aklib_story_ドッソレスホリデー_DH-2_第一ラウンド_戦闘前

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ドッソレスホリデー_DH-2_第一ラウンド_戦闘前

第一ラウンドの金塊探しが始まった。しかし開始直後、『龍威鼠心』はほかのチームから包囲を受けることとなる。


[D.D.D.] お集まりの皆様! そんでテレビの前のエブリバディ! 長らくお待たせいたしましたあ! 待ちに待った第八回ドッソレスウォーリアーチャンピオンが、いよいよ開幕だーー!

[D.D.D.] っと、まずはその前に! 我らが愛するカンデラさんから、開会の挨拶をしてもらっちゃおう。それじゃあ市長、よろしくどうぞっ!

[カンデラ] 親愛なる市民の皆さん、そして観光客の皆さん。我が誇りであるこの都市、ドッソレスシティへようこそ!

[カンデラ] 君たちがここに来る前、どこにいたとしても。どんな過去を持っていたとしても。

[カンデラ] この都市に来てくれたからには、何もかも忘れて楽しんでほしい。

[カンデラ] 是非、ドッソレスがもたらすものを、君たちが享受するべき幸福を余すことなく味わっていってくれ。

[カンデラ] 大いに楽しみ、大いに笑い、そして大いに叫ぶんだ。

[カンデラ] 何しろここは、私が君たち皆のために築き上げた楽園なのだから!

[カンデラ] さあ、このドッソレスで生涯最高の時を過ごしてくれたまえ!

[D.D.D.] サンキュー、カンデラ市長! いつもながらパッションに溢れた挨拶だったね! それじゃあお次は、参加チームの紹介だよ。

[D.D.D.] 今年はいつものメンツに加えて、ルーキーたちも盛りだくさんだ!

[D.D.D.] 初めにご紹介しますのは~、ぱっと見ただのラブラブカップル、実際ホントのラブラブカップル……だけどバトルは超強いっ!

[D.D.D.] チーム『甘い夏』!

[せっかちな男性選手] この愛が、俺たちを巡り合わせた……

[面倒臭がりな女性選手] この愛が、私たちを愛し合わせた……

[男性観光客&女性観光客] そう――二人の愛の力は、無敵!

[D.D.D.] この眩しすぎる愛の力! オイラでさえもクラクラきちゃうね! 二人の愛でどこまで行けるか、エブリバディ、大いに期待しよう!

[D.D.D.] それじゃあお次は、大食い予選を勝ち抜いたミヅキ選手の単独チームだ!

[D.D.D.] 見た目はまさしく人畜無害。しかし侮ることなかれ! 彼はドッソレスの海にぴったりのあの青い髪だけじゃなく、レストランの倉庫一杯の食料を平らげるほどの底なし胃袋を持ってるんだからね!

[D.D.D.] ご紹介しましょう――『パッカーマン』!

[ミヅキ] やあみんな、こんにちは。

[D.D.D.] ミヅキ選手、皆を熱狂させちゃうような意気込みなんてあるかな?

[ミヅキ] うーん。……遊び飽きたら、みーんなまとめて食べちゃうぞ。……とか?

[D.D.D.] ワ~オ! なんとなんと! ミヅキ選手の口から、さらっと恐ろしいセリフが飛び出してきたあ! 彼の活躍にも期待が持てそうだ!

[D.D.D.] さーて、続きましては地元が誇るこのチーム! リーダーのラファエラ選手は超キュート! だけどその手に握られるのは世にも恐ろしい大鎌だ! このギャップがチームの魅力を引き立ててるよね!

[D.D.D.] そんじゃ、皆でお迎えしよう――『グレーフェザー』!

[ラファエラ] みんな、よろしくね。

[D.D.D.] ラファエラ選手! 何か一言、意気込みをどうぞ!

[ラファエラ] えっと……頑張ります。

[D.D.D.] うんうん、いいねいいね! シンプルイズベストってこともあるもんだし! 『グレーフェザー』の皆、頑張って~!

[D.D.D.] ではでは、お次にご紹介しますのは……今大会が初参加ながら、最も観客の関心を集めているあのスーパールーキー!

