでしたのに。

[イース] つい働いてしまったようですね……。うーん。これはいけません。

[イース] 幸い、彼女が貴方を私に預けていきました。珍しく思い出話に花を咲かせられるかもしれませんね。古き友よ。

[イース] ふむ、貴方がこの手に収まる感じはなかなか悪くないですね。ふて腐れていても無駄ですよ。

[テキサス] もうお前に逃げ場はない。

[ガンビーノ] ハア、ハアッ、テキサス、テメェの腕前だけは名に恥じないようだな……。だからお前のファミリーは——。

[テキサス] 黙れ。

[エクシア] テキサスさぁ~ん、あたしの方が一人多く倒してますよ~。

[ソラ] でもリーダーを倒したのはテキサスさんだよ。少なく見積もっても三人分にはなるでしょう。

[エクシア] え? そうなると、もしかしてあたしの負けってこと?

[クロワッサン] 誰もあんたはんと競争してせえへんって。

[クロワッサン] おっと、まだこないなところに無事な瓶があったわ。お値段見てみまひょか。

[クロワッサン] ゼロが、一、二、三、……な、七つ? はぁぁ、神様おおきに! 感謝いたしますよって。

[マフィア] ビビるな! こいつらたかだか五人だけじゃねぇか。

[エンペラー] そんな月並みな台詞は要らねぇよ。ホァタァ——!

[マフィア] ま、また頭を殴……うっ……。

[エンペラー] 俺を頭数に入れろっての。六人だろうが。

[バイソン] たった六人の運送会社と、武装マフィアが正面から戦って、まさか前者が勝つなんて……。

[バイソン] これ、どう考えても変ですよね?

[クロワッサン] なんもオカシイことあらへん。乱闘ならウチらは龍門のトップやさかい。

[ガンビーノ] ——っ!

[テキサス] お前らの負けだ。投降しろ。

[ガンビーノ] 負けだと? 投降だぁ? ハッ、お前は本当にあの「テキサス」なのか?

[ガンビーノ] 一度剣を抜けば、シチリア人には「勝ち負け」なんぞ存在しねぇ! あるのは「生か死か」のみだ!

[ガンビーノ] とどめを刺さなかったことを後悔するんだな!

[マフィア] 爆破しろ!

[テキサス] ——! 隠れろ!

[バイソン] うわっ――また爆弾か――。

[テキサス] ——。

[テキサス] ……チッ、また逃したか。

[エクシア] 追いかける?

[テキサス] いや。私もほんの少し、敵を甘く見ていたようだ。

[テキサス] ……龍門に逃げて来た、ただの没落者だろうと、曲がりなりにもシチリア人気質があるマフィアということか。

[ソラ] テキサスさん、怪我してる!? わ、私が手当てします。

[テキサス] 傷は深くない。そう慌てるな。

[ソラ] ダメです! とにかく座ってください! 薬箱を探しに行かなきゃ……。

[バイソン] シチリア人……。シチリア人とはどういう意味ですか? シラクーザ人の別名ですか?

[テキサス] シラクーザ十二家の起源のひとつがシチリア連合だ。このシチリア連合は、最初に武力で戦果を挙げた都市国家なんだ。

[テキサス] これがシラクーザ語の「シチリア人」の語源でもある。

[テキサス] しかし今は……この言葉は別の意味も含んでいる……もう「シチリア人」を自称するシラクーザ人は少ない。

[テキサス] 色々事情があり、没落していってるようだが……。奴らがこの名を自称する以上……うっ。

[エクシア] もういいよ、テキサス。そんなに一気に喋ると疲れるでしょ?

[エクシア] つまり! 奴らは自分たちが強くて危険なマフィアだって、言いたいだけでしょ?

[テキサス] ……そう。

[バイソン] なら、なおさら奴らの襲撃を阻止しないと。このままだと、損害は増えていく一方ですよ。

[バイソン] ぼくたちは反撃すべきです。そして必要なのは——。

[エンペラー] ……まぁちょっと待てよ。ところでお前らさ、あのアルコールアレルギーの間抜けバーテンダーにどんな言い訳すりゃいいと思う?

[クロワッサン] 言い訳する余地なんてあらへんやろ……あっ!

[クロワッサン] ボスが座っとるバーチェア、コイツにはキズ一つあらへん。

[エンペラー] 唯一の生き残りはこのバーチェアだけ?

[ソラ] ……はい、このバーチェアだけです。

[エンペラー] おお、割れた酒瓶に荒れ果てた店内、これはこれでまた違った美しさがある。間違いねぇ。これぞまさしく俺流のアレンジの結果だ!

[エクシア] いやいや、さすがに強引すぎるよ。

[クロワッサン] こら全額賠償せなアカンのとちゃう? うひゃ~。ペンギン急便の財布が寒なってまう。

[テキサス] 酒の匂いは酷いし、体もベタベタだが、傷口の消毒にはちょうどいいか。

[ソラ] いやいや、ワインで消毒なんて無理ですよ。ここに医療用アルコールが……。って、なんでストローが刺さってるの? ま、いいか。テキサスさん、私が消毒しますから。

[エンペラー] ……気が変わった。

[エンペラー] 奴らがここまで頑なに安魂祭の日に喧嘩を売ってくる以上——。

[エンペラー] いっそ奴らを永遠に安息させてやろうじゃねぇか。

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