[D.D.D.] 大乱闘予選に乱入し、無類の強さで勝者となった、パンチョさんも注目の超新星!

[D.D.D.] この「双日市」――ドッソレスの友好都市、龍門から乗り込んできた二人の女傑! チェン・フェイゼ選手とリン・ユーシャ選手! 現地武器屋の店主エルネスト選手を仲間に加えて登場だ~~っ!

[D.D.D.] ――――『龍威鼠心』!

[D.D.D.] 強力なニューチームってやっぱり魅力的だよね! 彼女たちのオッズはかなり高いぞ、エブリバディ。どうだい、賭けてみるかい?

[チェン] はぁ……

[ユーシャ] ふん。

[D.D.D.] それじゃ、ここでもチームのリーダーから一つ、意気込みをお願いしようかな。

[ユーシャ] リーダー? 誰がやるの?

[チェン] エルネスト、頼んだ。

[エルネスト] えっ、俺?

[チェン] どの道、リン・ユーシャは私の言うことなど聞かんだろう。

[ユーシャ] そっちこそ、私の言うことなんて聞く気ないくせに。

[エルネスト] うーん、まあ仕方ないか。……意気込み、意気込みね……

[エルネスト] 決めた。俺たちは――大会の歴史に、この手で確かな爪痕を残してみせるよ!

[エルネスト] ……って感じで、どうかな? 二人とも。

[チェン] 平凡だな。

[ユーシャ] 平凡ね。

[エルネスト] ハハ、俺もそう思うよ。

[D.D.D.] おおっ、これは超強気な意気込みだ! 『龍威鼠心』の大活躍が楽しみだね!

[D.D.D.] さてさて、お次のチームは……

[ホシグマ] お嬢様、こちらですよ。

[スワイヤー] 今行くわよ! わっ、ちょっと、押さないで、アタシのアイスが!

[スワイヤー] まったく、いくら何でも人が多すぎよ……

[ホシグマ] それだけこの大会が注目されている、ということでしょうね。

[ホシグマ] そんなことより、ほらあれを見てください。チェンが銃のようなものを持ってますよ。

[ホシグマ] どうやら今回は、剣を抜くつもりはないようですね。

[スワイヤー] そんなの、自分の首を締めるようなものじゃない。アイツの射撃訓練の成績、アタシとほとんど変わんないのよ?

[ホシグマ] うわあ、お嬢様は成績優秀でいらっしゃるでしょう。そんな凄いことを大したことがないかのように言わないでください。

[スワイヤー] だって剣術なら、アイツは優秀どころの騒ぎじゃないでしょ。

[ホシグマ] ……おや? お嬢様、一つ気付いたことがあるんですが。チェンの前でさえなければ、あなたは私よりよっぽど彼女をべた褒めするんですね。

[スワイヤー] うるさいわね。アタシはただ、事実を口にしているだけよ。

[ホシグマ] はいはい、そうですね。それにしても、チェンが剣以外の得物を扱うなんて、これはお宝映像になりますよ。あとで主催者に大会の録画をもらえないか聞いてみましょう。

[スワイヤー] やめてよ、恥ずかしいじゃない。

[ホシグマ] 何を恥ずかしがることがありますか。もう編集後のタイトルも考えてますよ。『銃使いチェン大活躍!双日の暴れ龍』……なんていかがですか?

[スワイヤー] アタシも一つ気付いたわ。アンタつまんない映画を作る才能があるかもね。

[ホシグマ] ははっ、それほどでも。そうだお嬢様、気高きあなた様に折り入ってご相談したいことがあります。

[スワイヤー] 却下よ。

[ホシグマ] 聞いてもないのに断らないでくださいよ。

[スワイヤー] 気高きあなた様に~なんて言うから、危うく食べたアイスが出てくるところだったじゃない。アンタがそんなに仰々しくお願いしてくることなんて、絶対ろくなことじゃないわ。

[ホシグマ] そんなことありませんって。ただちょっと、観客向けのイベントがあるのを見つけましてね。

[ホシグマ] 見たところ、誰が勝つかを予想して遊べるようなんです。勝者当て以外にも、細かい企画がたくさんあるんですよ。例えば誰が最初に金塊を手に入れるかとか、誰が最初に脱落するか、とか……

[スワイヤー] まったく。「予想して遊ぶ」なんて、物は言いようね。

[ホシグマ] ですが、これは大会側の公式コンテンツなんですよ。つまりは合法です。

[スワイヤー] はぁ。「合法」って言うけど……一体何をすればこの都市の法に触れるっていうのかしら?

[ホシグマ] ……まあ、そこはお嬢様の言う通りですね。しかし、今の私たちはただの観光客にすぎません。何ができるというわけでもないでしょう。

[スワイヤー] そのくらい、わかってるわよ。

[ホシグマ] それに、お嬢様は、チェンたちを笑い物にしてやりたいと言ってましたけど、もし彼女たちが勝ったとしても、それに賭けておけば、我々が損をすることはなくなるじゃないですか。

[ホシグマ] つまりこれは、どう転がっても我々が勝つ提案ですよ、お嬢様。

[スワイヤー] ……はぁ。まあいいでしょう。ほら、カード。

[ホシグマ] ふっ。ありがとうございます、スワイヤーお嬢様。

[スワイヤー] 無駄遣いはだめだからね!

[ホシグマ] わかってますって。

[D.D.D.] ――以上が、本選に出場する全40チームだよ!

[D.D.D.] 彼らのどんなに素晴らしいパフォーマンスの瞬間も、皆が見逃さないように……試合中の全行程、カメラとドローンがしっかり選手の後について撮影してるからね。

[D.D.D.] そしてなんと! このメインステージ以外にも10個のサブステージを設けて、それぞれに専門のMCをお招きしてるよ!

[D.D.D.] もちろん、ありとあらゆるエキサイティングな瞬間にぴったりの、ワンダフルな解説もお届けしちゃうので、お楽しみに!

[D.D.D.] それともう一つ! 開会式が始まってからは、大会をご覧のエブリバディにもっと楽しんでもらうために、試合に関する「予想」を行うイベントなんかも用意してるよ。

[D.D.D.] 公式サイトに登録して、大儲けを狙っちゃおう!

[D.D.D.] 詳しい操作方法は、公式の大会ガイドをチェックしてね。

[D.D.D.] さてと! 各選手、スタート地点で準備が整ったみたいだよ。

[D.D.D.] 今から始まる第一ラウンドは、特定エリア内での金塊捜索とその奪い合いだ。金塊を獲得したチームは、ゴール地点のスタッフに一つでも渡せばオッケー!

[D.D.D.] でもでも! もーっとたくさんの金塊を狙いにいったってもちろん構わないよ! なんたって、この金塊は最終的にゴールまで持っていったチームの報酬になるんだからね!

[D.D.D.] それじゃいよいよ、カンデラ市長に試合開始の礼砲を撃ってもらおうか!

[カンデラ] では――これより、第一ラウンドを開始する!

[ユーシャ] で、どうするの?

[チェン] 別行動で行こう。

[ユーシャ] 一緒に動くのを避けたいってところは、ほんと気が合うわね。

[ユーシャ] ――けど私たち、もう狙われてるわよ。

チェンがさっと辺りを見渡すとすでに、敵意をむき出しにした人々が十数名……あらゆる方向から三人を取り囲んでいた。

[チェン] ならば、まずは突破からだな。

[ユーシャ] そうね。

リン・ユーシャは軽く頷くと、そばにあった家のガラス窓をさらりと撫でた。すると、ガラスは溶けるようにゆっくりと消えていく。

――そして、彼女の手に鋭いナイフが現れた。その刃は無色透明に近く、太陽の光を反射する僅かな煌めきだけがナイフの存在を証明していた。

[D.D.D.] おおっと、第一ラウンド開始早々、今大会の注目株、『龍威鼠心』が狙われているぞ! なんと相手は3チームで、徒党を組んでいるようだ!

[D.D.D.] これは一触即発~~!

[D.D.D.] 『龍威鼠心』がまたしてもその実力を見せてくれるのか、それともほかのチームが団結して勝利するのか! 見逃せない戦いだーっ!

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